＜目次＞

◆本日のテーマは？

◆素晴らしい最終追切だった

◆２歳戦らしい面白い好走データも

追い切り過程が素晴らしい！

前走からの反動よりも
むしろ叩き２戦目での
上積みを感じる！

注コラソンビート

（２～３人気・横山武史）

➡まず結論から言うと、今年の出走メンバーの中で「あ～前走から格段に動きが鋭くなっているな！」と素直に感じたのは３頭いる。ただし、その内の１頭は抽選対象馬だった（アトリウムチャペル）で、もう１頭については、たまたまPart１特集で解説した「あの馬」だったので！本日はこの【コラソンビート】の状態面などについてご紹介させていただく。

まず彼女の場合で重要になる項目は２つ。
【⒈新馬戦を勝てなかった事で余計に１回多く走っていること】
【⒉直前にレコードを叩き出してしまったが故の反動】

どちらも共に、「コンディション」に関わる項目が懸念材料として挙げられていたが、その心配を吹き飛ばしてくれたのが、この最終追い切りで記録してきた途轍もないタイムだった・・・！

 

心配を吹き飛ばした

➡まずはなんと言っても…！この時計を【馬なり】＆【単走】で記録してきたのだから、正直恐れ入った（汗）確かに追い切りでは毎度の如く良く動くタイプなので、時計の数字だけを鵜呑みにする訳にはいかないが・・・汗

南ウッド【馬なり・単走】
84.6-66.4-50.9-36.9-23.8-11.4
（18.2-15.5-14.0-13.1-12.4-11.4）

しかし彼女の場合は、前走からの反動が懸念されていた上に、これから長距離輸送も控えている立場なのに、最終追い切りでこの時計を記録できる時点で、前走からの反動やダメージが残っていることは微塵も感じさせなかった。その証拠が【綺麗な段階を踏んだ加速ラップ】に記されている。

これがもし、気持ちがカリカリしていて、ある種の暴走気味に出てしまった時計なら、反動を疑ってしまうが。ご覧の通りに、しっかりと段階を踏みながら、着実に終いが最速ラップになる様に、綺麗な加速ラップを踏んでこの時計を楽々と記録できているので！これは鞍上からの指示にしっかりと従って、我慢をするところは押さえて走ることができていた証明になる。

 

気持ちのコントロール◎

➡しかもこれを、他の馬に頼って出した時計ではなく！【単走】という形で、自分一人で出した時計なのだから、本当に素晴らしい。他馬を前に置いて壁を作らなくても、自分の気持ちをしっかりとコントロールして走れていた証拠になっているので、これは調教師自身もコメントしていた様に、本当に凄く良い追い切りができたと思っている。

11月29日（17.7-15.3-14.9-13.4-11.9-11.5）
12月06日（18.2-15.5-14.0-13.1-12.4-11.4）

付け加えるとこの中間では、途中で１回も減速する事がなく！１週前＆最終追い切りと２週連続で、キッチリと終い最速を記録して、併せ馬でも遅れることは１回も無かった！加えて、この時計を【本番と同じ右回り】で記録していたことも注目で！初めての右回りへ向けても、この時計が記録できるなら難なく対応できると予想している。

なので、そういった経緯でこの中間の過程を振り返ると・・・！むしろ前走の京王杯２歳Sについては「反動」を心配するよりも！叩き２戦目でG1へ挑める上積みの方が大きいのでは？と感じる中間の動きだった！

 

Hペースの経験値も

➡そして【レース適性】に対しても、少し踏み込んだ話をさせていただくと！これは既に投稿した「１頭目」の注目馬と付随する部分ではあるが！やはり今年の場合は、直近３年とは異なる開催日でレースが行われるので！現状の速い馬場コンディションと脚の速いメンバー構成を考えると・・・！相当速いペース配分でのタイムトライアル戦になると予想している。

よって、タフな馬場での開催が続いていた昨年までだったら、1600ｍ以上の距離でも戦えるスタミナ能力が必要不可欠だったが・・・！今年の場合はむしろ逆で！まずはその速いペース配分を追走しても、最後まで体力を持たせることが重要になると考えている！

つまりハッキリ言ってしまえば、距離は1600mだが！中身は完全に1400m適性が問われるG1だと考えているので！俗に言う【1400ｍ的な前傾ラップに強い馬】を狙いたい。

 

1400ｍ適性はあるので！

➡なので、もっと分かりやすい具体例を挙げるなら！この舞台でレコード勝ちした【レシステンシア】の様に！後には【阪急杯】や【阪神カップ】でも狙いたくなる様な「1400ｍ的なマイラー」を今年は狙っていたいと考えている！

そう言った意味で考えても、1400ｍの重賞を既に勝っている彼女のスピードは武器になるし！これまでのキャリア実績でも【前半34秒台～35秒台】や、前半1000ｍを57秒台で通過するHペースを楽に追いかける事が出来ていたので！

軒並み、36秒台～37秒台までの超スローペースしかまだ経験したことがない馬が多い中で！その「Hペースを追いかけて来た経験値」というのは、開催スケジュールが近３年間とは違う中で行われる今年だからこそ！大きな武器になると予想している。

 

ダブルスコアな好走率

➡また最後に、ジョッキーに関するデータも補足で触れておくと。確かに、関西圏のG1で地元のコースをあまり知らない、関東の騎手を狙うのはセオリーではないかも知れない。ただし、こと阪神ジュベナイルに関しては【前走と同じジョッキーが継続して乗ってくれる】というのは非常に大きな味方になると考えており！

まだまだ怖がりで幼い２歳馬にとって、背中に乗る人間が変わるだけでかなりナーバスになってしまう生き物なので！付きっ切りで同じ人間がサポートしてくれるというのは、無視できない強力なアドバンテージになるだろう。

前走騎手データ
前走騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
◆同騎手 8- 6- 7-63  9.5%  16.7%  25.0%  49  64
◆乗替り 2- 4- 3-85  2.1%  6.4%   9.6%   18  33

（※）事実、それはこの阪神ジュベナイルF単体でのデータでもしっかりと残っており！今回【乗り替わり】となる馬は過去10年間でたったの２勝。勝率、連対率ベースで振り返っても、継続騎乗の馬に対しそれぞれダブルスコア以上の差をつけられているので！

やはり、まだまだ気性も若く、やんちゃな子供たちと共にレースを戦わなければならない２歳戦だけに！その馬の事を熟知している継続騎乗の方が圧倒的に有利であることが良くわかると思う。よって、ここは追い切りでも素晴らしい動きを見せてくれていたコラソンビートにも注目しながら、今後の枠順の発表を待ちたいと思っている。