こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
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共同通信杯杯 2024 の回顧&未来の主役
2024年 2月11日(祝) 1回東京6日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【11R】 第58回共同通信杯
3歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(特指) 芝 1800m 10頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | 8 | ジャスティンミラノ | 牡3 | 57 | 戸崎圭太 | 1.48.0 | 05-02-02 | 32.6 | 4 | (栗)友道康夫 | |
2 | 8 | 9 | ジャンタルマンタル | 牡3 | 57 | 川田将雅 | 1.48.2 | 1 1/2 | 03-05-04 | 32.6 | 1 | (栗)高野友和 |
3 | 7 | 7 | パワーホール | 牡3 | 57 | 田辺裕信 | 1.48.4 | 1 | 01-01-01 | 33.5 | 9 | (栗)昆貢 |
4 | 2 | 2 | ディマイザキッド | 牡3 | 57 | キング | 1.48.7 | 1 3/4 | 07-09-09 | 32.5 | 8 | (美)清水英克 |
5 | 6 | 6 | エコロヴァルツ | 牡3 | 57 | 武豊 | 1.48.7 | 頭 | 02-03-04 | 33.1 | 3 | (栗)牧浦充徳 |
6 | 1 | 1 | ベラジオボンド | 牡3 | 57 | 岩田望来 | 1.48.8 | 3/4 | 03-06-07 | 32.9 | 5 | (栗)上村洋行 |
7 | 4 | 4 | ミスタージーティー | 牡3 | 57 | 坂井瑠星 | 1.48.9 | 1/2 | 05-06-07 | 33.0 | 2 | (栗)矢作芳人 |
8 | 3 | 3 | フォスターボンド | 牡3 | 57 | 横山武史 | 1.49.3 | 2 1/2 | 10-09-09 | 33.1 | 7 | (美)中川公成 |
9 | 8 | 10 | エンヤラヴフェイス | 牡3 | 57 | キングス | 1.49.3 | 頭 | 07-03-02 | 33.9 | 10 | (栗)森田直行 |
10 | 5 | 5 | ショーマンフリート | 牡3 | 57 | ルメール | 1.49.6 | 1 3/4 | 07-06-06 | 33.8 | 6 | (美)手塚貴久 |
どうした?ミスタージーティー?
数多くの、後の名馬を輩出してきた注目の出世レース【共同通信杯】。
まず、優勝したジャスティンミラノが、新しい世代の主役候補に躍り出たことは素晴らしい。
戸崎騎手も絶賛していたが、距離が延びても問題なさそうだし、非常に楽しみだ。
また、1番人気のジャンタルマンタルも、2着だったとはいえ「目標が先」であることを思えば、十分に合格点だったのではないだろうか。
対して、気になるのは、ジャンタルマンタル以外の上位人気馬の苦戦だ。
その中で、5着エコロヴァルツ(3番人気)に関しては、明らかに序盤から掛かっており、全く力を出し切れていないので、ある意味では納得。
ただ、7着に敗れたミスタージーティー(2番人気)は一体どうしたのだろう?もちろん、こちらも精神的な未熟さを出した部分もあるが、、、
恐らく、今回のレースの結果を受けて、最も多くの方が気になった点がこの部分だと思う。
そこで、私たちなりの見解(あくまでも私見だとご理解いただきたい)を記してみようと思う。
私たちなりに思う「2つの理由」
まず一つは「陣営の気合が乗りすぎていた」のではないか。
レース後、坂井瑠星騎手は、こんなことを語っていた。
確かに、激しい入れ込みに思えた。
直接的な原因という意味では、間違いなく、この部分だろう。
だが、そもそもどうして、ミスタージーティーはこんなに入れ込んだのだろうと考えると、、、
前走【ホープフルS】の後、矢作調教師はこんなことを言った。「ジョッキーの酷い騎乗のせいで負けた」
その激に応えるかのように、そして借りを返さんとばかりに、年明けから坂井瑠星騎手は快進撃を続けている。
恐らく両者、さらには厩舎スタッフの中にでは、ホープフルSの負けは想像以上に悔しいものであり、何としても次走(つまり共同通信杯)では逆襲するという意識が、渦巻いていたのではないだろうか。
思い入れの強いレースだったからこそ
もちろん、その思いは持って当然だし、全く悪いことではない。
とはいえ、周囲の人間の雰囲気を敏感に察知すると言われるサラブレッド。ましてや経験の浅い3歳馬。
燃える雰囲気が、ミスタージーティーをナーバスにさせてしまったのかという想像はできると思う。
もう一つ、私たちが思う敗因は、単純に「馬のタイプ」の部分
ミスタージーティーは、完勝した新馬戦、さらに結果的には5着に敗れた前走も、前が開いた後は、驚くほどの瞬発力を使っていた。
だから、スローペースからの瞬発力勝負が予想された今回は、理想的な展開がイメージできた。
だが、あくまでも「現状」ということにはなるが、瞬発力を使える「距離」が、さほど長くはないのかもしれない。
さあ、これからだ!
