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ホーム勝負の明暗チャンピオンズカップ 2021【回顧】恐るべき新ダート王誕生!ソダシへの感謝も忘れたくない

チャンピオンズカップ 2021【回顧】恐るべき新ダート王誕生!ソダシへの感謝も忘れたくない

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】チャンピオンズカップ 2021 における勝負の明暗

2021年12月 5日(日) 6回中京2日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第22回チャンピオンズカップ
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) ダート 1800m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
3 6 テーオーケインズ 牡4 57 松山弘平 1.49.7 05-05-06-06 35.5 1 3.3 498 +6 (栗)高柳大輔
7 13 チュウワウィザード 牡6 57 戸崎圭太 1.50.7 6 10-10-11-11 36.2 3 4.6 488 +4 (栗)大久保龍
6 11 アナザートゥルース セ7 57 坂井瑠星 1.50.8  3/4 03-03-03-03 36.8 14 115.4 482 -2 (美)高木登
2 4 インティ 牡7 57 武豊 1.50.8 クビ 02-02-02-02 37.0 9 18.7 516 -10 (栗)野中賢二
2 3 サンライズノヴァ 牡7 57 松若風馬 1.51.0 1 1/4 13-13-13-13 36.3 13 78.9 534 -1 (栗)音無秀孝
5 9 オーヴェルニュ 牡5 57 福永祐一 1.51.1 08-08-10-11 36.7 5 14.0 478 -2 (栗)西村真幸
8 15 メイショウハリオ 牡4 57 浜中俊 1.51.1 11-12-11-08 36.6 10 24.8 508 -2 (栗)岡田稲男
B4 8 スワーヴアラミス 牡6 57 松田大作 1.51.3 1 1/4 15-15-13-13 36.6 15 120.2 486 +8 *(栗)須貝尚介
3 5 エアスピネル 牡8 57 藤岡康太 1.51.4  3/4 08-08-07-08 37.1 11 43.3 486 +4 (栗)笹田和秀
10 1 2 カジノフォンテン 牡5 57 M.デム 1.51.7 2 05-05-03-05 37.8 7 17.9 532 -4 [地]山下貴之
11 B8 16 カフェファラオ 牡4 57 ルメール 1.51.7 ハナ 11-10-07-06 37.4 4 9.6 520 -4 (美)堀宣行
12 1 1 ソダシ 牝3 54 吉田隼人 1.52.0 1 3/4 01-01-01-01 38.3 2 4.5 470 -4 *(栗)須貝尚介
13 5 10 ケイティブレイブ 牡8 57 内田博幸 1.52.1 クビ 16-16-13-13 37.4 16 216.9 526 +3 (美)清水英克
14 6 12 クリンチャー 牡7 57 川田将雅 1.52.4 2 07-07-07-08 38.1 8 18.6 498 +4 (栗)宮本博
15 B4 7 サンライズホープ 牡4 57 幸英明 1.52.6  3/4 03-03-03-03 38.7 6 14.6 554 +14 (栗)羽月友彦
16 7 14 ダノンファラオ 牡4 57 横山武史 1.54.2 10 13-13-16-16 38.8 12 76.7 538 -2 (栗)矢作芳人

 

まずはソダシへの感謝から

優勝してテーオーケインズの素晴らしいレースぶりについては後ほどお話させていただくとして、まずは果敢にダートに参戦したソダシについてお話させてほしい。

ダート初参戦がいきなりのG1という過酷すぎる条件。

父クロフネの圧倒的なレースぶりから、どうしても、その再現を期待してしまったファンが多かったと思うが、そのクロフネでさえ、G3でダート初参戦からのG1出走だった。

ましてや、ソダシは牝馬だ!

昨今の日本競馬界は「牝馬の時代」と言われているが、それはあくまでも「芝」での話。

芝とは違い、タフさが求められるダートにおいては、やはり牡馬の壁は高い。

 

ソダシ自身、牡馬に追いかけられる形で本当に苦しかっただろう。
それでも、よく最後まで走りきってくれた。

結果は残念だったが、彼女の参戦がレースを大きく盛り上げたことは間違いない。

予想家としては、ソダシの苦戦を断言した私たちだが(馬券には一切入れなかった)、一人の競馬ファンとしては

彼女の激闘に対して、心から感謝と労いを申し上げたい

 

ダート挑戦が続くのであれば

確かに牡馬の壁は高い。とはいえ、やはりソダシは競走馬としてのポテンシャルが違う!

