こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】フラワーカップ 2018 における勝負の明暗
2018年 3月17日(土) 2回中山7日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
第32回フラワーカップ
3歳・オープン・G3(別定) (牝)(国際)(特指) 芝 1800m 13頭立
馬番 | 馬 名 | 騎手 | タイム | 着差 | 上3F | 人 | 単勝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
10 | カンタービレ | M.デム | 1.49.2 | 35.1 | 2 | 3.4 | |
9 | トーセンブレス | 柴田善臣 | 1.49.2 | クビ | 34.6 | 3 | 6.8 |
3 | ノームコア | 北村宏司 | 1.49.5 | 2 | 35.7 | 4 | 7.4 |
7 | ウスベニノキミ | 内田博幸 | 1.49.6 | 1/2 | 34.9 | 8 | 45.8 |
12 | ファストライフ | 大野拓弥 | 1.49.7 | 1/2 | 35.4 | 9 | 47.5 |
1 | メサルティム | 石橋脩 | 1.49.8 | クビ | 36.0 | 5 | 7.5 |
5 | ノーブルカリナン | 勝浦正樹 | 1.49.8 | ハナ | 35.0 | 6 | 12.1 |
8 | モルフェオルフェ | 吉田隼人 | 1.49.8 | ハナ | 36.1 | 7 | 40.1 |
13 | カラリエーヴァ | 江田照男 | 1.50.2 | 2 1/2 | 36.1 | 12 | 132.8 |
2 | バケットリスト | ミナリク | 1.50.2 | ハナ | 36.3 | 10 | 52.5 |
6 | インヴィジブルワン | 三浦皇成 | 1.50.3 | クビ | 35.8 | 11 | 67.9 |
11 | キープシークレット | 柴田大知 | 1.51.1 | 5 | 36.5 | 13 | 269.6 |
4 | ロックディスタウン | 池添謙一 | 1.51.3 | 1 1/4 | 37.0 | 1 | 2.8 |
土曜日の皐月賞トライアル【若葉ステークス】そして、この桜花賞トライアルの【フラワーカップ】では、両レース共に断然の1番人気が共に惨敗するという大波乱の結果に終わった。
これぞ前哨戦ならではの”恐ろしさ”であり、競馬の醍醐味と言えるだろう。
この激闘を終えて、桜花賞へ向けてのヒントはあったのか?その詳細は、以下の回顧で詳しく記そうと思う。
?1着☆カンタービレ・・・デムーロの好判断
まず、1週間前の月曜日で予告の☆穴馬に指名してた彼女が、優勝したことに、心からおめでとうと言いたい。
会員様には、以下のようなコメント提供していた。(一部抜粋)
▼月曜からの予告☆穴馬! ━━━━━━━━━━ モノの違いで 10番☆カンタービレ ━━━━━━━━━━ 2走前の未勝利戦、勝ち馬とはクビ差で敗れたものの、その勝ち馬が、後に重賞【きさらぎ賞】で上がり3ハロン最速をマークし、堂々3着に好走するラセットだったという点を考慮すれば、非常に高く評価できる材料だろう。ラストのキレ味は、ディープインパクト産駒らしさを感じさせる。 名門・角居厩舎が、デビュー戦からMデムーロ(今回も同様)とコンビを組ませるほど期待を寄せている馬なのだ。そんじょそこらの馬とはレベルが違うぞ!変に揉まれずに運べそうな外側の10番枠も魅力で一気の重賞制覇だ!
レースのポイントは?
デムーロ騎手の好判断に尽きる。勝負どころの3~4コーナーで先頭4頭が、やり合う中で、デムーロ騎手は動くのを最後までグッと我慢して折り合いに専念。4コーナー出口で、前が開けるとスッと追い出しそのまま押し切った。仮にあのまま前のペースとやりあっていたら、トーセンブレスには確実に差し切られていただろう。
全ては以下のデムーロ騎手のコメントが物語っている。
❝この前も良いレースをしてくれたので、今日は自信を持って乗りました。スタートも良く、良いポジションを取ることが出来ましたし、前走に比べて、ずいぶんと落ち着いて走っていました”
ただし、Mデムーロ騎手は今後の距離に関して以下の様に付け加えた。
”距離はもうちょっと伸びても大丈夫。ただし、テンション次第ではギリギリ。”
▶当然、桜花賞へは1ハロン短縮で出てくるのだからプラス材料。ただカンタービレの抱える問題は「馬体重」だろう。今回、ー6キロで出走してきた428キロは、キャリアで最も軽い馬体重。
フラワーカップを叩かれて、更に馬体を減らして出てくるとなると、桜花賞ではカリカリしてしまう可能性が高い。当日のテンションには要注意したいところだ。(また、デムーロ騎手の助言で、桜花賞へは出走しない可能性も浮上している。今後は未定とのこと。)
?2着トーセンブレス・・・その末脚は大きな武器!!
