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ホーム勝負の明暗スプリンターズステークス 2022【回顧】まずはナランフレグに感謝!それでも実感せざるを得ない「競馬界の変化」

スプリンターズステークス 2022【回顧】まずはナランフレグに感謝!それでも実感せざるを得ない「競馬界の変化」

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】スプリンターズステークス 2022 における勝負の明暗

2022年10月 2日(日) 4回中山9日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第56回スプリンターズS
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 1200m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
2 ジャンダルム 牡7 57 荻野極 1.07.8      03-02 34.6 8 (栗)池江泰寿
7 ウインマーベル 牡3 55 松山弘平 1.07.8 クビ    08-09 34.1 7 (美)深山雅史
6 ナランフレグ 牡6 57 丸田恭介 1.08.0  3/4    13-12 33.9 5 (美)宗像義忠
4 ダイアトニック 牡7 57 岩田康誠 1.08.0 クビ    05-06 34.6 10 (栗)安田隆行
9 ナムラクレア 牝3 53 浜中俊 1.08.0    07-06 34.5 2 (栗)長谷川浩
5 エイティーンガール 牝6 55 秋山真一 1.08.1 クビ    10-08 34.3 14 (栗)飯田祐史
11 トゥラヴェスーラ 牡7 57 鮫島克駿 1.08.1 クビ    11-11 34.2 11 (栗)高橋康之
16 マリアズハート 牝6 55 菊沢一樹 1.08.3  3/4    15-15 33.9 15 (美)菊沢隆徳
15 シュネルマイスター 牡4 57 横山武史 1.08.3    11-12 34.4 3 (美)手塚貴久
10 8 ファストフォース 牡6 57 団野大成 1.08.3 クビ    02-02 35.5 12 *(栗)西村真幸
11 12 ヴェントヴォーチェ 牡5 57 西村淳也 1.08.4  1/2    08-09 34.7 9 (栗)牧浦充徳
12 3 メイショウミモザ 牝5 55 丹内祐次 1.08.5  1/2    05-04 35.1 13 (栗)池添兼雄
13 10 タイセイビジョン 牡5 57 福永祐一 1.08.5 クビ    13-14 34.4 6 *(栗)西村真幸
14 13 メイケイエール 牝4 55 池添謙一 1.08.7 1 1/4    04-04 35.4 1 (栗)武英智
15 1 テイエムスパーダ 牝3 53 国分恭介 1.08.8  3/4    01-01 36.1 4 (栗)五十嵐忠
16 14 ラヴィングアンサー 牡8 57 菱田裕二 1.08.9  1/2    16-16 34.3 16 (栗)石坂公一

やはり、秋も荒れた!

振り返ってみると、今年の春のG1では、1番人気馬が一度も勝てなかった。

状態面に問題があったかもしれないが、昨年、圧倒的な強さを誇ったエフフォーリアでさえも惨敗した。

現在の、日本競馬界における「混戦」の証明だ。

それだけに、秋のG1開幕戦となった【スプリンターズS】も

「一筋縄ではいかないだろう」

と予想した方も多かったとは思うが、、、案の定だった。

1番人気&2番人気&3番人気馬が全て馬券圏外に沈んだ。中でも1番人気メイケイエールは14着に惨敗!

対照的に、上位3着までは8&7&5番人気の伏兵で、3連単では46万馬券が飛び出した!

本当によく荒れたものだ。何だか、この先の秋競馬の行方を予感させるような決着、そんなことを思う。

 

まずはナランフレグへの感謝から

非常に難解だったが、そんな中でも、私たちの予告の☆穴馬の1頭であり(馬連軸の1頭)、好調教馬としてYouTubeでも公開した、5番人気のナランフレグが3着に激走!

まずは、ナランフレグに心から感謝したい。

参考→ナランフレグをご紹介したYouTube

 

春の【高松宮記念】ウイナーでありながら、5番人気にとどまっていたあたり、春の結果をフロック視点していた方が多かった証だろう。

だが、全くそんなことはないのだ。

4角14番手から内をついて突き抜けた【高松宮記念】は心身両面のレベルの高さがなければなし得なかったものだし、明らかに距離が長かった【安田記念】での0.4秒差は「一皮剥けた」ことの証明。

今回も、スタートで接触があり、少々位置どりが悪くなったようだが、上がり3ハロンでは最速をマークしていただけに、スムーズならどうだっただろうか。

文句なしのスプリント界の最強ホースの一頭として、改めて皆様にはお伝えしておきたい!(誰もがわかりきっていると思うので、敢えて未来の主役にはしないが)

