今回の危険な人気馬

×シュトラウス

（２人気・Tマーカンド）

➡まず彼の場合で、１番評価を下げた要因になったのが・・・⇒【初騎乗となるマーカンド騎手が調教に１回も乗っていない】ということだ！例えば、調教S評価で取り上げた「あの穴馬」も、１回はジョッキーを乗せて練習走行を行っており！尚且つ、今年の上位人気３頭は全員前走からジョッキーが乗り替わっているという特殊な組み合わせの中で・・・！

⚠この【マーカンド騎手＆シュトラウス】のコンビだけが、乗り替わった人気馬３頭の中で唯一無二、調教に１回も乗っていないのだ！

正直、この差は決定的な差になると思っており！とりわけ彼の場合は、これだけ前進気勢が強い馬なのに…（汗）練習走行の段階から１回もコンタクトを取らずに、完全なるぶっつけ本番でレース本番へ向かうという過程は評価できない。

特に今回の彼の場合は、初めての遠征競馬なのだから、気持ちのコントロールは非常に大切になって来るし、それでなくてもまだまだ気持ちのコントロールが難しい２歳戦ならば、尚更その難しさは増大するだろう。

２歳戦だからこそ特に

➡これはあくまで私の持論だが、こうした「幼い子供たち」と一緒に戦う２歳戦の場合は、レースを走っている最中よりも【パドック】➡【地下馬道】➡【返し馬】➡【輪乗り】➡【ゲート内】などなど、レースが始まる前までの過程でどれだけストレスなく運べるか？が勝敗を大きく分けると考えているので・・・！

そう言った些細な部分でも、普段の仕草から感情を読み取り、如何にスムーズにスタートまで持って行けるかが、非常に大切になって来ると考えている。

事実、新馬戦を驚異の９馬身差で圧勝した時には、レーン騎手がわざわざ、【１週前】＆【最終追い切り】と２週連続で付きっきりで調教を担当するなど！ここで完全にお互いを理解しあっていたからこそ、あの圧勝に繋がったのだと思ったし、折り合いもびっちりついていたので！

そういう【丁寧な過程】を歩んでこなかったこの過程は評価を下げたいと思った。

距離短縮は合わない

➡そして最後に付け加えると、自分は世間一般の評価とは真逆で【距離短縮は合わない】と思っている！なぜなら、彼が今持っている１番の才能が輝くゴールデンゾーンと言うのは・・・！

⇒２歳馬にとっては長距離に分類される1800ｍ～2000ｍを【前半58秒台】というHペースで飛び込みながらも、自分だけは生き残ることが出来る！

そうしたレース条件でこそ、彼が今持っている強靭なスタミナは１番発揮できると思っているので！正直なことを言うと、これは武井調教師自身もコメントされていたことだが！自分も【2000ｍのホープフルS】の方が合っていたと思うで！もしホープフルに出てきたら、単勝１点で勝負するつもりでいた！

なぜなら、あれだけ過酷な舞台設定で！距離も長いレースの方が、２番手以降の後続との間に、決定的な大差をつけながら逃げることができ！尚且つ、その長距離戦の中で彼のHペースに後続を巻き込むことによって、後続のスタミナを削り取ることができると考えたからである！

長い距離を逃げてこそ

➡いわば【パンサラッサ的な逃げ切り】ができる馬だということだ！要するに、周囲のライバルが距離の長さにビビッて、道中では「体力を温存して運びたい」と思っている時に・・・！前半58秒台などのHペースに巻き込んで！後続に休憩をさせないタフなペース配分へと道連れにする！

そうしたレース展開を組み立てられる【距離が長いレース】の方が、彼の今持っているスタミナという才能は発揮できると考えているので！まさに、昨年の天皇賞秋を57秒台で逃げながら２着へと踏ん張った「パンサラッサ」に近い才能を、今の彼からは感じているので！

そのパンサラッサの怖いところも、1800ｍの中山記念や、2000ｍの天皇賞秋というタフな舞台設定を【前半57秒台】などのHペースで飛ばしながら、最後まで生き残れるスタミナがあるからこそ怖いわけで！

彼がもし、マイルG１で逃げたとしても何ら怖くはなかっただろう。なぜなら、1600ｍ戦における「前半57秒台」というのは”普通”だからだ！

長所が薄れてしまう

➡つまり、周囲も揃って基礎スピードが速い1600ｍ戦だと、道中の運びの中でスピードに落差を付けられないので！ペースが速くなる分、確かに弱点である折り合いの難しさは軽減されるかもしれないが・・・！それと同時に、長所である後続をバテさせて自分だけが生き残れるというタフな展開には持ち込んでは行けなくなってしまう。

事実、その現象は既にこのキャリア３戦の中でも明白に記されており！彼が楽勝を納めた２戦はどちらも【不良馬場のマイル戦】と【前半59.1秒のHペースだった1800ｍ】となっており！この２つに共通していたことは、体力的に厳しいタフなレース条件の中をHペースで飛ばして後続をバテさせるという中で優勝していた！

ただしその一方で、良馬場のマイル戦で行われたサウジアラビアRCでは、道中でスピードの違いを表現することが出来ず！上がり３ハロンでもスピードが34秒台と頭打ちになってしまい、伸び負けてしまったように・・・！良さが完全に薄れてしまったと感じた。

なので、難しい判断ではあるが【弱点も長所も一緒に軽減されてしまう1600ｍ】よりも、【弱点である操縦性は更に乗り難しくなってしまうが、長所は更に伸びる1800ｍ以上】のタフな長丁場の方が、今の彼には合っていると思う。

1800ｍ以上の方が良い

➡唯一、良馬場のマイルG1で個性が活きる可能性があるとすれば！サリオスがレコード勝ちをした朝日杯の時の様に！前半33秒台＆57.2秒という途轍もないHペースになってくれたら、彼のスタミナも十二分に活きると思うが・・・！ただしあの時は【ビアンフェ】という、1200ｍの重賞を逃げ切ってしまう様な強烈なスピード馬がいたからであり！

今年のメンバー構成には、そういったタイプの強力な逃げ馬はおらず！むしろ前半は、ゆったりとしたペース配分の中で【辛抱強く我慢をする】レース展開から、後半４Fでのロングスパート勝負になると予想している！故に、彼がマイル戦に挑むというのは【パンサラッサがマイルG1で逃げ切りを狙う】のとイメージは同じだと思っているので・・・！

世間の評価とは真逆で、1600ｍへの距離短縮は合わないと予想した！

以上の内容から、２人気想定となっているこのシュトラウスは、１円も買わずにバッサリと消して！その分で浮いた予算を、単勝や、高配当の馬連や３単マルチなどへと使いたいと考えている。