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ホーム勝負の明暗安田記念 2021【回顧】衝撃の大一番!勝因は?敗因は?そして改めて思うこととは?

安田記念 2021【回顧】衝撃の大一番!勝因は?敗因は?そして改めて思うこととは?

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】安田記念 2021 における勝負の明暗

2021年 6月 6日(日) 3回東京2日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第71回安田記念
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 1600m 14頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
7 11 ダノンキングリー 牡5 58 川田将雅 1.31.7      08-08 33.1 8 47.6 456 +6 (美)萩原清
4 5 グランアレグリア 牝5 56 ルメール 1.31.7    11-11 32.9 1 1.5 502 +4 (美)藤沢和雄
8 13 シュネルマイスター 牡3 54 横山武史 1.31.8  1/2    05-05 33.4 4 10.2 474 -6 (美)手塚貴久
5 8 インディチャンプ 牡6 58 福永祐一 1.31.9 クビ    05-05 33.5 2 7.0 484 +6 (栗)音無秀孝
6 9 トーラスジェミニ 牡5 58 戸崎圭太 1.32.1 1 1/4    02-02 34.2 13 153.6 472 -4 (美)小桧山悟
6 10 カデナ 牡7 58 武豊 1.32.2  1/2    12-14 33.2 14 167.9 480 -4 (栗)中竹和也
4 6 ダノンプレミアム 牡6 58 池添謙一 1.32.3 1    03-03 34.1 6 19.2 510 +10 (栗)中内田充
1 1 サリオス 牡4 58 松山弘平 1.32.4 クビ    09-08 33.7 3 7.9 536 -2 (美)堀宣行
2 2 ギベオン 牡6 58 西村淳也 1.32.6 1 1/4    05-05 34.2 11 100.6 512 0 (栗)藤原英昭
10 7 12 ケイデンスコール 牡5 58 岩田康誠 1.32.6    09-08 33.9 5 14.7 470 0 (栗)安田隆行
11 3 3 ダイワキャグニー セ7 58 石橋脩 1.32.7 1    01-01 34.9 12 123.9 492 -2 (美)菊沢隆徳
12 8 14 カテドラル 牡5 58 田辺裕信 1.32.8    12-12 33.9 9 74.5 488 +4 (栗)池添学
13 3 4 カラテ 牡5 58 菅原明良 1.33.0 1 1/4    12-12 34.1 10 77.5 526 -4 (美)高橋祥泰
14 5 7 ラウダシオン 牡4 58 M.デム 1.34.5 9    03-03 36.3 7 27.9 516 +2 (栗)斉藤崇史

 

衝撃の決着と言って良いだろう。

単勝1.5倍の1番人気だったグランアレグリアが敗れた。

一方で優勝したのは7ヶ月ぶりの実戦だった8番人気の伏兵ダノンキングリーだった。

おかげさまで、私たちキングスポーツは馬連2,950円の的中に成功!

先週【ダービー】での5万馬券的中に続き、2週連続G1的中。

各指名馬には感謝あるのみだが、やはり嬉しさと同時に、驚きもあった。

 

速報⇒ダービーに続いて安田記念も的中

 

そこで、私たちなりの優勝馬の勝因、2着馬の敗因を考えたい。

そして、今後似たようなタイプのレースがあった際の攻略に役立てられたらと思う。

 

祝・初G1制覇!ダノンキングリー

まずはG1初制覇を成し遂げた5歳馬ダノンキングリー、そして関係者の方々には、心からの祝福を申し上げたい。

3歳時だった一昨年春には【皐月賞】3着&【ダービー】2着。

早い段階から類まれなる素質を示しながら、初G1勝ちまでは少々時間がかかった。

それだけに、関係者の喜びは大きいだろう。

 

それほどの素材とはいえ、直近2走は苦しんでいた。

昨年の【安田記念】は7着。また前走【天皇賞秋】は12着。

それだけに、今回の豪華メンバーを相手に優勝をイメージできた人はさほど多くはなかっただろう。

ちなみに、私たちキングスポーツは、レース前に公開した「安田記念の狙い」について、次のようなデータを記した。

 

データは勝利を示唆していた

該当箇所を抜粋したので、ご覧いただきたい。

2)馬主をチェック!

