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ホーム勝負の明暗【先週の重賞回顧】チャンピオンズC 2024 など ⇒「史上初の立役者」たちをどう評価すべきなのか?

【先週の重賞回顧】チャンピオンズC 2024 など ⇒「史上初の立役者」たちをどう評価すべきなのか?

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

チャンピオンズC 2024 の回顧&未来の主役

2024年11月24日(日) 5回東京8日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【12R】 第44回ジャパンカップ
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 2400m 14頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
3 3 ドウデュース 牡5 58 武豊 2.25.5 13-12-12-07 32.7 1 (栗)友道康夫
5 7 シンエンペラー 牡3 56 坂井瑠星 2.25.5 クビ 01-01-02-02 33.1 8 (栗)矢作芳人
6 10 ドゥレッツァ 牡4 58 ビュイッ 2.25.5 同着 06-03-01-01 33.4 7 (美)尾関知人
6 9 チェルヴィニア 牝3 54 ルメール 2.25.9 2 1/2 03-03-06-04 33.4 2 (美)木村哲也
3 4 ジャスティンパレス 牡5 58 C.デム 2.26.0 07-07-07-07 33.3 3 (栗)杉山晴紀
1 1 ゴリアット セ4 58 スミヨン 2.26.0 09-03-04-04 33.5 6 [外]グラファ
8 14 スターズオンアース 牝5 56 川田将雅 2.26.1  1/2 03-03-02-02 33.8 5 (美)高柳瑞樹
5 8 オーギュストロダン 牡4 58 ムーア 2.26.2  1/2 07-07-07-07 33.5 4 [外]オブライ
4 6 ダノンベルーガ 牡5 58 松山弘平 2.26.2 ハナ 03-07-09-07 33.4 13 *(美)堀宣行
10 B4 5 シュトルーヴェ セ5 58 鮫島克駿 2.26.3  1/2 14-12-12-12 33.4 11 *(美)堀宣行
11 8 13 ファンタスティックムーン 牡4 58 ピーヒュ 2.26.5 1 1/2 11-12-12-14 33.5 12 [外]シュタイ
12 2 2 ブローザホーン 牡5 58 菅原明良 2.26.6  1/2 11-10-09-07 33.8 10 (栗)吉岡辰弥
13 7 11 カラテ 牡8 58 杉原誠人 2.26.7  1/2 09-10-09-12 33.8 14 (栗)音無秀孝
14 7 12 ソールオリエンス 牡4 58 横山武史 2.27.7 6 02-02-04-04 35.2 9 (美)手塚貴久

おめでとう!レモンポップ

何よりもまずは、引退レースを優勝で飾ったレモンポップ、そして坂井瑠星騎手をはじめとした陣営の皆様に、心からの祝福を申し上げたい。

確かに昨年優勝したほどの実力馬ではあるが、そうなると、周囲からのマークは厳しくなる。つまり昨年と比べると、大幅に条件は厳しくなっていたはずなのだ。

それでも勝った!ハナ差とはいえ、本当に最後はよくしのいだ。

間違いなく、この先何年、いや何十年も、歴史的ダートホースとして語り継がれることになるだろう。

改めて、おめでとう!

 

一方、連覇を達成したレモンポップに続き、こちらもよく頑張った2着ウィルソンテソーロ、3着ドゥラエレーデ。

恐らく、勘の良い方なら、彼らがゴール板を駆け抜けた瞬間に気づいたと思うが、実は彼ら3頭の顔ぶれは昨年と全く同じ!

これは、JRAの平地G1においては史上初めてのことだったそうだ。まさに珍事だ!(障害G1ではある)

 

どのように評価するのが正解か!?

