こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
根岸ステークス 2024 の回顧&未来の主役
2024年 1月28日(日) 1回東京2日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【11R】 第38回根岸S
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1400m 16頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 7 | エンペラーワケア | 牡4 | 56 | 川田将雅 | 1.24.1 | 05-05 | 35.2 | 1 | (栗)杉山晴紀 | |
2 | 8 | 16 | アームズレイン | 牡4 | 56 | 松若風馬 | 1.24.5 | 2 1/2 | 02-02 | 36.0 | 6 | (栗)上村洋行 |
3 | 5 | 10 | サンライズフレイム | 牡4 | 56 | 藤岡康太 | 1.24.6 | 1/2 | 06-06 | 35.4 | 2 | (栗)石坂公一 |
4 | B1 | 2 | ヘリオス | セ8 | 57 | 武豊 | 1.24.7 | 3/4 | 01-01 | 36.4 | 8 | *(栗)西園正都 |
5 | 2 | 3 | フルム | 牡5 | 57 | 水口優也 | 1.24.8 | 1/2 | 06-06 | 35.7 | 7 | (栗)浜田多実 |
6 | 3 | 5 | ベルダーイメル | 牡7 | 57 | 柴田善臣 | 1.24.9 | クビ | 08-09 | 35.6 | 10 | (栗)本田優 |
7 | B3 | 6 | シャマル | 牡6 | 57 | 川須栄彦 | 1.25.0 | 1/2 | 03-03 | 36.3 | 9 | (栗)松下武士 |
8 | 7 | 14 | アルファマム | 牝5 | 55 | 菅原明良 | 1.25.0 | クビ | 13-13 | 35.1 | 4 | (栗)佐々木晶 |
9 | 6 | 11 | パライバトルマリン | 牝4 | 54 | 戸崎圭太 | 1.25.1 | クビ | 03-03 | 36.4 | 5 | (美)林徹 |
10 | 2 | 4 | ライラボンド | 牡5 | 57 | 小林勝太 | 1.25.4 | 1 3/4 | 11-10 | 36.0 | 15 | (美)杉浦宏昭 |
11 | 1 | 1 | アイオライト | 牡7 | 57 | 団野大成 | 1.25.6 | 1 1/4 | 08-06 | 36.5 | 11 | (美)武藤善則 |
12 | B7 | 13 | オマツリオトコ | 牡4 | 56 | 石川裕紀 | 1.25.6 | ハナ | 08-10 | 36.2 | 13 | (美)伊藤圭三 |
13 | B6 | 12 | タガノビューティー | 牡7 | 57 | 石橋脩 | 1.25.6 | 頭 | 14-15 | 35.4 | 3 | *(栗)西園正都 |
14 | 4 | 8 | ピアシック | 牡8 | 57 | 落合玄太 | 1.25.7 | クビ | 14-15 | 35.5 | 16 | (栗)森秀行 |
15 | B5 | 9 | エクロジャイト | 牡4 | 56 | 横山武史 | 1.26.2 | 3 | 11-12 | 36.5 | 12 | (栗)安田隆行 |
16 | 8 | 15 | ケンシンコウ | 牡7 | 57 | 田辺裕信 | 1.26.5 | 1 3/4 | 14-13 | 36.5 | 14 | (美)小西一男 |
「唯一」激走した伏兵
今週の東西重賞は、いずれも「堅い決着」だった。
後ほど回顧をご紹介する【シルクロードステークス】は、上位人気の3頭が、そのまま3着までを占めた。
一方、こちら【根岸ステークス】も1着馬と3着馬が、それぞれ1&2番人気だった。
そんな中で「唯一」といって良いだろう。伏兵として馬券圏内に食い込んだのが【根岸ステークス】で6番人気ながら2着でゴールした、大外16番のアームズレイン。
そのアームズレインを、レース1週前の段階から☆穴馬として予告!
有料会員様はもちろん、YouTubeでもご紹介できた点は、穴党として非常に誇らしく思うし、何よりアームズレインに感謝している。
アームズレインを指名したように、引き続き私たちらしい、攻めの姿勢で各重賞に挑んでいくので、特に穴党の皆様は、ご期待いただきたい。
参考⇒先週の的中実績
なぜ、アームズレインを指名できたの?
では、そもそもどうして、私たちはアームズレインを指名できたのか?
上の番組でもお話したが、大事なことなので、ここでも記したおこう。
実は昨年(2023年)、古馬混合のダート戦(オープンor重賞/全66レース)において、優勝した3歳馬はたった4頭しかいなかった。
経験がものをいうダート戦だけに、3歳馬は、古馬と戦うというだけでも容易ではないが、ましてや勝ってしまうのだから、並の馬ではない。
当然、その4頭の名前は豪華だ!
