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ホーム勝負の明暗【先週の重賞回顧】朝日杯FS&ターコイズS 2023 など2重賞⇒有馬記念前に「来年の主役誕生の予感」&未来の主役も

【先週の重賞回顧】朝日杯FS&ターコイズS 2023 など2重賞⇒有馬記念前に「来年の主役誕生の予感」&未来の主役も

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

朝日杯フューチュリティステークス 2023 の回顧&未来の主役

2023年12月17日(日) 5回阪神6日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第75回朝日杯フューチュリティS
2歳・オープン・G1(馬齢) (牡・牝)(国際)(指定) 芝・外 1600m 17頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
2 3 ジャンタルマンタル 牡2 56 川田将雅 1.33.8    07-04 34.8 1 (栗)高野友和
1 1 エコロヴァルツ 牡2 56 武豊 1.33.9 1 1/4    15-17 34.1 4 (栗)牧浦充徳
3 5 タガノエルピーダ 牝2 55 団野大成 1.34.0 クビ    03-03 35.2 5 (栗)斉藤崇史
7 14 ジューンテイク 牡2 56 M.デム 1.34.0    15-08 34.9 11 *(栗)武英智
6 12 タガノデュード 牡2 56 古川吉洋 1.34.1  1/2    13-10 34.9 15 (栗)宮徹
2 4 サトミノキラリ 牡2 56 津村明秀 1.34.2  3/4    13-15 34.6 13 (美)鈴木伸尋
3 6 セットアップ 牡2 56 横山武史 1.34.3  1/2    02-02 35.7 6 (美)鹿戸雄一
4 8 ダノンマッキンリー 牡2 56 ルメール 1.34.3 ハナ    05-04 35.3 3 (栗)藤原英昭
6 11 タイキヴァンクール 牡2 56 浜中俊 1.34.4  1/2    11-13 34.9 17 (栗)中尾秀正
10 8 17 シュトラウス 牡2 56 マーカン 1.34.6 1    01-01 36.2 2 (美)武井亮
11 7 13 ナムラフッカー 牡2 56 松山弘平 1.34.7  1/2    07-10 35.4 10 (栗)村山明
12 5 10 バンドシェル 牡2 56 池添謙一 1.34.7 ハナ    05-04 35.7 12 (栗)西村真幸
13 8 15 エンヤラヴフェイス 牡2 56 幸英明 1.34.7 クビ    07-08 35.6 8 (栗)森田直行
14 4 7 オーサムストローク 牡2 56 坂井瑠星 1.34.8 クビ    07-10 35.6 7 (美)伊藤圭三
15 8 16 アスクワンタイム 牡2 56 岩田望来 1.35.0 1    15-15 35.4 16 (栗)梅田智之
16 5 9 クリーンエア 牡2 56 鮫島克駿 1.35.0 ハナ    03-04 36.0 14 (美)上原博之
17 1 2 ミルテンベルク 牡2 56 ムルザバ 1.35.1  3/4    11-13 35.7 9 *(栗)武英智

「夢」に感謝

言うまでもないが、いよいよ今週は2023年の総決算!グランプリ【有馬記念】だ。

イクイノックスの引退は寂しいが、かえって「史上空前のハイレベルな混戦」となり、レースの見応えという部分では増したのではないだろうか。

勝って、新しい競馬界の主役になるのは?

そして、この秋のG1で「10戦5勝」と結果を出してきたキングスポーツの決断は?

詳しい狙いはコチラからご覧いただきたい。

参考⇒秋G1「10戦5勝」などキングスポーツの最新成績

 

では、どうしていきなり【有馬記念】のお話をしたか?

それは、その【有馬記念】で誕生する「新しい競馬界の主役」に対して

「来年の有馬記念で挑戦状を叩きつけてくれるかも!?」

そんな風に思わせてくれる素材が、1週前の【朝日杯FS】で複数、登場したからだ。

率直に言って、質の高いレースだった。

こうやって、競馬界の夢は、ワクワクは繋がっていくのだ。一人の競馬ファンとして、そして予想家として、こうしたレースを予想できたこと、回顧できること、心から嬉しく思う。

まずはじめに、各馬に言わせてほしい。「夢をありがとう」

 

勝ち馬の競馬センスに脱帽

結論からいうと、質の高いレースの中でも、上位2頭は抜けた素材だと考える。

今回は、その2頭について、1頭ずつ、私の感想、期待を記していきたい。

まずはもちろん優勝したジャンタルマンタル。G1初制覇おめでとう!

