関屋記念 2021【回顧】明日のスター候補はいた？上位入線馬をチェック！

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！

勝負の明暗 はここだった！

【回顧】関屋記念 2021 における勝負の明暗

夏のマイル王決定戦

今週（日）に行われる【札幌記念】などと並び、夏競馬を代表する名物重賞【関屋記念】

例年、秋の大一番を見据えられるほどの好素材が多く集結することから

夏のマイル王決定戦

という呼ばれ方をしてきた。

それだけに、予想家にとっては、目の前の馬券的中もさることながら

ことも重要な任務になってくるのだ。

楽しみな馬をピックアップ！

そんな【関屋記念】を制したのは、４歳牝馬のロータスランド（４番人気）だった。

まずは重賞初勝利、おめでとう！

２着馬につけた１馬身1/4差は決定的と言って良いだろう。完勝だった。

その一方で、１番人気の３歳牝馬ソングラインは３着に。

また、２＆３番人気の２頭は掲示板にさえ絡めなかった。

要するに、一筋縄ではいかないレースだったということになる。

こうしたレースの場合、どうしても「上位入線馬はフロックだったのでは？」という考え方をする人も出てくるだろう。

そこで今回のコラムでは、上位人気３頭に対する率直な思い、さらに魅力を感じたプラス１頭、合計４頭についてご紹介しようと思う。

１着ロータスランド⇒かなりの好素材！

改めて優勝おめでとう！

古馬になってからの重賞初挑戦だった前走【中京記念】（小倉芝1800Ｍ）では窮屈そうに走っていたが、今回は前半から実にスムーズ。

間違いなく、広いコース向きの馬と言えそうだ。

race.sanspo.com

そういった意味では、今年は阪神マイルで行われる【マイルＣＳ】も楽しみになるのかもしれない。
（ちなみに、阪神マイルではオープンの米子Ｓ勝ちなど実績あり）

また、これまでは順調に使えなかった面もあるようだ。

体質強化にも成功しつつあるようだし、まだノビシロも十分にあるだろう。Ｇ１にも手が届く素材だとも思う。

気になる点もある

一方で、今回も含め、好走した時の多くは前半から好位を確保し、スムーズにレースを進められている。

Ｇ１では、同じような楽な展開は見込めないだろう。

馬体もそれほど大きくはないだけに（460キロ～470キロあたり）

強豪を相手にやり合う形になった時はどうか？

それをいきなりＧ１で体験することになった場合、やや難しい面もあるような気がしてならない。

できればＧ１を前に、一度揉まれる経験がほしい。

それを乗り越えられたら、Ｇ１でも上位で買うつもりだ！いずれにせよ、注目していきたい。

２着カラテ⇒未来の主役はこの馬

結論から言えば、今回のレースにおいて最も魅力を感じたのはこの馬。

未来の主役はこの馬で決まりだ！

前走の【安田記念】で13着に敗れたことで評価が上がっていなかったようだが、当時は単純に仕上がっていなかっただけ。

今回は改めて、さすがは重賞ウイナーだという走りを見せてくれた。

道中でのスムーズなフットワークから鞍上の指示に対する反応の良さ、末脚の威力まで、文句なし。

唯一、ソングラインを意識しすぎた分だろうか、前をとらえられなかったのはもったいなかったが、乗り方ひとつで勝利まであったのでは？

そう思えるほど、質の高いレースぶりだった。

調教からはまだ良くなる余地もありそうだし、３走前の【若潮Ｓ】（中山マイル）での強いレースぶりから右回りも合いそうだから、大一番でもチャンスがあるのでは！？

とにかく、状態面だけ、キッチリと整えてほしい。

３着ソングライン⇒やはりタダモノではない

続いて３着のソングラインだ。

結果的には１番人気を裏切る形にはなったが、内容はどうだったのだろう？

ということで、レース後の池添騎手のコメントをご紹介したい。

経験の浅い３歳牝馬らしく、スムーズさを欠いたことで力が入ってしまったようだ。

普通ならズルズルと行くところ。それでも３着を確保するのだから、さすがはＧ１・２着馬。タダモノではない、ということになるのだろう。

一方で、今後という面に関してはどうだろうか。

馬体などみても、まだ線の細いところも見られるし、すぐに古馬相手のＧ１となると、簡単ではないような気もする。

池添騎手が「最大目標は来年のヴィクトリアＭあたり」ということも示唆していたし、じっくり育ててほしい。

開花した時は、物凄いことになりそうな予感だ！

