函館スプリントステークス 2018【回顧】一度期待した馬をどこまで信じ抜けるか？

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！

勝負の明暗 はここだった！

【回顧】函館スプリントステークスステークス 2018 における勝負の明暗

さて、このレースに関しては、まずは上位４頭の「通過順位」に注目してほしい。

上の順位表をご覧頂ければ一目瞭然だが、念のため、４頭だけを抜け出してみよう。

１着セイウンコウセイ⇒01ー01

２着ヒルノデイバロー⇒06ー05

３着ナックビーナス⇒03ー03

４着アドマイヤゴッド⇒13ー13

何と、１着馬が逃げ、２着馬が中団（やや前方）、３着馬が好位、４着馬が差しと、見事に脚質が分かれているじゃないか！

何が言いたいかというと、この結果は「いかなる位置取りでも十分に力が出せる流れだった（つまり全馬にとって平等な流れだった）」ということの証明になるのだ。

そういったレースにおいて上位に食い込んだ彼らは本当に力があると結論付けて良いだろう。この先、秋競馬においても、十分に活躍が見こるとみた。

中でも優勝したセイウンコウセイに関しては「さすがはＧ１馬」ということになる。後続に迫られながらも、抜かせなかった底力、勝負根性に感心させられた。

Ｇ１実績のある馬が有利だという考え方に間違いはなかったが・・・

正直に申し上げるが、今回のレースにおいて、私たちキングスポーツは８番のワンスインナムーン（２番人気⇒８着）に期待していた。

タフな洋芝、ましてや厳しい流れが予想されるメンバー構成だったからこそ「最後はＧ１で実績のある馬の底力が勝負を分ける」と考えたのだ。例年、大荒れするレースだし、今年もその可能性があると考えていたが、少なくとも勝ち馬に関しては伏兵の割り込む余地はない筈！

結果的に、その考え方に間違いはなかった。だが、勝ったのはワンスインナムーンではなく、昨年のＧ１【高松宮記念】の勝ち馬・セイウンコウセイだった。

もちろん、競馬だから予想が外れることはある。しかし、今回の選択ミスだけは、どうしても反省しなくてはいけない。

それは、セイウンコウセイが、今年の【高松宮記念】におけるキングスポーツの軸馬であり、尚且つ６着に敗れたレース後も「結果はともかく内容は評価できる。まだ終わっていない」と考えていたからだ。

前走【京王杯ＳＣ】（12着）があまりにも物足りなかっただけに、自身の中での評価が揺らいでしまったことは認めざるをえない。

今一度、一度期待した馬をどこまで信じ抜けるのか？（あるいは本当に信じ抜くべきなのか？）といったことを自身に問いかけたいと思う。

この敗戦を決して無駄にはしない！糧として、更に予想家としてレベルアップした姿をお見せすることを誓いたい。

昆調教師にコメントにヒントがあった

もう一頭、取り上げておきたいのは２着馬のヒルノデイバロー。

上で「上位に食い込んだ彼らは本当に力があると結論付けて良いだろう」と記した通り、ヒルノデイバローは強い！という前提で話をさせて頂く。（そもそも、３走前にはあのサングレーザーと同タイムで走っているのだから、強くて当然なのだが）

ポイントはレース前の昆調教師の「勝利する絶好のチャンスだ」というコメント。

調教師にせよ騎手にせよ、特にレース前の会見などでのコメントは、本音を言わない人も少なくない。だが、昆調教師は、歯に衣着せぬというか、率直な思いを語ってくれることが多い。

そんな師が「絶好のチャンス」とまで語ってのだから、胸騒ぎがし、休み明け＆10番人気の伏兵だったが、相手で押さえておいた。軸馬が凡走している以上、どうにもならないが・・・。

このように、コメントに込められた思いを読み切るということも、馬券で勝つための重要な要素であることを是非覚えておいて頂きたい。

【函館スプリントステークス 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。

【みんなのＫＥＩＢＡ 次回6月24日(日) 午後3時 宝塚記念】
函館ＳＳ・ＧⅢは３番人気①セイウンコウセイが去年の高松宮記念以来の勝利！２着は１０番人気⑨ヒルノデイバロー。３着は１番人気⑦ナックビーナスでした。３連単は①－⑨－⑦で８万１９００円。 pic.twitter.com/ZpvnFiNu4D

— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) June 17, 2018

【函館スプリントステークス 2018】のレース後の関係者のコメント

～レース後のコメント～
１着　セイウンコウセイ（池添謙一騎手）
「最後は際どかったですが、よく凌いでくれました。この枠でしたし、しっかりスタートを切ってくれたので、主張して行きました。最後は詰め寄られましたが、よく頑張ってくれました。すごく乗りやすくて、力のある馬です。自分のレースができればと思っていました。復活のお手伝いができて嬉しいですし、良かったです」

（上原博之調教師）
「滞在競馬で気候も涼しく、いい状態でレースに臨めました。ＧＩ馬ですしホッとしています。暑さに弱いところがありますので、この後は馬の様子を見てオーナーと相談して、ＧＩに向けて一度使うかどうか決めます」

２着　ヒルノデイバロー（四位洋文騎手）
「よく頑張りましたが、あそこまで行ったらかわしてほしかったです。悔しいです」

３着　ナックビーナス（三浦皇成騎手）
「リズム良く行けましたが、前が止まりませんでした。３番手でスムーズに、最後まで頑張ってくれています」

６着　ラインスピリット（森一馬騎手）
「いつもは楽に行けるのですが、初めての洋芝の影響か、ずっと手を動かしての追走でした。直線はジリジリ伸びていますし、後半の方が走りはスムーズでした」

８着　ワンスインナムーン（石橋脩騎手）
「スタートを上手に出て、セイウンコウセイが行きたそうでしたから、行かせてレースを進めました。道中いい感じでしたが、直線で伸びあぐねてしまいました」

１６着　ライトフェアリー（柴山雄一騎手）
「外の４番手できつい感じになってしまいました。自分の形にできなかったことが敗因と考えます」

（via ラジオNIKKEI ）

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