クラシックウイナーであり、夏には世界のラヴズオンリーユーも退けた。

今回の経験を経て、大きく変わる可能性は十分にある。

実際にレース後、鞍上の吉田隼人騎手は次のような話をしていた。

ゲートを出てからのスピードの乗りは大したものでした。最後は力の要る馬場で、古馬の牡馬相手で頑張り切れませんでした。初めてのダートで、スピードの乗りなどは良かったと思いますし、悲観する内容ではありません。まだこれからです

「悲観する内容ではありません」の一言が力強いじゃないか!

仮にダート挑戦を続けるなら、次は【フェブラリーS】か。

スタート地点が芝で、スピードに乗りやすい東京の舞台は彼女にとって、追い風になるだろう。

今回は馬券に一切入れなかった私たちも、次は是非とも検討したい。来年を楽しみにしている。

 

問答無用の王者!テーオーケインズ

ソダシが苦しい走りを強いられた一方、圧倒的な走りでダート界の新王者に輝いたのが4歳馬テーオーケインズだった。

テーオーケインズ自身にとってはもちろん、管理する高柳大輔調教師、そして馬主の小笹公也氏にとっても、JRAのG1は初勝利だ。

喜びもひとしおだろう。
関係者の方々には心から、祝福を申し上げたい。

 

1番人気馬だから、勝利そのものは自然なことかもしれないが、何より強烈だったのは、2着馬につけた1.0秒(6馬身)という決定的な着差だ。

では、ここで問題!

直近10年のG1(芝・ダート)で、2着馬に1.0秒以上の差をつけたレースは何回あったか?

皆様、わかるかな?

 

衝撃の答えがここにある

では、結果発表!

答えは、たったの2回だけ!

2013年【有馬記念】での1.3秒差(1着オルフェーヴル、2着ウインバリアシオン)
2020年【宝塚記念】での1.0秒差(1着クロノジェネシス、2着キセキ)

どうでも良いことだが、奇しくも、共にグランプリレースだね。

障害では、オジュウチョウサンが何度かやっている完勝劇だが、平地のG1ではなかなかない光景。

クロノジェネシスも経験した「1.0秒差以上の大勝利」

そもそも、G1に出走する馬という時点で、相当な力の持ち主であることは間違いない。

そういった馬同士がぶつかる中で、簡単に大きな差がつくはずがないのだ。

それをテーオーケインズは成し遂げたの!

ましてや、オルフェーヴルやクロノジェネシスといった、競馬史上に残る名馬たちに続いて。

いかに価値のある勝利だったかが、おわかりいただけると思う。

 

混戦のダート界に終止符を打った

テーオーケインズの勝利の価値という意味では

「混戦のダート界に終止符を打った」

という点も挙げなくてはいけないだろう。

本当に強かった

今年に入ってから、古馬のダート路線はかつてないほど荒れ続けた。

「堅い」と言われた交流G1でさえ大荒れ!そして、その象徴ともいえる6月の【帝王賞】(238万馬券決着)を制したのが、当時は4番人気だったテーオーケインズだった。

2着馬に3馬身差をつける完勝だったが、当時は1&2番人気のオメガパフューム&チュウワウィザード(共に圏外)に注目が集まっていたこともあり、フロック視する声もあったようだ。

だが今回、前半での行きっぷりから直線での動きまで、どこをとっても桁違いの「真の王者」であることを証明した。

もう「ダートは混戦」だという人などいないだろう。

 

恐らくマイルでも

今後のローテーションはまだわからないが、普通に考えれば【フェブラリーS】に出走しないということはないだろう。

舞台は東京のマイル。昨年2月の1勝クラス以降、常に1800M以上を走ってきた馬にとっては、決して楽な条件ではない。

それでも、十分にやれるのではないかとみる。

今回、道中5~6番手を追走したが、まだ余裕が感じられた。

他馬との根本的な能力の違いというプラスアルファもあるだけに、主役は簡単には譲らないだろう。

今回私たちは、テーオーケインズを1着軸の1頭に据えながら、3着馬を拾えなかった。

仮に【フェブラリーS】でも軸にすることがあれば、今度こそは相手も逃さない!

