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ホーム勝負の明暗有馬記念 2021【回顧】エフフォーリア時代における「馬券の勝者」を目指して!そして全ての出走馬へ「心からのありがとう」を!

有馬記念 2021【回顧】エフフォーリア時代における「馬券の勝者」を目指して!そして全ての出走馬へ「心からのありがとう」を!

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】有馬記念 2021 における勝負の明暗

2021年12月26日(日) 5回中山8日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第66回有馬記念
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 2500m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
5 10 エフフォーリア 牡3 55 横山武史 2.32.0   09-09-08-05 35.9 1 2.1 516 +2 (美)鹿戸雄一
3 5 ディープボンド 牡4 57 和田竜二 2.32.1  3/4 05-06-06-05 36.1 5 20.9 502   (栗)大久保龍
4 7 クロノジェネシス 牝5 55 ルメール 2.32.2  1/2 07-07-08-08 36.0 2 2.9 478   (栗)斉藤崇史
5 9 ステラヴェローチェ 牡3 55 M.デム 2.32.3  1/2 10-11-10-08 35.9 3 7.9 498 +4 (栗)須貝尚介
8 16 タイトルホルダー 牡3 55 横山和生 2.32.5 1 1/2 02-02-02-02 36.9 4 10.2 476 +12 (美)栗田徹
6 11 アリストテレス 牡4 57 武豊 2.33.0 3 15-15-14-12 36.4 9 47.7 474 -6 (栗)音無秀孝
7 13 アカイイト 牝4 55 幸英明 2.33.1  1/2 12-12-13-10 36.6 6 31.8 516 +2 (栗)中竹和也
2 3 モズベッロ 牡5 57 池添謙一 2.33.5 2 1/2 13-13-10-13 37.1 14 146.2 488 0 *(栗)森田直行
4 8 ユーキャンスマイル 牡6 57 藤岡佑介 2.33.6  1/2 14-14-14-15 36.9 16 150.6 512 +6 (栗)友道康夫
10 8 15 キセキ 牡7 57 松山弘平 2.33.6 クビ 07-07-06-03 37.6 7 43.8 516 +4 (栗)辻野泰之
11 3 6 ウインキートス 牝4 55 丹内祐次 2.34.3 4 03-03-03-05 38.5 12 70.0 480 +10 (美)宗像義忠
12 6 12 シャドウディーヴァ 牝5 55 横山典弘 2.34.3 ハナ 03-04-05-10 38.4 13 144.5 476 -2 (美)斎藤誠
13 1 2 パンサラッサ 牡4 57 菱田裕二 2.34.4  1/2 01-01-01-01 39.1 8 45.5 480 +6 (栗)矢作芳人
14 1 1 ペルシアンナイト 牡7 57 C.デム 2.34.6  3/4 05-04-03-03 38.8 11 62.3 500 -2 (栗)池江泰寿
15 2 4 メロディーレーン 牝5 55 岩田望来 2.35.2 3 1/2 10-10-10-13 38.8 15 146.8 352 -2 *(栗)森田直行
16 7 14 アサマノイタズラ 牡3 55 田辺裕信 2.35.4 1 1/4 16-16-16-16 38.4 10 51.1 496 +4 (美)手塚貴久

 

これぞ「大一番」

このコラムを読んで下さっている方の中には、馬券で良い思いをされた方もいれば、悔しい思いをされた方もいるだろう。

だが、そうした全ての方たちに共通するのが

ビッグレースらしい忘れられない戦いだった

という、清々しい思いではないだろうか。

優勝したエフフォーリアの強さにばかり目が、その強さを際立たせたのは、ライバルたちの質の高い走りに他ならない。

エフフォーリアも、ライバルも強かった

トリッキーで何が起こるかわからない舞台だと言われる中山芝2500Mにおいて、上位人気5頭がキッチリと掲示板を占めるというのは、それだけ彼らの能力が抜けていたのとの証。

穴党のキングスポーツとしては、本音を言えばもう少し荒れてほしかったが(笑)

