こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
軸馬☆ジョルジュサンク、無念の放馬&除外・・・
まずは、何よりも予告の穴馬で軸馬にも指名した☆ジョルジュサンクが、馬場入場後に放馬、疲労が著しいため除外になってしまったこと。レース直前ということで指定買い目の変更もできず、勝負レースをひとつ失ってしまったことは本当に無念だった。(もちろん、それも含めて競馬であることは重々承知している)
?軽いハンデ活かして!9番ジョルジュサンク
今回は、2ヶ月ぶりの実戦となることに加えて昇級初戦(それもいきなりの重賞挑戦)による相手強化。ハッキリ言って厳しい条件だが、それでも期待したくなるほど前走・西宮ステークスの逃げ切りは見事!阪神外回りの長い直線&タフな坂をものともせずに粘り抜くのだから、その底力は十分にオープンクラスで通用する。昇級による軽ハンデで戦える好材料もあるだけに、ここも粘るぞ!
仕上がりについてもしっかりお伝えしておく必要があるだろう。結論から言えば「いきなり動ける態勢」!久々を意識して、この中間は坂路だけではなく、CWでの併せ馬(一杯)も敢行。フットワーク自体も軽快だが、そもそもハードな調教をこなせること自体が、体調の良い証拠なのだ。期待十分!
上記は実際の解説文。私たちの期待の大きさをご理解頂けるのではないだろうか。当然、次に出走してくる際も注目するつもりだが、変に肩入れはせずに、他馬を条件を冷静に判断した上で、勝てると思えば再び軸馬に指名するつもりだ。もう暴れないでくれよ。笑
【福島記念 2017】次走への指針がここにある。
1着・・・ウインブライト
エリザベス女王杯の勝負の明暗において「3歳馬に流れがきている」という旨を記したが、流れが引き寄せられるのは「力があればこそ」。要するに、今年の3歳馬はレベルが高いのだ。3月に重賞スプリングSを制しているこの馬も、ハイレベルな世代を担う一頭だけに、今回の勝利はある意味では当然といえるのかもしれない。枠が良かったとはいえ、確実に好位を確保できるスピードと、直線で渋太く粘れるスタミナ&精神力もある。状態がピークの印象だけに、これ以上の上積みがあるとは思ないが、現状でもG2くらいまでなら、特に器用さの活きる狭いコースなら十分に戦えそうだ。
馬が頑張った一方、落ち着いた騎乗で馬の能力を引き出した鞍上・松岡騎手も称えたい。落ち着いて乗れる理由は、レース前の段階で、自らの馬と、ライバル達の能力比較を完璧に行っていたからに他ならない。しっかりと準備していたのだ。「普通に乗れば勝てる」という自信が伝わってきた。
「完璧な準備あるところに、完璧な結果あり」!若い頃に比べ、近年は勢いの見られない松岡騎手だが、地道な努力は必ず実を結ぶと信じて、頑張ってほしい。
14着・・・サンマルティン
G1の裏開催にもかかわらず、わざわざリーディング上位騎手が遠征してきて人気馬に騎乗する。若手スタッフがコラムで書いていたが、似たような状況だった一昨年の新潟大賞典では、川田&福永の有力馬が圏外に沈んだ。今回も、やっぱり戸崎&1番人気のサンマルティンが圏外、それも14着に沈んでしまった。
馬に関しては、鞍上が言っていた通り、大外枠によるロスもあっただろうし、休み明けの実戦で、必ずしも完璧な仕上がりではなかった。だから巻き返しの余地はあるだろう。
しかし、鞍上に関しては、大外枠のロスはレース前からわかっているのだから、もう少し何とかしようという姿勢が見たかった。外枠から外を回って教科書通りに沈むというのは、1番人気馬に乗る騎手としてはあまりにも寂しい。松岡騎手とは対照的に「本当に準備してたか?」と疑いたくなる。リーディング上位という立場に甘えず、攻めの騎乗を見せてほしい。
馬番 | 馬名 | 騎手 | 調教師 | 人気 |
3 | ウインブライト | 松岡正海 | 畠山吉宏 | 2 |
13 | スズカデヴィアス | A.シュタルケ | 橋田満 | 3 |
6 | ヒストリカル | 田中勝春 | 音無秀孝 | 10 |
12 | マイネルディーン | 五十嵐冬樹 | 鹿戸雄一 | 15 |
4 | ショウナンバッハ | 木幡初也 | 上原博之 | 6 |
7 | フェルメッツァ | 北村友一 | 松永幹夫 | 5 |
5 | ケイティープライド | 鮫島克駿 | 角田晃一 | 14 |
1 | プリメラアスール | 酒井学 | 鈴木孝志 | 4 |
2 | ベルーフ | 中谷雄太 | 池江泰寿 | 11 |
10 | マイネルミラノ | 丹内祐次 | 相沢郁 | 7 |
【福島記念 2017】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【福島記念 2017】のレース後の関係者のコメント
レース後のコメント
1着ウインブライト(松岡正海騎手)
「控える競馬をしてきましたが、今日は馬場を考えて前が止まらないと思い前につけました。馬の具合は正直自信を持てるものではありませんでしたが、頑張ってくれました。まだまだ成長途上ですから、これからもっと良いところを出して行けると思います」
2着スズカデヴィアス(A.シュタルケ騎手)
「スタートして思った通りのレースが出来ました。4コーナー手前で、外に出すのを少し待った分、届きませんでした。直線の脚がすごかっただけに、そこがもったいなかったです」
3着ヒストリカル(田中勝春騎手)
「力は出せたと思いますが、残念で仕方ありません」
5着ショウナンバッハ(木幡初也騎手)
「頑張っています。最後、外から抜け出してこられましたが前が止まりませんでした」
7着ケイティープライド(鮫島克駿騎手)
「枠を生かしてこの馬のリズムでスムーズに走れました。途中、動きのあるレースでしたが、インのポケットで運べ、力を出せました」
10着マイネルミラノ(丹内祐次騎手)
「作戦通りで、4コーナーまではよかったのですが、止まってしまいました」
14着サンマルティン(戸崎圭太騎手)
「大外でロスがありました。もう少しやれていい馬なのですが……」
(via ラジオNIKKEI )