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菊花賞 2020【回顧】コントレイルの今後の可能性は?&次走への一言メモも

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】菊花賞 2020 における勝負の明暗

2020年10月25日(日) 4回京都6日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
3歳・オープン・G1(馬齢) (牡・牝)(国際)(指定) 芝・外 3000m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
2 3 コントレイル 牡3 57 福永祐一 3.05.5   07-07-05-04 35.2 1 1.1 458 -2 *(栗)矢作芳人
5 9 アリストテレス 牡3 57 ルメール 3.05.5 クビ 07-07-07-04 35.1 4 23.0 474 +8 (栗)音無秀孝
5 10 サトノフラッグ 牡3 57 戸崎圭太 3.06.1 3 1/2 14-15-15-14 35.2 5 34.9 490 +4 *(美)国枝栄
4 8 ディープボンド 牡3 57 和田竜二 3.06.2 クビ 05-05-03-02 36.1 7 51.6 484 -6 (栗)大久保龍
7 15 ブラックホール 牡3 57 藤岡佑介 3.06.2 クビ 12-12-13-11 35.4 14 116.8 436 -8 *(美)相沢郁
7 13 ロバートソンキー 牡3 57 伊藤工真 3.06.6 2 14-14-15-14 35.6 9 76.7 470 -4 (美)林徹
3 6 ヴェルトライゼンデ 牡3 57 池添謙一 3.06.9 2 10-10-10-08 36.3 2 10.3 488 0 (栗)池江泰寿
7 14 ヴァルコス 牡3 57 岩田康誠 3.07.1 1 1/4 09-09-10-08 36.5 6 42.2 502 +6 (栗)友道康夫
1 2 ガロアクリーク 牡3 57 川田将雅 3.07.5 2 1/2 04-04-03-02 37.4 10 82.5 498 -4 (美)上原博之
10 6 11 バビット 牡3 57 内田博幸 3.07.6 クビ 02-02-02-01 37.7 3 12.5 450 -12 (栗)浜田多実
11 2 4 マンオブスピリット 牡3 57 M.デム 3.07.6 クビ 16-16-10-11 36.9 13 116.6 488 +2 (栗)斉藤崇史
12 3 5 サトノインプレッサ 牡3 57 坂井瑠星 3.07.8 1 10-10-09-08 37.2 11 96.9 484 0 *(栗)矢作芳人
13 1 1 ディアマンミノル 牡3 57 幸英明 3.07.9  1/2 12-12-13-11 37.1 12 109.9 458 -6 (栗)本田優
14 8 16 ターキッシュパレス 牡3 57 富田暁 3.07.9 クビ 17-17-18-18 36.6 16 254.4 472 +4 (栗)昆貢
15 4 7 ダノングロワール 牡3 57 北村友一 3.08.5 3 1/2 05-05-05-07 38.1 8 64.2 488 +4 *(美)国枝栄
16 6 12 レクセランス 牡3 57 松山弘平 3.09.2 4 03-03-07-14 38.4 15 140.6 480 -4 (栗)池添学
17 8 18 ビターエンダー 牡3 57 津村明秀 3.09.4 1 1/4 18-18-15-14 38.3 17 302.1 476 +2 *(美)相沢郁
18 B8 17 キメラヴェリテ 牡3 57 松若風馬 3.11.7 大差 01-01-01-04 41.8 18 324.0 540 0 (栗)中竹和也

 

率直に言ってコントレイルの走りには感動した

史上初の親子2代での3冠獲得!

今年の【菊花賞】は何十年先まで、競馬史に燦然と輝く伝説として語り継がれるに違いない。

ありがとう、そしておめでとうコントレイル!

 

この馬の父ディープインパクトは、改めて振り返るまでもなく驚異的な馬だった。

速く、強く、美しい。

結果的には叶わなかったが、恐らく日本の競馬関係者やファンに

「世界の頂点を“期待”ではなく“確信”させてくれた馬」

だったように思う。

予想家という立場上、特定の馬に肩入れしないように心がけている私たちにとっても、思い入れの深い馬だった。(もちろん何度も馬券を獲らせてもらった感謝もある)

 

感動した理由は?

