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ホーム勝負の明暗【先週の重賞回顧】アメリカJCC&東海ステークス 2024 など⇒予想をする上で「改めて意識したいこと」&今後に期待する未来の主役のご紹介も

【先週の重賞回顧】アメリカJCC&東海ステークス 2024 など⇒予想をする上で「改めて意識したいこと」&今後に期待する未来の主役のご紹介も

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

アメリカJCC 2024 の回顧&未来の主役

2024年 1月21日(日) 1回中山7日 天候 : 曇  馬場状態 : 不良
【11R】 第65回アメリカジョッキーCC
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(特指) 芝 2200m 12頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
B8 11 チャックネイト セ6 57 キング 2.16.6 02-03-03-03 37.6 3 (美)堀宣行
8 12 ボッケリーニ 牡8 57 浜中俊 2.16.6 ハナ 04-04-04-04 37.3 2 (栗)池江泰寿
2 2 クロミナンス 牡7 57 ルメール 2.16.8 1 1/4 04-04-04-04 37.5 5 (美)尾関知人
3 3 モリアーナ 牝4 54 横山典弘 2.16.8 11-12-12-08 36.9 4 (美)武藤善則
1 1 マイネルウィルトス 牡8 57 横山武史 2.16.9 クビ 01-01-01-01 38.1 1 (栗)宮徹
6 8 シルブロン 牡6 57 ピーヒュ 2.17.0 クビ 10-10-08-06 37.3 12 (美)稲垣幸雄
5 6 サンストックトン 牡5 57 キングス 2.17.0 クビ 07-07-08-06 37.4 10 (美)鹿戸雄一
7 10 ラーグルフ 牡5 57 三浦皇成 2.17.0 07-07-08-10 37.3 8 (美)宗像義忠
4 4 ショウナンバシット 牡4 56 横山和生 2.17.1  1/2 02-02-02-02 38.2 7 (栗)須貝尚介
10 7 9 カラテ 牡8 57 菅原明良 2.18.2 7 04-04-06-08 38.8 6 (栗)辻野泰之
11 5 5 ホウオウリアリティ 牡6 57 大野拓弥 2.18.3  1/2 07-07-08-10 38.6 11 (美)高木登
12 6 7 アドマイヤハレー 牡6 57 田辺裕信 2.18.7 2 1/2 11-10-07-12 39.2 9 (美)宮田敬介

 

皆様、お疲れ様でした

この日の中山競馬場は、朝から強い雨が降った。

レースの時間こそ曇りになっていたが、それでも芝は不良馬場の発表。

それに何より「寒かった」

特に競馬場は、周りに遮るものがなく、風が吹き抜けるので寒いのだ。

恐らく、読者の皆様の中にも現地で観戦された方がいると思うが、あまりの寒さに体調を崩されてはいないだろうか?

今回ばかりは、レースを終えた各競走馬、そしてジョッキーの方々だけではなく、皆様も「お疲れ様でした」

とはいえ「寒い思いをしても観戦した甲斐があった」と皆様には思ってほしい。

それくらい【アメリカJCC】は見応えのあるレースだったように思う。

 

不良馬場の時は「ガチンコ勝負」

結果的には、上位人気の5頭が、そのまま上位を占めた(順番こそ違えど)。つまり、比較的堅い決着だったと言えるだろう。

「これだけ雨が降ったし、何より上位人気サイドの面々も強いけど飛び抜けていた訳じゃない。何かが起こると思った」

と、今回の結果を意外だととらえた方もいるかもしれない。

だが、競馬の世界では、昔から道悪でのレースに関して、こんな考え方がある。

聞いたことがある方も多いだろうが

「稍重、重馬場までは馬場適性が活きてくるが、不良までいってしまうと力通りの決着に」

グチャグチャの馬場は、適性という名の次元を超えてしまうということだ。

まさに今回は、そうした考え方がドンピシャでハマる結果に。

 

