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ホーム勝負の明暗【先週の重賞回顧】エリザベス女王杯 2024 など ⇒レガレイラは「あのレースでこそ力を発揮する」!!

【先週の重賞回顧】エリザベス女王杯 2024 など ⇒レガレイラは「あのレースでこそ力を発揮する」!!

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

エリザベス女王杯 2024 の回顧&未来の主役

2024年11月10日(日) 6回京都4日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第49回エリザベス女王杯
3歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝・外 2200m 17頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
6 11 スタニングローズ 牝5 56 C.デム 2.11.1   04-04-04-02 34.0 3 (栗)高野友和
8 16 ラヴェル 牝4 56 川田将雅 2.11.5 2 08-08-08-09 34.1 12 (栗)矢作芳人
1 1 ホールネス 牝4 56 坂井瑠星 2.11.6  3/4 05-05-05-05 34.4 2 (栗)藤原英昭
4 8 シンリョクカ 牝4 56 木幡初也 2.11.6 クビ 02-02-03-02 34.6 6 (美)竹内正洋
4 7 レガレイラ 牝3 54 ルメール 2.11.6 ハナ 08-08-10-09 34.1 1 (美)木村哲也
1 2 ライラック 牝5 56 石川裕紀 2.11.6 ハナ 11-11-11-11 33.9 10 (美)相沢郁
7 13 サリエラ 牝5 56 ムーア 2.11.8 1 14-14-14-14 33.9 5 *(美)国枝栄
8 15 ゴールドエクリプス 牝5 56 田口貫太 2.11.8 ハナ 12-12-11-11 34.2 16 (栗)大久保龍
8 17 コスタボニータ 牝5 56 松山弘平 2.11.9  1/2 06-06-06-05 34.7 14 (栗)杉山佳明
10 6 12 シンティレーション 牝5 56 マーカン 2.12.0  3/4 08-08-08-08 34.6 4 (美)池上昌和
11 5 9 キミノナハマリア 牝4 56 鮫島克駿 2.12.1  1/2 06-06-06-05 34.8 11 (栗)千田輝彦
12 5 10 エリカヴィータ 牝5 56 藤岡佑介 2.12.1 ハナ 12-12-11-13 34.3 17 *(美)国枝栄
13 2 3 ルージュリナージュ 牝5 56 池添謙一 2.12.1 クビ 16-16-16-17 34.0 13 (美)宗像義忠
14 3 5 モリアーナ 牝4 56 岩田康誠 2.12.4 1 1/2 14-14-14-14 34.4 9 (美)武藤善則
15 3 6 ピースオブザライフ 牝4 56 団野大成 2.13.3 5 16-16-16-16 35.3 15 (栗)野中賢二
16 B2 4 コンクシェル 牝4 56 岩田望来 2.13.6 2 01-01-01-01 36.9 8 (栗)清水久詞
17 B7 14 ハーパー 牝4 56 武豊 2.13.8  3/4 02-02-02-02 36.9 7 (栗)友道康夫

さすが世界のCデムーロ

「世界最高レベルのジョッキーは違うな」

恐らく、今回の【エリザベス女王杯】を目撃した方のほとんど全員が、同じことを思ったのではないだろうか。

序盤からの余裕をもっての好位追走から、4角にかけて2番手に進出したかと思えば、すぐに先頭に立ってそのまま押し切り。2着馬ラヴェルには2馬身差をつけた。

絵に描いたような完璧なレースぶり。

もちろん、一昨年の【秋華賞】の勝ち馬だし、実際3番人気に推されているのだから、優勝自体は不思議ではない。

とはいえ、その【秋華賞】以降の6レースでは、馬券にさえ絡めていないのだ。(長期の休養などもあったとはいえ)

そんな馬に対して、いとも簡単に(私たち外野にはそう見えるという意味で)完璧なレースをさせるのだから、これが世界最高峰の実力。さすがはCデムーロ。

同時に、特に牝馬は、一度トンネルに入ると長いが、ひと度立ち直ると、再び軌道に乗るケースが多い。繊細な牝馬は「メンタル」による部分が多いのだ。

スタニングローズの場合、来年3月には引退だから少々もったいない気もするが、次走は、牡馬のG1級のような超強豪が相手にいない限り、どこでも勝ち負けになるだろう。

同時にCデムーロの世界の騎乗、年末の有馬記念ウィークまで、十分に堪能させてもらおう。

 

なぜ、ルメールは強引な騎乗をしたのか?

