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ホーム勝負の明暗秋華賞 2021【回顧】まさかソダシが10着に敗れるとは、、、しかし「これも競馬」

秋華賞 2021【回顧】まさかソダシが10着に敗れるとは、、、しかし「これも競馬」

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】秋華賞 2021 における勝負の明暗

2021年10月17日(日) 4回阪神4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第26回秋華賞
3歳・オープン・G1(馬齢) (牝)(国際)(指定) 芝・内 2000m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
6 12 アカイトリノムスメ 牝3 55 戸崎圭太 2.01.2   06-05-05-04 35.9 4 8.9 448 -2 (美)国枝栄
7 14 ファインルージュ 牝3 55 ルメール 2.01.3  1/2 11-11-10-10 35.5 2 5.6 494 -2 (美)岩戸孝樹
5 9 アンドヴァラナウト 牝3 55 福永祐一 2.01.4  1/2 04-05-05-06 36.1 3 7.3 432 -4 (栗)池添学
3 5 エイシンヒテン 牝3 55 松若風馬 2.01.6 1 1/2 01-01-01-01 36.9 10 40.7 452 0 (栗)渡辺薫彦
3 6 スライリー 牝3 55 石川裕紀 2.01.7 クビ 09-10-10-11 35.9 15 223.0 432 +4 (美)相沢郁
1 2 ステラリア 牝3 55 武豊 2.01.7 クビ 11-12-12-12 35.7 9 38.1 490 +8 (栗)斉藤崇史
5 10 アールドヴィーヴル 牝3 55 松山弘平 2.01.8 クビ 03-03-03-03 36.7 6 23.6 434 +4 (栗)今野貞一
8 15 アナザーリリック 牝3 55 津村明秀 2.01.8 同着 09-08-07-07 36.3 8 35.8 490 +8 (美)林徹
8 16 ミスフィガロ 牝3 55 藤岡康太 2.02.0 1 1/4 13-13-12-12 36.0 12 72.3 420 +4 (栗)友道康夫
10 2 4 ソダシ 牝3 55 吉田隼人 2.02.1  1/2 02-02-02-02 37.3 1 1.9 474 +2 (栗)須貝尚介
11 1 1 スルーセブンシーズ 牝3 55 大野拓弥 2.02.3 1 04-04-03-04 37.1 7 30.2 430 0 (美)尾関知人
12 4 7 サルファーコスモス 牝3 55 川田将雅 2.02.4  1/2 07-08-07-07 36.9 11 49.4 468 +2 (栗)中内田充
13 6 11 ユーバーレーベン 牝3 55 M.デム 2.02.7 1 3/4 15-15-14-14 36.3 5 10.6 464 +2 (美)手塚貴久
14 B4 8 エンスージアズム 牝3 55 岩田望来 2.02.7 クビ 13-14-14-14 36.4 16 256.9 430 +6 (栗)安田翔伍
15 2 3 クールキャット 牝3 55 和田竜二 2.04.3 10 07-07-07-09 38.8 13 96.5 514 -10 (美)奥村武
16 7 13 ホウオウイクセル 牝3 55 丸田恭介 2.04.5 1 16-15-16-16 37.8 14 178.7 428 -8 (美)高柳瑞樹

 

ハイレベルな世代

今年の3歳牝馬勢は「ハイレベル」だと言われてきた。

その根拠となるのは、夏の3歳牝馬たちの活躍にある。

ソダシは「世界のラヴズオンリーユー」らを【札幌記念】で退けた。

また、スプリント路線の話にはなるが、複数の馬が重賞制覇を成し遂げている。

予想家としての長年の経験上、ハイレベルな世代のG1は、上位人気馬が総崩れすることはまずない。

ハイレベルな世代の上位人気ということは、既に競走馬としてかなりのレベルにあるということ。そういう馬は、やはり強いのだ。

 

それだけに、少なくとも、上位人気馬の1~2頭が馬券に絡むだろうと判断。

私たちも「上位人気馬の中に、指名した☆穴馬が絡んでくれたら」

そんな思いでレースを見ていた。

終わってみれば、やはり上位人気サイドは強かった。改めて、レベルの高い世代なのだと確信したが、、、

ソダシが凡走し、逆にソダシ意外の上位人気サイドが好走というケースは、想像できなかった。

 

今回の回顧では。そんなソダシの話を中心にさせてほしい。
今回は残念な結果だったが、この世代を先頭で盛り上げてきた功労馬に敬意を表するということで、ご理解いただけると幸いだ。

 

まさかソダシが!

ソダシは、昨年のデアリングタクトとは違い、無敗の馬ではない。

距離という敗因がハッキリしているとはいえ【オークス】で8着に敗れている。

それだけに、単勝1倍台とはいえ、敗れるケースは考えられた。

まさかソダシが、、、

とはいえ、冒頭でも記したように、今回と同じ2000Mの距離で、世界のラヴズオンリーユーらを退けているのだ。

間違いなく、2000Mまでなら世代トップの力を備えていたと思う。そんな馬が10着に敗戦。失速した後は全く抵抗できなかった。

それも、伏兵のエイシンヒテンが逃げて4着に粘ったように、決してソダシのような好位組に厳しい展開ではなかったのだから、わからない。

改めて、競馬という競技の難しさや奥深さを感じることになった。

 

ソダシの敗因は?

