こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
エプソムC 2024 の回顧&未来の主役
2024年 6月 9日(日) 3回東京4日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【11R】 第41回エプソムカップ
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(特指) 芝 1800m 18頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 6 | レーベンスティール | 牡4 | 59 | ルメール | 1.44.7 | 05-07-07 | 33.7 | 1 | (美)田中博康 | |
2 | 8 | 17 | ニシノスーベニア | 牡5 | 57 | 田辺裕信 | 1.45.0 | 2 | 03-06-05 | 34.1 | 9 | (美)上原博之 |
3 | 5 | 10 | シルトホルン | 牡4 | 57 | 吉田豊 | 1.45.3 | 2 | 02-02-02 | 34.9 | 7 | (美)新開幸一 |
4 | 6 | 11 | サイルーン | セ5 | 57 | 岩田望来 | 1.45.3 | 頭 | 08-09-09 | 34.1 | 2 | (美)堀宣行 |
5 | 7 | 15 | アルナシーム | 牡5 | 57 | 横山典弘 | 1.45.3 | 頭 | 07-03-03 | 34.6 | 4 | (栗)橋口慎介 |
6 | 8 | 16 | グランディア | セ5 | 57 | 三浦皇成 | 1.45.3 | ハナ | 10-10-09 | 34.1 | 5 | (栗)中内田充 |
7 | 8 | 18 | セルバーグ | 牡5 | 58 | 丸山元気 | 1.45.4 | 1/2 | 01-01-01 | 35.3 | 12 | (栗)鈴木孝志 |
8 | B6 | 12 | グランスラムアスク | 牝5 | 55 | 御神本訓 | 1.45.4 | クビ | 12-16-15 | 33.7 | 17 | (栗)矢作芳人 |
9 | 2 | 4 | ヴェルトライゼンデ | 牡7 | 58 | 戸崎圭太 | 1.45.4 | 頭 | 08-08-07 | 34.4 | 3 | *(栗)池江泰寿 |
10 | 1 | 1 | トゥデイイズザデイ | 牡5 | 57 | 津村明秀 | 1.45.5 | 1/2 | 04-04-03 | 34.8 | 6 | *(栗)池江泰寿 |
11 | 2 | 3 | ルージュリナージュ | 牝5 | 55 | 丸田恭介 | 1.45.5 | ハナ | 12-14-13 | 34.0 | 8 | (美)宗像義忠 |
12 | B7 | 14 | カレンシュトラウス | 牡7 | 57 | 北村宏司 | 1.45.6 | クビ | 12-10-11 | 34.2 | 16 | (栗)平田修 |
13 | 4 | 7 | マイネルケレリウス | 牡4 | 57 | 石川裕紀 | 1.45.6 | ハナ | 17-17-17 | 33.8 | 10 | (美)奥村武 |
14 | 1 | 2 | ノースザワールド | 牡6 | 57 | 菅原明良 | 1.45.8 | 1 | 10-10-11 | 34.5 | 14 | (美)斎藤誠 |
15 | 3 | 5 | タイムトゥヘヴン | 牡6 | 57 | 北村友一 | 1.45.9 | 1 1/4 | 17-13-13 | 34.4 | 11 | (美)戸田博文 |
16 | B4 | 8 | ワールドウインズ | セ7 | 57 | 内田博幸 | 1.46.0 | 1/2 | 15-17-18 | 34.1 | 18 | (栗)笹田和秀 |
17 | 5 | 9 | レッドランメルト | 牡5 | 57 | オシェア | 1.46.1 | クビ | 15-14-15 | 34.5 | 15 | (美)国枝栄 |
18 | 7 | 13 | ラケマーダ | 牡4 | 57 | 石橋脩 | 1.46.1 | クビ | 05-04-05 | 35.3 | 13 | (栗)千田輝彦 |
まずは「想定内のシルトホルン」
今回の結果を受けて、率直に思うことが「2つ」ある。
まずは、1週前より公開した予告の☆穴馬であり、7番人気の伏兵シルトホルンについて。
それほど楽ではない流れの中で2番手追走しながら、直線でも大きく脚が鈍ることはなく、堂々3着にまとめてくれた。
1&2着までいってくれたらさらに良かった、ご会員様には「複勝勝負」も推奨していただけに、多少なりとも役立てていたら幸いだ。
なお、人気薄の好走は、どうしてもフロック視されがちだが、この馬に関してはそんなことはない。
実際に、ご会員様に提供した解説文でも
という旨を記した通り。むしろ、必然の好走だったととらえている。
恐らく、今回の舞台はベストに近いと思うし、そうなると狙えるレースは限られてくるが、例えば【毎日王冠】に出走なら!
