こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】小倉記念 2019 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | B6 | 8 | メールドグラース | 牡4 | 57.5 | 川田将雅 | 1.58.8 | 11-11-08-09 | 34.9 | 1 | (栗)清水久詞 | |
| ２ | 6 | 9 | カデナ | 牡5 | 56 | 北村友一 | 1.58.8 | クビ | 12-12-11-12 | 34.7 | 6 | (栗)中竹和也 |
| ３ | 5 | 6 | ノーブルマーズ | 牡6 | 56 | 高倉稜 | 1.58.9 | 3/4 | 03-03-02-02 | 35.3 | 5 | (栗)宮本博 |
| ４ | 3 | 3 | タニノフランケル | 牡4 | 55 | 松若風馬 | 1.58.9 | ハナ | 02-02-02-02 | 35.4 | 4 | *(栗)角居勝彦 |
| ５ | 7 | 11 | クリノヤマトノオー | 牡5 | 55 | 和田竜二 | 1.59.0 | 1/2 | 09-08-05-04 | 35.2 | 8 | (栗)高橋義忠 |
| ６ | 4 | 4 | アウトライアーズ | 牡5 | 54 | 丸田恭介 | 1.59.2 | 3/4 | 13-12-13-12 | 35.0 | 10 | (美)小島茂之 |
| ７ | 2 | 2 | アイスバブル | 牡4 | 55 | 福永祐一 | 1.59.2 | ハナ | 03-04-04-04 | 35.5 | 3 | *(栗)池江泰寿 |
| ８ | 5 | 7 | レトロロック | 牡7 | 55 | 松山弘平 | 1.59.3 | 1/2 | 07-08-11-09 | 35.3 | 7 | *(栗)角居勝彦 |
| ９ | 7 | 10 | シャイニービーム | 牡7 | 54 | 西村淳也 | 1.59.3 | クビ | 03-04-08-09 | 35.4 | 12 | (栗)羽月友彦 |
| 10 | 1 | 1 | カフェブリッツ | 牡6 | 54 | 藤井勘一 | 1.59.3 | ハナ | 03-04-05-04 | 35.5 | 11 | *(栗)池江泰寿 |
| 11 | 4 | 5 | アイスストーム | 牡4 | 54 | 武豊 | 1.59.4 | クビ | 07-07-05-04 | 35.6 | 2 | (栗)吉村圭司 |
| 12 | 8 | 12 | アドマイヤアルバ | 牡4 | 54 | 幸英明 | 1.59.5 | 3/4 | 09-08-08-04 | 35.6 | 13 | (栗)須貝尚介 |
| 13 | 8 | 13 | ストロングタイタン | 牡6 | 57 | 浜中俊 | 1.59.7 | 1 1/4 | 01-01-01-01 | 36.3 | 9 | *(栗)池江泰寿 |
まずは何より、メールドグラース＆関係者の皆様に心からの祝福を申し上げたい。
これで今年に入ってからは無敗となる５連勝＆重賞３連勝！
驚異的な成績だが、中でも今回は、これまで以上にメールドグラースの強さが際立ったのではないだろうか。
・前半1000Ｍが60.4という比較的ゆったりとした流れの中での４角通過９番手
・しかも小倉コースの直線は293Ｍしかない
・更にトップハンデとなる57.5キロを背負っていた
条件を並べてみると、とても勝てそうな雰囲気はないね。笑
それでも勝った！
豪快に差し切った！
強すぎるぞ！
レース後、鞍上の川田騎手は
と語っていた。いかにも川田節といった感じの馬を称える謙虚なコメント。
だが、これは建前ではなく全て本音だと思う。確かに、位置取りに苦しむ鞍上を、馬が自ら引っ張っていくかのようにさえ見える動きだった。
ありがたいことに、今回の【小倉記念】でキングスポーツは馬券を獲らせてもらったが、その喜び以上に、強い馬の強いレースぶりに興奮してしまった！
瞬発力と重厚さを兼備する末脚は、まるで全盛期のステイゴールドのよう。
そういえば、ステイゴールドも４歳の時に急成長！
一流馬の仲間入りを果たしたことは皆様もご存知の通りだ。
さて、４歳牡馬といえば、昨年の【ダービー】ウイナーであり、４月のＧ１【大阪杯】を制したワグネリアン、そして【凱旋門賞】への挑戦を表明したブラストワンピースが中心となってきた世代。
粒揃いでハイレベル。
一方で、卒直に言って競馬界を背負えそうな、突き抜けた存在は現時点では見当たらなかった。
だが！長年競馬予想に携わってきたプロの直感として
近い将来、メールドグラースが飛び出すかもしれない！
ハッキリとそう思っている。
見事な２着！カデナ！
もう１頭、やはり２着のカデナに触れない訳にはいかない。
先日急逝したディープインパクト産駒、父親に背中を押されたのだろうか、５番人気の低い評価を見事に覆した。
見事な上がり最速の末脚は、ハッキリを頭に焼き付いている。
誰もが、ディープを絡めたドラマを語りたくなるところ。
だが！実はディープの急逝云々とは別に「小倉記念では穴のディープインパクト産駒が強い」というデータはハッキリと出ているのだ。
レース前にキングスポーツが公開していたコラムの中から、該当部分だけ抜粋、転載したい。
近年の穴馬はどうだった？
ここで考えてみたのが、近年の伏兵達について。
私達は、伏兵を「６番人気以下」と定義し、直近５年の「馬券圏内馬」を調べてみた。