７着シャドウディーヴァ⇒立て直されたら

十分に実績のある馬だが、素直に魅力を感じたということでご紹介。

結果としては、勝ち馬から0.5秒差の７着。だが、悲観することはない。

ここで、レース後の福永騎手のコメントをご紹介。

まさに鞍上の言う通り。

非常にスムーズなレースだったし、余力十分に見えた。それにもかかわらず、失速。

これまでの経験上、こうしたいきなりの失速の場合、その理由の多くが「距離が長い」か「状態が足りないか」

実績からも距離が長いことはありえないから、単純に仕上がりきっていなかったのだろう。

それでも、前半の行きっぷりから、改めて力を感じた。

立て直された次走、改めて注目したい！

レースを見逃した方はコチラ

【みんなのKEIBA 次回8月22日(日)午後3時】
「関屋記念・ＧⅢ」は4番人気⑥ロータスランドが
3度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得！
辻野泰之調教師もこれが重賞初勝利となりました！

外から脚を伸ばした6番人気⑬カラテが2着
NHKマイルC2着の1番人気⑪ソングラインが3着
3連単は4万6820円の払い戻し pic.twitter.com/wVEaCeIDCP

— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) August 15, 2021

【関屋記念 2021】のレース後の関係者のコメント

１着　ロータスランド（田辺裕信騎手）
「前の馬を交わすのも楽でした。最後一頭になるとふわふわするということを聞いていたので最後まで気は抜けませんでしたが、直線も余力を残して走りきってくれました。追って一頭になるとフラフラするということも聞いていたので、最初からインを狙っていたわけでは無かったのですが、ラチ沿いを走った方が真っすぐ走れるんじゃないかなと思いました。初コンビで聞いた中でしか競馬は出来ませんでしたが、厩舎の方から癖などを詳しく聞けていたのでそれがレースに生きたのではないかなと思います」

（辻野泰之調教師）
「田辺騎手がＶＴＲを見てこの馬の特徴を理解してうまく乗ってくれました。意図的に絞ったわけではありませんが、パドックを見て研ぎ澄まされていると思いました。元々スタートの良い馬でジョッキーも好位から理想的な競馬が出来ました。何とかこの馬に重賞タイトルをと思ってやってきました。今後はとりあえず一旦放牧に出したいと思います。デビュー前から能力が高いと感じていましたが、爪の不安があって能力を発揮できなかった時期が長かったですが、最近は気にならないぐらい安定しています。ちゃんと能力を発揮してくれています。元々少し硬いところがあるのでパンパンの良馬場よりソフトな馬場になった方がこの馬向きになるのではないかとも思っていました」

２着　カラテ（菅原明良騎手）
「ゲートも出て折り合いもつきました。ソングラインを見る位置でレースもできましたが、もう少し馬場が渋ってくれると良かったです。前が止まりませんでした。それでも調子が戻りよく頑張っていました」

３着　ソングライン（池添謙一騎手）
「スタートしてから他の馬に寄られて不利がありました。馬の後ろに入れていましたが、おさまりたいところでカラテに来られて圧を受けてしまいました。力が入った走りになってしまいました。早めに来られた中、我慢して追い出しました。結果を出したかったですがこれが良い経験になればと思います」

５着　グランデマーレ（藤岡佑介騎手）
「スタートは普通に出てくれました。向正面から３コーナーにかけて左回りだと右に張るところがあります。その矯正で前の位置を取ることができませんでした。直線は真っすぐ走っているだけにその分の差です」

６着　クリスティ（Ｍ．デムーロ騎手）
「スタートよく良い位置で競馬が出来ました。ただ３、４コーナーでイライラして引っ掛かるところがありました。伸び切れませんでした」

７着　シャドウディーヴァ（福永祐一騎手）
「流れに乗って良い位置で競馬が出来ました。残り２ハロンが勝負だと思っていましたが、いざ追い出すと思ったほど伸び切れませんでした」

１０着　アトミックフォース（武藤雅騎手）
「勝ち馬がいた所で競馬が出来たら良かったですが、消極的になってしまいました」

（via ラジオNIKKEI ）

 

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