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ホーム勝負の明暗アーリントンカップ 2022【回顧】まさに出世レース!上位入線馬への期待、見解をご紹介

アーリントンカップ 2022【回顧】まさに出世レース!上位入線馬への期待、見解をご紹介

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】アーリントンカップ 2022 における勝負の明暗

2022年 4月16日(土) 2回阪神7日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第31回アーリントンカップ
3歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(指定) 芝・外 1600m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
5 10 ダノンスコーピオン 牡3 56 川田将雅 1.32.7      10-10 33.6 1 2.5 458 0 (栗)安田隆行
7 14 タイセイディバイン 牡3 56 松若風馬 1.32.8 クビ    06-04 33.9 7 18.7 516 +2 (栗)高野友和
1 1 キングエルメス 牡3 56 坂井瑠星 1.32.9  3/4    03-04 34.1 4 9.1 484 -8 (栗)矢作芳人
6 12 ジュンブロッサム 牡3 56 吉田隼人 1.32.9 ハナ    16-17 33.3 2 5.3 466 -6 (栗)友道康夫
5 9 ディオ 牡3 56 岩田望来 1.33.2 1 3/4    10-12 34.0 3 6.9 480 +2 (栗)辻野泰之
1 2 トゥードジボン 牡3 56 福永祐一 1.33.3 クビ    06-08 34.3 5 9.3 478 +2 (栗)四位洋文
4 8 ウナギノボリ 牡3 56 和田竜二 1.33.4  3/4    13-14 34.1 13 72.7 464 +2 (栗)音無秀孝
3 5 ニシノスーベニア 牡3 56 松田大作 1.33.5 クビ    17-17 33.9 16 131.2 514 -8 (美)上原博之
2 4 アスクコンナモンダ 牡3 56 藤岡佑介 1.33.5  1/2    06-10 34.4 8 21.0 436 0 (栗)中内田充
10 B7 13 ヒルノショパン 牡3 56 横山典弘 1.33.6 クビ    03-04 34.8 18 163.1 456 0 (栗)昆貢
11 8 18 カワキタレブリー 牡3 56 藤岡康太 1.33.7  1/2    03-03 35.1 12 61.1 432 0 (栗)杉山佳明
12 6 11 ドンフランキー 牡3 56 池添謙一 1.33.7    13-12 34.5 6 18.5 574 -2 (栗)斉藤崇史
13 8 17 セルバーグ 牡3 56 古川吉洋 1.33.8  1/2    10-08 34.8 17 151.1 434 0 (栗)鈴木孝志
14 8 16 ストロングウィル 牡3 56 鮫島克駿 1.34.0 1 1/4    06-04 35.2 9 25.3 478 -4 (栗)橋口慎介
15 7 15 ムーンリットナイト 牡3 56 浜中俊 1.34.0 クビ    13-14 34.7 11 55.0 490 +2 (栗)加用正
16 3 6 メイケイバートン 牡3 56 幸英明 1.34.0 ハナ    02-02 35.5 15 122.0 460 -10 (栗)中竹和也
17 4 7 デュガ 牡3 56 武豊 1.34.3 1 3/4    17-16 34.9 10 40.3 486 -6 *(栗)森秀行
18 2 3 ジャスパークローネ 牡3 56 岩田康誠 1.35.5 7    01-01 37.0 14 78.1 488 +8 *(栗)森秀行

 

隠れた出世レース

【アーリントンカップ】ってどんなレースだろう?

どうしても、同週に大一番【皐月賞】が行われることで、陰が薄くなりがちな部分はあると思う。

それでも、近年の好走馬の「その後」をチェックする限り

「隠れた出世レース」

という評価で間違いないだろう。

以下、近年の主な上位入線馬と、その後の活躍をまとめてみた。ご覧いただきたい。

2021年1着馬・ホウオウアマゾン ⇒ 同年マイルCS5

2020年2着馬・ギルデッドミラー ⇒ 同年NHKマイルカップ3着

2019年2着馬・カテドラル ⇒ 同年NHKマイルカップ2着

2018年1着馬・タワーオブロンドン ⇒ 翌年スプリンターズS1着

2017年1着馬・ペルシアンナイト ⇒ 同年マイルCS1着

 

今年の上位入線馬たちにも大きな期待を寄せたい

上のまとめはいかがだろう?

