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府中牝馬ステークス 2021【回顧】マジックキャッスルに対する思い&レース全体の印象

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】府中牝馬ステークス 2021 における勝負の明暗

2021年10月16日(土) 4回東京3日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第69回アイルランドT府中牝馬S
3歳以上・オープン・G2(別定) (牝)(国際)(指定) 芝 1800m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
4 7 シャドウディーヴァ 牝5 54 福永祐一 1.45.6    14-13-14 33.1 4 8.8 482 +2 (美)斎藤誠
2 4 アンドラステ 牝5 54 岩田望来 1.45.6 クビ  02-02-02 34.3 5 12.2 474 -4 *(栗)中内田充
7 14 マルターズディオサ 牝4 54 田辺裕信 1.45.8 1 1/4  10-13-11 33.5 8 15.3 450 +2 (美)手塚貴久
7 15 ドナアトラエンテ 牝5 54 ルメール 1.45.9 クビ  08-10-11 33.6 3 6.6 450 -12 *(美)国枝栄
4 8 サトノダムゼル 牝5 54 石橋脩 1.45.9  03-05-05 34.0 13 49.9 464 +2 (美)堀宣行
1 2 スマートリアン 牝4 54 三浦皇成 1.46.1 1  04-03-03 34.5 7 15.2 494 +16 (栗)石橋守
8 16 アカイイト 牝4 54 横山典弘 1.46.1 クビ  16-16-16 33.4 12 31.1 514 +4 (栗)中竹和也
B6 12 サンクテュエール 牝4 54 杉原誠人 1.46.1 ハナ  04-07-09 33.9 15 113.0 472 +4 (美)藤沢和雄
5 9 レッドベルディエス 牝5 54 横山和生 1.46.2 クビ  17-17-17 33.2 17 128.9 476 +4 (美)鹿戸雄一
10 3 5 シゲルピンクダイヤ 牝5 54 和田竜二 1.46.2  04-05-05 34.4 9 19.2 470 -2 (栗)渡辺薫彦
11 B2 3 ローザノワール 牝5 54 国分恭介 1.46.4 1  01-01-01 35.2 16 128.3 470 +2 (栗)西園正都
12 5 10 ミスニューヨーク 牝4 54 M.デム 1.46.4 クビ  10-07-09 34.2 6 15.1 462 0 (栗)杉山晴紀
13 6 11 アブレイズ 牝4 54 横山武史 1.46.4 クビ  08-07-07 34.3 11 30.0 502 +8 (栗)池江泰寿
14 8 18 セラピア 牝5 54 内田博幸 1.46.5 クビ  10-12-07 34.4 14 108.9 492 -6 (栗)藤岡健一
15 7 13 マジックキャッスル 牝4 54 戸崎圭太 1.46.8 1 3/4  10-10-11 34.5 1 3.7 444 +10 *(美)国枝栄
16 8 17 デゼル 牝4 55 川田将雅 1.46.9  1/2  04-03-04 35.2 2 4.4 482 +4 (栗)友道康夫
17 B3 6 リアアメリア 牝4 54 丸山元気 1.46.9 クビ  18-18-17 34.0 10 25.1 492 -4 *(栗)中内田充
18 1 1 フィリアプーラ 牝5 54 武藤雅 1.47.0 クビ  15-13-14 34.5 18 221.1 464 +4 (美)菊沢隆徳

 

「荒れる重賞」であることはわかっていたが

【府中牝馬ステークス】といえば「荒れる重賞」

何と言っても、昨年の結果には本当に驚かされる。

単勝人気のワースト3頭が、上位3着までを占めたのだ!

