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ホーム勝負の明暗【先週の重賞回顧】函館記念など 2024 ⇒勝ち馬の強さと共に感じた「2&3着馬の共通点」とは?

【先週の重賞回顧】函館記念など 2024 ⇒勝ち馬の強さと共に感じた「2&3着馬の共通点」とは?

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

函館記念 2024 の回顧&未来の主役

2024年 7月14日(日) 1回函館12日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第60回農林水産省賞典函館記念
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
6 12 ホウオウビスケッツ 牡4 57.5 岩田康誠 1.59.2 02-02-02-02 35.3 3 (美)奥村武
2 4 グランディア セ5 56 三浦皇成 1.59.8 3 1/2 07-07-06-05 35.3 4 (栗)中内田充
5 9 アウスヴァール セ6 54 古川吉洋 1.59.9  3/4 01-01-01-01 36.4 14 *(栗)昆貢
1 1 サヴォーナ 牡4 57.5 池添謙一 1.59.9 ハナ 10-09-11-09 35.2 1 (栗)中竹和也
4 8 プラチナトレジャー 牡6 55 永野猛蔵 2.00.1  3/4 12-12-11-08 35.3 15 *(美)国枝栄
B8 15 チャックネイト セ6 58.5 佐々木大 2.00.1 ハナ 07-07-10-09 35.5 6 (美)堀宣行
3 5 サンストックトン 牡5 55 藤岡佑介 2.00.3 1 1/4 16-16-16-15 35.0 9 (美)鹿戸雄一
3 6 リカンカブール 牡5 58 津村明秀 2.00.3 クビ 03-04-06-05 35.8 11 (栗)田中克典
8 16 マイネルクリソーラ 牡5 56 丹内祐次 2.00.3 ハナ 10-09-06-07 35.8 10 (美)手塚貴久
10 5 10 トップナイフ 牡4 57.5 横山和生 2.00.4  3/4 03-03-03-03 36.2 2 *(栗)昆貢
11 6 11 アケルナルスター 牡5 56 黛弘人 2.00.6  3/4 14-13-06-09 36.1 13 (美)清水英克
12 B7 14 ハヤヤッコ 牡8 58.5 浜中俊 2.00.6 ハナ 14-13-15-12 35.5 12 *(美)国枝栄
13 1 2 オニャンコポン 牡5 57 菱田裕二 2.00.7  3/4 03-04-03-04 36.4 8 (美)小島茂之
14 4 7 エミュー 牝4 54 鮫島克駿 2.00.7 09-09-11-12 35.9 16 (美)和田正一
15 2 3 エンパイアウエスト 牝5 53 横山武史 2.00.8  1/2 12-13-14-15 35.9 7 (美)黒岩陽一
16 7 13 デビットバローズ 牡5 56 武豊 2.02.9 大差 06-04-05-12 38.5 5 (栗)上村洋行

ジンクスをぶち壊した

レース前に公開した記事や動画などで、私たちもご紹介していたので、ご存知の方も多かったと思うが、実は【函館記念】にまつわるこんなジンクスがある。

「前哨戦【巴賞】で連対した馬は、本番【函館記念】では好走できない」

以下、過去10年の【巴賞】連対馬が【函館記念】に出走した際の成績だ。

勝ち負けどころか、馬券圏内馬さえ一頭もいない。

そもそも【巴賞】⇒【函館記念】は中1週というタイトなローテーションだ。

ましてや勝ち負けするとなれば、どうしてもハードなレースになる。ダメージが残りため、本番では難しいレースを強いられてきたということだろう。

逆に言えば「巴賞で余裕残しで勝ち負けできるほどの馬なら、当然、本番でも戦える」ということ。

今回、ジンクスをぶち壊す形で【巴賞】&【函館記念】を連勝したホウオウビスケッツは、まさしくそういった馬だったということ。

 

秋の活躍も見えてきた

振り返ってみれば、ホウオウビスケッツは【巴賞】も完勝。序盤から先頭に立ったかと思えば、逃げ切りで2着馬に2馬身差をつけている。

3歳だった昨年【ダービー】でも6着に好走した馬が、確実に力をつけてきていた。

それでも「巴賞上位組は、、、」というジンクスを皆知っていたから3着にとどまったのだろう。

だが、データはあくまでもデータ。過去は過去。強い馬は強い。

大事なのは、目の前にいる「その馬」をフラットな目で見つめること。

ホウオウビスケッツの激走から、改めてそんなことを教わった気がする。

 

