＜目次＞

◆予告の◎本命を公開

◆興味深い好走データも

◆中日新聞杯の１点目

最終的な予告の軸馬として！

偉大な父に
「お疲れ様」の花束を！

◎アスコリピチェーノ

（３人気・北村宏司）

➡まず正直にいうと、枠順が決まるまでは、既にここまでの特集で紹介して来た【他２頭】との間で「この３頭の中で誰を軸にするか？」は相当悩みました。何故なら、追い切り内容は他２頭の方が良かったからです。ただし、他の２頭については、馬体重が軽い上に、これから関西へ向けての長距離輸送が控えているのに対して！

コチラは既に、栗東に３週間前から滞在して、現地でトレーニングをびっしりと積んで参戦できる利点があるので！そこで天秤に掛けた時に・・・！２歳戦だからこそ「より精神的に楽なローテはどっちだ？」と考えた時に、やはり輸送は無い方が有利であると考え！あえてアスコリを本命とさせていただいた。

加えて、この枠順の並びも相当デカイ！やはり、先週開幕したばっかりの阪神では、道中からずっと外外を走り続けることになんのメリットもないのは明らかで！尚且つ今回は、1400ｍ以下の速い流れを経験してきた馬が、比較的外枠に偏っているので！そう言った馬たちが外からグワッと先行して行くと、恐らく今回はある程度ペースも流れて【縦長の隊列】になる事が予想されるので・・・！

余計に、道中では最短ルートを走れるインのポケットでジッと息をひそめて走っていた方が活路は見出せると考えているので！内すぎず、外すぎないこの程よい内枠の【４枠・７番】というのは、まさに絶好枠！

 

1400m適性が最大の武器

➡よって「輸送をしないで良い」＆「内過ぎず、外過ぎずの程よい内枠」この利点２つを高く評価して、あえて彼女を不動軸に格上げして【馬連】を主体に、土曜日の結果やLIVEオッズ次第では【単勝】でも勝負することにした！

その上で、レースに対する適性の有無についても詳しく解説をさせていただくと・・・！まず初めに、これは既に投稿した「１頭目」の注目馬から再三に渡って言い続けて来た項目だが！やはり今年の場合は、秋の京都開催が復活したことにより！阪神だけでのロングラン開催が続いていた直近３年とは、全く異なる開催日でレースが行われるので！

現状の速い馬場コンディションに、脚の速いメンバーが揃った今年の組み合わせを考えると・・・！相当速いペース配分でのタイムトライアル戦になると予想している。よって、今年の阪神ジュベナイルを予想する上で、最も重要なメインテーマになるのは【現状の高速馬場への対応力】これに尽きる。

従って、まずはその速いペース配分を追走しても、最後まで体力を持たせることが重要になると考えているので・・・！ハッキリ言ってしまえば、距離は1600mだが！中身は完全に1400m適性が問われるG1だと考えているので！俗に言う【1400ｍ的な前傾ラップに強い馬】を狙いたい。

 

阪急杯でも狙えそうな

➡つまり言い換えれば、スローからの「ヨーイドン！」という、キレッキレな上がり勝負の展開になりやすい一般的なマイルG1では、最後の上がり３ハロンで【切れ負けしそうなタイプ】こそが、逆に今年の高速馬場ではドンピシャにハマると予想している。

なので、馬のキャラクターとしても！この阪神JFをレコード勝ちした【レシステンシア】の様に！後には【阪急杯】や【阪神カップ】でも狙いたくなる様な「1400ｍ的なマイラー」を今年は狙いたいとずっと主張して来たが・・・！

そうした「タフなHペースを追いかけ続けながらも、最後でもう一段階グイっ!!とギアを上げられるしぶとさ」こそが、このダイワメジャー産駒の専売特許であり！

そこで、このアスコリピチェーノの場合には！そのレシステンシアと同様に【父ダイワメジャー × 母型が欧州の持久力血統】で構築されており！レシステンシアがまさにそうであった様に、こう言ったタイプのダイワメジャー産駒は、1400ｍ的な突っ込んだ前傾ラップでの高速決着に対して強い適性を持っている馬が本当に多いので！彼女も十二分に対応できると予想している！

 

急坂を苦にしない筋肉

➡その証拠に、彼女の場合はデビュー戦から、いきなり1400ｍの忙しいリズムを経験し！その上で1600ｍの重賞でも、隊列の外で強風の影響を受けながら【上がり33.3秒】の末脚を使って、１分33秒台のタイムで優勝もできている！1400ｍの速い流れとマイル重賞を勝ち切って来たこの戦歴は、非常に大きな武器となる！

