こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
七夕賞 2023 の回顧&未来の主役
2023年 7月 9日(日) 2回福島4日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【11R】 第59回七夕賞
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 16頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | B8 | 15 | セイウンハーデス | 牡4 | 57 | 幸英明 | 1.59.8 | 03-04-02-02 | 34.9 | 2 | (栗)橋口慎介 | |
2 | 2 | 4 | ククナ | 牝5 | 54 | 石川裕紀 | 2.00.0 | 1 1/4 | 03-02-05-04 | 34.9 | 9 | (美)栗田徹 |
3 | 1 | 2 | ホウオウエミーズ | 牝6 | 54 | 丸田恭介 | 2.00.0 | クビ | 08-07-08-06 | 34.6 | 13 | (美)池上昌和 |
4 | 2 | 3 | バトルボーン | 牡4 | 56 | 津村明秀 | 2.00.1 | クビ | 01-01-01-01 | 35.3 | 1 | (美)林徹 |
5 | 5 | 9 | レッドランメルト | 牡4 | 56 | 田辺裕信 | 2.00.2 | 3/4 | 09-09-06-06 | 34.9 | 12 | (美)国枝栄 |
6 | 6 | 12 | ショウナンマグマ | 牡4 | 57 | 菅原明良 | 2.00.4 | 1 1/2 | 07-07-06-06 | 35.2 | 14 | (美)尾関知人 |
7 | 7 | 13 | ヒンドゥタイムズ | セ7 | 58.5 | 団野大成 | 2.00.5 | 頭 | 11-13-12-09 | 34.9 | 8 | (栗)斉藤崇史 |
8 | 1 | 1 | エヒト | 牡6 | 58 | 田中勝春 | 2.00.5 | クビ | 11-09-08-09 | 35.1 | 4 | (栗)森秀行 |
9 | 3 | 5 | カレンルシェルブル | 牡5 | 57 | 斎藤新 | 2.00.6 | 1/2 | 15-15-16-13 | 34.6 | 6 | (栗)安田翔伍 |
10 | 7 | 14 | テーオーソラネル | 牡4 | 56 | 三浦皇成 | 2.00.8 | 1 1/4 | 02-02-02-02 | 35.9 | 5 | (栗)須貝尚介 |
11 | 4 | 8 | ガロアクリーク | 牡6 | 57 | 永野猛蔵 | 2.00.8 | クビ | 09-09-12-09 | 35.3 | 7 | (美)上原博之 |
12 | 8 | 16 | シフルマン | 牡7 | 57 | 大野拓弥 | 2.00.9 | クビ | 05-04-04-04 | 35.9 | 16 | (栗)中尾秀正 |
13 | 5 | 10 | グランオフィシエ | 牡5 | 57 | 戸崎圭太 | 2.01.1 | 1 1/4 | 11-13-14-13 | 35.4 | 10 | (美)久保田貴 |
14 | B6 | 11 | フェーングロッテン | 牡4 | 58 | 松若風馬 | 2.01.1 | 頭 | 11-12-08-09 | 35.7 | 3 | (栗)宮本博 |
15 | 3 | 6 | サンレイポケット | 牡8 | 58 | M.デム | 2.01.3 | 1 1/4 | 16-15-14-15 | 35.6 | 11 | (栗)高橋義忠 |
16 | 4 | 7 | トーラスジェミニ | 牡7 | 57 | 木幡育也 | 2.03.5 | 大差 | 05-04-08-15 | 38.1 | 15 | (美)小桧山悟 |
「らしい」結果に
【七夕賞】イコール波乱。
競馬ファンの間では、その名の通り「年に一度の夢馬券が飛び出す重賞」などと言われているそうだ。
そして迎えた今年だが「年に一度」とまでは言えないまでも、十分に【七夕賞】らしい結果だったと言えるのではないだろうか。
優勝馬こそ2番人気のセイウンハーデスだったが、2&3着には伏兵が突っ込んだ。
一方、実績十分のフェーングロッテン(3番人気)は、まさかの14着に敗戦。本当に何が起こるかわからないレースだ。
そういった中でも、最も競馬ファンの度肝を抜いたのは
「13番人気の爆穴、ホウオウエミーズの3着激走」
ではないだろうか。
単に3着ではない。勝ち馬から0.2秒差、それも上がり3ハロンでは最速タイムをマークしていただけに、位置どりひとつで、さらに詰め寄った可能性もあるだろう。率直に言って、お見事だった。
実は、私たちの爆穴の好調教馬
そんなホウオウエミーズだが、私たちに言わせれば「当然の激走」だった。
というのも、実は今回の【七夕賞】における「爆穴の好調教馬」として、有料会員様のみならず、YouTubeやコラムでもご紹介していたのだ!