また、私たちに17万馬券をプレゼントしてくれた先日の【マイルCS】のナミュールなど、これまでのG1勝ち全てを牝馬で挙げてきた高野友和厩舎は「牡馬での初G1勝ち」。喜びもひとしおだろう。

そんなジャンタルマンタルの最大の魅力は、シンプルに「競馬センス」ではないだろうか。

間違いなく大器!

序盤は中団よりやや後ろの位置取り、ちょうどレースの中間点では9~10番手あたりだった。

そのままでは4角で良い形にならなそうだと考えた鞍上が積極的に仕掛けて直線に入る頃には3~4番手にまで位置をあげている。

経験の浅い2歳馬が、内のごちゃついたところを走っても動じることなく、ジョッキーの指示にキッチリと応えて素早く反応する。これは、教えて身につくものではないだろうし、まさにずば抜けた競馬センス。

ただ、もっと驚いたのは直線だ。いくらセンスの良い馬でも、これだけ動かして脚を使っていれば、余力はそれほど大きくないはず。だが、レース後、川田ジョッキーはこんなことを言っている。

少し早めに仕掛けた分、馬には苦しい競馬になったかなと思いますが、しっかりと凌いでくれる雰囲気ではありましたので、安心して乗っていました。

常に本音を語ることでお馴染みの川田騎手が「安心して乗っていました」というのだから、相当余裕があったのだろう。凄まじい底力。

2歳馬離れした圧倒的な競馬センスに加えて、直線で見せた底力。そこに川田騎手が跨っているのだから、凡走する方がおかしいのかもしれない。

さて、今後に関してだが、前走&今回とマイルで勝ったが、デビューを1800Mを使われているように、間違いなくクラシックを意識しているし、今日の雰囲気なら少なくとも2000Mはこなせるはず。

もちろん、経験を積めば来年の【有馬記念】だって、、、繰り返しになるが、こうして競馬の夢は続いていくのだ。

 

どういったタイプのレースだったか?

さて、いつも申し上げることではあるが、「上位入線馬の4角位置」を見ることで「どういったタイプのレースだったのか」という部分を掴むようにしている。

例えば、4角で好位の馬ばかり上位にきていれば、当然「前の馬が有利な流れ」だったし、もちろん、その真逆のパターンもある。

一方今回の場合は1&3着は好位組で、2着馬は最後方に近い位置からの追い込み。4&5着馬は中団あたり。

要するに

「どの位置取りからでも好走できる流れのレースだった=順位はそのまま現状の能力の順番」

という考え方で良い。そういった意味で2着エコロヴァルツも素晴らしい。

好位から抜け出した勝ち馬に対し、4角17番手から大外を回すロスもありながら2着に追い込んだ2着馬エコロヴァルツ。

さらに言えば他馬にぶつけられる場面もあった。スムーズでも逆転があったとは思わないが、0.1秒という着差よりは、もう少し能力差は狭いかもしれない。

 

上がり3ハロンのタイム差に注目!

