こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】エルムステークス 2019 における勝負の明暗
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 4 | モズアトラクション | 牡5 | 56 | 藤岡康太 | 1.41.9 | 11-10-08-05 | 36.0 | 2 | (栗)松下武士 | |
2 | 8 | 13 | ハイランドピーク | 牡5 | 57 | 横山和生 | 1.42.2 | 1 1/2 | 07-07-06-04 | 36.6 | 10 | (美)土田稔 |
3 | 4 | 6 | サトノティターン | 牡6 | 57 | 藤岡佑介 | 1.42.4 | 1 1/4 | 11-12-11-09 | 36.0 | 4 | (美)堀宣行 |
4 | 7 | 11 | レッドアトゥ | 牝5 | 54 | 福永祐一 | 1.42.4 | 頭 | 08-08-08-07 | 36.5 | 7 | *(栗)松田国英 |
5 | 8 | 14 | リアンヴェリテ | 牡5 | 56 | 国分恭介 | 1.42.4 | ハナ | 02-02-02-01 | 37.7 | 3 | (栗)中竹和也 |
6 | 5 | 7 | タイムフライヤー | 牡4 | 56 | 池添謙一 | 1.42.4 | クビ | 04-03-03-02 | 37.4 | 5 | *(栗)松田国英 |
7 | 7 | 12 | グリム | 牡4 | 57 | 武豊 | 1.43.0 | 3 1/2 | 05-05-07-07 | 37.3 | 1 | (栗)野中賢二 |
8 | 2 | 2 | テーオーエナジー | 牡4 | 57 | 岩田康誠 | 1.43.7 | 4 | 06-05-05-05 | 38.3 | 6 | (栗)宮徹 |
9 | 4 | 5 | モルトベーネ | 牡7 | 56 | 服部茂史 | 1.43.9 | 1 1/2 | 08-08-10-09 | 37.9 | 14 | [地]田中淳司 |
10 | B6 | 9 | サングラス | 牡8 | 56 | 古川吉洋 | 1.44.1 | 1 | 13-13-13-11 | 37.5 | 11 | (栗)谷潔 |
11 | B3 | 3 | ドリームキラリ | 牡7 | 56 | 坂井瑠星 | 1.44.1 | クビ | 01-01-01-02 | 39.5 | 8 | *(栗)矢作芳人 |
12 | 5 | 8 | メイショウスミトモ | 牡8 | 57 | 柴山雄一 | 1.44.2 | クビ | 10-10-11-11 | 37.9 | 12 | (栗)南井克巳 |
13 | 6 | 10 | リーゼントロック | 牡8 | 56 | 松岡正海 | 1.44.5 | 2 | 13-14-13-13 | 37.8 | 13 | *(栗)矢作芳人 |
14 | 1 | 1 | マルターズアポジー | 牡7 | 56 | 菱田裕二 | 1.47.7 | 大差 | 03-03-04-13 | 42.5 | 9 | (美)堀井雅広 |
まずは何より、上がり3ハロン最速の末脚を繰り出して堂々の重賞初制覇を達成したモズアトラクションに対して、心からの祝福を伝えたい。
ハイペースの流れが向いたとはいえ、2着馬ハイランドピークに対して1馬身半差の完勝だから、能力の高さを疑う余地はない。
昨年暮れの段階では、準オープンクラスでも凡走するなど苦戦していたが、今や堂々の重賞ウイナーだ。競走馬の成長とはわからないものだ。
鞍上・藤岡康太騎手との息もピッタリだし、引き続き期待したい。
どうしたグリム、、、
モズアトラクションのレースぶりは非常に素晴らしかったが、ある意味、それ以上に競馬ファンにインパクトを与えたのが
単勝2.1倍の1番人気グリムが7着に惨敗
という事実ではないだろうか。
ということで、そちらに触れておこう。
触れる、とは言っても敗因自体は非常にわかりやすいものだ。
レース後に武豊騎手が
と語っていた通りだろう。
前半1000Mの通過が58秒台という速い流れは、追走だけで精一杯という印象だった。
条件が合わなかったとはいえ、、、
今回のグリムの敗戦における最大の問題は、敗因どうこうではなく
「前走まで7戦連続で馬券圏内を確保してきたほどの馬が、慣れない(合わない)展開だったというだけで、いきなり7着に惨敗した」
という事実だろう。
7戦連続で馬券圏内、しかも【レパードステークス 2018】など「重賞4勝」を挙げているのだ。
実績を考えれば、現役トップとは言わないまでも、それに限りなく近い位置にいるダートホースであることは間違いない。
それほどの馬が、条件を理由に惨敗。これは、
「今のダート界が、流れひとつで常に着順が変わるような混戦。抜けた馬が殆どいない」
ことの証明だと思う。
つまり高配当馬券の宝庫だ
タラレバにはなるが、例えば今回、前半1000Mが60秒台というペースだったら、恐らくグリムは上位争いをしていただろう。
その他の馬たちも含めて、まるで違う結果になっていたはずだ。
「展開次第で結果がコロコロ変わる、、、馬券が難しくて仕方がないよ」
そう嘆かれる競馬ファンは少なくないだろう。
だが、逆の考え方をしてほしい。
要するに、現在のダート界は
高配当馬券の宝庫
なのだ!!