ここで読者の皆様は次のように思われるのではないだろうか。

「それほど思い入れの深い名馬の産駒が3冠を獲得したから感動したんだな」

と。もちろんそういった思いもあるが、それだけではない。

感動した最大の理由は

私が想像した以上にコントレイルが強い馬だということがわかったから

 

走力は抜けていたが

レース前からコントレイルが勝つことはわかっていた。

春2冠の内容から、サリオス以外の馬に対しては2枚以上力が上だと確信できたし、秋初戦の内容から更にパワーアップしていることも明らかだったからだ。

それでも、無理やり欠点を探すなら、やはり「距離」だ。

コントレイルの兄2頭は、いずれもダートの短いところで戦っている馬。

また、コントレイル自身も決して気性が抜群というタイプではない。

 

案の定レース中には難しいところを見せた。

そのあたりは、鞍上の福永騎手も、以下のように語るなど認めている。

折り合い面ではうまくリラックスさせることはできませんでした

 

苦難を乗り越えて

唯一の懸念材料が距離だという馬が、道中でリラックスできず、ましてや2着馬にガッチリマークされていた。

普通なら差される場面。鞍上の焦りも馬に伝わったかもしれない。

だが、コントレイルは負けなかった。

その根底には、ここまでの2冠で見せてきた走力の高さに加えて、並んだら絶対に抜かせない、3冠馬の先輩シンボリルドルフを思わせる勝負強さと精神的な強さがあればこそだろう。

これほどの勝負強さと精神力を備えているとは知らなかった。
だから感動したのだ!

 

例え古馬と戦っても

この先の古馬との戦いでは、初めて同格以上の馬とレースをすることになる。

「戸惑って、力を発揮できないなんてこともあるのでは?」

もしも【菊花賞】を楽勝していたら、そのあたりの不安を抱きながら、今後のコントレイルを見なければいけなかった。

だが、その必要はなくなった。

今回示した精神力があれば、例えどんな相手と戦おうとも、良い戦いができるはず。

そもそも、走力に関しては【毎日王冠】を圧勝したサリオスを退け続けてきた馬。

2400Mくらいまでなら!夢は広がるばかりだ!

 

できれば【ジャパンカップ】へ!

コントレイルの次走だが、極端なダメージなどなければ、恐らく【ジャパンカップ】参戦ということになりそうだ。

そうなれば!

同じく参戦を検討しているという噂のデアリングタクトとの「無敗の3冠馬対決」

そして今週行われる【天皇賞秋】勝者との「世代を超えた最強馬対決」

が見られるかもしれない。

史上まれに見る熱い戦い!

コロナに苦しんだ日本競馬ファンに、競馬の神様がプレゼントを用意してくれたのだろうか。

 

そんな日がくることを楽しみにしつつ、最後に

「次走への一言メモ」

を記したい。

 

キングスポーツ流「次走へ向けての一言メモ」

ここからは「私の独り言」だととらえていただきたい。

今後へ向けて、気がついたことをメモ帳に走り書きしているようなイメージ。

せっかくなので、それを皆様と共有してみようかと考えた。

 

勝ち馬以外に面白いなと感じた馬が3頭いた。

数行程度の解説にはなるが、どこかで皆様のお役に立てる内容だと思う。

頭に入れておいてほしい。

 

2着・アリストテレス

レース後、ルメール騎手は次のように語っている。

すごく良い結果を出せて嬉しいです。コントレイルにおめでとうですね。強すぎます

名手に強すぎるという言葉を残させるほどコントレイルは強いが、実際に食い下がったこの馬にも驚いた。

だが、この馬で最も驚かされるのは成長力だ。

5月の【プリンシパルS】では6着に敗れていたような馬が、たった半年弱の間に世代トップへ!

しかも調教での動きや馬体を見る限り、まだまだ完成は先のような気もする。

タイプ的に2400M以上限定になるかもしれないが、将来的なG1勝利は決して夢ではない!

もちろん未来の主役は決まりだ。

 

4着・ディープボンド

和田竜二騎手のコメントが印象に残る。

「自分のリズムで淡々と競馬をして、勝負どころも良い手応えでした。決め手の差はありますが、崩れず走ってくれます。止まっていませんし、距離も問題ありません。チャンスはありそうですね」

淡々と、という言葉が本当にしっくりとくる。

鞍上も語るとおり決め手がない分、将来的にG1で勝ち負けというのは難しいかもしれない。

だが、淡々と相手になりに走れる馬は大崩れしないから、G2やG3の「相手候補」として重宝することになるかもしれない。

頭に入れておいてほしい。

 