それらを目にしていた方は、良い思いをされたんじゃないかな(笑)
尚、実際の解説文は、以下のコラムでまだお読みいただけるので、よろしければチェックしてほしい。
誤解のないように申し上げるが、別に私たちがホウオウエミーズを見抜けたことを自慢しようという訳ではない。(自慢したい気持ちなど、ほんの豆粒程度のものだ笑)
そうではなくて、私たち自身が再確認した
「夏競馬における仕上がりの重要性」
を皆様と共有したい!これが、何よりも大きいのだ。
【重要】ローテはあまり関係ない
なんと言っても気候が厳しい時期だ。
当然、暑さに強い馬もいれば、それほどでもない馬もいる。各馬の仕上がりに差が出やすい。実績は劣っても「抜群の仕上がり」といった馬も出てくる。
それだけに、私たちの予想におけるコンセプトの一つでもある
にドンピシャでハマる部分もあるのだ!まさにホウオウエミーズはそうだった。
ここで一つアドバイスをしておきたい。
恐らく、調教の話になると「タイトなローテーション」を気にされる方も多いだろう。
例えばホウオウエミーズは中2週でここに参戦。私たちが好調教馬に指名、公開してもなお「このローテで体調を整えられるの?」と不安視されていた方もいるかもしれない。
だが、私たちの経験上、夏競馬の場合、その点はあまり気にしなくてよい。
ローテがきつかろうが何だろうが「暑さに強い馬は強い」
シンプルに、調教で動いている馬は信じるべきだ!
函館記念はどうする?耳寄りなお知らせ!
今、皆様の頭の中にあるのは
これではないだろうか。
もちろん、私たちにお任せいただければ、良質な一頭をお届けする自信があるが、、、笑
だが、中には「自分で好調教馬を見つけてみたい!」というチャレンジ精神旺盛な方もいらっしゃるに違いない。
そんな皆様に「耳寄りなお知らせ」
当然【函館記念】は多くの馬が函館ウッドコースで調教を行うが、それをチェックするにあたり、私たちなりの「物差し」を持っている。
もちろん、全体的な行きっぷりの良さや、コーナーを回ってくる際の推進力が前提となるのは当然だが、それの補足の一つとして
「5ハロンを●秒以内で走っている馬は優秀」
だと評価している。
・そして、なぜ、そのタイムなら優秀だと考えられるのか?
・同じウッドでも、栗東CWなどとの考え方の違いとは?
などなど、函館ウッド調教攻略のポイントについて、YouTubeの【函館記念】特集か、もしくはコラムか、今週どこかしらで皆様にお知らせしようと思う!
これは見ないともったいないんじゃないかな!?笑
ぜひ、各所をチェックしてみてほしい!
最後に1頭、未来の主役
では、最後に1頭、今後に向けて未来の主役を。
シンプルに考えれば、勝ち馬セイウンハーデスの強さは抜けていたように思うが、せっかくなら「負けた馬」の中からということで
4着バトルボーン
をご紹介したい。
1番人気を裏切っているので、応援していた方にとっては満足いかないだろうが、私たちに言わせれば「大器かも」
現在4連勝中とはいえ、昇級&G3にしてはメンバーが揃った、さらに7ヶ月ぶりの実戦。
さらにレースでは、鞍上の津村騎手が
と語っているように難しい展開。はたから見ていても、レースがしにくそうだった。
それでも4着にまとめているのだ。
得意の形の時に良い走りができるのはオープンまでくるような馬なら当たり前。そうではない時にどういった走りをするかによって馬の真価は問われると思う。
そういった意味でバトルボーンは評価すべきだし、上でも記した「大器かも」ということになる。
恐らく、この夏の間にもう一度くらい重賞を走るだろう。仮にそこで勝つようなら、一気に波に乗って、G1戦線に食い込んでくる可能性もありそうだ!
