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神戸新聞杯 2021【回顧】予想には「切り替え」が必要だ!

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】神戸新聞杯 2021 における勝負の明暗

2021年 9月26日(日) 5回中京7日 天候 : 雨  馬場状態 : 不良
【11R】 第69回神戸新聞杯
3歳・オープン・G2(馬齢) (牡・牝)(国際)(指定) 芝 2200m 10頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
5 5 ステラヴェローチェ 牡3 56 吉田隼人 2.18.0 09-08-09-09 35.6 2 3.0 506 +18 (栗)須貝尚介
7 7 レッドジェネシス 牡3 56 藤岡康太 2.18.0  1/2 07-08-07-06 35.9 5 26.5 490 0 (栗)友道康夫
4 4 モンテディオ 牡3 56 池添謙一 2.18.5 3 02-02-02-02 36.8 8 41.1 474 -4 (栗)四位洋文
8 10 シャフリヤール 牡3 56 福永祐一 2.18.7 1 1/2 05-05-06-06 36.6 1 1.8 452 +8 (栗)藤原英昭
3 3 キングストンボーイ 牡3 56 ルメール 2.18.7 07-07-07-08 36.5 3 7.7 500 +4 (美)藤沢和雄
7 8 イクスプロージョン 牡3 56 松山弘平 2.19.1 2 1/2 03-03-03-03 37.3 7 33.0 472 -4 (栗)杉山晴紀
1 1 セファーラジエル 牡3 56 鮫島克駿 2.19.2  3/4 10-10-10-10 36.4 6 33.0 522 +4 (栗)高柳大輔
2 2 ワンダフルタウン 牡3 56 和田竜二 2.19.4 1 05-05-05-03 37.5 4 9.1 472 +2 (栗)高橋義忠
B8 9 テイエムタツマキ 牡3 56 富田暁 2.20.6 7 01-01-01-01 39.1 10 190.0 484 -16 (栗)武英智
10 6 6 シゲルソウサイ 牡3 56 岩田康誠 2.22.2 10 03-03-03-03 40.4 9 145.4 490 -2 (栗)上村洋行

 

ダービー馬シャフリヤールが出走

改めて申し上げるまでもないが、これまでに数多くの名馬を輩出してきた出世レース【神戸新聞杯】。

例えば昨年も、ここを勝ったコントレイルが、本番【菊花賞】でも優勝!

見事に3冠を達成している。

そんなレースに、今年も【ダービー】優勝馬が出走。

ご存知、ディープインパクト産駒のシャフリヤールだ!

ダービー馬シャフリヤールが出走

優勝したという事実はもちろんだが、単勝1.7倍という圧倒的な評価を背負っていたエフフォーリアを叩き台の末に退けた内容も極めて価値がある。

当時、キングスポーツはシャフリヤールを予告の☆穴馬に指名。

勝利をプレゼントしてもらったことは感謝しているが、そういった「情」を抜きに、素直に

「素晴らしい馬が現れたな」

と感じたものだ。

 

まさか、4着に敗戦

ダービー馬だけに、ここはあくまでも叩き台。
それでも「まず好走は堅い」と確信して軸指名したが、、、終わってみれば4着。

それも、3着モンテディオにも1馬身半差をつけられるという「完全な馬券圏外」

正直に申し上げてショックだし、せめて3着は確保してほしかったという思いはある。

ただ、このコラムはあくまでも、先へ向けての糧とするための回顧。

今回は、敢えてシャフリヤール以外の個々の馬の細かい点には現級しない。
それは、他のスポーツ紙などがやってくれているだろう。

それよりも、本日のシャフリヤールの完敗を受けて

予想家として率直に今思うこと

を記してみたいと思う。

 

陣営の見解は「敗因は馬場」

まず、シャフリヤール陣営のレース後のコメントを確認してみよう。

福永騎手から。

道中の走りが、こういう馬場の影響か、ハミにもたれて頼って走るような走りでした。そのせいか追ってからもいつもの反応を見せられませんでした。

 

