こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】中京記念 2018 における勝負の明暗
| 着 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 16 | グレーターロンドン | 牡6 | 56.5 | 田辺裕信 | 1.32.3 | 08-11-11 | 34.1 | 1 | |
| ２ | 12 | ロジクライ | 牡5 | 56 | 浜中俊 | 1.32.4 | 3/4 | 04-04-04 | 34.9 | 5 |
| ３ | 4 | リライアブルエース | 牡5 | 54 | 戸崎圭太 | 1.32.6 | 1 1/2 | 13-13-15 | 34.2 | 4 |
| ４ | 5 | フロンティア | 牡3 | 53 | 福永祐一 | 1.32.6 | クビ | 08-07-09 | 34.6 | 7 |
| ５ | 11 | ワントゥワン | 牝5 | 52 | Ｍ．デム | 1.32.7 | 1/2 | 14-15-16 | 34.1 | 3 |
| ６ | 7 | アメリカズカップ | 牡4 | 57 | 松若風馬 | 1.32.8 | 1/2 | 02-03-01 | 35.8 | 13 |
| ７ | 14 | ミエノサクシード | 牝5 | 53 | 川島信二 | 1.33.0 | 1 | 11-11-11 | 34.9 | 6 |
| ８ | 13 | ウインガニオン | 牡6 | 57.5 | 津村明秀 | 1.33.4 | 2 1/2 | 03-01-01 | 36.4 | 2 |
| ９ | 15 | ムーンクレスト | 牡6 | 55 | 松田大作 | 1.33.7 | 1 3/4 | 05-05-06 | 35.9 | 15 |
| 10 | 10 | ガリバルディ | 牡7 | 57 | 和田竜二 | 1.33.8 | 3/4 | 14-13-11 | 35.7 | 10 |
| 11 | 9 | ダイメイフジ | 牡4 | 56 | 酒井学 | 1.33.8 | クビ | 07-07-09 | 35.9 | 11 |
| 12 | 2 | ロワアブソリュー | 牡5 | 54 | 北村友一 | 1.33.9 | クビ | 08-07-06 | 36.1 | 9 |
| 13 | 3 | ブラックムーン | 牡6 | 57.5 | 幸英明 | 1.33.9 | ハナ | 16-15-14 | 35.6 | 12 |
| 14 | 6 | コウエイタケル | 牡7 | 54 | 鮫島克駿 | 1.34.3 | 2 1/2 | 05-07-06 | 36.5 | 14 |
| 15 | 1 | スマートオーディン | 牡5 | 57.5 | 松山弘平 | 1.34.8 | 3 | 11-05-05 | 37.2 | 8 |
| 16 | 8 | マイネルアウラート | 牡7 | 55 | 国分優作 | 1.35.9 | 7 | 01-02-02 | 38.9 | 16 |
グレーターロンドンの本当の強さを久々に見せてもらった！
これがレースが終わった際に真っ先に感じた思いだ。
ご存知の通り、昨年６月のＧ１【安田記念】で４着に激走し、またメンバーレベルでは安田以上とおも言われた同年10月の【毎日王冠】においては、上がり３ハロン最速となる32秒６という驚異的な脚で３着に食い込んだ。
それほどの馬が、１年４ヶ月も勝利から遠ざかるのだから、競馬とは本当に難しいものだと思う。（ちなみに前回の勝利は昨年３月の【東風ステークス】）
前走で見せていた復活の予兆
復活の予兆は前走【京王杯スプリングカップ】の時に見せていた。勝ち馬から0.1秒差の４着に敗れたとはいえ、上がり３ハロンでは最速となる32秒５の時計をマーク！
展開云々はあるにせよ、上がり32秒台というのは簡単に出せるものではない。【毎日王冠】以来となる32秒台の脚を使ったことで「いよいよ戻ってきたか？」と感じた。
但し【京王杯スプリングカップ】での「４角18番手」という位置取りが気になった。東京とは違い、中京コースの場合、力のある馬でも、位置取りが後ろすぎると届かないケースが多いのだ。
「もしも同じような位置取りをしたら厳しいかも・・・」そんなことが頭をよぎり、復活をわかっていながら、評価を上げきれなかった。
結果的に、短いところを使ったことにより行き脚がつき、今回は中団でレースを運んたのだから、読みが甘かったかもしれない。反省している。
楽しみな鞍上の言葉
今回のレースに関して言えば、まるで自身の復活の追い風かのように、外差しが決まる馬場で戦えたのだから、流れがグレーターロンドンに向いだのだろう。