未来の主役に指名し、引き続き追いかけていきたい。
プロキオンステークス 2023 の回顧&未来の主役
2023年 7月 9日(日) 3回中京4日 天候 : 曇 馬場状態 : 稍重
【11R】 第28回プロキオンS
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1400m 16頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 7 | ドンフランキー | 牡4 | 57 | 池添謙一 | 1.23.0 | 01-01 | 37.5 | 2 | (栗)斉藤崇史 | |
2 | 5 | 10 | リメイク | 牡4 | 58 | 川田将雅 | 1.23.1 | クビ | 04-05 | 37.0 | 1 | *(栗)新谷功一 |
3 | B8 | 16 | オメガレインボー | 牡7 | 57 | 藤岡佑介 | 1.24.1 | 6 | 08-08 | 37.5 | 5 | (栗)安田翔伍 |
4 | B3 | 5 | エルバリオ | 牡4 | 57 | 西村淳也 | 1.24.1 | クビ | 07-07 | 37.7 | 6 | (栗)高野友和 |
5 | B6 | 11 | メイショウテンスイ | 牡6 | 57 | 太宰啓介 | 1.24.2 | 3/4 | 02-02 | 38.6 | 12 | (栗)河内洋 |
6 | 6 | 12 | メイショウダジン | 牡6 | 57 | 酒井学 | 1.24.3 | クビ | 11-11 | 37.4 | 9 | (栗)松永昌博 |
7 | 8 | 15 | オーヴァーネクサス | 牡6 | 57 | 藤岡康太 | 1.24.3 | ハナ | 11-11 | 37.5 | 13 | *(栗)松下武士 |
8 | 7 | 14 | アティード | 牡5 | 57 | 菱田裕二 | 1.24.5 | 1 | 03-03 | 38.7 | 15 | (美)加藤士津 |
9 | 3 | 6 | イフティファール | 牡5 | 57 | 角田大河 | 1.24.7 | 1 1/4 | 08-09 | 38.1 | 11 | (栗)大久保龍 |
10 | 5 | 9 | フルム | 牡4 | 57 | 水口優也 | 1.24.9 | 1 1/4 | 15-15 | 37.4 | 7 | (栗)浜田多実 |
11 | B4 | 8 | ブルベアイリーデ | 牡7 | 57 | 荻野極 | 1.24.9 | ハナ | 06-06 | 38.7 | 8 | (栗)杉山晴紀 |
12 | 1 | 1 | ケイアイターコイズ | 牡7 | 57 | 藤懸貴志 | 1.25.7 | 5 | 13-14 | 38.6 | 10 | *(栗)新谷功一 |
13 | 2 | 4 | ジレトール | 牡4 | 57 | 松山弘平 | 1.25.8 | 1/2 | 04-04 | 39.8 | 4 | (栗)松永幹夫 |
14 | B7 | 13 | タガノビューティー | 牡6 | 57 | 石橋脩 | 1.26.8 | 6 | 13-13 | 39.7 | 3 | (栗)西園正都 |
15 | 1 | 2 | ロイヤルパールス | 牡8 | 57 | 中井裕二 | 1.27.7 | 5 | 08-09 | 41.1 | 14 | (栗)緒方努 |
返 | B2 | 3 | シャマル | 牡5 | 58 | 坂井瑠星 | *(栗)松下武士 |
私たちにとっては「まさかの結果」
恥をさらすことになるかもしれないが、プロの予想家としては、結果に誠実に向き合うことも責任の一つであると考えている。
だから正直に申し上げるが、今回優勝したドンフランキー、私たちは「苦戦」すると思っていた。
もちろん、素晴らしい素材であることは十分に承知している。
2着馬に2馬身差の楽勝を決めた前走【京都競馬場グランドオープン記念】を筆頭に、これまでのレースぶりは本当に素晴らしい。
ただ!!今回に関しては「オープン特別と重賞の間の壁」がドンフランキーの前に立ち塞がると予想した。
実は、こんなデータがある。
2020年7月からの約3年における、ダート重賞(世代限定戦を除く)における、前走クラス別の成績だ。
今回のドンフランキーのように、前走でオープン特別を走っていた面々は、苦しんでいる印象。
それに1点補足をすると、この期間内に「オープン特別&重賞を連勝」した馬は3頭しかいなかったのだ。
文句なし!未来のダート王を狙える!
その3頭というのは
競馬ファンなら誰もが名前を知っているような面々だ。こうした事実も「オープン特別と重賞の間の壁」を証明する。
ましてや今回の相手関係は、リメイクやタガノビューティ、オメガレインボーなど、既に重賞でバリバリ活躍している面々も揃っていた。
決して簡単な条件ではなかったがはずだが、、、終わってみれば完勝!結果としては、2着リメイクとはクビ差だが、私たちには「余裕をもったクビ差」に思えた。
もちろん、レース内容を精査すれば、色々と注目すべき点はある。
だが、今回に関しては、そういった細かい部分よりも「壁を難なく乗り越えた」という事実こそが重いと思う。
結論としては「メチャクチャ強い!すごい馬が出てきた!」
ドンフランキーに待っているのは、間違いなく、この路線での「未来のダート王」だろう。
私たち自身の反省も込めて、近い将来訪れるはずの栄光の瞬間へ向けて、今後、しっかり応援させてほしい。
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