8頭立ての少頭数だったとはいっても、なかなかお目にかかれない荒れ方だったように思う。

では、なぜ荒れるのか?もちろん、細かく見ていけば色々な要素が浮かんでくる。

だが、最たるものを一つだけハッキリ申し上げるとすれば

現在の牝馬路線の能力拮抗

という部分になってくるだろう。

クロノジェネシスは「別格」と言い切ってよいだろうが、現段階では、その他には飛び抜けた存在はいない。実際に、今年に入ってから香港G1を制したラヴズオンリーユーでさえ、昨年の【府中牝馬ステークス】では5着に負けているのだ。

 

まさか1&2番人気が二桁着順とは

だからこそ、今年も「波乱」を前提としてレースを見ていた。

それでも、まさか単勝1&2番人気の2頭が、いずれも二桁着順に沈むとは、想像できなかった。

特に15着に沈んだ1番人気マジックキャッスルは、本来は安定感抜群の馬。

まさか!?マジックキャッスルが惨敗

今年に入ってからの4走は、G1【ヴィクトリアマイル】の2着など、4戦全てで馬券圏内を確保していた。

また、デビューから、という点で見ても、全12戦中、掲示板に載れなかったのはわずか一度だけ。

そうした馬が、どうしてここまで惨敗したのか?

今回は、その点について、私なりの感想を述べてみたい。

 

いくらなんでも負けすぎだけに

では、最初に結論から申し上げてしまおう、

今回の敗戦については、あまり理由を追求しすぎても仕方がない

例えば、これが7~8着あたりの負け、つまり「常識的な負け」だったなら「調子が悪かったのか?」とか「展開が向かなすぎたのか?」など、考えた方が良いとは思う。

だが、明らかに実績で抜けている馬が15着だ!

いくならなんでも、常識外れすぎる負け方。

尚、レース後、鞍上の戸崎騎手は次のようにコメントしている

「いつものパフォーマンスができなかった。直線も進路があったけど、反応がなかった」

戸崎騎手も、原因が全くわからないようだった。

だとすれば、恐らく、状態とか、展開とか、能力どうこう以前に、マジックキャッスルはレースに入り込めていなかったのではないだろうか。だから、理由は追求しすぎても仕方がないと上に記したのだ。
(今後、レース中の怪我などが見つかれば話は別だが)

 

繊細な牝馬だけに

全ての馬がそうだとは言わないが、やはり長年の予想家としての経験から、牡馬と比べれば牝馬は繊細かつ難しい面があると感じる。

マジックキャッスルのように、実績十分にもかかわらず、突然全くやる気を見せずに凡走するというケースも何度もあった。

もちろん、こうした点も含めて競馬だ。

牝馬は繊細で難しいが

とはいえ、馬券を買う側としては、今回のような予期せぬ凡走まで踏まえてしまったら、この先、牝馬は1頭も買えなくなってしまう。

だから、牝馬の難しさを受け入れた上で、この先も私たちは競馬を楽しもうじゃないか!

マジックキャッスルに関しては、調教では良い動きを見せていたから、まともなら次走ですぐに逆襲するはず!

どこに出走するかはわからないが、今回の結果が原因で、少しでも人気が落ちてくれたら!
「美味しい穴馬」として指名できたら最高だ!

 

シャドウディーヴァの評価は?

ここまでマジックキャッスルの話題が長くなってしまったので、ここで優勝したシャドウディーヴァに対して、レース全体の印象についてお話しておきたい。

まずは、シャドウディーヴァの重賞初勝利に対して、心からの祝福を申し上げたい。

4コーナー14番手から、上がり3ハロン最速の脚で差し切った姿は強烈。

昨年のこのレースの2着馬だったように、コース適性の高さは間違いないが、それを差し引いても、これまでの彼女には考えられなかったような末脚からは、今後の活躍を予感せずにはいられない。

実際に「馬の見立てが最も正確な男(レース回顧をいつもご覧の方ならご存知のはず。笑)」こと福永祐一騎手は、次のようにコメント。

次は多分GIをチャレンジすることになると思いますが、非常に上手に走る馬で、距離は問題ないと思います。これをきっかけにますます飛躍していってもらいたいです

かなり、高評価していることがわかる。

当然、G1(エリザベス女王杯)でも激走のチャンスありだ!
ということで、優勝馬ではあるものの、未来の主役に指名しておきたい。

 

レース全体について?

ただ、今回のレースで評価すべきはシャドウディーヴァだけではない。

勝ち馬から0.3秒差でまとめている5着サトノダムゼルあたりまでは、皆これからが楽しみ!