おめでとう!スタニングローズ

スタニングローズが気持ちよくゴールに向かって突き進む一方、後方では大変なごちゃつきが起きていた。

もちろん、ごちゃつきや不利は、一頭だけが原因ということばかりではない。

一頭のちょっとした動きが、横の馬に影響をおよぼし、その馬がさらに大きな影響をおよぼして、、、みたいなこともある。

だから、誰が悪いとかそういうことは言いたくはないが、事実として、レガレイラのルメール騎手は5万円の過怠金を課せられた。

最後の直線コースで十分な間隔がないのに先行馬を追い抜いた(被害馬シンティレーション、ハーパー)というのが理由だ。

※尚、岩田望騎手も直線で外側に斜行したことで3万円の過怠金を課せられた。被害馬はこちらもシンティレーション。シンティレーションは本当にかわいそうだった。

 

いずれにせよ、単勝1倍台の1番人気馬としては、あまりに強引な騎乗だった。

では、どうしてルメール騎手はそんな騎乗をしてしまったのだろう?

 

ローズSの回顧に記したヒント

もちろん、本人の「本当の思い(外に向けたコメントなどではなく、本音の部分)」は知るよしもない。あくまでも、私見とさせてもらうが、、、

恐らく、ルメール騎手は、今回のレースに向かうにあたり、大きな不安を持っていたのではないか。

その理由は「外回りコース」にある。

 

実は、この馬の秋初戦【ローズS】(上がり最速をマークするも5着)のレース回顧において、レガレイラについて書かせてもらった。

参考⇒ローズS週の重賞回顧

覚えてらっしゃる方もいるだろうが、該当箇所の一部を再掲してみたい。少々長くはなるが、お付き合いいただきたい。

レガレイラをどうみる?

さて、ここからは、クイーンズウォークを抑える形で1番人気を集めながら、無念の4着に終わったレガレイラについて考えたい。

4コーナー15番手という位置取りは、前を走っていた馬が粘れた流れの中では致命的と言って良い。

だから、4着とはいえ、上がり3ハロンで最速の脚を使った点を含め(勝ち馬を0.4秒も上回る33.1)中身はそれなりに濃かったと思う。

脚質的にもそうだし、大外を引いてしまったことも含め、今回は運が向かなかった面もあったと、割り切った方が良いだろう。

大器・レガレイラ

問題は今後だ。ローテーション的にどこに向かうのかはわからないが、恐らく多くの競馬ファンは

「差し一手だし、決して反応も速い方ではないし、直線が長い東京でのレースを目指すべきではないか?」

と思われるのではないだろうか。

だが、実は、私は全く「逆」だとみる。むしろ直線が短い狭いコース、内回りコースこそが本領を発揮できる舞台ではないか!

 

直線が長いコースほどペースが上がらない

確かに、直線のことだけを考えれば、東京のような舞台は合うだろう。

だが、これまでの予想家としての経験上、直線の長いコースは、多くの騎手が、その直線を恐れる(途中での失速を恐れる)ため、序盤から無理をさせず、ペースが上がらないことが多い。

ゆったりとした流れで直線に入れば、どの馬も余力が残っている。

だから、前にいる馬も、それなりの脚を使えてしまうため、どんなに良い脚を繰り出しても「差し届かず、、、」で終わってしまうものだ。
(もちろん、ディープインパクトだとかイクイノックスなどの特例は、今回は考えないことにしたい)