6着ロバートソンキー

9番人気という低い評価だったが、レース直前の調教が非常に良かったので、楽しみにしていた。

結果的には6着で残念。それでも人気を考えれば健闘した方かもしれない。

また、上がり3ハロンの脚はコントレイルに0.4秒しか負けていない。

メンバー最少となるデビュー5戦目だった点を思えば、ノビシロは十分にあると思うし、2400M前後で期待したい。

尚、直線で一か八か、荒れた内側をついた鞍上・伊藤工騎手の手綱さばきには気合と執念を感じた。

できれば、今後もこのコンビを見たい。

 

レースを見逃した方はコチラから

【菊花賞 2020】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 コントレイル(福永祐一騎手)
「思っていた以上に接戦になり、最後は相手の脚色も良かったので、何とかしのいでくれという気持ちで追っていました。馬がよく応えてくれて、最後まで抜かせませんでした。改めてすごい馬だと思います。
とにかくゲートインするまでは、油断せずに気を引き締めて臨みました。良いスタートを切ったのですが、折り合い面ではうまくリラックスさせることはできませんでした。2着馬がずっと斜め後ろにいて、プレッシャーをかけてきて、それもあってエキサイトしていましたが、何とか我慢してくれました。(直線では)相手も手応え良く、ずっと並走する形になっていたので、まずいなとは思いましたが、馬を信じて自分の気持ちだけはブレないように、強い気持ちを持って乗りました。やはり3000mは彼にとっては長い距離でしたし、決してベストパフォーマンスを発揮できたわけではありませんが、それでも勝ち切ってくれたことが素晴らしいです。
無敗の三冠馬の息子が同じように無敗の三冠を達成したことは、世界でも類を見ないことだと思いますし、大変な偉業だと思います。その鞍上に自分がいられたことを、誇りに思います。ここからがまた新たなスタートだと思いますし、彼がこれから日本で一番強い馬という称号を得るために、これからも一緒に頑張っていきたいです」

2着 アリストテレス(C.ルメール騎手)
「凄くいい競馬ができました。精一杯走りました。スタートして良いポジションにつけられました。コントレイルの外でリラックスできて、マークしていきましたが、4コーナーで相手が前に出ました。直線は2頭で闘っていました。最後の150mだけ、アリストテレスのフルパワーを使っていました。すごく良い結果を出せて嬉しいです。コントレイルにおめでとうですね。強すぎます」

3着 サトノフラッグ(戸崎圭太騎手)
「状態が良かったです。距離はどうかと思いましたが、良いリズムで行けて、良い脚を使えました。これからが楽しみです」

4着 ディープボンド(和田竜二騎手)
「自分のリズムで淡々と競馬をして、勝負どころも良い手応えでした。決め手の差はありますが、崩れず走ってくれます。止まっていませんし、距離も問題ありません。チャンスはありそうですね」

5着 ブラックホール(藤岡佑介騎手)
「悔しいです。3着の馬券を買ってくれていた人もいたと思いますし、何とか最後まで追いましたが、届きませんでした。良いポジションを取れて、3コーナーまではイメージ通りでした。思ったよりはヴェルトライゼンデが上がっていけなかったです。もうひとつ内から上がっていけば、もっと際どかったかもしれません。長い距離で活躍できると思います」

7着 ヴェルトライゼンデ(池添謙一騎手)
「スタートは真っすぐ出て、促して、勝ち馬と2着馬を前に見る位置から道中は運びました。2着馬がしっかりガードしてくれれば、こちらにもチャンスが、と思いましたが、こちらの馬が先に手が動いてしまいました。1,2着馬は抱えてレースをしていましたからね。そのあたりの手応えの違いが、痛かったですね」

9着 ガロアクリーク(川田将雅騎手)
「3000mでリズム良く、しっかり走り切ってくれました。三冠全て全力で走り切って、頑張ってくれたと思います」

10着 バビット(内田博幸騎手)
「リズム良く2番手で運べました。最後はバテてしまいました。こういうメンバーで走るのは初めてですからね。これを乗り越えていってもらいたいです」

12着 サトノインプレッサ(坂井瑠星騎手)
「コントレイルの後ろで我慢していました。2周目の3コーナーまでは良い手応えでしたが、最後に脚が上がりました」

17着 ビターエンダー(津村明秀騎手)
「道中はゆっくり行きましたが、上がっていけませんでした。長いと思います。まだこれからの馬ですね」

18着 キメラヴェリテ(松若風馬騎手)
「逃げて欲しいという指示で、ゲートも決まって、やりたいレースはできましたが、最後は一杯になってしまいました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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