こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
有馬記念 2024 の回顧&未来の主役
2024年12月22日(日) 5回中山8日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【11R】 第69回有馬記念
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 2500m 16頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 8 | レガレイラ | 牝3 | 54 | 戸崎圭太 | 2.31.8 | 06-05-05-03 | 34.9 | 5 | (美)木村哲也 | |
2 | 8 | 16 | シャフリヤール | 牡6 | 58 | C.デム | 2.31.8 | ハナ | 10-09-05-05 | 35.0 | 10 | (栗)藤原英昭 |
3 | 1 | 1 | ダノンデサイル | 牡3 | 56 | 横山典弘 | 2.32.0 | 1 1/2 | 01-01-01-01 | 35.4 | 2 | (栗)安田翔伍 |
4 | 3 | 5 | ベラジオオペラ | 牡4 | 58 | 横山和生 | 2.32.1 | 1/2 | 02-02-02-02 | 35.5 | 3 | (栗)上村洋行 |
5 | 6 | 11 | ジャスティンパレス | 牡5 | 58 | 坂井瑠星 | 2.32.3 | 3/4 | 09-09-11-10 | 35.1 | 4 | (栗)杉山晴紀 |
6 | 2 | 3 | アーバンシック | 牡3 | 56 | ルメール | 2.32.3 | 頭 | 07-08-11-08 | 35.1 | 1 | (美)武井亮 |
7 | 3 | 6 | ローシャムパーク | 牡5 | 58 | マーカン | 2.32.3 | ハナ | 12-11-09-08 | 35.2 | 7 | (美)田中博康 |
8 | 7 | 13 | スタニングローズ | 牝5 | 56 | ムーア | 2.32.4 | 1 | 07-05-05-05 | 35.5 | 9 | (栗)高野友和 |
9 | 7 | 14 | ダノンベルーガ | 牡5 | 58 | 松山弘平 | 2.32.5 | クビ | 15-15-15-13 | 34.9 | 15 | *(美)堀宣行 |
10 | B6 | 12 | シュトルーヴェ | セ5 | 58 | 鮫島克駿 | 2.32.6 | 1/2 | 12-11-09-10 | 35.5 | 14 | *(美)堀宣行 |
11 | 5 | 10 | プログノーシス | 牡6 | 58 | 三浦皇成 | 2.32.6 | 頭 | 14-14-13-10 | 35.3 | 6 | (栗)中内田充 |
12 | 2 | 4 | ブローザホーン | 牡5 | 58 | 菅原明良 | 2.33.1 | 3 1/2 | 10-11-13-13 | 35.7 | 11 | (栗)吉岡辰弥 |
13 | 5 | 9 | ディープボンド | 牡7 | 58 | 幸英明 | 2.33.3 | 1 | 03-02-02-03 | 36.7 | 12 | (栗)大久保龍 |
14 | 4 | 7 | スターズオンアース | 牝5 | 56 | 川田将雅 | 2.33.6 | 2 | 03-05-05-13 | 36.7 | 8 | (美)高柳瑞樹 |
15 | B8 | 15 | ハヤヤッコ | 牡8 | 58 | 吉田豊 | 2.33.7 | 頭 | 03-04-02-05 | 37.1 | 13 | (美)国枝栄 |
消 | 1 | 2 | ドウデュース | 牡5 | 58 | 武豊 | (栗)友道康夫 |
まずは全ての出走馬に感謝
毎年のことではあるが、まずは激走を終えたすべての出走馬への感謝を伝えたい。
振り返れば、レース2日前の段階で、ドウデュースがまさかの出走取り消しをするという激震が走った。
また、レースにおいては3歳牝馬が64年ぶりに優勝するという衝撃の瞬間が待っていた。
そして、こうした様々な事態に、あるいは各々の馬券の結果に、皆が色々な感想を抱いていることだろう。
その一方で、全ての競馬ファンに「共通」していることがある。それは
ああでもない、こうでもない。悩みながらも、毎日、競馬のことを考える度にワクワクされたのではないだろうか。
だからこそ、今、全ての出走馬(もちろん関係者も含めて)に心から感謝したい。
例年以上の注目度だっただけに、馬も関係者も、本当に疲れたと思う。それを乗り越え、どの陣営も、結果とは別にほっとした時間を過ごしているだろう。
何より、2024年の【有馬記念】に出走した「栄光の16頭(ドウデュースも含めて)」であることを誇ってほしい。改めて、ありがとう。そして、お疲れ様。
おめでとう!レガレイラ
さて、冒頭では少々感情を込めたことを書いてしまったが(らしくなかったかな!?笑)有馬記念だけにご容赦いただきたい。
ただし!このコラムは、あくまでも「回顧」だ。
レースを振り返ることで、次の夢馬券獲得のヒントを皆様と共有しようということが最大の目的。
だから、ここからはいつも通りのスタイル、いつものテンションでいこうと思う。
改めて、レガレイラ、そして陣営の皆様には心からの祝福を申し上げたい。
競馬の世界では、昔から「スターの後にはスターあり」と言われてきた。
例えばオグリキャップが引退した翌年にはトウカイテイオーがダービーを制した。
ディープインパクトが引退した翌年にはウオッカがダービーを制した。といった感じ。
それゆえに、ドウデュースがレース2日前に取り消し&事実上の引退が決まった瞬間に、ひょっとしたらレガレイラは栄光をグッと引き寄せたのかもしれない。
2歳の段階で牡馬を相手にG1を勝った点からもわかるように、纏う「華」が他馬とは違うのだから。少なくとも、今回のメンバーの中で、最も「スター」の称号が似合う馬だと思う。
ヒントは「このコラム」にたっぷりあった
そして案の定、64年ぶりの3歳牝馬の有馬制覇ということで、歴史に名を残した。
そんなレガレイラ「華」を備える一方、この秋の2戦は、牝馬限定戦にもかかわらず6着&5着と負け続けた。例えば前走の【エリザベス女王杯】なども直線ではごちゃついたが、それ以前の段階から位置もとれず、スムーズさを欠くなど精細を欠いていた。
だからこそ「5番人気」にとどまったのだろう。
ただし!!