先日の重賞【東海ステークス】で2着に激走したオメガギネス
年末のG1【チャンピオンズC】でも2番人気に推されたセラフィックコール
今回のレースにおいて2番人気(3着)だったサンライズフレイム
そして!16番アームズレインだ。
勝ち馬は異次元かも
アームズレインは、それだけの馬ながら、前走が1200M(広い東京での距離延長はタフだと言われる)だったことで評価を落としたようだが、とはいえ、繰り返すが並の馬ではない。
人気こそ6番人気だったが、この馬に対する信頼、自信は相当に大きかった。
もちろん、流れが緩く、前にいった馬にとって走りやすいレースだった面はあるにせよ、2着という結果は「必然」だったとさえ思っているし、それは3着だったサンライズフレイムに関しても同様だ。
この先、彼ら2頭は必ず大きく羽ばたくと思う。
※来年以降も、今ご紹介した内容、考え方は必ず予想に役立つと思うので、皆様も忘れずに頭に入れておいてほしい。
しかし!そんな2頭をあっさりと退けたのが、優勝したエンペラーワケアだ。
もちろん、エンペラーワケアもオープン&重賞初挑戦だったとはいえ、連勝中の馬。
川田騎手が騎乗していたこともあったし、勝っても驚けない存在ではある。
それにしても、まさか並ではない2頭に「2馬身半」もの大きな差をつけるとは、、、正直に言って、レース前の段階ではイメージできなかった。
素直に!上位3頭のこれからに期待!
改めてレースを振り返ってみよう。
序盤から余裕をもって好位5番手あたりを追走。やや前向きな気性も見せたが、直線に入って追われると、難なく抜け出して先頭でゴール!
見方は色々あるだろうが、私たちの目には、着順以上に、後続との間には、力の差があるように思えた。
レース後、川田ジョッキーはこんなことを語っている。
以前から申し上げている通り、川田ジョッキーは、常に誠実に本音を言う男。
上でも記した通り、少々気性の若さを感じさせつつ、ここまで語るということは、相当に素質を高く評価しているに違いない。
主役不在の【フェブラリーS】だけに、一気の戴冠の可能性は十分にありそうだ!
尚、本当は穴っぽいところを未来の主役としてピックアップしたいが、今回は上位3頭がシンプルに強かったので、敢えて奇はてらわず、未来の主役は記さない。
そのまま、彼ら3頭のこれからを楽しみにしようじゃないか!
シルクロードステークス 2024 の回顧&未来の主役
2024年 1月28日(日) 2回京都2日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【11R】 第29回シルクロードS
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝・内 1200m 18頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 4 | ルガル | 牡4 | 57.5 | 西村淳也 | 1.07.7 | 02-02 | 34.0 | 2 | (栗)杉山晴紀 | |
2 | 7 | 13 | アグリ | 牡5 | 58 | 坂井瑠星 | 1.08.2 | 3 | 09-09 | 33.7 | 1 | *(栗)安田隆行 |
3 | 3 | 5 | エターナルタイム | 牝5 | 54 | ルメール | 1.08.3 | 1/2 | 06-06 | 34.2 | 3 | (美)中川公成 |
4 | 5 | 9 | サンライズロナウド | 牡5 | 55 | 横山典弘 | 1.08.5 | 1 1/4 | 09-09 | 34.1 | 8 | *(栗)安田隆行 |
5 | 8 | 18 | ショウナンハクラク | 牡5 | 55 | 浜中俊 | 1.08.6 | 1/2 | 17-16 | 33.5 | 11 | (栗)松下武士 |
6 | 8 | 16 | トゥラヴェスーラ | 牡9 | 58 | 永島まな | 1.08.6 | ハナ | 15-12 | 33.8 | 9 | (栗)高橋康之 |
7 | 6 | 11 | サンライズオネスト | 牡7 | 57 | 和田竜二 | 1.08.6 | ハナ | 13-12 | 33.9 | 12 | (栗)河内洋 |
8 | 6 | 12 | メイショウソラフネ | 牡5 | 56 | 角田大河 | 1.08.6 | ハナ | 06-06 | 34.5 | 7 | (栗)石橋守 |
9 | 7 | 15 | バースクライ | 牝4 | 54 | 岩田望来 | 1.08.6 | 頭 | 09-11 | 34.1 | 4 | (栗)千田輝彦 |