文句なし!ホウオウビスケッツ

その一方で「データはあくまでもデータ」とは言いながらも、十年も続いてきたデータを簡単に乗り越えたのは、やはり並の芸当ではない。

走力もそうだが、確実に好位を確保できるスピード、操縦性の良さ、渋太さや勝負根性も含め「G1でも好走も見据えられる素材」だと思う。
(少し気性に若い面もあるが、ライバルたちも速いG1で、好位確保争いをするためには、たしょう若くて行きたい面があるくらいば、ちょうどいいだろう)

【ダービー】でも健闘した重いので東京で、この秋、さらに輝くかもしれない。ここは奇をてらうことなく、順当に、未来の主役に指名したい。

意外な「2&3着馬の共通点」

勝ち馬の圧倒的な強さの一方で

「やっぱり函館記念は荒れるな」

と感じられた方も多いだろう。直近10年中、なんと7回で馬連50倍以上!

また、2020年&21年は、いずれも上位3頭のうち2頭が単勝二桁人気!

今年も馬連こそ43倍だったが、3着に14番人気馬が突っ込んだことで、3連単は特大57万馬券決着となった。

そんな厄介なレースを攻略するために、どういった考え方を用いれば良いのだろう?

ひとつ、今回の結果の中にヒントらしきものがあった。

それは2&3着馬の共通点。彼らはいずれも「セン馬」なのだ。

 

タフすぎるコースだからこそ「気性」

レース前に公開した「函館記念の狙い」のコラムでも書いたが「小回り直線平坦コース」のイメージがある函館だが、実際にはコース全体では大きな高低差がある。

同じ北海道でも、札幌とは全く性格が異なる舞台。とにかくタフだ。

函館競馬場(via JRA)

もちろん、関係者もそういった面はわかっているから【函館記念】に出てくるような馬は、基本的にはスタミナが豊富。

だが、そうした中でも、わずかなスタミナロスが命取りとなることは間違いない。

だからこそ、ある意味では「気性の良さ」こそが勝利を分ける最大の要素だったりするのだ。

繰り返すが、今回の2&3着馬はいずれもセン馬。

手術をしたくらいだから、元々は若さのあった馬なのだろう。だが、現在は、共にむしろ大人びた精神面を備えているようにさえ思える。

もちろん、細かい部分を見れば他にも色々あるかもしれないが、その大人びた気性が好走の大きな要因の一つであることは間違いないとみる。

今記した内容は、来年の【函館記念】を予想する際にも必ず役立つはずだ。

だいぶ先にはなってしまうが、、、(笑)頭の片隅にでも入れておいてもらえたら幸いだ。

 

函館2歳S 2024 の回顧&未来の主役

2024年 7月13日(土) 1回函館11日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第56回函館2歳S
2歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(特指) 芝 1200m 14頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
5 7 サトノカルナバル 牡2 55 佐々木大 1.09.2      04-04 34.8 1 (美)堀宣行
4 5 ニシノラヴァンダ 牝2 55 永野猛蔵 1.09.4 1 1/4    01-01 35.4 8 (美)奥平雅士
1 1 エンドレスサマー 牡2 55 横山和生 1.09.4    02-02 35.1 2 (美)上原佑紀
8 14 ヤンキーバローズ 牡2 55 岩田康誠 1.09.5  1/2    10-09 34.2 5 (栗)上村洋行
6 10 カルプスペルシュ 牝2 55 鮫島克駿 1.09.5 クビ    05-05 34.9 4 (栗)石坂公一
3 3 リリーフィールド 牝2 55 武豊 1.09.7 1    12-11 34.1 6 (栗)小崎憲
4 6 モズナナスター 牝2 55 菱田裕二 1.09.8 1    02-02 35.6 12 (栗)矢作芳人
2 2 チギリ 牝2 55 北村友一 1.09.9 クビ    10-11 34.5 9 (美)鹿戸雄一
6 9 ヴーレヴー 牝2 55 浜中俊 1.09.9 ハナ    12-11 34.4 7 (栗)武幸四郎
10 8 13 エメラヴィ 牝2 55 横山武史 1.10.0 クビ    09-09 34.9 3 (栗)松永幹夫
11 3 4 ヒデノブルースカイ 牡2 55 高杉吏麒 1.10.2 1 1/4    07-07 35.3 10 (栗)梅田智之
12 7 11 シュードタキライト 牡2 55 丹内祐次 1.10.5 2    05-06 35.9 11 (美)菊川正達
13 5 8 ラインパシオン 牝2 55 大江原比 1.11.0 3    07-07 36.1 14 (美)水野貴広
14 7 12 オカメノコイ 牝2 55 藤岡佑介 1.13.8 大差    14-14 37.6 13 (美)小笠倫弘