この回顧のコラムでは、繰り返し書いてきた。
レガレイラは「外回りよりも内回りが向く馬」なのだと。
【ローズS】で6着に負けたあとも【エリ女】で5着に負けたあとも、全く同じようなことを記している。(良かったら、以下のリンクを見直してみてほしい)
参考→ローズS週の回顧&エリ女週の回顧
お伝えしたい2つのこと
ちなみにエリ女のコラムでは「有馬記念は面白い」ということもしっかり書いているからね。笑
実際に、今回のレースぶりは終始スムーズだったね。こうした狭いコースで何度もコーナーを回っていくことも合っているのかもしれない。
ただ、誤解していただきたくないのは、決して「見抜いていた自慢」をしたいということではない。
それよりも、今、私がお伝えしたいことが「2つ」ある。まずは
1→皆様には毎週必ず回顧のコラムをチェックしてほしい
これは冗談で言っている訳ではないよ。長年予想家として活動する中で「振り返ることの重要性」は強く感じている。
確かに、出走馬を含め、全く同じ条件でレースが行われることは2度とない。とはいえ、似たシチュエーションで競馬が行われることは必ずあるのだから。
その時に、振り返った内容が物差しになることも十分にある。
もちろん、私たちが回顧した内容も百発百中ではないし、結果として全くの的外れだったこともある。
だが、プロとして、責任をもってレースを振り返っているからこそ、いかなる場合でも「何かしらのヒント」は落としているつもりだ。
ということで、これからもコラムを読み続けていただけるとありがたい。
現代競馬は「適性の勝負」
そしてもう一つは
2→予想においては各馬の適性を大事にしてほしい
ということ。
改めていうまでもないが、イクイノックスだとかドウデュースのような、一部のスーパーホースを除くと、今の日本競馬界はかつてないほどの混戦になっている。
なんと言っても、牝馬限定戦で負け続けた馬が【有馬記念】を勝つんだからね。笑
要するに、条件ひとつで、どんな結果になっても全く不思議ではないということだ。
そして「条件」を自分のものにするためには、やはり「適性」なのだ。
私が、レガレイラが内回り向きだとしつこく書いてきた理由もここにある。
実際、レガレイラはこの先スターとして競馬界を引っ張っていく存在にはなるだろうが、来年のことをいえば、少なくとも現時点のレガレイラ(馬は成長する生き物だから、この先、適性が変わることもあるが)なら、大阪杯などはチャンスだが、天皇賞・秋はどうかな?と思える。
皆様も各馬の適性、わかりやすいところで、コース適性、回りの適性くらいはすぐに調べられるから、近走の着順などよりも大事にしてほしい。
ちなみに、内回り適性という意味では4着ベラジオオペラが本当に素晴らしいから(今回も本当にスムーズ。ラストはスタミナの分だろう)来年の【大阪杯】では、レガレイラとベラジオオペラ(勝てば連覇)の一騎討ちになりそうな予感もするだろうが、どうだろう?
