こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】ダイヤモンドステークス 2019 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 8 | 10 | ユーキャンスマイル | 牡4 | 54 | 岩田康誠 | 3.31.5 | 06-07-08-09 | 33.4 | 1 | |
| ２ | 7 | 8 | サンデームーティエ | 牡5 | 50 | 江田照男 | 3.31.9 | 2 1/2 | 01-01-01-01 | 34.8 | 8 |
| ３ | 2 | 2 | カフェブリッツ | 牡6 | 54 | 蛯名正義 | 3.32.1 | 1 1/4 | 03-03-03-02 | 34.7 | 3 |
| ４ | 7 | 7 | ソールインパクト | 牡7 | 54 | 田辺裕信 | 3.32.2 | 1/2 | 05-05-04-04 | 34.6 | 5 |
| ５ | B6 | 6 | ララエクラテール | 牡7 | 51 | 戸崎圭太 | 3.32.5 | 1 3/4 | 07-07-06-07 | 34.6 | 4 |
| ６ | 8 | 9 | グローブシアター | 牡5 | 55 | 浜中俊 | 3.32.5 | クビ | 04-04-04-04 | 34.9 | 2 |
| ７ | B3 | 3 | シホウ | 牡8 | 53 | 大野拓弥 | 3.32.8 | 1 3/4 | 07-05-06-07 | 34.9 | 10 |
| ８ | 1 | 1 | ルミナスウォリアー | 牡8 | 56 | 柴山雄一 | 3.32.8 | クビ | 10-10-09-06 | 35.0 | 6 |
| ９ | 4 | 4 | ピッツバーグ | セ6 | 49 | 松岡正海 | 3.32.9 | 3/4 | 02-02-02-02 | 35.6 | 7 |
| 10 | 5 | 5 | ブライトバローズ | 牡7 | 54 | 石橋脩 | 3.33.7 | 5 | 09-09-09-09 | 35.7 | 9 |
とにかく強かった勝ち馬
まずは優勝したユーキャンスマイルの鞍上・岩田騎手、そして関係者の皆さまに心からの祝福をお伝えしたい。
今回の【ダイヤモンドステークス】は、そのユーキャンスマイルの強さが際立っていた印象だ。
昨年10月のＧ１【菊花賞】で３着に激走している「強さ＆超距離適性」が評価され、単勝1.7倍という圧倒的な人気を背負ったが、余裕たっぷりに、２着馬に２馬身半もの差をつけたのだから素晴らしい。
レース後、鞍上の岩田騎手は
と語っていたが、まさしくその通りだと思う。
今後の長距離路線を先頭で引っ張っていく存在になるだろう。
【 #ダイヤモンドＳ 】１番人気のユーキャンスマイルが重賞初制覇 天皇賞・春へ前進！ https://t.co/3aVWkGzS8b #競馬 #keiba #スポーツ報知
— スポーツ報知 競馬取材班 (@hochi_keiba) February 16, 2019
そんなユーキャンスマイルのお父さんといえば、同じく金子真人オーナーの所有馬だったディープインパクトだ。
改めて語るまでもなく、誰もが認めるNo１種牡馬。だが「長い距離」ということに限って言えば、決して飛び抜けた数字を残してきた訳ではない。是非、以下のデータをご覧頂きたい。
直近５年における、芝2500Ｍ以上（全258レース）のレースにおける「種牡馬ランク」だ。
芝2500Ｍ以上のレースにおける種牡馬ランク（2014年以降）
| 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| ステイゴールド | 39- 33- 28-242/342 | 11.4% | 21.1% | 29.2% |
| ハーツクライ | 26- 30- 26-210/292 | 8.9% | 19.2% | 28.1% |
| ディープインパクト | 20- 23- 27-203/273 | 7.3% | 15.8% | 25.6% |
| キングカメハメハ | 14- 16- 21-156/207 | 6.8% | 14.5% | 24.6% |
| ハービンジャー | 14- 10- 17-106/147 | 9.5% | 16.3% | 27.9% |
| シンボリクリスエス | 8- 9- 3- 75/ 95 | 8.4% | 17.9% | 21.1% |
| スクリーンヒーロー | 7- 0- 3- 15/ 25 | 28.0% | 28.0% | 40.0% |
| ジャングルポケット | 5- 9- 8- 82/104 | 4.8% | 13.5% | 21.2% |
| マンハッタンカフェ | 5- 8- 5- 86/104 | 4.8% | 12.5% | 17.3% |
| ワークフォース | 5- 6- 6- 46/ 63 | 7.9% | 17.5% | 27.0% |
| タニノギムレット | 5- 5- 3- 53/ 66 | 7.6% | 15.2% | 19.7% |