まさに「壮観」!そんな印象を受ける方が多いのではないだろうか。

昨年はホウオウアマゾンが優勝

【アーリントンカップ】はクラシック路線ではない。
それでも、例年、世代のマイル王を狙えるような素材が集結。ましてや、舞台はタフさが求められる阪神のマイル。

こういった条件下で好走できるような馬に、未来の栄光が待っているのは当たり前なのかもしれない。

だから、優勝馬ダノンスコーピオンなど、今年の上位入線馬のこれからにも期待したい。

ということで、今回のコラムでは、勝ち馬を中心に、上位入線馬の中から「気になった3頭」についての期待と、個人的な「今後の展望」を記してみたい。

参考にしていただけたら幸いだ。

 

1着ダノンスコーピオン⇒潜在能力が爆発!

もちろん優勝したダノンスコーピオンからご紹介。

まずは重賞初勝利に対して、陣営、何よりダノンスコーピオン自身に対して、心からの祝福を申し上げたい。

2走前のG1【朝日杯フューチュリティステークス】で3着に入るほどの素材ながら、前走【共同通信杯】は7着に敗れていただけに、陣営としては喜びよりもほっとした部分が大きいかもしれないね。

やはり大器!

さて、素晴らしいレースぶりについては、ご覧の通り。

元々、気性面に少々課題のあった馬だが、今回はこの馬なりに落ち着いていた。

また、体調がもうひとつに見えた前走と比べると、随分仕上がっていた印象。

このあたりについては、鞍上の川田騎手が「前回はバランスが良くなく、競馬にならなかったのですが、今回は道中のバランスが良く、この馬としてはちゃんとした走りができていました」と表現している。

落ち着いて走れたことで脚がたまり、ましてや仕上がりが良ければ、G1・3着馬の潜在能力が炸裂するのは当然だったのかもしれない。

 

気になるデータを乗り越えた!

ダノンスコーピオンについて強調したいのは、単に今回のレースを勝ったこと以上に

「気になるデータを乗り越えた」

という事実。

ぜひ、直近15年【アーリントンC】における「前走距離別の成績」をご覧いただきたい。

アーリントンカップ 前走の距離別成績(近15年)

前走平地距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1200m 0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1%
1300m 0- 0- 0- 0/ 0      
1400m 5- 2- 4- 42/ 53 9.4% 13.2% 20.8%
1500m 0- 0- 0- 0/ 0      
1600m 9- 11- 7- 66/ 93 9.7% 21.5% 29.0%
1700m 0- 0- 0- 0/ 0      
1800m 1- 0- 4- 30/ 35 2.9% 2.9% 14.3%
1900m 0- 0- 0- 0/ 0      
2000m 0- 1- 0- 10/ 11 0.0% 9.1% 9.1%
2100m 0- 0- 0- 0/ 0      
2200m 0- 0- 0- 0/ 0      
2300m 0- 0- 0- 0/ 0      
2400m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%

 

実は前走芝1800M組は、35頭が出走して「1着1回・2着0回」という極めて厳しいデータが残っていた。

過去の戦績は抜きに、やはり直前のレースで1800Mを走ると、どうしても動きが「遅いペース」に慣れる。阪神マイルはタフさが求められるが、それでも「短いところ寄り」の馬が多く、それなりの流れになるだけに、速いペースに対応して、それなりの位置をとらないと難しいということなのかもしれない。

事実、この後ご紹介する今回の2着馬タイセイディバインは前走1400Mからの参戦&4角4番手通過を活かして2着でゴールしている。

だが、ダノンはこうしたデータを乗り越えて、4角10番から差し切った!

多くの馬が苦しんできた状況を簡単に乗り越えた点に「真の大器」を感じるし、冒頭で名前を挙げた過去の好走馬に匹敵、あるいはそれ以上の活躍が狙えると確信する!