上位の中で最も評価するなら

もちろん、そうした中でも「内か外か」ということでいえば、明らかに外側が走りやすそうだった。

1&2着の2頭が外枠で、3~5着の3頭が内枠だったのは、その影響が極めて大きい。

だから、上位5頭の順番を、そのまま能力通りにとらえる必要はないと思う。

特に3着クロミナンスは、レース後にルメール騎手が

「大変な馬場でも良く頑張っていました。3、4コーナーで手応えが無くなりましたが、直線でまた伸びていました。今日の馬場を考えると、もう少し外枠だったら良かったです」

と語っている。

本当にその通りで、3&4角の手応えや、直線で内側の馬場を走った点を考えると、直線での粘りは驚異的という他ない。枠次第で全く違う結果もあったと思う。

7歳馬とはいえ、故障も多く、今回がデビュー以来11戦目と、これから本当に良くなってくる馬!

今回のメンバーの中は最も評価したいし、引き続き注目だ!

 

改めて感じた「コメントの重要性」

一方、ガチンコ決着の中で、単勝最低人気(12番人気)ながら、6着(勝ち馬から0秒4差)に健闘したのがシルブロンだ。

それも、上で名前を挙げたクロミナンスと同様に、直線では伸びない内をついてのものだから、より価値が大きいと思う。

では、どうしてクロミナンスは人気がなかったのか?

恐らく「長距離の馬」という意識がファンにあったからだろう。実際に、昨年2月の重賞【ダイヤモンドS】(3400M)で3着に好走しているし、前走も3600Mの【ステイヤーズS】を走っていた。

だが、実は、陣営からは、【AJCC】の挑戦に関して、以下の旨のコメントが出ていた。

「メンバーと距離を考慮してAJCCになりました」

シルブロンは、イクイノックスらと同じ、シルクレーシング所属の馬だ。ローテーションに関しては、常に相当に精査された上で参戦を決めているはず。

そうした背景がある上で「メンバーと距離を考慮して」参戦を決めたのだから、それ相応の自信があったのだろう。実際に、タラレバとはいえ、もう少し外を回していれば、もっと上の着順もあったかもしれない。

もちろん、今後のシルブロンには期待したいし、改めて「陣営のコメントの重要性」を痛感した。皆様も「気になるな」と思える馬がいたら、必ずコメントはチェックすることをオススメする。

尚、未来の主役はクロミナンスとシルブロンの2頭にさせてほしい。

 

東海ステークス 2024 の回顧&未来の主役

2024年 1月21日(日) 1回京都7日 天候 : 曇  馬場状態 : 重
【11R】 第41回東海テレビ杯東海S
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定) ダート 1800m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
7 14 ウィリアムバローズ 牡6 57 坂井瑠星 1.49.2 02-02-01-01 36.0 2 (栗)上村洋行
5 10 オメガギネス 牡4 56 戸崎圭太 1.49.4 1 02-03-03-02 36.1 1 (美)大和田成
2 3 ヴィクティファルス セ6 57 池添謙一 1.49.6 1 1/2 04-03-04-03 36.1 4 (栗)池添学
7 13 ブライアンセンス 牡4 56 岩田望来 1.49.7 クビ 08-08-07-05 35.9 5 (美)斎藤誠
B8 16 オーロイプラータ 牡4 56 ルメート 1.49.7 ハナ 14-14-15-15 35.3 6 (栗)宮本博
B3 6 ペプチドナイル 牡6 57 藤岡佑介 1.49.7 ハナ 04-05-04-03 36.2 3 (栗)武英智
1 1 ミッキーヌチバナ 牡6 57 松山弘平 1.49.7 08-08-07-07 36.0 8 (栗)高橋亮
2 4 キリンジ 牡4 56 和田竜二 1.49.9 1 08-08-11-13 35.9 13 *(栗)佐々木晶
B1 2 ビヨンドザファザー 牡5 57 内田博幸 1.50.0  1/2 08-08-07-09 36.2 14 (栗)藤岡健一
10 6 11 タイセイドレフォン 牡5 57 幸英明 1.50.0 クビ 04-05-07-07 36.2 7 (栗)西村真幸
11 8 15 ブラックアーメット 牡6 57 泉谷楓真 1.50.3 1 1/2 12-12-11-09 36.3 15 (栗)角田晃一
12 5 9 レッドファーロ 牡5 57 岩田康誠 1.50.6 1 3/4 15-15-16-15 36.2 10 (栗)松永幹夫
13 B4 7 サンライズウルス 牡6 57 西村淳也 1.51.0 2 1/2 12-12-14-13 37.1 12 (栗)安田翔伍
14 4 8 ゲンパチルシファー 牡8 57 松若風馬 1.51.4 2 1/2 04-05-04-05 37.8 16 *(栗)佐々木晶
15 3 5 スマッシングハーツ 牡8 57 武豊 1.52.1 4 15-16-11-09 38.1 9 (栗)新谷功一
16 6 12 バビット 牡7 57 団野大成 1.54.4 大差 01-01-02-09 41.1 11 (栗)浜田多実