 

実感せざるを得ない「競馬界の変化」

ナランフレグへの感謝の一方、実感せざるを得ない競馬界の変化があった。

本コラムの冒頭で、今回の全着順の表をご紹介しているのでお気づきの方も多いだろうが

「上位4頭は、いずれも真ん中より内側の枠順」だった。

1週前の【オールカマー】の結果などからもわかるように、今の中山が内側有利の馬場状態であることはわかっていた。

今回の【スプリンターズステークス】でも同様の考え方をされた方もいただろう。

だが、私たちは少し違った。長年の予想家としての経験上

「皆が本気で勝ちにいくことでタフな流れになるG1だけは、内も外も、前も後ろも関係ない、真の底力勝負になる」

とイメージしていたし、私たちはそうやって勝ってきた自負がある。

そして、底力No1だと考えたのが、上でもご紹介した6番ナランフレグであり、もう1頭の穴馬15番シュネルマイスターだったが、、、シュネルマイスターは無念の9着に。

 

従来と変化のハイブリッドで

シュネルマイスターは、G1初挑戦にもかかわらず勝ち馬から0.5秒差9着だから、底力の一端を示したと言えるのかもしれない。

それでもレース後、横山武史騎手は敗因のひとつとして、外枠を挙げていた。

やはり外枠は苦しかったシュネルマイスター

タラレバは禁物を承知で、今回の結果を見せられた今なら

「もう少し枠が内で、スムーズだったらどうだったのか」

と思わずにはいられない。

いずれにしても、改めて感じさせられるのが、競馬界の変化だ。

思えば、G1で1番人気が立て続けに負けるほど、かつてないほど能力拮抗の時代。G1の考え方にも「混戦」をベースにした、新しいものが必要だったのかもしれない。

この点は、本当に猛省している。

もちろん従来の考え方を捨て去るつもりはないし、その必要もないとは思うが、状況に応じて柔軟に対応していきたい。「従来と変化のハイブリッド」で臨むこの先のG1シーズン、楽しみにしていてほしい。

 

恵まれた面はあったにしても

ただ、誤解してはいけないのは、上位勢に関しては、恵まれたとはいえ

「それ相応の力がなければチャンスを掴むことができなかった」

ということではないだろうか。

例えばジャンダルムの場合は、ムラっぽさがあるため狙いにくい馬ではあるが、3月にはここ中山芝1200Mの舞台で行われた【オーシャンステークス】を勝っている。

その他、2走前の【高松宮記念】も11着ながら0.4秒差。力は足りているのだ。

同時に、ナランフレグがそうであるように、G1を勝ったことで一皮剝けるケースもある!

今後の軽視は絶対に禁物!

 

また、2着ウインマーベルに関しては、1週前の段階で公開していた以下のコラム(前哨戦まとめ)でもピックアップしていた1頭。早い段階から私たちは高く評価していた。

参考→前哨戦まとめのコラム

スプリンターとしての才能は相当に大きいと思う。

また、深山調教師は新進気鋭の優秀な調教師。

元々、競馬の世界に飛び込むことを反対していたご両親(もちろん今は応援しているそうだ)を中山に招待したということだが、きっと喜んでくれただろう。

来年といことでいえば【高松宮記念】は、ウインマーベルが最も得意とする中京で行われるだけに、文句なしで未来の主役に指名しておきたい!

 

最後にメイケイエールに関して

最後に、まさかの14着に終わったメイケイエールについて。

直線でズルズルと位置を下げていくシーンに衝撃を受けた方も多かったと思うが、池添騎手はこんなことを言っている。

「急かさずにこの馬のスピードに任せて運びました。無理して出していってませんし、ムキになって走ってもいませんでした。それなのに、今日は前走ほどの反応がありませんでした。普段なら、残り500mくらいから加速していくのですが、それがありませんでした。中2週と間隔が詰まっていたくらいしか、敗因が見つかりません」

ジョッキーは、強いて言えばといことで、ローテーションを敗因に挙げている。

過去に【セントウルステークス】から参戦してきた馬たちの成績は決して悪くはない。

だが、今年のメイケイエールに関しては「レコードでの勝利」だった。

間違いなく、例年の勝ち馬、好走馬以上の目に見えないダメージはあったと思う。

実は、私たちは以前から「レコード勝ちした馬の次走」の過大評価には気を付けるようにしている。

それでもメイケイエールならやれるかと思ったが、、、

そんなに甘くはなかったということなのかも。

もちろん、能力の高さは誰もが認めるところ。また次走はフラットな目で彼女をチェックしたい!