次走は【NHKマイルカップ】になるだろうが、勝ち負けは当然、中身にも期待したい!

 

2着タイセイディバイン⇒完璧なレース

今回のレースにおいて「最も完璧なレース」をしたのが、タイセイディバインではないだろうか。

前半から好位を確保すると、落ち着いた手応えで道中を追走。余裕たっぷりの手応えで4角を周り、直線でもしっかりと脚を伸ばした。

鞍上の松若騎手は

いい競馬ができて、手応え抜群で直線に向かえました。ちょっと早く抜け出してしまったかなと……。勝った馬にぴったりマークされる形になってしまいました。

このように語り、自信の仕掛けに敗因を求めたら、これは謙遜ではないだろうか。

普通なら、完全に勝ちきっていたと思う。単純に勝ったダノンスコーピオンの脚が凄すぎただけだ。

実は、今回がデビュー以来初めてのマイル挑戦だった。

慣れない条件に戸惑ってもおかしくない中、完璧なレースをできた事実は、能力に高さはもちろんだが、距離適性の高さの証明でもあると思う。

爆発力は感じないが、マイルにこだわっていけば、さらに上のクラスでも大崩れはないと思う。

「馬券的に頼れる存在」として、未来の主役に指名しておきたい。

5着ディオ⇒見限るのは早すぎる!

「最も完璧なレース」をしたのがタイセイディバインなら「最ももったいないレース」をしたのは、間違いなくディオだろう。

前走【スプリングステークス】5着の実績が買われて3番人気に評価されたが、無念の結果に。

だが、決して力負けではない。

レース後、鞍上の岩田望騎手が

「スムーズさを欠いてしまいました。その中での5着ですし、もっとスムーズだったら良かったのですが……」

と語っていたが、本当にその通りではないだろうか。ぜひ、もう一度レースを見たい。

尚、前走は1800Mでの好走だったが、今回、スムーズさを欠いた部分以外は軽快に走れていたし、恐らくマイルが合うのではないだろうか。

次走、マイルに出走なら、どんな相手のレースでも注目してほしい。

 

【アーリントンカップ 2022】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 ダノンスコーピオン(川田将雅騎手)
「前回はバランスが良くなく、競馬にならなかったのですが、今回は道中のバランスが良く、この馬としてはちゃんとした走りができていました。元々ポテンシャルが高い馬ですから、まともに走ればと思っていました。まだ課題はありますが、こうしてタイトルをひとつ取れましたし、この馬を褒めてあげたいと思います」

2着 タイセイディバイン(松若風馬騎手)
「いい競馬ができて、手応え抜群で直線に向かえました。ちょっと早く抜け出してしまったかなと……。勝った馬にぴったりマークされる形になってしまいました。それでも先頭に立ってからもしっかり走ってくれています。元々素質はありましたし、距離を短縮していい方に出ています」

3着 キングエルメス(坂井瑠星騎手)
「次が本番ということで、今回はいい内容でした。課題が見つかったので、修正して逆転できるように頑張りたいです」

4着 ジュンブロッサム(吉田隼人騎手)
「ちょっとマイルでスタートが決まらないと……という所です。おっとりしていてトビが大きい馬です。前回は少頭数でスタートが良かったのでポジションが取れましたが、今回は多頭数でどんどん前に入られてしまって、促してもついて行けませんでした。外へ持ち出してからはいい脚でした。トビが大きいので馬ごみに入れるよりはと思いましたが、もう少し距離が欲しいという感じでした。あの伸びならもう少しポジションが取れていれば……とも思います。ゲートが全てでした」

5着 ディオ(岩田望来騎手)
「スムーズさを欠いてしまいました。その中での5着ですし、もっとスムーズだったら良かったのですが……」

6着 トゥードジボン(福永祐一騎手)
「思ってもないスローペースになりましたが、ポジションはあの位置で競馬をするつもりでした。ただ、直線で右へ左へふらついてしまい、そのあたりの若さを制御することができませんでした。迷惑をかけてしまって申し訳ないです」

(via ラジオNIKKEI

 

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