対して、直線が短いコースほど、後ろの馬は早い段階から積極的に攻めていく。マクってレースを動かすような馬も、そうしたコースの時には数多く出て切る。

結果、急流になり前の馬が苦しくなり、後ろの馬たちに浮上のチャンスが生まれてくる。

そういえば、この馬がG1勝ちを収めた舞台も中山芝2000Mであり、自ら、少しずつ位置取りをあげる場面もあったような、、、

 

焦りがあったのではないか

もちろん、上で回顧した内容と、今回のレースの流れ等が、完全に一致したとは思わない。

だが、大事なことは

「外野の人間である私でさえ感じる懸念材料をルメール騎手が感じていないはずがない」

ということ。

馬に対しての大きな自信、信頼感があれば、あれほど強引な騎乗をせずに、1倍台の1番人気馬らしく、例え距離ロスがあっても、もう少し安全な騎乗をして、レガレイラの力に託したと思う。

結果届かなかったとしても「レガレイラは本当に強いけど、今日は相手が1枚上だった」というコメントになったのではないか。

恐らく、どこか不安、焦りがあったのだと思う。それが今回の騎乗に繋がったと推測する。

 

未来は変えられるぞ!できれば「あのレースに」

だから、個人的には、上の回顧でも示唆させてもらったが、内回りコース、つまり【秋華賞】で見たかった。

秋華賞にはチェルヴィニアもいたから、現実的な話ではないし、実際に出ていたとしてもどうなったかはわからないが、ついついそんなことを思ってしまう。

ただ、一方で、過ぎてしまった事実は変えられない。

しかし、未来は変えられる。

個人的には、勝ち負けになるかは別にして(相手が強すぎるが故に)【有馬記念】にチャレンジするのも面白いと思うのだが、皆様はどうだろう?

有馬記念なら、人気も急落。マークも集めず気楽に走れるから、本領発揮は間違いなし!

再び【ホープフルS】の時のような伸び伸びとした走りが見られるような気がしてならない。

いずれにせよ、レガレイラの華やかな姿をもう一度みたいという心からの願いを込めて、未来の主役に指名したい。

 

福島記念 2024 の回顧&未来の主役

2024年11月10日(日) 3回福島4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第60回福島記念
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
3 6 アラタ 牡7 57.5 大野拓弥 2.00.7 15-15-14-10 36.3 7 (美)和田勇介
1 1 フェアエールング 牝4 52 丹内祐次 2.00.9 1 12-11-13-10 36.8 6 (美)和田正一
6 11 ダンディズム セ8 57 三浦皇成 2.01.0  1/2 13-13-06-03 37.2 3 (栗)野中賢二
3 5 クリノプレミアム 牝7 55.5 松岡正海 2.01.0 02-03-02-02 37.3 10 (美)伊藤伸一
7 13 ショウナンマグマ 牡5 57 柴田善臣 2.01.0 クビ 10-11-10-05 37.0 12 (美)尾関知人
1 2 エンパイアウエスト 牝5 53 津村明秀 2.01.1  1/2 08-06-07-05 37.2 8 (美)黒岩陽一
2 3 ドクタードリトル 牡4 56 幸英明 2.01.3  3/4 08-09-10-10 37.3 1 (栗)今野貞一
B6 12 アスクワイルドモア 牡5 54 小崎綾也 2.01.3 16-16-14-14 36.8 16 (栗)藤原英昭
4 7 タガノパッション 牝6 52 吉田隼人 2.01.7 2 1/2 13-13-14-14 37.3 13 (栗)武幸四郎
10 2 4 フライライクバード セ7 57 西村淳也 2.01.8  3/4 06-06-07-08 37.9 2 (栗)福永祐一
11 8 15 シーズンリッチ 牡4 56 亀田温心 2.02.2 2 1/2 07-06-10-10 38.2 15 (美)久保田貴
12 B7 14 サトノエルドール 牡8 56 ドイル 2.02.5 1 1/2 10-09-02-03 38.8 11 (美)国枝栄
13 5 10 ウインシュクラン セ6 55 丸山元気 2.02.7 1 1/2 01-01-01-01 39.2 9 (美)鹿戸雄一
14 8 16 シリウスコルト 牡3 54 高杉吏麒 2.02.9  3/4 04-03-02-05 39.2 5 (美)宗像義忠
15 5 9 ギャラクシーナイト 牡5 56 菊沢一樹 2.03.9 6 02-02-02-08 40.3 4 (美)菊沢隆徳
16 4 8 ベラジオソノダラブ 牡4 53 国分優作 2.04.0  1/2 04-05-07-14 40.1 14 (栗)小椋研介