また、先にサンプル例として出した「レシステンシア」も、２歳馬ながら既にこの時期で【480キロ】を超えるグラマラスな、わがままボディーを兼ね備えていた様に！やはり、阪神の急坂を難なく乗り越えるためには、強靭な筋肉を豊富に持っていることは頼もしい武器になるだろう。

馬体重別成績（2013年～2022年）
399～459（１-６-５-94）勝率0.9％　連対率6.6％
460～499（９-４-５-53）勝率12.7％ 連対率18.3％

無論、「馬体重の軽い馬が１円も要らない」という訳ではない。私自身、今年の阪神JFでは、馬体重の軽い馬を既に推奨もしているくらいなので！馬体重が軽い馬でも、その馬自身のキャラクターが、今回のレーステーマに合致していれば買い目には加えるべきだと思う。

ただし、競馬場へ向けての輸送であったり、付けるべき所に未だ筋肉が身についていない様なタイプだと・・・！阪神の急坂で失速してしまう恐れはどうしてもあるので！軸として心中する馬については、豊富な筋力量を求めた方が良いだろう。

 

育成のノウハウが桁違い

➡加えて彼女の場合は【少し頭の位置が高い】独特な走法をしているので！恐らくそのフォームなら、急坂がある阪神の方が、首を支点にパワーを路面に伝えて走りやすいと思うので！急坂コースに変わることはむしろプラスに働くと考えている。

また、２歳戦ということで毎年の様に肝になって来るのが【育成方針】と、【そのノウハウ】は非常に大切で！やはり、実戦経験が少ない「子供たち」によるG1だからこそ！デビュー前に施す「競走馬としての土台作り」この差は露骨に出やすい競技なので・・・（汗）

そうした「若い馬を土台から作り込む技術」に関しては天下一品の技術力を誇る【ノーザンファーム生産馬】の力は、やはり侮れないと感じている。

事実、先日のエリザベス女王杯を制覇した◎ブレイディヴェーグにしても！今年の宝塚記念で「関東馬によるワンツー」を決めてみせた【◎イクイノックス】と【対抗スルーセブンシーズ】も、早めに栗東へ移動させ現地でトレーニングを入念に行っていた様に！【早めに現地入りさせている大手勝負服の馬】は本当に怖い。

 

人間に関する補足も

➡そして今回のアスコリの場合も、既に３週間前から現地入りしており！現地で約１ヶ月間に及ぶハードトレーニングをみっちり積んでいる！特に、１週前追い切りのハード調教で闘志にスイッチが入ったのか？最終追い切りでは「あれ？まだ行かないの？」という風に、併せ馬を待つ余裕すら感じられる追い切りをしていたので！ここを目標に、しっかりと逆算されたローテの中で、一点の悔いもない仕上げに完成されているのだと素直に感じた。

そして、先程のエリ女繋がりで言うと、２着に入って来た関東馬「ルージュエヴァイユ」を管理していたのが、この【黒岩陽一調教師】なので！アウェイの関西圏でどう戦うかについても、直近のG1で結果を残しているのは心強い。

また最後に、ジョッキーの事についても触れさせていただくと。確かに、関西圏のG1で地元のコースを知らない、関東の騎手を狙うのはセオリーからズレているかも知れないが。ただ、北村宏司ジョッキーの場合には、あのキタサンブラックでクラシックの最終戦【菊花賞】を制覇したジョッキーであり！

 

父に勇退の花束を

➡これは既に特集した「対抗馬」や「穴馬」にも共通して言えることだが！やはり、まだまだ気性も若く、やんちゃな子供たちと共にレースを戦わなければならない２歳戦だけに！その馬の事を熟知している継続騎乗の方が圧倒的に有利であることが良くわかると思う。

また、今回と同じ勝負服だっただけに、個人的には2015年の天皇賞春で、あのゴールドシップにハナ差まで迫った【フェイムゲーム】の印象が物凄く強いジョッキーなので！関西圏だからといって毛嫌いする必要はないと思っている。

あと、これは本当に刺身のツマ的な話だが・・・！今年の【サンデーレーシング】は、リバティアイランドの牝馬三冠を筆頭に！ヴィクトリアマイルを「ソングライン」が、エリザベス女王杯を「ブレイディヴェーグ」が優勝したことにより・・・！

ここでアスコリピチェーノが阪神JFも制すると、なんと今年の【牝馬限定G1を完全制覇】となるので！そんな歴史的な大記録と共に、先日種牡馬を引退した「父ダイワメジャー」に勇退の花束を贈る勝利を見せて欲しいと思っている。