続いて、藤原英調教師。

「(レースは)完璧だけど、雨ですね。これだけ(馬場が)悪かったら仕方ない部分があります。(中略)良なら違っていたと思います。馬は良かったです。馬場が想定以上に悪かったです。このあとは、無事を確認した後、オーナーと相談して決めたいと思います」

言葉はそれぞれ違うが、要するに

敗因は雨による道悪の馬場

だというのが両者の共通の見解だ。

 

「言い訳」と「説明」を混同するのはもったいない

では実際にどうなのか?

私たちもレース中のフォームをダービーの時などと比べてみたが、明らかに違う。
やはりノメっていたように見える。

元々キレ味が魅力の馬だったが、完全に良馬場向きということなのだろう。

 

その一方で、鞍上らのコメントを聞いた競馬ファンからは、こういった声も多くあるようだ。

「言い訳するな」

もちろん、人間は十人十色だから、様々な感想があるのは当たり前だ。

ただ、私なりの考えを申し上げるなら

「言い訳」と「説明」の混同はもったいない

 

感情は感情として、関係者のコメントは「冷静な耳」できちんと聞いておいた方が良い。

特に、ここ数週の「レース回顧」を読んで下さっている方ならおわかりの通り

福永騎手のコメントは、馬の見立てなどを含めて非常に精度が高い

参考⇒ローズステークス 2021 回顧

 

わかったことはただひとつ!

また、長年の経験から、福永騎手は敗因の分析は極めて的確だと思う。

そして、今回の場合は私たちも実際に目で見て、やはり敗因は馬場だと確信する。

だから、結果からわかったことは

シャフリヤールは強いがオールマイティな馬ではない

ということだけ。必要以上に悲観することもない。

 

そもそも、本当に強い馬でなければ、ダービーは勝てない。

一方で、能力が拮抗している現代の日本競馬界では、あらゆる馬場状態で常にトップでいられる馬はほぼいない。

それこそ【凱旋門賞】に挑戦するクロノジェネシスくらいのものだろう。

(ひょっとしたら、同じバゴ産駒のステラヴェローチェが今後そうなる?)

 

一喜一憂しすぎずに

クロノジェネシスみたいな馬はなかなかいない

もちろん、私たちはプロの予想家だから、結果に対しては反省している。

だが同時に、敗れた段階から「次の勝利」へ向けて切り替えなくてはいけない。

そんな中で、感情に左右されて、必要以上に一喜一憂していたらもったいない。

そして、それは馬券を買われる皆様も同様だろう。

繰り返すようだが、切り替えて、冷静にジョッキーや調教師のコメントを聞くこと。

中には、本当に言い訳している人もいるかもしれないが(笑)毎週聞いていれば「本音を言っている人、そうでない人」は感覚でわかってくると思う。

そして、そのコメントは、私たちプロの予想家にとっても

馬券攻略における大きなヒントになっている

 

ひとつだけアドバイスを

さて、シャフリヤールについて、まだ今後はわからないが、個人的な感覚でいえば【菊花賞】にチャレンジしてみてほしい。

3000Mが特別向く馬だとは思わないが、東京の2400Mを勝てる馬だ。
早い時期から、関係者から2000M以上向きというコメントがあったように、兄のアルアインとはタイプが違う。世代限定戦なら十分に対応できると思う。

良馬場での本領発揮を見てみたい。もしくは【ジャパンカップ】へ!