だが「競技」としての競馬を考えれば、やはり力のある馬同士が力を出し切った上でのガチンコ勝負は、見応えがあった。

心の底から「素晴らしい有馬記念」だったと申し上げたい。

 

全ての出走馬に対して「心からのありがとう」を

同時に、もうひとつ申し上げなければいけないことがある。

それは上でご紹介した上位人気の面々だけではなく、出走し、激闘を終えた全ての馬たちに対しての心から敬意と感謝。

改めて申し上げるまでもなく【有馬記念】は誰もが出られるレースではない。

皆、何度も大レースを戦い、実績を積み重ね、ここに辿り着いた超一流馬たちなのだ。

残念ながら着順はついてしまったが、勝った馬も負けた馬も、胸を張ってほしい。

 

また、昨年に続いて新型コロナ問題に苦しみながらも、一度も中断することなく開催を続けてくれた関係者の方々への感謝も忘れてはいけない。

私たちはこの一年、何度、競走馬たちの激走にパワーと勇気をもらっただろう。

それも、競馬が行われていたからなのだ。

引き続き、関係者の方々には難しい状況が続くだろうが、開催の継続を心より願っている。

 

回顧することはあまりないとしても

さて、冒頭でも記したように、今回の【有馬記念】は上位人気の5頭が掲示板を独占(着順の違いこそあったが)

正直に申し上げると、こういった類のレースはあまり回顧することがない。

というのも、回顧のコラム自体が「レースを振り返ることで明日の夢馬券の糧にする」点を目的としているからだ。

例えば、力はあるが、不利があって惨敗した馬がいるとする。

「前走の着順」が馬券の売上に直結しやすい現代の競馬においては、例え本当は力があろうとも、人気を落とすだろう。

こうしたタイプをご紹介してきたのが回顧のコラムだし、そこに、明日の夢馬券のチャンスが生まれてくるのだと考えている。

とはいえ「じゃあ今日は回顧をお休みします」とは言えないので。笑

今回は特別に!改めて、エフフォーリアの強さ&鞍上・横山武史騎手の魅力を、皆様と共有する回にさせていただこうか!

年に一度の有馬記念だし、たまにはこんな回顧もいいんじゃないかな!?

 

エフフォーリアはディープインパクトの再来!?

まずはエフフォーリアの【有馬記念】初制覇に対して、心からの祝福を申し上げたい。

さて、戦前より、有料会員様やYouTubeにおいて、私たちはエフフォーリアの勝利を断言していた。

何と言っても、前走の【天皇賞秋】において、無敗の3冠馬コントレイルを退けているのだ。

その結果を物差しに考えれば、ここで凡走するケースは想像できなかったが、案の定の危なげのない勝利だった。

そんなエフフォーリアのクラシック路線におけるライバルの1頭で、今回も出走したタイトルホルダーの生産者でもある、岡田牧雄氏は、次のような旨のことを語っていたそうだ。

「エフフォーリアはディープインパクトの再来、匹敵するレベルの馬だと思う」

今、日本の競馬界において、最も馬に精通している人間の一人とも言われる岡田牧雄氏。その人から出た言葉だけに本当に重みがある。

 

エフフォーリアはディープインパクト級!?

それでも、皆様の中にはこのように思われる方もいるかもしれない。

「エフフォーリアの強さはわかるけど、ディープインパクトは桁違いだよ」

卒直に言って、私もディープインパクトの最大の武器でもある末脚の瞬発力、爆発力はエフフォーリアよりも上だと思う。

だが、エフフォーリアには、少なくとも3歳有馬の時点でのディープインパクトよりも「明確に上」だと思える点がある。

 

最も素晴らしい点は?