強い決意で今後もダート路線に挑む私たちにご期待いただきたい。

 

最後に1頭だけ!6着オーヴェルニュ

ソダシ、テーオーケインズについては十分に語らせてもらった。

では、最後に1頭だけ、その他で気になる馬、オーヴェルニュについてお話させてほしい。

結果は2着チュウワウィザードから0.4秒差の6着。

だが、レース後の福永騎手のコメントをご紹介したい。

「勝ち馬の後ろについて行きたかったのですが、勝負どころでタイトになって、ついていけませんでした。ついていければ2着はあったと思います」

福永騎手は、川田騎手などと同様、ストレートに本音を言う騎手。

だから、実際に手応えがあったはずなのだ。

実際に4角を回った直後は前に進路がなく、かなり外に持ち出している。鞍上はそのあたりのことを言っているのではないかと思われる。

素直に3冠ジョッキーの言葉を信じて、今後も期待してみたい。

未来の主役は、この馬で決まりだ!

 

レースを見逃した方はコチラ

 

【チャンピオンズカップ 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 テーオーケインズ(松山弘平騎手)
「本当に馬が強かったです。ゲートでは待たされましたが、馬はしっかり我慢してくれました。この点に関しては厩舎でもしっかり練習をして下さっていましたので、それが良い方に結び付いたかなという感じです。よく我慢してくれました。スタートをしっかり出てくれたことによって、道中はリズム良く運べましたし、4コーナーを回ってくる時は凄い手応えで、申し分なかったです。本当に強かったと思います。前走はゲートを(上手く)出られなくて、残念な結果に終わっていたので、強い姿をお客様に見ていただくことが出来て良かったです」

2着 チュウワウィザード(戸崎圭太騎手)
「一度叩いて素軽くなっていました。道中手応えが怪しいのはいつものことなのですが、今日も少し怪しかったです。それでも直線は良い脚を使ってくれて、力を出してくれました」

4着 インティ(武豊騎手)
「スタートを五分に出たので先行策を取りました。ソダシがハナに行ったので、2番手から運びました。ただ道中力んで走っていて、それが痛かったです」

5着 サンライズノヴァ(松若風馬騎手)
「ゲートは普通に出て、前を見ながらのレースでした。距離が1800mということで、前半で消耗しないようにしました。終始良い手応えでしたし、良い反応でした」

6着 オーヴェルニュ(福永祐一騎手)
「勝ち馬の後ろについて行きたかったのですが、勝負どころでタイトになって、ついていけませんでした。ついていければ2着はあったと思います」

7着 メイショウハリオ(浜中俊騎手)
「先行馬には厳しい流れではありませんでしたが、外を回ってよく追い上げてきました。ただずっと左手前で走っていました。右手前にどこかで替えられていれば良かったのですが……。最後も左にもたれていました」

10着 カジノフォンテン(M.デムーロ騎手)
「馬ごみが良くなかったです。あとから映像を見ても、耳を絞ったり、尾を振ったりと、いつものこの馬の走りではありませんでした」

11着 カフェファラオ(C.ルメール騎手)
「馬の状態は良かったです。もっと速いペースになって欲しかったです。4コーナーからは進んでいきませんでした。反応しなかったです。なぜだかは分かりません」

12着 ソダシ(吉田隼人騎手)
「レース前の雰囲気は良かったです。今日は待避所に行かずに、集中力を切らさないようにしました。ゲートで待たされて少しうるさくなりましたが、ゲートを出てからのスピードの乗りは大したものでした。最後は力の要る馬場で、古馬の牡馬相手で頑張り切れませんでした。初めてのダートで、スピードの乗りなどは良かったと思いますし、悲観する内容ではありません。まだこれからです」

15着 サンライズホープ(幸英明騎手)
「思っていた競馬は出来ました。最後は踏ん張りがきかなかったです」

(via ラジオNIKKEI 

 

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