勝ち馬をどう見る?

2歳世代最初の重賞ということで、注目を集める【函館2歳S】

その一方で「先に繋がらない重賞」という見方をされていることも事実だろう。

確かに、ここで好走した馬たちのその後を振り返ってみると「早熟」だったり「函館芝1200Mという条件だからこそ走れた」というように思える馬ばかりだ。

ただし!

今回の優勝馬サトノカルナバルに関しては、これまでの馬たちとは違う。「本物」である可能性が極めて大きいと思う。

 

そもそも、レース前の段階から「素材」としては、この馬がNo1であることは明らかだった。

昔から言われていることではあるが「東京でデビューさせる馬は、関係者の期待が非常に大きい」

大器だからこそ、数多くビッグレースが行われる東京をいち早く経験させておきたいという思いが、関係者にはある。

競馬の世界では、あらゆる常識が変化、進化していると言われているが、この点だけは変わらないと思う。

サトノカルナバルは、東京の芝1400Mで、レーン騎手を背にデビュー。しかも2着馬に7馬身もの大きな差をつけて勝利している。

 

「強い馬」が「強い競馬」をした

一方で、勝ちっぷりがあまりにも鮮やかでスケールの大きさを感じさせるものだっただけに

「強いことはわかるけど、函館芝1200Mという条件はどうなんだ?」

と考える人も少なくなかったと思う。

だが、結果はご覧のとおりの完勝。

東京と函館ではコースの性格がまるで違うだけに

コース適性が合っていたかどうか、正直いってわからない。というより、レースぶりをみると、本質は広いコース向きに思える。

だが、そんなことを議論する必要がないほど、明確に力が抜けていた。

ライバルたちだって、新馬戦や未勝利戦を完勝してきた馬ばかり。そうした面々を全く問題にしなかった。

強い馬が強い競馬をした。今後のローテーションはわからないが、上でも記したように、これまでの勝ち馬とは違うし、どの路線で進むにせよ、G1まで狙っていける存在になると思う。

重賞初勝利を飾った佐々木大輔騎手と共に、今後の大きな活躍に期待したい。

 

未来の主役に指名するなら

勝ち馬が一枚抜けていることを前提に、もう一頭、将来性に期待する馬をご紹介したい。

4着ヤンキーバローズ

結果は勝ち馬から0.3秒差の4着。惜敗だ。

枠順が大外の8枠だっただけに「枠による距離ロスが合ったから、高く評価しているの?」と考える人もいるかもしれないが、そうではない。

【函館2歳S】は、毎年のように7枠や8枠の馬が活躍している。

経験の浅い馬たちばかりのレースだけに、ごちゃつく内よりは、むしろ伸び伸び走れる外。むしろ枠には恵まれていた。

それよりも「距離」だ。4角9番手通過からもわかる通り、少々、追走に苦しんでいるようにみえた。それゆえ、脚も溜まらなかったに違いない。

ただ、それでいながら、上がり3ハロンではメンバー中で2番目の脚を繰り出している。

追われてからの反応も良かったし、勝ち馬には及ばないにせよ、相当な素材だろう。

できれば「マイル」で見たい。

2歳の重賞という点でいえば、仮に出走できれば、デイリー杯2歳Sあたり、面白そうな気がするが、どうだろうか。

ぜひ、注目してほしい!

 

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