This is 福島記念

今回の【福島記念】に関して、最も率直な感想が、上でも記した「This is 福島記念」

まさに、福島記念らしいレースだったと感じている。

具体的にどういうことか?お話ししていきたい。

 

まず前提条件として、今回のレースの「流れ、展開」には、大きな有利不利はなかったと言ってよいだろう。

それは、上位入線馬の「4角通過位置」からも一目瞭然。

堂々の優勝!アラタ

上位2頭が中団より後ろの馬だったのに対し、3&4着馬は4角を2&3番通過。つまり、前にいようが、後ろにいようが、十分に上位に絡める可能性があったということ。

また、ご存知の通り、このレースは「ハンデ戦」だ。基本的には、全ての馬が、同じ能力の換算で斤量は決められている。

 

流れ、展開にも有利不利はない。能力面も平等。だとすれば、大事になってくるのはそれ以外の要素。中でも、例年、出走馬を苦しめている「難解な福島コース」になるのだ。

 

ただの小回りコースではないんだ

レース前の段階で公開していた「福島記念の狙い」でも書いた内容の一部を引用してみたい。

コース形態については、私があれこれと語るよりも、JRA公式サイトにお任せしよう。説明が非常に上手くまとまっていて感心する。(上から目線で申し訳ない笑)

少々長くはなるが、以下、引用だ。

福島競馬場の紹介

▼JRA公式サイトより▼

コースは右回り、芝の1周距離は1600メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)、ダートは1444.6メートルという福島は、JRA全場のなかで最もコンパクト(=1周距離が短い)な競馬場だ。とはいえ、コースには独特な起伏がつけられ、3、4コーナーにはスパイラルカーブを採用。スリリングかつスピーディーなレースが楽しめるよう、工夫が凝らされている。

独特な起伏について、芝コースを例に見てみよう。ゴール板を過ぎてから2コーナーにかけてなだらかな下り勾配(高低差1.7メートル)が続き、向正面には一転、同1.3メートルの上り勾配が設けられている。その後、平坦部分を挟み、4コーナーから直線(残り170メートル付近まで)にかけて再び緩やかな下り勾配に。そして残り170メートル付近から残り50メートル付近までは高低差1.2メートルの上り勾配を駆け上がってゴールに至る。

全体の高低差は1.9メートル(ダートコースは2.1メートル)と、特筆するほどの数字ではなく、ゴール前の上りをはじめ、勾配自体も決してキツくはないが、コースを1周する間にアップダウンを2回繰り返す(ダートコースの起伏構成も芝コースとほぼ同じ)のはかなりユニーク。実はでこぼこした競馬場なのである。

こういったコースだけに

走力はもちろんだが、タフさ!競馬センス!

といった部分が非常に重要になってくるのだ。

 

ドンピシャの上位勢

その点、勝ち馬も2着馬も、今回はマクル形で位置を挙げたが、本来どの位置でも競馬ができるセンスの持ち主。同時に、洋芝の函館や札幌で勝利実績があるように、とにかくタフな馬たち!