では、どうしてソダシは凡走してしまったのか?

既に各所に言われている主な要因候補としては、次の2つ。

◆レース前の段階からポケットを出るのを嫌がり、またゲートに入らなかったり、精神的にいつもの状況ではなかった
◆また、その気性面の影響もあったのか、ゲートでぶつけて、歯がグラグラしていたという。出血もしていたそうだ

結論としては、今回に関しては、私もこの2つ以外には考えられないと思う。

 

そう言い切りたい理由も、同じく2つある。

◆最終追いを見る限り、むしろ【札幌記念】以上の動きをしているように思えた
◆パドックで見た馬体も、最終追いの時と同様にハリがあった(つまり調教後からレース当日までの間に、体調が激変したとは考えられない)

上でも記したように、展開的にも決して厳しいものではなかった。

だとすれば、敗因を精神面以外に求めるのは、少々無理があるだろう。

 

奇しくも(土日)重賞の1番人気馬が同じ状況に

1番人気馬が精神的な部分が理由により惨敗!

という点においては、同様のケースが奇しくも2日連続で続いてしまった。

【府中牝馬ステークス】でもマジックキャッスルが15着に沈んだ。

参考⇒府中牝馬ステークス 2021 回顧

 

詳細は、以下のリンク先に記したので、ぜひ合わせてチェックしてほしいが、府中牝馬ステークスについて、ポイントとなる箇所だけ、一部抜粋してみた。

全ての馬がそうだとは言わないが、やはり長年の予想家としての経験から、牡馬と比べれば牝馬は繊細かつ難しい面があると感じる。
マジックキャッスルのように、実績十分にもかかわらず、突然全くやる気を見せずに凡走するというケースも何度もあった。
もちろん、こうした点も含めて競馬だ。とはいえ、馬券を買う側としては、今回のような予期せぬ凡走まで踏まえてしまったら、この先、牝馬は1頭も買えなくなってしまう。
だから、牝馬の難しさを受け入れた上で、この先も私たちは競馬を楽しもうじゃないか!

 

上に記したことと全く同じことを【秋華賞】後に思った。

ソダシの関係者の方はもちろん、ソダシファンの方にも、必要以上に悲観してほしくはない。

これもまた、競馬なのだから。

 

「言い訳」と「説明」を混同するのはもったいない

念の為、ひとつだけ申し上げておきたことがある。

ひょっとして「歯が折れていた」などの陣営からの説明を耳にした後「言い訳するな。負けた以上は弱いんだ!」などと腹をたてている方はいないだろうか?

もちろん、人間は十人十色だから、様々な感想があるのは当たり前だ。

ただ、以前もどこかのレース回顧で申し上げたと思うが、私なりの考えを申し上げるなら

「言い訳」と「説明」の混同はすべきではない

今回のソダシの件に限った話ではないが、感情は感情として、関係者のコメントは「冷静な耳」できちんと聞いておいた方が良い。

そうでないと、結果的にもったいないことになる!
なぜなら、関係者のコメントはヒントの宝庫だからだ。

特にレース後の関係者は気持ちがたかぶっているから、良くも悪くも本音のコメントが出ることが多い。

ぜひ、皆様にも改めて、ソダシ含め、各馬の関係者がどんな話をしていたか、チェックしてみてほしい。きっと明日の夢馬券に繋がるぞ!

 

重い、鞍上のコメント

では、今後のソダシはどうだろう?

もちろん、歯を治すのが先決ということを前提に

「距離は2000Mまでにしたいが、どこに出ようが即、逆襲確実!それだけ能力は高い」

即、逆襲だ!

そもそも、そうでなければ【札幌記念】は勝てていないはずだ。

では、今回露呈した精神的な難しさについてはどうか?

基本的には一過性のものだと思いたいが、そうでなかったとしても、この状況を回避するために、早速、吉田隼人騎手が動いた。

レース後、こんなことを語っている。

普段から写真を撮られたり、周りのプレッシャーもあったと思います。決して速いペースではなかったけど、いつもの感じではなかったです

写真どうこうの話をすると「人のせい」と受け止める人もでるだろう。
しかし、それでも言わなければいけないほど、恐らくソダシの周囲の状況は普通ではなかったのだ。

鞍上自らがソダシの盾となった。真面目と評判の吉田隼人騎手にここまで言わせたら、競馬マスコミにせよファンにせよ、おとなしくせざるをえないだろう。

ソダシの周囲の状況が変わることで、次走は本来の美しい走りを見せてほしい!

 

2~4着の鞍上の共通点

ソダシの話が長くなりすぎたので、最後にひとつだけ言わせてほしい!