例え相手が強くても、必ずヒモには入れる必要があるだろう。
続いて「想定外のレーベンスティール」
その一方で、私たちは、優勝したレーベンスティールの評価を下げた。
この点に関しては、猛省しなくてはいけないだろう。

では、どうして、実績では明らかに抜けているレーベンスティールの評価を下げたのか?
シンプルに、今年初戦だった前走【新潟大賞典】のレースぶりが良くなく、そこから中4週で立て直すのは、心身両面において容易ではないと考えたのだ。
特に精神面。有料会員様への解説文で
「動きの物足りなさもさることながら、最終追いでかかってしまっていた。精神的にも万全ではないと判断」
という旨を書かせてもらった。
だが、レースを見ればおわかりの通り、完璧に気持ちよく走れていたとまでは言えないかもしれないが、ほぼ折り合ってレースを進められていた。
そうなれば、状態が万全ではないとはいえ、根本的な能力が違うのだから、結果が出るのは自然なことなのかもしれない。
受け入れざるを得ない「騎手の腕」
正直に申し上げて
と思わずにはいられなかった。
理由を考えれば、やはりルメールジョッキーの腕ということになってしまう。
長年予想家をする中で「馬7、騎手3」だと常に思ってきたし、実際にそう感じるケースがほとんどだった。
どれだけ名手が乗ろうとも、やっぱりまずは「馬」なのだと。
ただ、昨今の競馬は、あらゆる常識や先入観が通用しない時代に入っている。
(例えば、以前では考えられなかったような「長期休み明けでも、いきなり激走」という馬が増えてきている。調教技術の進化によるものだろう)
それは「馬7、騎手3」の比率に関しても同じで、人よっては「騎手を4にも5にもできる」(それだけ馬の良さを、人の力で引きだすことができる)
そういった存在がいることを認める必要も出てきたのだろう。
ルメール騎手、あるいは川田騎手などはその筆頭格と言えるが、当然、若手にも楽しみな騎手は育っている。
馬だけじゃない。「騎手」のお話も
今、名前を挙げた2人とは、現状では大きなレベルの開きがあるとはいえ、例えば今年の新人騎手にも楽しみな存在は多い。
特に、吉村誠之助騎手や、高杉吏麒騎手は、早くも馬の良さを引き出しているなと感じるシーンを何度も目の当たりにしている。

尚、高杉騎手は、先週の函館新馬戦で斜行してしまい、6/22&23の2日間、騎乗停止になってしまったが、これも悔しい経験として、糧にしてくれるだろう。
上の世代だけではなく、超上の世代(武豊騎手と横山典さんしかいませんよね。笑)まで凄すぎる分、なかなか若手が目立ちにくい競馬界だが、、、
実は、若い芽は確実に育っている。
これまでのレース回顧では、今後に期待したい「馬」の話が中心になってきたが「これは」というケースがあれば、楽しみな若手騎手のお話もしていきたい。
また、SNSのXやYouTubeのコメント欄などで「この若手騎手はどうなの?」といった質問を投げかけていただければ、それを回顧でお答えしても良いと考えている。
遠慮なく、私たちを使ってほしい!
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キング福永
終わりよければすべてよしにし隊⇒しました!#目黒記念
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— 競馬 キングスポーツ since1981 (@Kingnanews) May 26, 2024
函館スプリントS 2024 の回顧&未来の主役
2024年 6月 9日(日) 1回函館2日 天候 : 小雨 馬場状態 : 良
【11R】 第31回函館スプリントS
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(特指) 芝 1200m 16頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 4 | サトノレーヴ | 牡5 | 57 | 浜中俊 | 1.08.4 | 03-03 | 34.6 | 2 | (美)堀宣行 | |
2 | B5 | 10 | ウイングレイテスト | 牡7 | 59 | 松岡正海 | 1.08.6 | 1 1/4 | 03-03 | 34.8 | 5 | (美)畠山吉宏 |
3 | 7 | 13 | ビッグシーザー | 牡4 | 57 | 坂井瑠星 | 1.08.6 | クビ | 06-06 | 34.7 | 3 | (栗)西園正都 |
4 | 1 | 1 | サウザンサニー | 牡4 | 57 | 菱田裕二 | 1.08.6 | クビ | 13-13 | 33.9 | 7 | (美)岩戸孝樹 |
5 | 3 | 5 | オタルエバー | 牡5 | 57 | 角田大河 | 1.08.7 | 頭 | 06-06 | 34.8 | 13 | (栗)中竹和也 |