また、3着のダンディズムは昨年も2着馬だけに、このコース向きの馬であることは説明するまでもない。

まさにドンピシャの馬たちが上位を占めた。

だからこそ「This is 福島記念」なのだ。

今回、馬券を射止められた方もそうではなかった方も、今ご紹介したような考え方は、必ず来年以降でも活かせるはず。

忘れずに、頭に叩き込んでおいてほしい。

 

武蔵野S 2024 の回顧&未来の主役

2024年11月 9日(土) 5回東京3日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第29回東京中日スポーツ杯武蔵野S
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1600m 15頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
6 10 エンペラーワケア 牡4 57 川田将雅 1.36.0    05-04 36.5 1 (栗)杉山晴紀
B7 13 カズペトシーン 牡4 57 西村淳也 1.36.2 1    14-13 35.3 5 (栗)池添学
3 4 ペリエール 牡4 57 石川裕紀 1.36.2 ハナ    10-10 36.1 4 (美)黒岩陽一
5 9 ペイシャエス 牡5 57 横山和生 1.36.4 1    03-03 37.1 3 (美)小西一男
8 14 サンライズホーク セ5 57 M.デム 1.36.5  3/4    05-04 37.0 8 (栗)牧浦充徳
4 7 エルゲルージ 牡5 57 藤岡佑介 1.36.6 クビ    08-08 36.8 11 (栗)石坂公一
6 11 ショウナンライシン 牡4 57 柴田善臣 1.36.8 1 1/4    08-08 36.9 6 (美)大竹正博
B7 12 タマモロック 牡4 57 ムーア 1.36.8    07-06 37.2 2 (美)伊藤圭三
B1 1 ビヨンドザファザー 牡5 57 北村友一 1.36.9  3/4    14-13 36.1 7 (栗)藤岡健一
10 2 3 キタノヴィジョン 牡7 57 戸崎圭太 1.37.1 1    11-12 36.8 10 (美)萱野浩二
11 5 8 サヴァ 牡6 57 岩田康誠 1.37.1 ハナ    13-13 36.3 13 (栗)上村洋行
12 2 2 ゼットリアン 牡4 57 大野拓弥 1.37.6 3    11-10 37.4 14 (栗)吉田直弘
13 3 5 メイショウテンスイ 牡7 57 吉田豊 1.38.7 7    02-02 39.7 12 (栗)河内洋
14 B8 15 イーグルノワール 牡3 56 菅原明良 1.38.7 クビ    03-06 39.1 9 (栗)音無秀孝
15 B4 6 ドルチェモア 牡4 57 三浦皇成 1.46.1 大差    01-01 47.2 15 (栗)高橋一哉

めちゃくちゃ強い

いや〜勝ち馬エンペラーワケア、強かったね。

強いというか、めちゃくちゃ強い!それ以外にいう言葉がない。

単勝1倍台に評価される馬だから、勝利自体はある意味では当然という見方もできるかもしれない。

だが、レースぶりだ。

ご覧いただいた方ならお分かりの通り、直線で進路が塞がるという不利を受けている。

そこからの再加速、それも狭い内を抜けて、あっという間に2着馬に1馬身差だから、驚異的。

相手のレベルどうこうとは別に「桁違いの馬にしかできなり走り」だったように思う。

間違いなく、近い将来G1で勝ち負けすることになるだろう。

それにしても、川田騎手はこの勝利がJRA通算2100勝のメモリアル。

直後のデイリー杯2歳S(このあと回顧する)では、福永厩舎が、2歳重賞で初めての勝利!

相変わらず仲良しの二人でした、と。笑

 

ただ「距離適性」は慎重に

となると、気になるのは「距離適性」の部分だ。

東京マイルというタフな舞台で勝った。ならば距離延長も!1800Mも2000Mも!という声も出てくると思う。

ただ、個人的には距離に関しての部分は、もう少し慎重に見ても良い気がする。
(あくまで「強さ」とは別の次元の話だとご理解いただきたい)

お見事!エンペラーワケア

というのも、直線で前が壁になるというのは、必ずしも悪いことばかりではないからだ。

そのレースの距離がギリギリ、あるいは適性的にもう少し短いところ向きの馬にとっては、そこで「脚を溜められる」ケースもある。

エンペラーワケアの場合、元々瞬発力には長けている馬でもあるし、前が詰まったことで脚が溜まり、それがラストの爆発的な瞬発力に繋がった可能性は意識しておきたい。

今、最も信頼できる厩舎のひとつである杉山晴厩舎が、こだわって1400Mを使い続けてきたような馬。「実はすごく長いところまで走れた」という可能性はあるのだろうか、、、。

今後の調教などで私たちもしっかりと精査していくつもりだ。

エンペラーワケアが今後長い距離のレースに出た時、私たちがどういった選択をするか?