ディープインパクトよりも明確に上だと思える点、それは

「負ける形が全く想像できない」

という部分だ。

私たちが見る限り、3歳【有馬記念】の時点でのディープインパクトには

「差してナンボの馬だけに、実績のある古馬に先に抜け出されたらどうかな」

という懸念材料があった。だから、実際に私たちもディープインパクトだけを1着固定にする馬券は買わなかった。

結果はご存知の通り。案の定、ハーツクライにやられた。(私たちはハーツ頭の馬券も買っていたので、3連単3万馬券の獲得に成功している)

一方、エフフォーリアは違う。

好位だろうが中団待機だろうが、位置取りを問わずに確実に自分の力を出し切ることができる。

コントレイルに完勝するほどの実力を、確実に出し切れるのだからスキはない。
だから、ディープインパクトの時には行わなかった「1着固定」の勝負に挑んだ。

 

魅力溢れる鞍上・横山武史

ディープインパクトは4歳になってから心身共にさらに進化しているだけに今後のことはわからない。

それでも、少なくとも3歳有馬終了時点では「互いに上」だというポイントがあるだけに、岡田牧雄氏の見立て通り「エフフォーリア=ディープインパクト級」の評価に間違いはなさそうだ。

そんなエフフォーリアの鞍上も頼もしい。ご存知・横山武史騎手だ。

彼がいかに素晴らしい騎手であるかは【天皇賞秋】の回顧の際に記した。同じことを何度も書くのはクドいから、ぜひそちらを参照したいただきたい。

参考⇒天皇賞秋 2020 回顧

 

簡単に言うと

名手だからこそ、名手がやりたいことがわかる。
そして、名手だからこそ、相手よりも早く、そこに馬を導くことができる。

【天皇賞秋】の際は、福永騎手が取りたかった筈の位置を、ことごとく先にゲットしていた。

当時22歳にしてこれだ。この先、彼はどこまで大きくなるのか?恐ろしささえ感じた。

 

切り替えの早さは名手の証

そんな彼に立ちはだかった大きな壁。

それは皆様もご存知の通り【有馬記念】前日の新馬戦。ゴール前の騎乗ぶりが注意義務を怠ったとみなされ、2日間の騎乗停止が発表された点だ。

その件については、本題とは外れるからここでどうこう言うつもりはない。
ただ、よりによって騎乗していた馬がエフフォーリアの半弟だったのだから、申し訳なさ、悔しさを含め、精神的にはかなり揺れたはずだ。

それでも!【有馬記念】のレース中は、そういったそぶりは全く見せなかった。

 

有馬へ向けて、しっかり切り替えた

道中での手綱さばきから、仕掛けどころまで、極めて冷静に感じられた。

「反省すべきは反省するが、あくまでも有馬は有馬」ということだろう。

この、驚くほどの切り替えの早さを見て、改めて末恐ろしさを感じた。

何と言っても、豊騎手にせよ、お父さんの横山典弘騎手にせよ、歴代の名手は皆、誰よりも切り替えが早いと言われてきた男たちなのだから。

 

エフフォーリア時代へ&クロノジェネシスへの感謝

さあ、人馬両者の魅力からも、エフフォーリア時代の到来は間違いないだろう。

ただ、どれだけエフフォーリアが勝とうが、決して、馬券が堅いレースばかりとは限らない。

今回だって、1番人気が買っての馬連1,740円だから、悪い配当ではない。同じ【有馬記念】でいえば、昨年も1番人気クロノジェネシスが優勝しながら、馬連万馬券が出ていた。

こうした「相手の伏兵」を積極的に狙っていくことで

エフフォーリア時代における穴馬券の勝者

を目指すつもりだ。穴のキングスポーツのこれからに期待してほしい。

 

同時に、今名前を挙げたクロノジェネシスは、今回の【有馬記念】がラストランだ。

彼女には昨年の有馬で勝たせてもらったし、今年6月の【宝塚記念】もそうだった。

本当に感謝は尽きないし、強さも十分に理解している。

ただ、今回は海外遠征帰りの分、明確にエフフォーリアとは仕上がりの差があっただけに、評価を下げた。仮に彼女がこの秋を国内で戦い、順調にここを迎えていたらどちらを軸に選択しただろうか、、、?