そう考える理由は「各馬の位置取り」にある。

ぜひ、上位5頭の4角通過位置をご覧いただきたい。

1着シャドウディーヴァ⇒4角14番手
2着アンドラステ   ⇒4角2番手
3着マルターズディオサ⇒4角11番手
4着ドナアトラエンテ ⇒4角11番手
5着サトノダムゼル  ⇒4角5番手

何が言いたいかというと

「前でも好位~中団でも後方でも、位置取りを問わずに上位争いが可能な流れ」
のレースだったということだ!

 

着差は正確な実力差

要するに、完全にガチンコなレースのだ。

当然、勝ち馬シャドウディーヴァとの着差は、現時点でのほぼ正確な実力差ということになる。

例えば、上でも名前を挙げたサトノダムゼルの場合は0.3秒差。

「【エリザベス女王杯】でも期待が持てそうな馬と0.3秒差しかない」という言い方もできる。

もちろん、上位勢の今後のローテーションはまだわからない。

それでも、少なくとも牝馬限定戦なら、どのレースに出走しようとも、それなりに戦えるのではないだろうか。

彼女たちの名前、ぜひ意識しておいてほしい!

 

【府中牝馬ステークス 2021】のレース後の関係者のコメント

1着 シャドウディーヴァ(福永祐一騎手)
「3度目の騎乗で前の2回は勝てなかったので、3度目の今回はなんとしても期待に応えたいと思っていました。斎藤調教師から状態は遥かに前走より良いと聞いていたので、今日は自信を持って乗りました。スタートは良く、流れの中であの位置になりました。ある程度流れていて、有力馬が前にいたのでここで良いのかなと思っていました。良いリズムで走っていましたし、あとは進路を内に取るか外に取るかをずっと考えていました。最終的には外を選択しましたが良い伸びを見せてくれました。重賞レベルではかなり力上位の馬だったので、今日はいろいろな事がしっかりと噛み合って走ってくれました。これをきっかけにますますの活躍を見せてくれたらいいなと思います。次は多分GIをチャレンジすることになると思いますが、非常に上手に走る馬で、距離は問題ないと思います。これをきっかけにますます飛躍していってもらいたいです」

(斎藤誠調教師)
「この馬は重賞初制覇ですし、しびれました。思ったより後ろになりましたが、スタートは出ていましたしあの位置取りになりました。周りに有力馬がいてこの辺りで進めてみようとジョッキーは思っていたそうです。脚を使うのは2回前に騎乗した時に分かっていましたし、あそこの位置で良いかなと思っていました。ベテランの味が出ました。特性はつかんでいたと思いますが、3回目の騎乗で結果を出すのはすごいです。前走は新潟の平坦1600mで脚を使えなかったのですが、東京の1800mは良いなと言っていました。エリザベス女王杯本番は福永騎手はアメリカに行くということなので、ジョッキーをどうしようかこれから考えます。右回りは左回りよりスムーズではありませんが、脚は使ってくれると思います」

2着 アンドラステ(岩田望来騎手)
「馬の力は出せました。勝った馬は決め手があったので、少しの差で負けました。それでも力のあるところは見せられましたし、今後にもつながっていけたらいいですね」

3着 マルターズディオサ(田辺裕信騎手)
「理想は楽に前につけて脚を溜められればと思っていました。しかし枠もありますし、なかなか欲しいポジションとはいきませんでした。前走は出遅れても上がりの脚は良かったので、最後は踏ん張れるかなと思っていました。勝てはしませんでしたが脚を使ってくれました。脚質の幅が出たと思います」

4着 ドナアトラエンテ(C.ルメール騎手)
「良い競馬をしてくれました。後ろからよく来てくれましたが、最後の150mで疲れてしまいました。次はチャンスがあると思います」

10着 シゲルピンクダイヤ(和田竜二騎手)
「良い所につけているとエンジンがかかりません。追い出すと右にもたれて嫌々ながら走っている感じになってしまいました」

15着 マジックキャッスル(戸崎圭太騎手)
「いつものパフォーマンスが出来ませんでした。道中何かがあったわけではなく、直線でも進路はあったのですが反応できませんでした」

(via ラジオNIKKEI 

 

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