こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】ファルコンステークス 2019 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 通過順位 | 上3F | 人 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 8 | 15 | ハッピーアワー | 牡3 | 56 | 吉田隼人 | 13-12 | 34.0 | 4 |
| ２ | 7 | 13 | グルーヴィット | 牡3 | 56 | 北村友一 | 08-09 | 34.4 | 3 |
| ３ | 3 | 4 | ローゼンクリーガー | 牝3 | 54 | 福永祐一 | 03-03 | 35.3 | 2 |
| ４ | 2 | 2 | ショウナンタイガ | 牡3 | 56 | 柴山雄一 | 08-05 | 35.2 | 11 |
| ５ | 7 | 12 | ブリングイットオン | 牝3 | 54 | 丹内祐次 | 10-09 | 35.3 | 14 |
| ６ | 6 | 10 | ヴァッシュモン | 牡3 | 56 | 田辺裕信 | 03-03 | 35.8 | 1 |
| ７ | 5 | 9 | ダノンジャスティス | 牡3 | 56 | 小崎綾也 | 05-05 | 35.6 | 7 |
| ８ | 5 | 8 | ザイツィンガー | 牡3 | 56 | 国分恭介 | 14-14 | 35.0 | 13 |
| ９ | 2 | 3 | スタークォーツ | 牝3 | 54 | 川又賢治 | 01-01 | 36.4 | 12 |
| 10 | 4 | 7 | シングルアップ | 牡3 | 56 | 中谷雄太 | 05-05 | 36.0 | 10 |
| 11 | 6 | 11 | ドゴール | 牡3 | 56 | 津村明秀 | 05-05 | 36.0 | 5 |
| 12 | 8 | 14 | イッツクール | 牡3 | 56 | 松田大作 | 12-12 | 35.5 | 8 |
| 13 | 3 | 5 | ジャカランダシティ | 牡3 | 56 | 荻野極 | 02-02 | 36.5 | 9 |
| 14 | 4 | 6 | ジャパンスウェプト | 牡3 | 56 | 藤岡康太 | 10-09 | 36.1 | 6 |
| 15 | 1 | 1 | ニューホープ | 牡3 | 56 | 佐藤友則 | 15-15 | 36.5 | 15 |
おめでとう！武幸四郎調教師
まずは、優勝したハッピーアワーに対して、心からの祝福を申し上げたい。
４角通過が12番手という厳しい位置取りをものともせずに、鋭く伸ばした末脚の威力は、同じ父ハービンジャーの最高傑作・ブラストワンピースのそれを思わせるものであり、今後が非常に楽しみになった。
そして、馬と同時に重賞初制覇となったのが、武幸四郎調教師だ。
２年目での重賞勝ちだから、周囲からは順調に見えるが、かつてのスタージョッキーという立場だけに、注目度も高く、人知れず重圧と戦っていたと思う。本当におめでとう。
勝利に導いてくれた吉田隼人騎手が、同じ「兄弟ジョッキーの弟」というのも、何かの縁だろうか。
これからも、このコンビでの活躍を楽しみにしたいものだ。
やはりプラス１ハロンだった！
では、どうしてハッピーアワーが勝利をおさめられたのか、という点に関してだが、もちろん、既に重賞でも好走歴があったように、能力自体は高い。
だが、それ以上に
マイルまでこなせるだけのスタミナがあったから
という点が大きいだろう。
元々、私は
という考え方をし、様々場所で語ってきたと思う。
そして、ここ中京芝1400Mも極めてタフ。
上記画像からもおわかりの通り、ラスト2ハロン過ぎから、たった100M程度の間に、一気に高低差２Mを駆け上がるのだ！
恐らく、経験豊富な古馬でも難しそうな舞台だが、ましてや彼らは経験の浅い３歳馬なのだ。
だからこそ、ハッピーアワーの
マイル重賞で２度続けて好走しているスタミナ＆能力の高さ
が勝負の決め手になったのだ。
更に上まで
武幸四郎調教師は
「一生懸命に走ってしまう馬だから今後のローテーションは様子を見て」
という旨を語っていた。
とはいえ、何もなければ春の最大目標はG１【NHKマイルカップ】になるだろう。
私たちの見解は
「Ｇ１でも通用する可能性が高い」
冒頭でも記したとおり、ブラストワンピースを思わせる爆発的な末脚は、この時点での３歳馬のレベルを軽く超越している。
また、これまでの調教を見る限り、まだノビシロがありそうに感じられたからだ。
ちなみに【ＮＨＫマイルカップ】は、武幸四郎調教師が現役時代にウインクリューガーで勝っているレースでもある。
思い出の大一番で、再びの歓喜があるのか？楽しみにしている。
次走こそ狙え！この馬が未来の主役だ！
今回の「未来の主役」としてご紹介するのは
２着のグルーヴィット
まさか、初めての芝出走となる馬が、重賞で２着に激走するとは！
ロードカナロア産駒、恐るべし
といったところだろうか。
レース後、鞍上の北村友が
と語っていたが、本当にそうだろう。力強いフットワークや馬体の迫力から、かなりの大物感がある。
母父スペシャルウィークの血統を思えば、ひょっとしたらスタミナの融通がきくか！？マイルにとどまらず、中距離路線での活躍を見せてほしい。
【ファルコンステークス 2019】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 ハッピーアワー（吉田隼人騎手）
「これまで乗っていた秋山騎手からいろいろ話を聞いていました。スタートは速くなさそうなのでゲートだけ注意して、あまり馬群から離されないようにレースをしました。４コーナーでは２着馬を前に見ながら抜群の手応えでした。追い出すと一気に伸びてくれました。今日の感じなら良い位置で溜めも利きそうなので、マイルでも良いレースが出来そうです」
２着 グルーヴィット（北村友一騎手）
「レース前に考えていたように、人気馬を前に見てスムーズに追走が出来ました。終いもよく反応して伸びました。素直な馬で初めての芝でも脚が使えました。体の緩さが解消すれば、このクラスでも活躍出来る馬だと思います」
３着 ローゼンクリーガー（福永祐一騎手）
「よく頑張って走ってくれました。今日は上位の２頭が強かったということでしょう。この馬の現状の力は出せていると思います」
４着 ショウナンタイガ（柴山雄一騎手）
「内枠で最短距離を走れましたし、１４００ｍでもしっかり走ってくれました」
５着 ブリングイットオン（丹内祐次騎手）
「この馬の力は出しています。１４００ｍの距離も大丈夫でした」
６着 ヴァッシュモン（田辺裕信騎手）
「良い位置で力むことなく、レースとしては理想的な形だったのですが、４コーナーあたりから手応えが怪しくなりました。最後はこの馬らしくないレースになってしまいました」
（via ラジオNIKKEI ）
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