10 | 5 | 10 | カワキタレブリー | 牡5 | 55 | 岩田康誠 | 1.08.6 | 頭 | 17-18 | 33.4 | 14 | (栗)杉山佳明 |
11 | 3 | 6 | サトノラムセス | 牡6 | 55 | 池添謙一 | 1.08.8 | 1 1/2 | 12-12 | 34.1 | 16 | (栗)橋口慎介 |
12 | 4 | 7 | ジューンオレンジ | 牝4 | 54 | 横山和生 | 1.08.9 | 1/2 | 03-03 | 35.0 | 6 | (栗)長谷川浩 |
13 | 4 | 8 | ディヴィナシオン | 牡7 | 56 | 古川吉洋 | 1.09.1 | 3/4 | 13-12 | 34.4 | 15 | (栗)森秀行 |
14 | 7 | 14 | テイエムスパーダ | 牝5 | 56 | 富田暁 | 1.09.1 | クビ | 01-01 | 35.7 | 10 | (栗)木原一良 |
15 | B2 | 3 | ホープフルサイン | 牡8 | 57 | 太宰啓介 | 1.09.2 | 3/4 | 15-16 | 34.3 | 13 | (美)本間忍 |
16 | 8 | 17 | オタルエバー | 牡5 | 57 | 松山弘平 | 1.09.4 | 3/4 | 08-08 | 35.1 | 5 | (栗)中竹和也 |
17 | 1 | 2 | リバーラ | 牝4 | 54 | 田口貫太 | 1.09.6 | 1 1/4 | 04-03 | 35.7 | 17 | (美)高柳瑞樹 |
18 | 1 | 1 | カイザーメランジェ | 牡9 | 56 | 津村明秀 | 1.10.6 | 6 | 04-03 | 36.7 | 18 | (美)中野栄治 |
こちらも堅かった
【根岸ステークス】回顧の冒頭でも記した通り、【シルクロードステークス】は、上位人気の3頭が、そのまま3着までを占めた。
仕上げが難しいとされる厳寒期のレース、ましてやハンデ戦という、いかにも難解な条件。
実際に、昨年までの近5年の3連単平均配当は、10万馬券近い数字になっている。
それだけに、この結果を意外に思うのと同時に、今回の上位3頭(特に3馬身差の圧勝を収めた勝ち馬ルガル)は、少なくとも今回のメンバーの中では
「順当に能力上位の3頭」
という見方で間違いないと思う。
人気を集めれば、マークも集める。そもそも、上位人気馬というのは、レースがしにくい状況が強いられるもの。
それを乗り越えたのだから、素直に評価するのは当然。
もちろん、上位3頭は強いけど、、、
実は、昨年の【シルクロードステークス】の上位2頭は、そのまま本番【高松宮記念】でも上位2着を占めた。(ファストフォース&ナムラクレア)
もちろん、昨年は中京開催、今年は本来の京都開催ということで、舞台の違いはある。
とはいえ、厳寒期に激走しただけに、ここから約2ヶ月挟めるというのは、理想的なローテーションになってくるのかもしれない。
勝ち馬を筆頭に、上位3頭が【高松宮記念】に出てくるなら、注目したい。
ただし!強いことは当たり前として、彼らは比較的スムーズなレース運びができたことも事実。
一方で、下位に敗れた面々のなかに
「もう少しスムーズなら、結果は違ったかも」
と思える馬がいた。この点は、上でご紹介した【根岸ステークス】とは状況が異なる。
未来の主役に指名したい2頭とは?
結論からいうと、5着ショウナンハクラク&10着カワキタレブリー
両者、着順に開きはあるが、走破時計は共に1分8秒6。
このあたりの馬たちは団子状態でゴールに駆け込んできたのだが、ショウナンは4角16番手通過&最も外を回され、一方のカワキタは4角通過が最後方。
フルゲートでの最後方(あるいはそれに近い位置)となると、前に馬が多く、スムーズに直線を走ってくるだけでも容易ではないが、それでいて、彼らは上がり最速&上がり2位のタイムを出している。
走力もそうだが、精神的にも非常に成熟していることの証ではないだろうか。
1200M戦というと、どうしても短距離だけに「スピードで押し切れる」みたいなイメージを持たれがちだが、当たり前だが、1200Mを、無酸素に近いような状況で走れる馬などいない。
道中で、必ず息を入れる場面があり、そこで力を溜めて、ラストの脚に繋げるのだ。
恐らく、一般的にイメージされているより、短距離戦における精神面は重要。
差し脚質だけになかなか安定しない部分はあるが、この先、どこかで必ず上位に絡んでくると思う。
「軸向き」とは言わないが「ヒモ穴向き」の未来の主役として、覚えておいてほしい。
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