次は、珍しいデータだが、馬主をチェックしてみた。

安田記念 馬主別成績(直近15年)

馬主 着別度数 勝率 連対率 複勝率
吉田照哉 2- 2- 0- 0/ 4 50.0% 100.0% 100.0%
谷水雄三 2- 0- 0- 0/ 2 100.0% 100.0% 100.0%
サンデーレーシング 1- 2- 0- 9/12 8.3% 25.0% 25.0%
シルクレーシング 1- 1- 2- 2/ 6 16.7% 33.3% 66.7%
吉田和美 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0%
サトミホースカンパニー 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0%
キャロットファーム 1- 0- 0-10/11 9.1% 9.1% 9.1%
大城敬三 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0%
ロードホースクラブ 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0%
キャピタル・システム 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0%
W.ウォン 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0%
大和屋暁 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0%
山岸桂市 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0%

 

昨今の競馬界では「サンデーレーシング、キャロット、シルク」所属の馬が圧倒的な活躍を見せている。

だが【安田記念】に関してはそうではない。

何と15年のうち、13組の馬主の持ち馬が制覇している。

この分だと、今年も新しい馬主が活躍する?

今回でいえば、カデナ(前田オーナー)やダノンの2頭は、上に名前がない

ひょっとしたら面白いかも?

データ通り、今年も新しいオーナーの勝利だったね!

私たちのように、上のデータを知っていた人なら、自信を持って買えたかな?笑

冗談はともかく、本当に素晴らしい勝利だったと思う。

では、勝因はどこにあるだろう?

もちろんレース後、陣営からは「鞍上(川田騎手)がうまく乗ってくれた」というコメントがあったが、それは大前提として!現時点で私の中で思いつく理由は2つある。

 

1⇒ぶれない陣営!

ひとつは「萩原厩舎陣営がぶれなかった」という点ではないだろうか。

上でも記したように、ダノンキングリーは3歳春の段階でクラシックG1で活躍。

ディープインパクト産駒でもあるし、当然、長い距離に色気を持ってもおかしくはない。

早い時期から活躍してきた

もちろん、これまでには様々な距離のレースを使ってきている。

それでも、陣営は常に「適性をはかるのは難しいが、、、恐らくベストはマイルだと思う」という旨の発言をしてきた。

だからこそ、長期休養明けの復帰戦の舞台を【安田記念】に定めたのだろう。

当然、休養期間中はよそ見をせず、常にマイルを走るダノンキングリーをイメージして陣営は入念に調整してきたはず。大一番の中の大一番だからこそ、このあたりのこだわりが、最後の最後で差を生んだ要因のひとつではないだろうか。

(ちなみに昨年の安田記念は7着に終わっているが、稍重の馬場にのめったことでハミをとってしまいスムーズさを欠いてしまった。決して力負けではない)

 

2⇒無理をさせなかった

もうひとつは、同じく萩原厩舎陣営が「無理のないローテーションを選択した」という部分。

萩原厩舎といえば、ダービー馬ロジユニヴァースなど数多くの名馬を育ててきた実績と共に「大事に馬を使う厩舎」というイメージが強い。

個人的には「そこまで大事にする?」と感じたこともあるのだが。笑

だが、今回のダノンキングリーに関しては正解だったのだろう。

元々、G1でも好走していたハイレベルな馬だけに、馬体やフットワーク自体に大幅な上積みがあったとは思わないが、リフレッシュして心身共に疲労がなかった分

本来備えている力を、力通りに出し切れた印象

やはり大事にした効果はあったとみる。

今回の走りを今後も出せるなら、当然、引き続きマイル王候補と見るべきだろう。

 

萩原厩舎の馬をチェックする際の参考に

萩原厩舎といえば、この先のスプリント路線で活躍をしてくれそうな4歳馬アヌラーダプラの存在も見逃せない。

前走、4月10日に行われた3勝クラス【船橋ステークス】を好内容で快勝!

そういえば、この時も約4ヶ月ぶりの久々だったが、やはりしっかり休ませた効果だったのか、心地よさそうなレースぶりが目立っていた。

ダノンキングリーはもちろんだが、その他の所属馬についても、休み明けで出走の場合は、注目してみる必要がありそうだ!

ぜひ、頭に入れておいてほしい。

 

まさかの2着!グランアレグリア

そして、2着グランアレグリアの敗因について。

レース後、鞍上のルメール騎手は次のように語っている。

手応えが前回と全く違っていました。スタートから良いポジションを取れませんでした。呼吸的にも苦しそうでした。

確かに、前走【ヴィクトリアマイル】で見せたような軽快な動きが見られないままに終わってしまった。それでも2着にまとめるのはさすが。

 

中間、爪の痛みという話はあったが、それでも調教はしっかり動いていた。結局は目に見えない疲れがあったということなのだろう。

となれば、やはりローテーションが厳しかったということで納得するしかない。

目に見えない疲れがあったか!?

昨年のアーモンドアイに続いて、2年連続で「ヴィクトリアマイル優勝⇒安田記念参戦」の断然人気馬が2着に敗れた以上、鬼門のローテーションということだ。

 

数々の名馬を育て上げた藤沢和雄調教師をもってしても、大一番続きでの中2週は容易ではないのだろう。

一度落としてからピークを作り直すのか?