1800mへ距離が伸びて、彼女の良さが半減してしまうのでは?と思ったが、彼女もこの冬を越して成長していた!!
勝ち馬とのクビ差は、最早コース適正によるものだから仕方がないだろう。このSペースト、コーナー4つのテクニカルコースでよく自分の競馬に徹した。
上がり3ハロンはメンバー最速の34.6秒を記録。これで、キャリア4戦中、3戦でメンバー最速を記録したことになり、安定感もグッと出てきた。
▶阪神の外回りコースで行われる、桜花賞へ向けて、この1ハロン短縮はラッキーライラックやアーモンドアイを打ち破る最大の武器と成るかも知れない。彼女の馬体重は、今回+2キロで出走してきているので、桜花賞で絞られれくれば状態は万全と見たい。
※ただし、トーセンブレスも上記カンタービレと同じ様に、桜花賞へは出走しない可能性が高い。今後は、【G1・NHKマイルカップ】を目標に仕上げていくと、陣営は発表している。
?13着ロックディスタウン・・・精神的に心配。
いくらスローペースであったとしても、ここまで惨敗するとは、誰が想像しただろうか?
コアな競馬ファンの間では、あのオルフェーヴルの子供に、オルフェと共に3冠を達成した池添謙一ジョッキーが騎乗するという事で、大いに注目集めた。
しかし、池添騎手を持ってしても彼女の気性の荒さをコントロールすることは出来なかった。その光景は父・オルフェーヴルの3歳時代によく似ている。
今日のレースもスタートで他馬と接触したのが痛かった。しかしオルフェーヴルはここから立ち直ったわけだから、ロックディスタウン自身も1日にも早くジョッキーとの信頼関係を築ければ、持ち前の能力を十分に出しきれるだろう。気長に待ちたいところだ。
【フラワーカップ 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【フラワーカップ 2018】のレース後の関係者のコメント
~レース後のコメント~
1着 カンタービレ(M・デムーロ騎手)
「この前も良いレースをしてくれたので、今日は自信を持って乗りました。スタートも良く、良いポジションを取ることが出来ましたし、前走に比べて、ずいぶんと落ち着いて走っていました。今日のように落ち着いてレースが出来れば距離が延びても大丈夫だと思います」
1着 カンタービレ(角居勝彦調教師)
「今日は落ち着いて走ってくれました。ここまで厩舎においてじっくりと調整していたので、こんなに(-6キロ)体が減っているとは思いませんでした。その点が今後に向けての課題です。ジョッキーからも『馬が細くなって一息入れたほうが良いかも』と話があったので今後は未定です」
2着 トーセンブレス(加藤征弘調教師)
「4コ-ナーでもたついてしまったのはレース間隔が開いていたからだと思います。それでもまずまず伸びています。今後は桜花賞に登録しますが、出られないと思うのでNHKマイルCを目標にしようと思います」
3着 ノームコア(北村宏司騎手)
「返し馬と比べてレースでは落ち着いていました。最後まで頑張っていました。休み明けとしては良い内容でした」
4着 ウスベニノキミ(内田博幸騎手)
「気が良すぎる馬なので、出たところでジッと我慢させようと考えていました。道中はこの馬のリズムで行けて、最後も伸びています。クラスが上がっても本当に頑張っています」
5着 ファストライフ(大野拓弥騎手)
「今日はスタートをしっかり出てくれました。勝負どころの反応は良くありませんでしたが、最後もうひと伸びしてくれました」
6着 メサルティム(石橋脩騎手)
「抜群のスタートを切ってくれました。返し馬の時にボコボコした馬場を気にしていたので道中は内にこだわらず外に出しました。4コーナーの手応えは良かったのですが、手応えほど伸びてくれませんでした。ただ素直でとても乗りやすいです」
13着 ロックディスタウン(池添謙一騎手)
「スタートして隣の馬と接触してしまい、そこから力んでしまいました。道中も頭が高く、窮屈になるシーンもありました。それが影響して4コーナーでペースが上がった時についていけませんでした。パドックや返し馬では我慢してくれていたのですが、うまくレースを運べず申し訳ありませんでした。」
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