優勝したアカイトリノムスメの「母娘・秋華賞制覇」はまさに偉業だし、ファインルージュ、アンドヴァラナウトの走りも素晴らしかった。

だが、走りそのものと同じくらい、印象に残ったことがある。

それは、鞍上の3名のコメント。奇しくも似たようなことを語っている。

アカイトリノムスメ(戸崎) ⇒まだ成長すると思いますし、これからが楽しみです
ファインルージュ(ルメール)⇒いずれGIを勝つことができると思います
アンドヴァラナウト(福永) ⇒成長途中の中、やれることを証明してくれました

いかに、これからが楽しみな馬たちであるか?
力強く説明しているのだ。

母に続いて秋華賞制覇

私も同感で、今の5歳牝馬勢(クロノジェネシス、ラヴズオンリーユー、グランアレグリア)などと同様に、近い将来、今の3歳牝馬勢が競馬界を席巻する可能性もあると思う。

そうした面々を相手に、世代の主役として先頭を引っ張ってきたソダシという馬の偉大さを再確認するし、同時に3頭のこれからも楽しみ。

最終的に4頭から一歩抜け出すのは誰なのか?

個人的には、距離の限界はあるが、やはりソダシに魅力を感じるのだが、皆様はどうだろう?

彼女たちの将来を夢見ながら、コラムを締めくくろうと思う。

 

レースを見逃した方はコチラ

 

【秋華賞 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 アカイトリノムスメ(戸崎圭太騎手)
「今日はアイドルホースの強い馬がいましたけれども、最後の一冠ということでこの馬に乗せて貰ったのは嬉しかったですし、勝つことができて良かったです。ある程度良いポジションは取って・・・と思っていて、それに応えて二の脚もついてくれたので自分のリズムで良いポジションで行けました。手応えはありましたが、前に1頭いましたので、それを見る形で行けました。直線も伸びてくれて強い競馬だったと思います。今日の雰囲気を見てももう一段今までよりも上がったなという感じで返し馬からレースに行けましたし、今後が楽しみになりました。この血統で今まで沢山兄弟に乗せて貰って結果が出なかったんですが、こうやってGIを勝つことができて嬉しく思っています。まだまだ成長すると思いますし、これからが楽しみです。応援よろしくお願いします」

2着 ファインルージュ(C.ルメール騎手)
「精一杯走ってくれました。直線もよく来ていますが坂を上がって疲れてしまいました。ずっと冷静に良い競馬をしてくれました。いずれGIを勝つことができると思います」

3着 アンドヴァラナウト(福永祐一騎手)
「イメージした感じで行けましたし、ソダシを交わす時の脚はすごく速く、勝ったと思いましたが・・・。厩舎が上手く調教してくれましたし、馬もよく走ってくれました。成長途中の中、やれることを証明してくれましたし、来年がまた楽しみです」

4着 エイシンヒテン(松若風馬騎手)
「スタートが決まりました。右回りはスムーズでした。マイペースでプレッシャー無く自分のペースで競馬を運べました。最後はバッタリ止まっていません。よく辛抱してくれています。前走より具合の良さは伝わっていました。このメンバーで好走できました。今後が楽しみだと思います」

5着 スライリー(石川裕紀人騎手)
「すごく良い競馬、とにかくいい競馬でした。初めての阪神にも冷静に対応してくれました。こういう競馬を重ねてくればもっと色々な競馬が出来るようになると思います。今日はムキにならなかったことも良かったです」

6着 ステラリア(武豊騎手)
「少しスタートが良くなく、すぐ切り替えました。ラストは良い脚を使っていますが、良くなるのは先だと思います」

7着同着 アールドヴィーヴル(松山弘平騎手)
「スタート良く、リズム良く、運べて、折り合いもつきました。いつもより位置は前になりましたが、リズムは良くリズムを大事に乗りました。良い形かと思いましたが速い馬場に最後は苦しくなってしまいました。もう少し渋ってくれた方が良かったです。3冠レース全てに出走して馬は頑張ってくれました」

10着 ソダシ(吉田隼人騎手)
「ファンの期待に応えられず申し訳ない気持ちです。ずっと競馬を使ってきて、今日はポケットから出たくなかったり、ゲートを苦しがるそぶりがあったり、競馬を嫌がるそぶりがあったかもしれません。イメージ通りの競馬は出来たのですが苦しくて走れませんでした。楽なペースだったのですが、今日は、いつもの感じではありませんでした」

11着 スルーセブンシーズ(大野拓弥騎手)
「上手く流れに乗ったと思いますがなしくずしに脚を使ってしまった感じです」

13着 ユーバーレーベン(M.デムーロ騎手)
「スタートして、少し行きっぷりが良くなかったですね。馬場も硬く、追走が大変でした。3コーナーから4コーナーは反応がありませんでした。直線に向いたらバタバタになってしまいました」

15着 クールキャット(和田竜二騎手)
「ゲートは出てくれました。内はひしめき合っていました。でも折り合いはしっかりついていました。3コーナーあたりから内にモタれだしました。もう少し先かも知れません」

(via ラジオNIKKEI 

 

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