もし、この記事をご覧の方の中に「穴党」の方がいらっしゃるなら、残りの夏、そして秋競馬は、積極的にダート戦で勝負されることをオススメしたい。
もちろん「穴のキングスポーツ」にお任せいただければ、皆様を歓喜へと導いてみせるよ!
次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!
勝ち馬と並んで、上がり3ハロン最速の末脚を叩き出し、3着でゴールした
サトノティターン(藤岡佑介)
実は、このレースにおけるキングスポーツの予告の☆穴馬だった。
会員様にご提供した解説文において、以下の通り、指名理由を書かせてもらった。
恐らく「決め手勝負」ということだけなら、現役ダート界でも屈指だろう。
問題は、その決め手を出せる展開になるか否か、という点なのだが、今回に関してはそうなる可能性が濃厚!
決して、確実に好レースをできるという安定感のあるタイプではない。
だが、上でも書いた通り、決め手勝負なら現役でも屈指だと思う。
それだけに、今回のように速い流れが見込めるレースなら、今回のようにG3だけではなく、G2でも、ひょっとしたらG1でも通用の可能性はあるとみる!
この秋の活躍を非常に期待している。覚えておいてほしい。
レースを見逃した方はコチラから
【みんなのKEIBA 次回8月18日(日)午後3時】
ダート重賞「エルムS・GⅢ」は2番人気の④モズアトラクションが勝利
持ち前の爆発力を発揮し見事に重賞初制覇
藤岡康太騎手は去年の9月以来となる重賞V
2着は10番人気⑬ハイランドピーク。3着は4番人気⑥サトノティターン
3連単は14万3000円の払い戻し pic.twitter.com/EDDT33VOJe— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) August 11, 2019
【エルムステークス 2019】のレース後の関係者のコメント
~レース後のコメント~
1着 モズアトラクション(藤岡康太騎手)
「前走は2着でしたが、そこで確認できたことをふまえてレースをしようと思っていました。前半はこの馬のリズムで運んで、流れが速く良い展開になり、3コーナーから追い上げる脚は速かったです。進路さえ間違えなければ良いと思っていました。強い内容だったと思います。能力は良い物を持っています。札幌開催も後半に入っていくので、僕自身もっと頑張りたいと思います。」
2着 ハイランドピーク(横山和生騎手)
「今日は返し馬のときから良かったです。上手く内をさばいて行けました。まだ復調途上で2着に頑張ってくれました。復調してくれて良かったです」
3着 サトノティターン(藤岡佑介騎手)
「1コーナーでかぶされてしまい、下げる形になったのが残念でした。それでも、早めに動きながら長い脚を使い、小回りも苦にしませんでした。スケールが大きい馬で、まだ伸びしろがあると感じました」
4着 レッドアトゥ(福永祐一騎手)
「グリムが相手だと思って外をまわったのですが、勝ち馬が通った内をまわって行けば良かったです。その分の差です」
7着 グリム(武豊騎手)
「感じは良かったのですが、今日は今までとは違う形になってしまいました。速い流れのレースも経験がないのですが、対応できると思っていました。4コーナーで手応えがなかったのは初めてです。自信があったのですが残念です」
11着 ドリームキラリ(坂井瑠星騎手)
「内のマルターズアポジーがつまずいたのを見て、ハナに行けるなと思いました。ハナに立ってから終始プレッシャーを受けて、4コーナーでは脚が上がってしまいました」
(via ラジオNIKKEI )
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