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天皇賞秋 2020【回顧】全ての出走馬に感謝!次走への一言メモも

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】天皇賞秋 2020 における勝負の明暗

2020年11月 1日(日) 4回東京8日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 2000m 12頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
7 9 アーモンドアイ 牝5 56 ルメール 1.57.8    03-03-04 33.1 1 1.4 490 +2 (美)国枝栄
5 6 フィエールマン 牡5 58 福永祐一 1.57.9  1/2  10-09-10 32.7 5 17.4 478 -12 (美)手塚貴久
6 7 クロノジェネシス 牝4 56 北村友一 1.57.9 クビ  08-09-09 32.8 2 4.4 464 0 (栗)斉藤崇史
B8 11 ダノンプレミアム 牡5 58 川田将雅 1.58.2 2  01-01-01 34.0 6 21.6 496 -10 (栗)中内田充
6 8 キセキ 牡6 58 武豊 1.58.6 2 1/2  03-03-02 34.1 4 16.7 508 +6 (栗)角居勝彦
B3 3 ダイワキャグニー セ6 58 内田博幸 1.59.0 2 1/2  02-02-02 34.5 10 89.8 496 -2 (美)菊沢隆徳
8 12 ジナンボー 牡5 58 M.デム 1.59.1 クビ  07-06-04 34.4 9 89.0 492 +6 (美)堀宣行
2 2 カデナ 牡6 58 田辺裕信 1.59.2  1/2  12-11-11 33.9 11 146.1 478 +2 (栗)中竹和也
7 10 スカーレットカラー 牝5 56 岩田康誠 1.59.2  11-11-12 33.7 8 42.3 488 +14 (栗)高橋亮
10 5 5 ウインブライト 牡6 58 松岡正海 1.59.4 1 1/4  05-06-06 34.5 12 180.6 484 0 (美)畠山吉宏
11 1 1 ブラストワンピース 牡5 58 池添謙一 1.59.5  3/4  08-05-06 34.6 7 32.3 550 +8 (美)大竹正博
12 4 4 ダノンキングリー 牡4 58 戸崎圭太 2.00.7 7  05-06-06 35.8 3 13.3 450 -6 (美)萩原清

 

素晴らしいレースを見せてもらった

今浮かんでくるのは、こんな思いのみ。

もちろん、アーモンドアイが達成した、史上初の芝G1・8勝目は大偉業だ。

だが、それ以上に

・最強を狙うアーモンドアイを簡単には勝たせなかったライバルたち
・そしてそのライバルたちの猛追を底力の違いで凌ぎきったアーモンドアイ

「目の前で繰り広げられた歴史的な名勝負」に心から感動させてもらった。

出走した全ての馬たちに伝えたい。

心からのありがとうを!

 

真の名馬だからこそ

このコラムは「回顧」ということで書いているのだが、率直に言って今回はあまり書くことがない。

というのも、個人的な話にはなるが、昔から

「真の名馬(あるいは名勝負)に対してあれこれと語るべきではない」

と考えている。

 

例えばディープインパクトに対して

「ディープはキレ味があって、底力があって・・・」

などと解説する人がいるだろうか?そんな野暮な話は他にないだろう。笑

アーモンドアイも、今やかつてのディープインパクトと同等の位置にいる馬だ。

だからこそ、芸術の世界の一流の作品などと共通する話かもしれないが

真の名馬の走りは、ただただ堪能すればそれで良いと思う!

一歩進んで、堪能した上で、アーモンドアイの走りを、あなたご自身の今後の予想における「物差し」にできたら、尚最高かもしれない。

 

本当に追い込まれたのか?

そういった考え方を前提に一つだけ。

恐らく多くの皆様が思ってらっしゃるであろう

「勝利した点は素晴らしいが、意外に追い込まれたように見えた」

という点について、私なりの考えについてお話してみたい。

 

実は、私もレースが終了した瞬間は全く同じことを思った。ヒヤヒヤしたなと。笑

実際、レース後に鞍上のルメール騎手は

直線では逃げた馬が早目にバテて、坂を上がってからきつくなりました。外から2頭が追ってくるのも恐かったです。

だが、後から見返してみると、直線に入った段階でも、あるいは直線においても、極めて楽な手応えのままレースを進めていた。

 

余裕を感じた

後続の2頭は上がり32秒台の脚を使っていたから、勢いがあるのは当然。

何より、何と言っても鞍上ルメール騎手は

この馬に乗る時は、いつも重いプレッシャーがかかります。GI8勝も達成したかったので、そういったプレッシャーもありました。

と語るほどだったから、精神的に焦りがあり、必要以上にライバルを恐れた部分があったのではないかと想像する。

はたから見る限り、アーモンドアイには余裕があったし、相手が迫ってくれば迫ってくるだけ脚を伸ばしたではないだろうか。

 

凌ぎ切る強さ

いすれにせよ、ライバルを凌ぎきったアーモンドアイ。

これまで「勝つ時は完勝」というケースが多かったが、凌ぐ展開でも勝てるんだということを結果で証明した。

流れや展開を問わないことは名馬の必須条件。

「中身の伴ったG1・8勝」

そんな印象を受けた。

 

今後のローテーションは?