そして、何より素晴らしいと感じるのは「上がり3ハロンのタイム差」

最速をマークしたこの馬は、上がり2位の馬(6着馬)に0.5秒もの大きな差をつけている。

上がりのタイム差に注目

長年の経験上、どういったレベル、あるいはどういった展開のレースでも、上がり1位と2位の差は、なかなか大きくはつかないものだ。

最近だと、上でも話題に出た【マイルCS】のナミュールは驚異的な脚で差し切りを決めたが、それでも上がり2位の馬とは0.4秒差。

0.5秒という数字の大きさがおわかりいただけたと思うし、G1の大舞台でこういった芸当ができるのは、やはり「選ばれた馬」ではないだろうか。

さて、レース後、牧浦調教師はこんなことを言っていた。

次に繋がるレースでしたし、距離は延びても大丈夫だと思います。

お父さんブラックタイドは、その代表産駒は、やはり武豊騎手が主戦だったキタサンブラック。

キタサンブラックとはタイプは全く異なるが、それでもこの先、キタサンに近い活躍があっても驚けないんじゃないか?それくらいのインパクトが今日の走りにはあった。

さて、未来の主役は勝ち馬よりも、こちらにしようと思う。

武豊騎手が、55歳にしてクラシック戦線で躍動する姿を見てみたいというファン心理も込みで、、、笑

楽しみにしたい!

 

ターコイズステークス 2023 の回顧&未来の主役

2023年12月16日(土) 5回中山5日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第9回ターコイズS
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (牝)(国際)(特指) 芝 1600m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
3 6 フィアスプライド 牝5 54 ルメール 1.32.7  04-04-03 33.9 1 (美)国枝栄
1 2 フィールシンパシー 牝4 53 横山琉人 1.32.9 1 1/4  01-01-01 34.5 8 *(美)小島茂之
3 5 ミスニューヨーク 牝6 56.5 M.デム 1.33.0  08-04-03 34.2 6 (栗)杉山晴紀
6 12 ソーダズリング 牝3 53 武豊 1.33.0 クビ  08-08-06 34.0 4 (栗)音無秀孝
4 8 ライトクオンタム 牝3 53 大野拓弥 1.33.2  3/4  06-04-06 34.3 14 (栗)武幸四郎
4 7 サーマルウインド 牝4 55 北村宏司 1.33.2 ハナ  02-02-02 34.7 7 (美)奥村武
2 3 アナザーリリック 牝5 55.5 津村明秀 1.33.2 クビ  14-13-12 33.7 16 (美)林徹
5 10 ヒップホップソウル 牝3 54 横山武史 1.33.2  12-11-11 33.9 2 (美)木村哲也
2 4 ルージュスティリア 牝4 53 三浦皇成 1.33.3 クビ  11-08-06 34.3 10 (栗)藤原英昭
10 8 15 コナコースト 牝3 55 鮫島克駿 1.33.3 クビ  06-08-10 34.2 5 (栗)清水久詞
11 6 11 ルージュリナージュ 牝4 53 横山和生 1.33.4  1/2  15-15-14 33.7 12 (美)宗像義忠
12 8 16 クリノプレミアム 牝6 55.5 松岡正海 1.33.6  3/4  08-11-12 34.2 15 (美)伊藤伸一
13 7 13 キタウイング 牝3 53 江田照男 1.33.9 2  12-13-14 34.4 13 *(美)小島茂之
14 1 1 ルージュエクレール 牝4 52 菅原明良 1.34.0  1/2  16-16-16 33.8 11 (美)萩原清
15 5 9 サウンドビバーチェ 牝4 56 浜中俊 1.34.1  1/2  03-03-03 35.5 3 (栗)高柳大輔
16 7 14 ウインピクシス 牝4 54 戸崎圭太 1.34.3 1  04-04-06 35.5 9 (美)上原博之

 

改めて「先入観から脱却せよ」

牝馬限定戦、ましてやハンデ戦ということもあり、毎年のように波乱が起きている【ターコイズS】。

今年も、1番人気のフィアスプライドこそ優勝したが、2番人気ヒップホップソウルは8着に、そして3番人気サウンドビバーチェはまさかの15着に沈んでしまった。

そんなレースを迎える前に、私たちはYouTubeの特集番組の中で、攻略へのキーワードとして

「先入観から脱却せよ」

というフレーズを使わせてもらった。

「各馬の実績、あるいは過去のデータといった先入観の通りに予想をしていたら、必然的に上位人気馬ばかりに辿り着いてしまうよ(つまりこのレース向きの予想ではなくなるよ)」

という思いを込めたのだ。

そして、結果は案の定。明らかにデータ通りにはいかない部分があった。

 

自分自身を信じるんだ

実は【ターコイズS】には「3&4歳馬が圧倒的に強く、5歳馬以上は成績が落ちる」というデータがあった。下の通り。

ターコイズS 年齢別の成績(2008年以降)