| ルーラーシップ | 5- 4- 5- 31/ 45 | 11.1% | 20.0% | 31.1% |
| アドマイヤドン | 5- 2- 2- 18/ 27 | 18.5% | 25.9% | 33.3% |
| リンカーン | 5- 2- 1- 42/ 50 | 10.0% | 14.0% | 16.0% |
| ネオユニヴァース | 4- 7- 5- 61/ 77 | 5.2% | 14.3% | 20.8% |
| キングヘイロー | 4- 4- 1- 31/ 40 | 10.0% | 20.0% | 22.5% |
| ダイワメジャー | 4- 3- 4- 53/ 64 | 6.3% | 10.9% | 17.2% |
| スウェプトオーヴァーボード | 4- 3- 0- 4/ 11 | 36.4% | 63.6% | 63.6% |
| ナカヤマフェスタ | 4- 2- 3- 15/ 24 | 16.7% | 25.0% | 37.5% |
| カンパニー | 4- 2- 0- 11/ 17 | 23.5% | 35.3% | 35.3% |
意外と長距離では目立たないディープインパクト産駒だが、実はこの馬の場合は「母父」がダンスインザダークなのだ！
改めて思う母父の重要性
ダンスインザダークといえば自身が【菊花賞】ウイナー。
また、種牡馬として同じく【菊花賞】ウイナーのザッツザプレンティやデルタブルースというを輩出しているが、それだけではなく、実は母父としても、日本最長【ステイヤーズステークス】３連覇を達成したアルバートを出しているのだ！
種牡馬、つまりの父の良さを更に引き出したり、あるいは弱点を補ったりすると言われているのが「母父」だ。
ダンスインザダークは、見事にディープインパクトの強みである瞬発力を残しつつ、弱点のスタミナをカバーしている。
結果的に見事な配合となっている。
どうしても、競馬ファンの方は予想する際、ジョッキーや、種牡馬に注目しがちだろうが、改めて「母父」の重要性を思って頂ければ幸いだ。
次走こそ狙え！この馬が未来の主役だ！
今回の「未来の主役」としてご紹介するのは
６着のグローブシアター
【 #ダイヤモンドＳ 】２番人気のグローブシアターは６着に沈む 浜中「さすがに距離が長かった」 https://t.co/BUlpgO5KkR #競馬 #keiba #スポーツ報知
— スポーツ報知 競馬取材班 (@hochi_keiba) February 16, 2019
勝ち馬から１秒差の６着。ハッキリ言って、今日のレースに関しては完敗だ。
だが、レース後に鞍上・浜中も語っているように
というのが敗因だろう。事実、前半、中盤はそれなりの手応えで走っていたのに、急に走りに勢いがなくなった。この手の失速の原因は、まず距離とみて間違いない。
母シーザリオの血統からもわかる好素材。それだけに、ある程度の距離までならこなすが、さすがに3400Ｍは次元が違ったか。
繰り返すが、好素材であることは間違いない。2400Ｍ位がベストだろう。次走、そのあたりの距離に出走なら買いたい。
【ダイヤモンドステークス 2019】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 ユーキャンスマイル（岩田康誠騎手）
「乗りやすい馬で余裕がありました。どの進路でも抜け出せそうな感じで、行きだしてからの反応もよく楽勝でした。こういう長い距離で楽しみな馬です」
（友道康夫調教師）
「右トモに弱いところがあってバランスが悪くモタれるところがあったのですが、ここに来てまっすぐ走れるようになって操縦性が良くなりました。もう大丈夫でしょう。スタミナがあって折り合いも良く、次の天皇賞でも楽しみです」
２着 サンデームーティエ（江田照男騎手）
「自分の形は作れました。勝ち馬とは決め手の差でしょう。最後に３着馬（カフェブリッツ）に来られると、またジワジワ伸びてくれました」
（谷原義明調教師）
「久しぶりに最後の直線では力が入りました。引退前の最後の重賞ですから、できるなら勝ちたかったですね。ハナに行けばしぶとい馬ですし、並ぶともうひと伸びするのですが、一気に交わされたのが残念です。でも、最後にこれだけ走ってくれて言うことなしです」
３着 カフェブリッツ（蛯名正義騎手）
「自分のタイミングで動けました。キレ負けしてしまいましたが、最後まで頑張っています」
４着 ソールインパクト（田辺裕信騎手）
「海外２戦があれっ？という負け方だったので、先行策よりは待ちながらという作戦でした。この形が合っているようです。勝ち馬は一頭抜けてしまいましたが、２、３着馬とは差がなかったですし、流れ次第では交わせていたのではと思います」
６着 グローブシアター（浜中俊騎手）
「よく走ってくれていますが、さすがに距離が長かったかなという印象ですね。４コーナーから手応えがありませんでした。でも、まだまだこれからの馬です」
（via ラジオNIKKEI ）
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