直近５年 ６番人気以下の馬券圏内馬
| 日付 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 斤量 | 頭数 | 馬番 | 人気 | 着順 | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017. 8. 6 | フェルメッツァ | 牡6 | 北村友一 | 55 | 13 | 5 | 6 | ３ | (栗)松永幹夫 |
| 2016. 8. 7 | クランモンタナ | 牡7 | 和田竜二 | 54 | 12 | 3 | 11 | １ | (栗)音無秀孝 |
| 2016. 8. 7 | エキストラエンド | 牡7 | 浜中俊 | 57 | 12 | 2 | 6 | ３ | (栗)角居勝彦 |
| 2015. 8. 9 | アズマシャトル | 牡4 | 松若風馬 | 56 | 17 | 15 | 6 | １ | (栗)加用正 |
| 2014. 8.10 | マーティンボロ | 牡5 | 藤岡佑介 | 56 | 14 | 13 | 6 | ２ | (栗)友道康夫 |
2019年8月3日(土) 19:21 現在
このように５頭いるのだが、何とこの５頭中、アズマシャトルを除く４頭が
ディープインパクト産駒
なのだ！
ディープ産駒=人気で好走ではない
ディープインパクト産駒といえばエリートホースのイメージが強いと思う。
ディープ自身の現役時代と同様に「人気を背負って好走する！」実は私自身もそういった印象をもっていた。
だが！【小倉記念】に関しては真逆。
穴で激走するのがディープインパクト産駒
だったのだ。
ということで、来年以降の【小倉記念】に穴のディープインパクト産駒が出走していたら、迷わず押さえることをオススメしたい。
次走こそ狙え！この馬が未来の主役だ！
ウオッカ産駒という期待値の高さゆえに、常にレース後は厳しい目にさらされることになるが、それでも地味に、しかし確実に力をつけていると感じるのが
４着のタニノフランケル
レース後、鞍上の松若騎手は
「理想としては逃げたかったのですが、出脚がつかずああいう競馬になりました。手応えの割に頑張ってくれました」
と語っていた。実は
「手応えの割に頑張ってくれた」
というのがポイント。
苦しくなってからもう一踏ん張りできるのは、馬の底力の証だと私達は考えている。これまで「名馬」と言われてきた馬も、皆そうだった。
４歳夏を迎え、いよいよ一皮剥けそうな印象。すぐにＧ１云々とはいかないだろうが。楽しみだ。
レースを見逃した方はコチラから
【みんなのKEIBA 次回8月11日(日)午後3時】
ディープインパクト追悼競争「小倉記念・ＧⅢ」は1番人気⑧メールドグラースが勝利。
5連勝で重賞3連勝。
川田将雅騎手 今年重賞通算10勝目
2着は6番人気⑨カデナ 。3着は5番人気⑥ノーブルマーズ
3連単は3万1100円の払い戻し。 pic.twitter.com/H3ya9Szuam— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) August 4, 2019
【小倉記念 2019】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 メールドグラース（川田将雅騎手）
「中が密集していたので外を選択したのですが、４連勝でここまで来ましたし、自信を持って走っている感じがしましたし、この馬の能力で勝った感じです。条件クラスの時はもう少し能力を出すことが難しいところがありましたが、勝ったことによって馬が自信をつけて、さらにその能力を自分で出そうとしているところがあるので、その分今日も楽な競馬ではなかったのですが馬自身が頑張って勝ち切ってくれたという印象です。毎週末たくさんのいい馬に乗せていただいて勝たせていただいているのは本当にありがたいことです。今回はいいチャンスをいただきましたから勝つことができてホッとしています。暑い小倉ですが足を運んでいただき見ていただければありがたいと思います」
２着 カデナ（北村友一騎手）
「以前乗った時とは全然違いました。脚がたまったらたまった分だけいい脚を使ってくれました。勝負どころで楽に上がっていけましたし、馬が良くなっていると思います」
３着 ノーブルマーズ（高倉稜騎手）
「メールドグラースの末脚がすごいのはわかっていましたから、少しでも前で流れに乗れればと思っていました。３番手でスムーズに運べましたし、この馬の脚は使ってくれました。力は出してくれました」
４着 タニノフランケル（松若風馬騎手）
「理想としては逃げたかったのですが、出脚がつかずああいう競馬になりました。手応えの割に頑張ってくれました」
５着 クリノヤマトノオー（和田竜二騎手）
「レースぶりは良かったですし、突き抜けるかと思ったのですが、手応えの割に弾けませんでした」
７着 アイスバブル（福永祐一騎手）
「やりたい競馬はできました。３コーナーで外に出し促しましたが、ペースについていけませんでした。上手く立ち回れたのですが」
８着 レトロロック（松山弘平騎手）
「ペースが落ち着いてしまい窮屈な競馬になってしまいました。もう少し流れてくれたら良かったのですが」
１１着 アイスストーム（武豊騎手）
「いい位置を取れましたし、流れに乗れ、悪くはなかったのですが、４コーナーで手応えがなくなってしまいました」
（via ラジオNIKKEI ）
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