それとも状態の維持につとめるのか?

調教を見る限り、今回は「維持」だったようだが、2走前【大阪杯】での道悪のダメージがあった分、維持するほどの余力が残っていなかったのかもしれない。

改めて調教をチェックする際には(決して簡単なことではないが)外側には表れにくい疲労についても判断していけるように、精進する必要があると感じた。

 

やはり「競馬に絶対はない」

そして、やはり競馬に絶対はないと感じる。

昨年の秋、毎週のようにG1を1番人気馬が制した。

どうしても私たちの頭の中にはそのイメージが強く残るが、それは一過性のものだったと考えるべきだろう。

事実「直近3週連続で単勝1倍台の1番人気馬が敗れた」のだ。

そして、人気馬が敗れるからこそ生まれる3連単の高配当がある!

例えば【ダービー】の場合、3連単5万馬券での決着だったが、もしもエフフォーリアが優勝していたら「1万円台」の堅い配当だった。

要するに!

競馬に絶対はない!だからこそ夢もある!

この思いを忘れることなく、引き続き歩んでいきたいと強く思っている。

 

レースを見逃した方はコチラ

 

【安田記念 2021】のレース後の関係者のコメント

1着 ダノンキングリー(川田将雅騎手)
「素晴らしい走りをしてくれました。これまで沢山共に競馬をしてきましたし、ずっと見ていましたし、今日乗るにあたり色々とイメージする中で競馬を迎えましたが、返し馬の雰囲気が正直あまりいい感じではなかったので、色々その後対応しながら競馬までの時間を過ごしました。道中のリズムが良かったことで、後肢の動きも良かったので良い雰囲気で脚を溜めることができ、直線もこれなら動いていけるという感触を得ながら4コーナーから直線を向くことができましたし、その通りの良い動きをしていたと思います。GI制覇を期待して僕が手綱を任せていただき、こうやってオーナーにGIを届けることができて良かったです。元々能力の高い馬、中々GIで結果を得ることはできませんでしたが、こういうメンバー相手でも勝ち切れる能力の高さがこの馬本来の姿だと思います。素晴らしいメンバーの中で勝つことができましたし、この後もこの馬らしく歩みを進められればと思いますので、また走る時楽しんでいただけたらと思います」

2着 グランアレグリア(C.ルメール騎手)
「手応えが前回と全く違っていました。スタートから良いポジションを取れませんでした。呼吸的にも苦しそうでした。直線も反応が普段より遅かったです。それでもポテンシャルは凄いですし、ラストは良く来てくれました」

3着 シュネルマイスター(横山武史騎手)
「現状、力は発揮できたと思います。調教でまだ緩い所もありますし、成長の余地を残しています。今後がとても楽しみです」

4着 インディチャンプ(福永祐一騎手)
「ちょうどラウダシオンの後ろで我慢していましたが、少し力んだかもしれません。何とか我慢させて直線に向いて、もう少しだったのですが...」

5着 トーラスジェミニ(戸崎圭太騎手)
「ハナでもと思っていましたが、内から来たので2番手に控えました。リズム良く行けましたし、手応えも良かったです。この馬のしぶとさを出せたと思います」

6着 カデナ(武豊騎手)
「自分のレースに徹しました。思ったよりついて行けましたし、最後も良い伸びでした」

7着 ダノンプレミアム(池添謙一騎手)
「良いスタートを切って、無理せずハナを切った馬の後ろで我慢できました。レースの形としては悪くなかったです。ただゴーサインを出してから、抱え込めていた割にジリジリとした反応でした」

8着 サリオス(松山弘平騎手)
「スタートでトモの踏ん張りがきかず、体がついてこなくて取りたいポジションが取れませんでした。もう少し好位で脚を溜めたかったです。厩舎のスタッフの方々がうまく調整してくれたのですが、申し訳ない結果になってしまいました」

9着 ギベオン(西村淳也騎手)
「スタートも良かったですし、マイルもこなしてくれました。ラストは少し疲れてしまいました」

10着 ケイデンスコール(安田隆行調教師)
「これがGIの壁でしょうか。道中いい感じでグランアレグリアの外から運べました。4コーナーでも勝ち馬と同じ位置でした。しかしここから突き放されました」

12着 カテドラル(田辺裕信騎手)
「流れが遅いのに全体時計が速く、上がりも速く、そういった経験がない分踏ん張れませんでした」

14着 ラウダシオン(M.デムーロ騎手)
「展開的には凄く上手くいったのですが、直線はこの馬場に脚を取られてしまいました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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