 

そして最後にひとつだけアドバイスを

コラムのラストに、主な騎手のコメントを載せているが、ぜひ3着モンテディオの池添騎手のコメントに目を通してみてほしい。

特に後半部は、以前からモンテディオに対して、池添騎手が一貫して言い続けていることだし、私も同感だ。

何が書いてあるかは、読んでのお楽しみ(笑)

きっと参考になると思うので、チェックしてほしい。

 

レースを見逃した方はこちら

【神戸新聞杯 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 ステラヴェローチェ(吉田隼人騎手)
「こういう馬場だったので最後はバテバテになったような感じでしたが、よく交わしてくれたと思います。前半のレースから馬場を意識していて、今日は力のある馬がいたので、どっちを通るのかなと意識して見ていきました。馬が成長してくれていますし、今日は馬場がステラヴェローチェに向いたというのが大きいと思うので、どんな馬場でもダービー馬相手に頑張れるような馬になってほしいです。まだ全体的に緩さは残りますが、体つきがたくましくなりました。ゲートでまだ子供っぽさを出していたので、まだまだ勉強することはあります。このような形で無事に前哨戦を勝ってくれたので、次はどんな相手でもやってやるという感じで挑みたいと思います」

(須貝尚介調教師)
「勝つには勝ちましたが、勉強することは多々あります。おそらく次は菊花賞になると思います。オーナーと相談して、馬の状態を見ながらになります」

2着 レッドジェネシス(藤岡康太騎手)
「ゲートを出てから、この馬のリズムの中で離され過ぎずについて行ければ、と思っていました。馬群も外めに流れていましたし、内々を立ち回る形で運びました。走り方でこのような馬場は苦にしないと思っていました。勝負どころも内めをついて最後もよく伸びてくれています。勝ち馬の決め手にやられる形になりました。着差が着差だけに何とかしたかったですね」

3着 モンテディオ(池添謙一騎手)
「こういう馬場でしたし、良い所で競馬をしたいと思いました。スタートも決まったし、好位で競馬を進めていました。こういう馬場で走りにくそうなところがありましたが、何とか我慢して走ってくれました。直線もしぶとく一瞬グッと伸びてくれました。これは!と思いました。よく頑張ってくれました。まだ走りとかも4コーナーで動かした時に右手前に替えたり、まだ体が使い切れてないところがあります。本格化するのは来年ではないかと思います。その状態の中で、このメンバーの中よく頑張りました。権利をとれた事は良かったです」

4着 シャフリヤール(福永祐一騎手)
「一番人気で結果で応えられず、ファンの方には申し訳なかったです。馬のコンディションは良かったですし、返し馬の走りも良かったです。競馬に関しては、位置取りはベストだったと思います。良い形で運べました。道中の走りが、こういう馬場の影響か、ハミにもたれて頼って走るような走りでした。そのせいか追ってからもいつもの反応を見せられませんでした。いつもの後躯の瞬発力を発揮できませんでした。今日のような馬場をこなしてくれれば選択肢が広がると思いましたが、この馬は良でこそのタイプと感じました」

(藤原英昭調教師)
「(レースは)完璧だけど、雨ですね。これだけ(馬場が)悪かったら仕方ない部分があります。人気を背負ってファンの方には申し訳なかったです。自然(現象)の中で競馬をするわけですから仕方ない面ではあります。良なら違っていたと思います。馬は良かったです。馬場が想定以上に悪かったです。このあとは、無事を確認した後、オーナーと相談して決めたいと思います」

5着 キングストンボーイ(C.ルメール騎手)
「このような(しぶった)馬場で休み明けは大変ですね。でも凄く良い競馬をしてくれました。5着でしたが、ダービーホースの隣で良いパフォーマンスですが、良馬場の方が良いと思います」

6着 イクスプロージョン(松山弘平騎手)
「スタート良く、良い形で競馬が出来ましたが、最後は苦しくなりました」

7着 セファーラジエル(鮫島克駿騎手)
「今日は折り合いがポイントだと思っていたので、その点にウエイトを置いて競馬をしました。このような馬場は決して得意ではないです。3コーナーからのめりっぱなしです。ただ、今日は、次に向けて、折り合いのついた良いレースが出来ました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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