兎にも角にも、今後、繁殖としての仕事が待っているだけに、無事にゴールできたことが何より。

ここ数年の競馬界を引っ張ってくれた功労馬へ対する敬意という部分も含め、今回のコラム、彼女に対する感謝の言葉で締めさせてほしい。

今まで本当にありがとう!そしてお疲れ様。

 

レースを見逃した方はコチラ

 

【有馬記念 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 エフフォーリア(横山武史騎手)
「皆さんご存知の通り、僕の不甲斐ない騎乗によって騎乗停止になってしまい、有馬記念を勝てて嬉しいですが、心の底から喜べないのが残念です。公式会見でも言った通り、天皇賞(秋)が120%だったので、それに比べると落ちたかなという感じですが、それでも高い能力のある馬。(能力の)8割、9割出してくれればという思いでしたし、本当に馬が頑張ってくれて、良い結果が出て良かったです。初めての2500mで、一番長い距離だったので、折り合いが不安でしたが、すごく良い所でリラックスして走れましたし、ダービーの時と違い、余計なファイトをすることなく走ってくれて、道中すごく良いリズムで直線に向かえました。内側からディープボンドも来ていましたし、がむしゃらに追って、それに応えてくれた馬に感謝です。ありがとう、といつも思っていますが、良い思いも、悔しい思いも一杯経験させてくれた馬、特別な馬でまた一つ積み重ねられて良かったです」

(鹿戸雄一調教師)
「皆さんの応援のおかげで、期待に応えられたと思います。ジョッキーは、ここまでの状態は少し物足りないと話していましたが、体調は良くなっていましたし、元気も良かったので、それほど心配していませんでした。金曜日に坂路で調整した時には雰囲気が良かったので、天皇賞の時とほぼ同じ状態に近づいていると思いました。パドックでもいつも通り穏やかな感じで、落ち着いて歩いていていいな、と感じました。ジョッキーには『武史が一番上手いから信じて乗ってこい』と伝えました。レースでは、前が少し速くなったので後ろの位置になりましたが、折り合いはついていたので、最後は必ず脚を使ってくれると思いながら見ていました。ゴールの瞬間はホッとした感じです。(今後について)ひとまず明日放牧に出し、十分にケアして、それから考えたいと思います」

2着 ディープボンド(和田竜二騎手)
「理想的な感じで流れてくれました。内にこだわって手応え十分に周ってきましたが、相手が強かったです。海外遠征から帰ってこのパフォーマンス、今後に向けて馬も良くなっていくと思うし、来年も楽しみです」

3着 クロノジェネシス(C.ルメール騎手)
「道中良い感じでした。向正面もエフフォーリアをマークしながら、手応えもとても良かったです。直線はエフフォーリアの後ろにつけて、よく走ってくれました。精一杯走ってくれました。相手が強かったです」

4着 ステラヴェローチェ(M.デムーロ騎手)
「道中は勝ち馬をマークする位置につけられました。そして瞬発力勝負にならないようにこの馬を信じて、早めに上がっていきました。最後は苦しくなってしまいましたが、力のある馬です」

5着 タイトルホルダー(横山和生騎手)
「調教の時から不安はありませんでしたし、その通りの競馬ができました。リズム良くいい競馬ができて、一瞬夢を見ました。目標にされる立場でも、一線級の相手に力のあるところを見せられました。プラス12kgも成長分です」

6着 アリストテレス(武豊騎手)
「レース前は気が入りすぎていて、馬群から離して走りました。良く走っていると思います」

7着 アカイイト(幸英明騎手)
「自分の競馬はできました。課題の折り合いもスムーズだったと思います。これからも楽しみです」

10着 キセキ(松山弘平騎手)
「ラストランに騎乗させてもらって感謝しています。大外の厳しい枠でしたが、しっかり流れに乗って折り合いもつきました。上手にレースをしてくれました。一瞬見せ場もありましたし、最後まで頑張ってくれたと思います」

16着 アサマノイタズラ(田辺裕信騎手)
「今日のような手応えの感じは初めてです。いつもならスイッチが入ってガツーンと来るところがあるのですが、不可解です。何もなければ良いのですが...」

(via ラジオNIKKEI 

 

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