▲カリスマ馬券は、キングスボーツの公認を受けています。両者は社内でライバル関係で、敵対心が強く、毎週、熾烈な戦いをしています。ーカリスマ馬券編集部スタッフ-真田 幸太郎
秋華賞 名馬列伝
食って掛かれ!
『美貌と反骨心。』
この世代の話題は、常にある一頭を中心に回っていた。世界へと挑戦して行った「桜の女王」ハープスターだ。
しかし、そんな世論に反骨心を燃やす一人の女がいた。
「今いない奴の事などどうでも良い。
今日の敵はどいつだ?」
と、私の興味があるのは、目の前の敵だけだと言わんばかり、彼女の目はまっすぐに勝負の一瞬を狙っていた。
迎えた決戦。第19回目の秋華賞。
今日の敵は、世代の頂点に立ち二冠達成を目論む「ヌーヴォレコルト」1頭のみ。世論の評価は、単勝1倍台で女王の二冠達成に投じていた。
だが、レースが始まるやいなや、なんと彼女はオークス馬の前に立ち、後方は見向きもしなかった。
迎えた勝負の4コーナー。
そんな彼女の背中を見て、女王は抜けないと悟ったのか?ヌーヴォレコルトは逃げるように大外へ。
「ここだっ!!」
彼女は思いっきりアクセルを踏んだ。
目の前には3頭の壁。それでも、乳酸で硬くなる脚を必死に伸ばし、体全身を使ったストライドは、まさに唸る弾丸そのもの。
いや、獲物を狩りに行く「獣」の様相だった。
その身に纏った勝負服のように、真っ赤に帯びた情熱が、馬群を突き破り先頭へ。
迫りくる女王との着差は、僅か「クビ差」。反骨心の差が、勝負の明暗を分けた最後の一冠だった。
この一冠を手にするには、願いだけでは絶対に足りない。
時に必要以上に激しい口調や態度で、世論に反論したり、自分という存在を主張しなければ絶対届かない。
さぁ今年は、
誰がそんな目を持っている?
(作:真田 幸太郎)
▼2014年 秋華賞 ショウナンパンドラ
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