実は今回の【天皇賞秋】の前に、私は次のようなコラムを記した。

 

クラブの規定により、来年の3月には引退が決まっているアーモンドアイ。

もう、現役馬としての時間はあまり残っていないが・・・ここまできたら

最強3冠馬2頭との激突を見てみたい

 

この3週間、日本競馬界は「史上初の偉業」に湧いた。

その主役が一同に介する、そんな夢のような瞬間をついつい想像してしまう。

もちろん、各馬には各馬の事情や体調がある。

簡単なことではないかもしれないが、仮に【ジャパンカップ】で3頭がぶつかったら誰が勝つのか!?

もう、私の中では答えは決まっている

その答えを皆様に披露できることを楽しみにしつつ、最後に「一言メモ」へと移りたい。

 

キングスポーツ流「次走へ向けての一言メモ」

ここからは「私の独り言」だととらえていただきたい。

今後へ向けて、気がついたことをメモ帳に走り書きしているようなイメージ。

せっかくなので、それを皆様と共有してみようかと考えた。

 

やはり大一番、順当に2着&3着には触れてみよう。

数行程度の解説にはなるが、どこかで皆様のお役に立てる内容だと思う。

頭に入れておいてほしい。

 

2着・フィエールマン

さすがは【天皇賞春】連覇の実力馬。

東京芝2000Mは短いかと思われたが、キッチリと2着まで持ってきた。

しかも、決してスムーズなレースではなかったようだ。

レース後、鞍上の福永騎手は

スタートは出ましたが、挟まれたのが痛かったです。2000mのコース形態上、仕方ないところはありますが、あそこがポイントでした。

と語っている。

 

これまでのレースぶりからも、生粋のステイヤーというイメージはなかったが、それでも2000Mで上がり最速32秒7の脚を使えるイメージはなかった。

逆に、こんなに切れる馬なら、昨年の【凱旋門賞】での苦戦も致し方なし、などと今更納得したりもしている。

次は【ジャパンカップ】だろうか!?

個人的にはアーモンドアイは東京芝2000Mがベストだと見ているので、2400Mならひょっとして!?

最強3頭の対決に割り込むならこの馬になりそうだ。

もちろん、未来の主役に指名したい。

 

3着・クロノジェネシス

宝塚記念の圧勝は今でも強烈に印象に残っている。

2着馬に6馬身差の圧勝は素晴らしい。

だが、内容ではむしろ今回の方がインパクトあり!

これまでの戦績から、どういった競馬場、条件でもそれなりにこなす馬だとは見ていたが、それでも最も得意とするのはパワーが求められる阪神のような舞台ではないかと見ていた。

「キレ味もあるが、アーモンドアイやディープインパクト産駒の超一線と比べると分が悪いのでは?」

そんな私の稚拙な想像を一蹴!

何と上がりではフィエールマンに次ぐ32秒8をマーク。

真の名馬というのは、常に見る側の先をいく!

ディープインパクトにせよアーモンドアイにせよ。

クロノジェネシスも彼らと極めて近いレベルにあると断言したい!

次走がどのレースになるにしても、上位争いは間違いなさそうだ。

 

レースを見逃した方はコチラから

【天皇賞秋 2020】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 アーモンドアイ(C.ルメール騎手)
「この馬に乗る時は、いつも重いプレッシャーがかかります。GI8勝も達成したかったので、そういったプレッシャーもありました。スタート前はリラックスしていて、ゲートの中も静かでしたから、良いスタートが切れました。直線では逃げた馬が早目にバテて、坂を上がってからきつくなりました。外から2頭が追ってくるのも恐かったです。それでもよく頑張ってくれました。すごく良い競馬でした。新しい馬たちが挑んできますが、次も良いレースをしたいと思います」

(国枝栄調教師)
「(記録達成に)ホッとしています。レース前はリラックスして、どっしりして良い雰囲気だったので、スムーズにレースに行けるのではないかと思っていました。とにかくゲートがどうかと思っていたのですが、落ち着いていて、スタートを決めて良い位置が取れたので、これなら何の不利もないなと思いながら見ていました。万全を期して早目に外に出す形でしたが、終いは少し一杯になったところもあったので、やはりそう簡単ではないと思いました。これだけの馬ですから何らかの栄光を、ということで、芝GI8勝の記録を達成できて良かったです。(今後について)アーモンドアイの状態を判断して、オーナーサイドと話をして、ということになると思います」

2着 フィエールマン(福永祐一騎手)
「スタートは出ましたが、挟まれたのが痛かったです。2000mのコース形態上、仕方ないところはありますが、あそこがポイントでした。脚を溜めて、最後はよく伸びていました。直線が長いのはやはり良いですね。力のあるところは見せられました」

3着 クロノジェネシス(北村友一騎手)
「真ん中の枠だったので、スタートだけは出負けしたくないと思っていましたが、駐立は悪く出負けして、外から寄られ、取りたいポジションを取れずに下げる形になりました。馬自身は、宝塚記念の時から、良い状態を維持していて、精神的にも落ちついていて、集中して走れる状態でした。強い競馬をしてくれました。とにかくポジションの差ですね。出負けしてしまって申し訳ないです」

5着 キセキ(武豊騎手)
「ゲートは出てくれて、折り合いもついて、4コーナーでは一瞬奇跡が起こるかもと思いましたが、瞬発力勝負だと厳しいです。この馬には道悪のスタミナ脚質の方が良いです」

7着 ジナンボー(M.デムーロ騎手)
「アーモンドアイの後ろという一番良いところにつけられました。最後まで頑張っていましたが、スタートからずっと同じペースで、直線もジリジリという感じでした」

(via ラジオNIKKEI 

 

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