さて、当然、気になってくるのは「今後」ということになるだろうが、注目すべきは主戦・田辺がレース後に残したコメントだろう。
「馬は完成形になってきました。あとは大きな舞台での活躍を期待したいですね」
数多くの力のある馬に乗ってきた田辺が、ハッキリと「大きな舞台での活躍を期待したい」と語ったことの意味合いは大きいだろう。人馬を待つのはどんな秋だろうか？
【宝塚記念】の結果からもわかるように、抜けた主役が不在の古馬中距離路線だけに、グレーターロンドンからは目が離せなくなりそうだ。
リライアブルエースも追いかけるべき一頭
グレーターロンドンから0.3秒差の３着、惜しくも敗れたのが、キングスポーツの☆穴馬だった４番リライアブルエースだ。
位置取りはグレーターロンドンと真逆。前走【京王杯スプリングカップ】（グレーターロンドンと0.1秒差だった）は中団でレースを運んだが、今回は13～15番手あたりと、もう少し後ろから。
鞍上の戸崎は「前半が速かったから・・・」というような旨を語っていたが、恐らくついていくのが難しかったのだろう。
これが経験の浅さだと思う。５歳馬とはいえ、長期休養を経験しており、今回が12戦目。また昇級２戦目でもある。まだ、これからの馬なのだ。
そんな中でも３着まで追い込めたのは、地力強化が進んでいることの証に違いない。まだまだ追いかけるぞ！
ウインガニオンは調子が悪かったのだろう
最後に、２番人気に推されながら８着に敗れたウインガニオンについて簡単に触れておきたい。
鞍上の津村は「行きっぷりの悪さは斤量が影響したのかも」と語っていたが、前走の【安田記念】では58キロを背負いながら７着（14番人気を覆した）に入っているように、元々斤量負けするタイプでもない。
また【安田記念】を含めた近走の内容からも、能力が衰えたとは思えない。となると、単に状態がもうひとつだったということ。
評価を下げる必要はないし、これで人気が落ちるなら、次は買うべきだと考える！
【中京記念 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【みんなのKEIBA 次回7月29日(日) 午後3時】
中京記念・GⅢは1番人気⑯グレーターロンドンが勝利！
ＪＲＡ重賞レース7度目の挑戦で悲願の重賞制覇となりました。
単勝1番人気の勝利は、1999年エリモエクセル以来19年ぶり。
勝ちタイムは1分32秒3でコースレコードＶ！ pic.twitter.com/hbZBo0Djvf— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) July 22, 2018
【中京記念 2018】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 グレーターロンドン（田辺裕信騎手）
「人気を抱えながら、もう少しのレースが続いていただけにホッとしました。今日は朝から（芝の）時計も速く、時計勝負になることが不安材料でした。前走１４００ｍを使っていたので、行き脚もついて流れに乗りやすかったです。道中はあまり前から離されたくはなかったのですが、馬のリズムを崩したくなかったので、出たところで脚を溜めて、直線はいつものような伸びを見せてくれました。勝てて良かったです。馬は完成形になってきました。あとは大きな舞台での活躍を期待したいですね」
２着 ロジクライ（浜中俊騎手）
「展開はこの馬にとって良い感じで、引っ張ってくれる馬の後ろで折り合いもスムーズでした。直線はよく頑張ってくれました。レコード決着にも対応してくれました。この馬にとって収穫のあるレースでした」
３着 リライアブルエース（戸崎圭太騎手）
「前半は速い流れでしたが、促してついて行って、馬場に脚をとられながら、終いはしっかり来ています。キャリアがまだ浅い馬ですから、力がついてくれば良いですね」
４着 フロンティア（福永祐一騎手）
「外を回る形になりました。ラストは失速してしまいました。それでもラストまで頑張って走っています。もう少しうまく立ち回れれば良かったかもしれません」
６着 アメリカズカップ（松若風馬騎手）
「うまく先行できました。ペースが速かったかもしれませんが、馬場が傷んでいるのを気にしないので、ロスなく内で運びました。最後までよく辛抱してくれました」
７着 ミエノサクシード（川島信二騎手）
「流れも速かったので、外へ行くよりも内の馬場のギリギリ良いところを走りました。ラストは伸び負けてしまいました」
８着 ウインガニオン（津村明秀騎手）
「テンの行きっぷりが良くありませんでした。斤量が影響したのかもしれません。３頭でペースが上がって前に行く馬にはキツいレースになりました」
（via ラジオNIKKEI ）
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