「必然の結果」に

こちらも、先ほどご紹介した【AJCC】と同様に、人気を集めた面々が、そのまま上位を占める結果に。

だが、これは必然の結果なのかもしれない。

降雨の影響による重馬場だったこともあり、非常に脚抜きの良いダートだったようだ。

当然、スピードのある馬が前にいったら、簡単には止まらない。

前にいった馬がスピードを活かした

そして、上位人気の多くが、まさにそうしたタイプの馬だったのだから、やはり必然なのだ。

とはいえ、その中でも、優勝したウィリアムバローズの鞍上・坂井瑠星騎手の手綱さばきは素晴らしかったように思う。

ロスの多い外枠をものともせずに無理なく2番手へつけ、途中から先頭に立った。

まるで、昨年のG1【チャンピオンズカップ】のレモンポップ(大外15番枠からの先行&逃げ切り)のレースぶりを思わせるものであり、完全に「ダートの外枠先行馬の乗り方」をモノにしているようだ。頼もしいの一言。

年々勝ち星を伸ばしている坂井騎手だが、改めて、追いかけていくべき存在だ!

 

「上がり3ハロンのタイム差」に注目せよ

そんなレースにおいて、私たちが未来の主役として挙げたいのが5着のオーロイプラータだ。

完全に前にいった馬が有利な流れの中、掲示板圏内の中で唯一「後ろ」から突っ込んだのがこの馬。

4角15番手から、上がり3ハロン最速となる35秒3の脚を繰り出して追い込んだのだから価値がある。

中でも、特に注目したいのは「上がり3ハロンのタイム差」

以前から申し上げていることではあるが、私たちは、差し馬の能力を測る際の物差しとして、この部分を凄く意識している。

今回最速だったこの馬が35秒3に対して、上がり2位の馬は35秒9。その差0.6秒

実は0.6秒というのは、非常に大きなタイム差なのだ。(もちろん、競馬には展開やペースなど様々な要素があるから、一概には言えない面もあるが)

 

あの名馬たちでも

例えば、最近の競馬界における「末脚自慢」といえば、リバティアイランドが挙げられると思う。

そんな彼女が、絶望的な位置から差し切ったことで印象的な【桜花賞】でも、上がり2位とのタイム差は0.7秒だから、今回のオーロイプラータとほとんど変わらない。

末脚といえばリバティアイランドだが、、、

また、昨年末に引退した、世界最強馬イクイノックスについてもチェックしてみよう。

実は現役時代に5回、上がり最速をマークしたが、最も上がり2位とのタイム差が大きかったのは、2歳時の【東京スポーツ杯2歳S】。何と、今回と同じ0.6秒

こうした事実から、細かいことを抜きに、オーロイプラータは相当なポテンシャルの持ち主だと確信する。

実は2着オメガギネス&4着ブライアンセンスと同じ4歳馬。

彼らに負けじと飛躍するだろう。自信を持って未来の主役に指名する。

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