それが「答え」だと思ってほしい。

 

デイリー杯2歳S 2024 の回顧&未来の主役

2024年11月 9日(土) 6回京都3日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第59回デイリー杯2歳S
2歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定) 芝・外 1600m 7頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
5 5 ランフォーヴァウ 牝2 55 坂井瑠星 1.34.7    04-04 33.7 1 (栗)福永祐一
6 6 ドラゴンブースト 牡2 56 田口貫太 1.34.8  1/2    02-02 34.0 3 (栗)藤野健太
1 1 ダイシンラー 牡2 56 岩田望来 1.35.1 1 3/4    06-04 34.0 2 (栗)梅田智之
2 2 エイヨーアメジスト 牝2 55 団野大成 1.35.4 2    01-01 34.8 6 (栗)牧田和弥
4 4 サウンドバッハ 牡2 56 シュタル 1.35.7 2    07-07 34.4 7 (美)根本康広
7 7 ロヴィーサ 牝2 55 幸英明 1.35.8 クビ    03-02 34.9 4 (栗)大根田裕
3 3 ローレルオーブ 牡2 56 鮫島克駿 1.35.8 クビ    04-04 34.7 5 (栗)杉山佳明

いつも申し上げることだが

2歳戦の回顧をする度に申し上げることだが、大事なことなので何度でも。

ここまで記してきた2つのレースとは違い、ここは経験の浅い2歳馬のレース。

素質の有り無しにかかわらず、訳もわからないままにレースを終えた馬も少なくないだろう。

だから、あまり展開がどうだったということを振り返っても意味がないと思う。

それよりも、シンプルに「勝ちっぷり」に注目すれば良いと思う。

 

勝ち馬を見ると

それにしても、今回の7頭立てという少頭数は、寂しかった(苦笑)

当初、有力どころと見られた面々の中にも、状態が整わずに自重したような馬もいたようだ。

だが、今回の勝ち馬ランフォーヴァウの終始余裕のあるフットワーク&爆発力のある末脚を見せられると

「自重しておいて正解だったかも、、、」

と胸を撫で下ろした陣営は多いのではないだろうか?

それくらい、強さを感じた。実際に、騎乗していた坂井騎手はこんなことを言っている。

折り合いはすごくよかったですし、直線で抜け出す脚も速かったです。最後は少し詰められましたが、完勝でした。まだまだ幼いところを残していますが、重賞を勝てましたし、今後の成長も期待したいと思います

高く評価しながら、幼さもしっかり指摘。それだけノビシロがあるということだろうし、少なくともマイルくらいまでなら、将来的にG1で好走する可能性が十分にあるとみる。

 

飛躍の予感

今後の飛躍に大きな期待がもてるが、それは馬だけではない。管理する福永厩舎も、3月の開業以来早くも重賞2勝目。もちろん、2歳重賞は初勝利だ!

開業当初は、先輩調教師たちから引き継いだ馬たちで戦っていたが、2歳馬は、正真正銘「福永厩舎の馬」だ。

この馬は気性の若さが少々ネックだと言われていたが、いざ実戦にいくとしっかりと折り合った。勝負強さは、現役終盤の福永騎手を思わせるものではないだろうか。

そしてもちろん、師自身が「実戦で力を出せる馬」を意識して育てているということなのだと思う。

これから先、そういったタイプの馬が次々と出現しそうな気がしてならない。

馬&調教師、両者の大きな飛躍に期待しようじゃないか!

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