歴史的な瞬間を見せてくれた彼ら3頭には心から感謝。

その一方で、顔ぶれが変わらない場合

「その路線のレベルが停滞している、あるいは下がったのではないか?」

という見方もできる。

(海外に参戦している面々は例外として)新星が登場しなかったからこそ顔ぶれが変わらなかったのかもしれない、という意味だ。当然、同じように考えた方もいると思う。

彼らをどう評価すべきなのか?引退するレモンポップは別にしても、2&3着馬は、これからも現役を続けるのだ。

だからこそ、できる限り冷静に評価したいし、そうすることで読者の皆様のお役に立つことにもなる。

そんなことを考えていると、、、非常にありがたい数字を彼らが残してくれた。

 

前半の流れは変わらなかった

ここでご紹介したいのは、前半1000Mの通過タイムだ。

昨年は60秒9に対し、今年は60秒8。ほとんど同じタイムで通過していることがわかる。もちろん先頭を走るのはレモンポップ。

要するに、後半の時計の動き次第で、レース=路線のレベルが停滞していたのか?そうではなかったのかが一目瞭然なのだ。

結論から言ってしまうと、明確に、今年は昨年よりもハイレベルなレースになった。

後半4ハロンの時計の動きを比較しよう。

昨年⇒12.4 – 12.6 – 12.1 – 12.6
今年⇒12.4 – 12.2 – 12.0 – 12.7

ポイントとなってくるのは、ラスト600M~400Mのところにかけての時計。

昨年のレモンポップは、前の1ハロンよりも0秒2も時計を落とし、自らに余裕を作っていたのに対し、今年は逆に0秒2もタイムをあげている。

直線に入る手前、逃げ馬としては本来タメを作りたいところだが、そこでタフな競馬にチャレンジしたのだ!

 

上位勢は本物だ!

それでも最後までしのぎきったレモンポップは本当に素晴らしい。時計も昨年から0秒5も詰めている。

一方で、それだけの速い時計で走ったレモンポップを同タイムのハナ差まで追い込んだウィルソンテソーロ、また3着ドゥラエレーデも、昨年の自らの時計を0秒5縮めている。

ドゥラエレーデのこれからも楽しみだ

明らかに昨年よりもハイレベルなレース展開の中、それでも上位を守った彼らは「本物」と言い切って良いと思う。

今回、新星候補の筆頭格と思われた3歳馬サンライズジパングは6着に終わっている。

残念に感じた方も多いだろうが、実はサンライズの走破時計が「昨年の勝ち時計」なのだ。

つまり、ダート路線は、新星が現れなかったのではなく「現れる余地を与えないレベルだった」というのが正解だろう。

特にウィルソンテソーロは、今や同じ馬主の大将格、ウシュバテソーロと遜色のないレベルにあるのではないだろうか。本当にこれからが楽しみでならない。

ただ、未来の主役ということなら、年齢も考えて3着ドゥラエレーデに。

これまでは少々安定性に欠ける面もあったが、今回の走りをキッカケに突き抜けてほしい!

 

ステイヤーズS 2024 の回顧&未来の主役

2024年11月30日(土) 5回中山1日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第58回スポーツニッポン賞ステイヤーズS
3歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(特指) 芝 3600m 14頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
3 4 シュヴァリエローズ 牡6 58 北村友一 3.46.7 04-04-03-02 35.1 2 (栗)清水久詞
8 13 シルブロン 牡6 57 マーカン 3.46.7 ハナ 07-08-09-08 34.8 12 (美)稲垣幸雄
1 1 ダンディズム セ8 57 戸崎圭太 3.47.0 1 3/4 05-05-06-04 35.3 6 (栗)野中賢二
8 14 ゴールデンスナップ 牝4 55 坂井瑠星 3.47.0 09-05-03-04 35.4 1 (栗)田中克典
5 7 メイショウブレゲ 牡5 57 酒井学 3.47.0 ハナ 14-13-13-11 34.7 5 (栗)本田優
7 12 サンライズソレイユ 牡3 55 菅原明良 3.47.1  1/2 11-10-06-04 35.4 10 (栗)矢作芳人
7 11 マイネルケレリウス 牡4 57 石川裕紀 3.47.1 クビ 09-10-10-11 35.0 8 (美)奥村武
3 3 アイアンバローズ 牡7 58 石橋脩 3.47.3 1 01-01-01-01 35.9 3 (栗)上村洋行
2 2 フルール 牝4 55 荻野極 3.47.4 1 03-03-03-04 35.8 7 (美)上原佑紀
10 6 9 フォワードアゲン セ7 57 内田博幸 3.47.5 クビ 12-12-10-11 35.4 14 (美)加藤和宏
11 4 5 クールミラボー 牡4 57 横山武史 3.47.9 2 1/2 13-13-14-14 35.3 9 (栗)寺島良
12 6 10 フェーングロッテン セ5 57 北村宏司 3.48.1 1 1/4 07-08-10-08 36.1 13 (栗)宮本博
13 4 6 ミクソロジー 牡5 57 西村淳也 3.48.3 1 1/2 02-02-02-02 36.8 4 (栗)辻野泰之
14 B5 8 ウェルカムニュース 牡5 57 ビュイッ 3.49.5 7 05-05-06-10 37.7 11 (栗)池江泰寿

2着馬の激走をどう見る?