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率
3歳 5- 8- 4- 52/ 69 7.2% 18.8% 24.6%
4歳 6- 6- 6- 49/ 67 9.0% 17.9% 26.9%
5歳 4- 1- 4- 60/ 69 5.8% 7.2% 13.0%
6歳 0- 0- 1- 19/ 20 0.0% 0.0% 5.0%
7歳 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0%

 

だが、優勝馬は5歳馬であり、3着には6歳馬が食い込んだ。

もちろん、先入観やデータが常に間違いっているということではない。

一方で、今の競馬界は、数年前と比べても、本当に能力拮抗の時代に入っており、多くのレースにおいて「何が起きても驚けない」といった雰囲気が漂っている。(ターコイズSの日に引退式をしたイクイノックスは例外。笑)

だとすれば!自分自身が「一番良い」と思った馬を貫く信念!

これが、現代競馬を勝ち抜くのに、最も必要なことではないだろうか。そんなことを改めて感じた。

例えば今週の大一番【有馬記念】。イクイノックス不在により、超ハイレベルな大混戦。

それゆえに「一番良い」と思った馬がいても、ネットニュースやら何やら、あるいは過去のデータなど、雑音が耳に入り、ぶれそうになることもあるかもしれない。

それでも信じるべきだ!その先に栄光は待っている!

参考⇒有馬記念 2023 狙いの記事

 

2着馬は本物だ!

最後に、今後に期待したい未来の主役について。

勝ち馬は1番人気だったこともあり、ある意味では当然の部分もあるので、プッシュしたいのは、私たちが「予告の☆穴馬」として皆様に公開していた、2着馬(8番人気)フィールシンパシーだ!

まずはじめに、レース後の横山琉人騎手のコメントからご紹介してみよう。

「ハンデも軽かったですし、スタートが決まればハナへと考えていました。内枠でハナを楽に取れましたし、切れ味勝負にはしたくなかったので、早めに踏んで行きました。最後は勝った馬の切れ味に負けましたが、この馬の形なら重賞でもやれる馬です」
勝ち馬フィアスプライド&2着フィールシンパシー

確かに、条件に恵まれた部分はあっただろう。

だが、今回は牝馬限定のG3とは思えぬほど力のある馬が揃っていた。

そうした中、勝ち馬を除けば粘れたのは、有料会員様などにはご案内した通り、昨今のレースぶりから「ここにきて競走馬としての器が大きくなっていた(つまり明らかの能力強化された)」という部分が背景にあったことは間違いない。

もし、この好走を条件に恵まれただけのフロックだと捉えた方がいれば、今後、痛い目に遭う可能性が高いと思うので、ぜひ、素直に評価してほしい。

 

ジョッキーの飛躍にも期待

そして、素晴らしいのは横山琉人騎手も同じ。

直前の9Rで勝利し、ヤングジョッキーズシリーズを優勝したことも含め、この1日で一気に注目度が高まったジョッキーだが、では、彼の最大の魅力って?

それは「馬に合わせた乗り方ができる」という部分。

実は、フィールシンパシーが前走で【紅葉S】を勝った際、小島茂師はこんなことを言っていた。

「鞍上もこの馬のペースを完全に把握している印象で、凄く上手く乗ってくれました」

その持ち味が9Rでも、【ターコイズS】でもしっかり出たのではないだろうか。いずれも、実に気持ちよさそに馬が走っていた。

馬に合わせられるということは、どんな馬でも乗りこなせる可能性が高いということだけに、今後、ますます質の良い馬が集まってくるだろう。

横山姓ながら、いわゆる横山一家の一員ではない。だが、お父さんは、障害の実力派ジョッキーだった横山義行氏。お父さんが現役時代に見せてくれたいぶし銀の魅力に「華やかさ」が加わったような活躍をこの先見せてくれるのではないだろうか。

人馬共に、今後の飛躍を願って未来の主役に指名する!

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勝負の明暗はどこにあったのか?そして次なる栄光へのヒントはここにある!!

 

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