来春のことを楽しみにしつつ、締めくくろう。
阪神カップ 2024 の回顧&未来の主役
2024年12月21日(土) 7回京都7日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【11R】 第19回阪神カップ
3歳以上・オープン・G2(定量) (国際)(特指) 芝・外 1400m 18頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | 16 | ナムラクレア | 牝5 | 56 | ルメール | 1.20.1 | 12-13 | 33.3 | 1 | (栗)長谷川浩 | |
2 | 6 | 11 | マッドクール | 牡5 | 58 | 坂井瑠星 | 1.20.2 | 1/2 | 03-03 | 34.2 | 6 | (栗)池添学 |
3 | 7 | 14 | オフトレイル | 牡3 | 57 | 菱田裕二 | 1.20.3 | 3/4 | 16-15 | 33.2 | 9 | *(栗)吉村圭司 |
4 | 2 | 3 | セリフォス | 牡5 | 58 | ムーア | 1.20.3 | クビ | 14-13 | 33.5 | 3 | (栗)中内田充 |
5 | 7 | 15 | ママコチャ | 牝5 | 56 | 川田将雅 | 1.20.3 | ハナ | 04-04 | 34.1 | 4 | (栗)池江泰寿 |
6 | 1 | 1 | ソーダズリング | 牝4 | 56 | 鮫島克駿 | 1.20.4 | 頭 | 12-11 | 33.6 | 11 | *(栗)音無秀孝 |
7 | 3 | 5 | トゥラヴェスーラ | 牡9 | 58 | 藤岡佑介 | 1.20.4 | ハナ | 06-06 | 33.8 | 12 | (栗)高橋康之 |
8 | B6 | 12 | ウインマーベル | 牡5 | 58 | 松山弘平 | 1.20.5 | 1 | 06-06 | 34.1 | 2 | (美)深山雅史 |
9 | 4 | 7 | アサカラキング | 牡4 | 58 | 斎藤新 | 1.20.5 | ハナ | 01-01 | 34.8 | 8 | (美)斎藤誠 |
10 | 1 | 2 | ダノンスコーピオン | 牡5 | 58 | 団野大成 | 1.20.6 | 頭 | 09-11 | 33.9 | 14 | (栗)福永祐一 |
11 | 7 | 13 | ダノンマッキンリー | 牡3 | 57 | C.デム | 1.20.6 | クビ | 09-09 | 34.0 | 5 | (栗)藤原英昭 |
12 | 5 | 10 | シャンパンカラー | 牡4 | 58 | 西村淳也 | 1.20.7 | クビ | 06-06 | 34.2 | 17 | (美)田中剛 |
13 | 5 | 9 | エイシンスポッター | 牡5 | 58 | 角田大和 | 1.20.7 | クビ | 14-15 | 33.7 | 16 | *(栗)吉村圭司 |
14 | 4 | 8 | マテンロウオリオン | 牡5 | 58 | 横山典弘 | 1.20.9 | 1 1/4 | 18-18 | 32.7 | 18 | (栗)昆貢 |
15 | 2 | 4 | モズメイメイ | 牝4 | 56 | 浜中俊 | 1.20.9 | ハナ | 16-15 | 33.8 | 15 | *(栗)音無秀孝 |
16 | 8 | 17 | レッドモンレーヴ | 牡5 | 58 | 岩田望来 | 1.21.0 | クビ | 09-09 | 34.4 | 10 | (美)蛯名正義 |
17 | B3 | 6 | ウイングレイテスト | 牡7 | 58 | 松岡正海 | 1.21.1 | 1/2 | 04-04 | 34.8 | 7 | (美)畠山吉宏 |
18 | 8 | 18 | エトヴプレ | 牝3 | 55 | M.デム | 1.21.6 | 3 | 02-02 | 35.9 | 13 | (栗)藤岡健一 |
「らしいレース」に
今回の【阪神カップ】の結果を一言で表現するなら
「らしいレースだった」
ということになるのではないだろうか。
実は、レース前の段階で公開した阪神カップの狙いのコラムにおいて、次のように書かせてもらった。該当部分を抜粋してみる。
意外にも、いずれの年(直近5年)も「単勝1&2番人気の馬が馬券に絡んでいる」
そして、直近5年の3連単平均配当は、4万馬券台にとどまっている。
馬場も荒れた年末のレース、ましてや能力拮抗になりやすいレースにもかかわらずだ。
恐らく、1年の最後の重賞(関西圏では)ということもあり、人気のあるなしにかかわらず、各陣営「ガチの仕上げ」で全力投球するのだろう。
そうなれば、そのまま実力(=単勝人気)が結果に反映されやすいのかもしれない。
そう、阪神カップは本当に強い馬でなければ上位に来られないレースなのだ。
実は今回、掲示板に載った上位5頭のうち、勝ち馬と3着馬を除いた3頭が「G1ウイナー」。
さらに、勝ったんナムラクレアも1番人気に推されていたように、能力自体はG1ウイナーと同等。
まさに彼女らは本当に強い馬であり、だからこそ「らしいレース」なのだ。
来年以降も、このレースを狙う際はこの視点を大事にしてほしい。
飛躍の予感!
そうした中、上位勢の中で、唯一、明確に実績が劣っていたのが3着のオフトレイル。なんと言っても、ここがG1初出走だったのだから。
ただ、それにもかかわらず、このメンバーの中で3着に食い込んだのだ!
となればG1路線で、特にマイルでは、今後大きな活躍が見込めるとみて差し支えないだろう。
それも、新しい発見があった。この馬、意外に「器用」なのだ。
4角15番手通過という後ろからの競馬にはなってしまい、前がごちゃついていたこともあり、進路を探しながらの競馬になっていたが、その中で、菱田騎手のリクエストにはしっかりと応えるようにスルスルと、そしてグングンと脚を伸ばしていった。
そして、上がり3ハロン2番目のタイムで3着まで追い上げた。
1400Mだとスピードの違いでどうしても後ろからになるが、マイルなら、もう少し位置がとれるだろう。この器用さを活かして、好位抜け出しにチャレンジしても面白いのではないか!?
来年の【安田記念】や【マイルCS】を楽しみにしながら、未来の主役に指名する。
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