 

【スプリンターズステークス 2022】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 ジャンダルム(荻野極騎手)
「ジャンダルムに感謝の気持ちで一杯ですし、関係者の皆様にも感謝したいです。内心はすごく嬉しくて、もうやはり感謝の気持ちだけです。
非常に良い枠を確保することができて、課題だったスタートもこなしてくれました。道中、直線とすごくスムーズに運べました。(先行有利の傾向は)もちろん頭にありました。手応え通りしっかり伸びてくれましたし、ラストも凌いでくれたので、ジャンダルムの力を発揮できたなと思います。
私自身、初GIを獲らせていただいて、ジャンダルムも良い競馬をしてくれました。そして乗せて下さったオーナー、調教師、応援して下さったファンの皆様に感謝して獲ることができました。今後はより気を引き締めて、もっと技術的にも磨きをかけていきたいと思います。これからも応援のほどよろしくお願いいたします」(池江泰寿調教師)
「元々スプリント能力は高いと思っていましたが、デイリー杯2歳Sを勝ってホープフルSも2着となり、これはクラシックを目指さなくてはいけないと考えました。距離が長かったようで、この馬には可哀そうな事をしてしまったと思っています。
今年オーシャンSを勝ち、高松宮記念を勝ちたいと思って使い、当然中山は得意なので秋はこのスプリンターズSを目標として考えていました。レースは良い形になったと思いましたが、後ろから来ていましたから、ゴール板を過ぎるまで勝利は確信できませんでした。お母さんはこのレースの勝ち馬で、史上初の母仔制覇となったわけで、そういう物語を作ることの一翼を担えたことは、良かったと思っています。
もう7歳なので、今後はいかに種牡馬としての価値を高めてあげられるか、レースの選択も限られるのですが、馬の状態を第一にして、オーナーの意向もありますので、来週後半には次のことが分かるかと思います。
デビュー前からビリーヴの息子ということで、多くのファンに応援して頂いたのですが、中々大舞台に立てず、結果を出せずに皆さんに悔しい思いをさせていましたが、これで皆さんに恩返しができたかなと思います。応援して頂いて本当に感謝しています」2着 ウインマーベル(松山弘平騎手)
「良い状態で厩舎の方々が持ってきてくれて、よく頑張ってくれました。今後が楽しみです。ただ、着差が着差だけに悔しいです。レースとしてはもう1列前のポジションを取りたかったのですが、最後までよく頑張ってくれました」3着 ナランフレグ(丸田恭介騎手)
「スタートしてすぐにちょっと接触があって、思ったよりも1列後ろになりました。それでも進路を見つけて、グンと伸びてくれました。力のある所は見せてくれました」4着 ダイアトニック(岩田康誠騎手)
「少しゲートを出過ぎた感じでした。結果的には、番手はそこで良かったのですが、内と外の差が少し出た感じでした。最後まで止まらず、よく伸びています」5着 ナムラクレア(浜中俊騎手)
「今日の中山はインが強く、並び的に内へ入るのが難しかったです。馬の感じは良かったですが、枠や展開に左右されるレースでした。まだ3才ですし、今後に期待できると思います」

7着 トゥラヴェスーラ(鮫島克駿騎手)
「上位に入った馬の枠や通ったコースを考えると、極端にインが有利でした。そんな中でも、もう少し上手く立ち回りたかったです。この馬は力がありますし、捌きひとつだと思います」

9着 シュネルマイスター(横山武史騎手)
「陣営も工夫して調整してくれましたし、返し馬でも工夫して、やるべきことはやりました。ですが、外枠、この距離は忙しい、前が止まらない等、条件が全てで良くありませんでした。直線の不利も痛かったです」

11着 ヴェントヴォーチェ(西村淳也騎手)
「良いスタートを切って、人気の馬を見ながら運びました。GIのメンバーを相手によく頑張っています。これを機にもっと頑張ってほしいです」

13着 タイセイビジョン(福永祐一騎手)
「追走も追ってからも良いところがありませんでした。比較はできませんが、馬の雰囲気は良かったです。ただ、競馬は見所がありませんでした」

14着 メイケイエール(池添謙一騎手)
「急かさずにこの馬のスピードに任せて運びました。無理して出していってませんし、ムキになって走ってもいませんでした。それなのに、今日は前走ほどの反応がありませんでした。普段なら、残り500mくらいから加速していくのですが、それがありませんでした。中2週と間隔が詰まっていたくらいしか、敗因が見つかりません」

(via ラジオNIKKEI

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