6 | 8 | 16 | ゾンニッヒ | 牡6 | 57 | 武豊 | 1.08.8 | 1/2 | 15-13 | 33.9 | 9 | (栗)池江泰寿 |
7 | 5 | 9 | キミワクイーン | 牝5 | 56 | 横山武史 | 1.08.9 | 1/2 | 10-09 | 34.6 | 6 | (美)奥村武 |
8 | 7 | 14 | セッション | 牡4 | 57 | 藤岡佑介 | 1.08.9 | ハナ | 16-16 | 33.7 | 11 | (栗)斉藤崇史 |
9 | 2 | 3 | アサカラキング | 牡4 | 57 | 斎藤新 | 1.08.9 | 頭 | 02-02 | 35.3 | 1 | (美)斎藤誠 |
10 | 6 | 11 | ジャスティンスカイ | 牡5 | 57 | 池添謙一 | 1.08.9 | クビ | 12-12 | 34.4 | 4 | (栗)友道康夫 |
11 | 3 | 6 | シナモンスティック | 牝5 | 55 | 丹内祐次 | 1.09.1 | 1 | 08-09 | 34.9 | 10 | (美)宗像義忠 |
12 | 4 | 7 | シュバルツカイザー | セ6 | 57 | 大野拓弥 | 1.09.3 | 1 | 08-06 | 35.2 | 12 | (美)大竹正博 |
13 | 8 | 15 | マテンロウオリオン | 牡5 | 57 | 横山和生 | 1.09.4 | 1/2 | 13-13 | 34.7 | 15 | (栗)昆貢 |
14 | 6 | 12 | ジュビリーヘッド | 牡7 | 57 | 富田暁 | 1.09.4 | ハナ | 11-09 | 35.0 | 14 | (栗)西園翔太 |
15 | 1 | 2 | カイザーメランジェ | 牡9 | 57 | 佐々木大 | 1.09.5 | 3/4 | 01-01 | 36.1 | 16 | (美)矢嶋大樹 |
16 | 4 | 8 | カルネアサーダ | 牝5 | 55 | 鮫島克駿 | 1.10.6 | 7 | 03-03 | 36.9 | 8 | (栗)福永祐一 |
どうしたアサカラキング?
優勝馬から3着までの単勝人気は「2番人気→5番人気→3番人気」
この数字だけを見れば「比較的、上位人気サイドでの決着だったんだな」と思える。
それでも3連単では4万馬券とまずまずの配当が出ているのは、単勝で2.3倍という圧倒的な人気を誇ったアサカラキングが馬券圏外に沈んだからだ。
それも「9着」だから、惨敗と言って良い。
2番人気で優勝した(それも完勝)サトノレーヴとは見事なまでに明暗が分かれたのだ。
このところのアサカラキングの安定した成績と充実ぶり(直近5走で4勝&2着1回のオール連対)が際立っていただけに
と驚かれた方も多いだろう。
そんな中、私たちが考える、アサカラキングの最大の敗因は「函館コース」にある。
本当にタフな舞台。意外な高低差
恐らく、多くの競馬ファンは、函館競馬場に対して
「洋芝ではあるが、平坦小回りで走りやすいコース」
というイメージを持たれているのではないだろうか。だが、実際には、決してそんなこともないのだ。
ということで、ここで函館競馬場の「断面図」をご紹介してみたい。
恐らく「意外だった」と思われる方が多いと思う

平坦のイメージが強い函館競馬場だが、、、
実際にはコース全体で3.5メートルもの高低差あり!
これはJRAのローカル競馬場の中では、中京と並んで最大の数字だ。
スプリント戦の場合は、ほぼ一番低い位置からスタートし、800M近く上り続けていくことになる。
イメージよりもかなりタフな舞台なのだ。
悲観する必要はない
アサカラキングは逃げ馬だから、どうしても位置をとりたい。
だが、スタートで立ち遅れてしまった。そのため、上り坂にもかかわらず、一気にスピードをあげて脚を使ってしまった。
それでも、これが通常の芝ならまだ良いのだろうが、函館はタフな洋芝だ。
いくら、1400M重賞で好走経験があるほどのスタミナを備えるアサカラキングとはいえ、厳しかったということ。
そういった点からいえば、函館1200Mのレースにおいて、逃げ・先行馬を狙うのは、リスクが小さくないことがわかる。
ちなみに、この考え方は、今回のレースに限らず、必ず意識しておいた方が良いだろう。
この機会に、頭に叩き込んでおいてほしい。
ただし!今回に関しては敗因が明確だから、悲観する必要がないことも事実。
近走のレースぶりから、その強さは「本物」であり、評価を変える必要などない。
恐らく、順潮ならもう一度夏のスプリント重賞に出てくるだろうが(キーンランドCあたりか!?)そこで少しでも人気を落とすようなら「迷うことなく買い」!
充分に実績のある馬だが、次走への期待という意味で、敢えて「未来の主役」に指名しておきたい。