【ステイヤーズS】というのは「リピーター」が強いレースだと言われている。

というのも、3600Mのレースどころか、3000M以上のレースさえ今の日本競馬では数えるほどしかない。

多くの馬が長距離初挑戦となる中、やはり結果を出した経験があるというのは大きなアドバンテージになるということだろう。(最近ではアルバートが3連覇を達成した)

ただ、今年の場合は、そのアドバンテージを持っている、昨年の勝者アイアンバローズが長期休養明けで本調子ではなかった。だから、レース史上でも屈指の混戦だと言われた。

結果的には、シンプルに力が1番上(と思える実績を残している)のシュヴァリエローズが優勝したが、ある意味では当然と言えるのかもしれない。だから、シュヴァリエローズについて、敢えて言及するつもりはない。

強かった!シュヴァリエローズ

一方で、2着馬は違う。14頭中で12番人気、それも単勝オッズが100倍を超えていたシルブロンが突っ込んできたのだ!

確かにこの馬も昨年、【ステイヤーズS】を経験しているが7着に終わっている。

ましてや、今年に入ってからの2戦がいずれも掲示板圏外ということもあり、評価を下げていた。

そんなシルブロン、どうして好走できたのか?

 

思いの強さは時間を超えて

もちろん、色々な考え方はあるだろうが、最も大きなものは

「鞍上マーカンドの馬に対する思いの強さ」

これに尽きると思う。

実は昨年7着に敗れた際も、マーカンド騎手が乗っていた。そのレース後、彼はこんなことを言っている。

「集中し切れてなくて追い出しても気持ちが乗ってこない感じ。本来はもっといい脚を使えるのが分かっているだけに残念」

「本来はもっといい脚を使えるのがわかっている」と言い切っているし、実際にレースあと、物凄く悔しそうだった。

どうして集中できなかったのか?集中させてあげられなかったのか?

きっと、様々な思いが交錯したのだろう。

だからこそ、今回にかける思いは非常に強かったに違いない。

そもそもマーカンド騎手がそこまで言い切れるだけの強さがこの馬にはあった。また、陣営としても、リベンジに燃えていたのか、休み明けだが非常に良い仕上がりでもあった。

尚且つ、騎手の馬に対する信頼も大きいのだろう、道中、ほとんどムダな動きをしていないように見えた。

「自分の形で自分の走りをすれば、自ずと結果が出る馬なんだ」そう言いたいかのように。そして、案の定の結果が待っていた。

 

何が言いたいかといえば、馬券を買う側の立場でいえば、今回のような混戦の時は「基本に立ち返ること」

もちろん、基本といっても色々あるが、ジョッキーや関係者のコメントを振り返るのもその一つだと思う。もちろん、全部のレースで全部のコメントをチェックしようとまでは言わない。だが、混戦で迷った時は、できるだけ目を通してみよう。

その先に、明日の夢馬券が待っているかもしれないよ!

 

チャレンジC 2024 の回顧&未来の主役

2024年11月30日(土) 7回京都1日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第75回チャレンジカップ
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(特指) 芝・内 2000m 15頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
5 9 ラヴェル 牝4 55 川田将雅 1.58.2 09-09-07-06 35.0 3 (栗)矢作芳人
1 1 ディープモンスター 牡6 57 浜中俊 1.58.5 1 3/4 12-12-12-10 35.0 6 (栗)池江泰寿
B5 8 エアファンディタ 牡7 57 武豊 1.58.6  3/4 14-14-14-15 34.8 13 (栗)池添学
7 12 ボルドグフーシュ 牡5 57 松山弘平 1.59.1 3 11-09-10-06 35.8 2 (栗)宮本博
B6 11 セイウンハーデス 牡5 57 幸英明 1.59.1 ハナ 03-03-04-01 36.1 9 (栗)橋口慎介
4 7 マイネルモーント 牡4 57 田口貫太 1.59.2  1/2 06-07-09-09 35.9 12 (美)高木登
8 14 ダノンエアズロック 牡3 55 ムーア 1.59.4 1 04-05-06-04 36.3 1 (美)堀宣行
4 6 コガネノソラ 牝3 53 丹内祐次 1.59.5  1/2 06-07-07-10 36.2 8 (美)菊沢隆徳
3 5 アルビージャ 牡6 57 ルメール 1.59.8 2 04-05-04-06 36.7 5 (美)手塚貴久
10 8 15 ラーグルフ 牡5 57 M.デム 1.59.9 クビ 12-13-13-10 36.3 11 (美)宗像義忠
11 2 2 エピファニー 牡5 57 杉原誠人 2.00.6 4 09-09-10-10 37.2 7 (美)宮田敬介
12 3 4 マキシ 牡4 57 C.デム 2.01.5 5 15-15-14-14 37.7 4 (栗)辻野泰之
13 6 10 ルペルカーリア 牡6 57 岩田望来 2.01.7 1 1/4 06-03-03-04 38.8 15 (栗)友道康夫
14 2 3 バビット 牡7 57 団野大成 2.01.8  3/4 02-02-02-02 39.0 10 (栗)浜田多実
15 7 13 アウスヴァール セ6 57 古川吉洋 2.01.9  1/2 01-01-01-01 39.1 14 (栗)昆貢

ここまで走れるとは、、、

レースをご覧いただければおわかりの通り、ラヴェルの完勝だ!

2着馬ディープモンスターに1馬身と3/4差をつけたが、その着差以上の余裕を感じたのは私だけではないだろう。

行きっぷり、仕掛けられてからの反応から末脚の威力まで、どこを切り取ってもスキらしいスキを感じなかった。

それほど強いラヴェルが「3番人気」にとどまった。

結局のところ、前走【エリザベス女王杯】の2着(9番人気)が「フロック(外差し馬場が向いた)」と考えた人が多かったということだろう。

フロックかと思いきや、、、

それもそうだ。元々、2歳時にはリバティーウォークにも先着したことのある逸材とはいえ、近走は目立たず。最近だと、2走前、10月のオープン特別【オクトーバーS】で6着に終わっていた馬なのだ。

エリ女こそ馬場が向いたが、コース替わりで内馬場がキレイになった馬、半信半疑にとらえる人が多いのは自然だと思う。

だが、終わってみれば上でも記した通りの完勝。正直に申し上げて、私たちも「まさかここまで走れるとは、、、」という心境だ。

 

牝馬だからこそ

だが、冷静になって考えてみると(当たり前ではあるが)ラヴェルは「牝馬」なのだ。

予想家としての長年の経験上、牝馬は、長い期間不調が続いても、たった一度の好走をキッカケに、いきなり覚醒、あるいは復活することがある!

逆に、長い間活躍を続けていても、たった一度の敗戦をキッカケに、二度と浮上できないほどに落ち込み続けるこちがあるのも牝馬。

良くも悪くも、メンタルによって、走りが大きく左右されるのが牝馬なのだ。

ラヴェルの場合、上でも記したように、元々はリバティアイランドに勝利経験があるほどの逸材。

それほどの馬が蘇れば、今回くらいは走って当然なのかもしれない。そういった意味では、鞍上の川田騎手にとっては、今回の勝利以上に、前走で2着に導いたことの功績が大きいと感じる。

それと同時に、当分の間は、よほどの牡馬の一線級とぶつからない限り、活躍を続けることになるはずだ。

 

その他、未来の主役を挙げるなら5着セイウンハーデスだろう。

1年5ヶ月ぶりとは思えぬほどの行きっぷりの良さ&見せ場十分の競馬は、さすがは重賞ウイナー。

恐らく順調なら、昨年秋の段階でG1でも面白い競馬をしていたと思う。それから、大分時間は経ってしまったものの、立ち回りの上手さもあるだけに、来春【大阪杯】あたりでは面白い存在になりそうな気がする。

未来の主役はこの馬しかいない!

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