もちろん、先ほどご紹介した入れ込みがあったことで、スタミナを消費しすぎたという部分もあるだろう。
それでも、直線で追われた直後は良い伸びをしたように見えたが、すぐに脚色が一緒になったように感じられた。
繰り返しになるが、あくまでも「現状」では、阪神や中山の内回り2000Mあたりがベストなのかもしれない。
(そういった意味では皐月賞に出られたら面白いが、今後、権利がとれるか!?)
とはいえ、悲観する必要はない。
今回、ミスタージーティーを信頼の軸馬に指名した私たちは、調教も入念に精査した。
間違いなく、その動きは、将来G1の大舞台での活躍を予感させるような、ハイレベルなものだった。
今ご紹介した2つの理由、特に前者に関しては、容易に克服できる部分だとも思う。
今回は残念だったが、十分に逆襲ができる馬!これからの馬!
未来の主役に指名して、ミスタージーティーと一緒に「リベンジ」させてほしい!
京都記念 2024 の回顧&未来の主役
2024年 2月11日(祝) 2回京都6日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【11R】 第117回京都記念
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(特指) 芝・外 2200m 12頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 3 | プラダリア | 牡5 | 58 | 池添謙一 | 2.12.1 | 05-04-05-04 | 34.8 | 3 | (栗)池添学 | |
2 | 5 | 5 | ベラジオオペラ | 牡4 | 57 | 横山和生 | 2.12.2 | 3/4 | 06-06-07-08 | 34.6 | 1 | (栗)上村洋行 |
3 | 1 | 1 | バビット | 牡7 | 57 | 団野大成 | 2.12.5 | 2 | 02-02-02-02 | 35.5 | 9 | (栗)浜田多実 |
4 | 7 | 10 | シュヴァリエローズ | 牡6 | 57 | 西村淳也 | 2.12.6 | クビ | 03-04-03-03 | 35.4 | 8 | (栗)清水久詞 |
5 | 5 | 6 | ラヴェル | 牝4 | 54 | M.デム | 2.12.6 | クビ | 06-06-05-06 | 35.2 | 6 | (栗)矢作芳人 |
6 | 2 | 2 | ブレイヴロッカー | 牡4 | 56 | 酒井学 | 2.12.7 | クビ | 10-09-07-06 | 35.1 | 5 | (栗)本田優 |
7 | 6 | 7 | プラチナトレジャー | 牡6 | 57 | 岩田康誠 | 2.12.7 | クビ | 12-12-10-09 | 34.8 | 10 | (美)国枝栄 |
8 | 7 | 9 | ルージュエヴァイユ | 牝5 | 55 | 松山弘平 | 2.12.8 | 1/2 | 09-09-10-10 | 35.0 | 2 | (美)黒岩陽一 |
9 | 8 | 11 | マテンロウレオ | 牡5 | 57 | 横山典弘 | 2.13.1 | 1 3/4 | 03-03-03-04 | 35.9 | 4 | (栗)昆貢 |
10 | 8 | 12 | アフリカンゴールド | セ9 | 57 | 国分恭介 | 2.13.2 | 3/4 | 01-01-01-01 | 36.8 | 7 | (栗)西園正都 |
11 | 6 | 8 | ナイママ | 牡8 | 57 | 和田竜二 | 2.13.3 | 1/2 | 10-09-10-12 | 35.4 | 12 | (美)武藤善則 |
12 | B4 | 4 | ジェットモーション | セ8 | 57 | 田口貫太 | 2.14.0 | 4 | 06-06-07-10 | 36.3 | 11 | (栗)藤岡健一 |
このレースは「素直」にいきたい
上でご紹介した【共同通信杯】。そして、この後ご紹介する【クイーンカップ】。
言うまでもないが、両レースは、共に3歳限定戦。
当然「これから変化(進化)していく馬」が少なくないだけに、必ずしも、今回の結果と、彼らの未来の活躍がイコールとは言えない。
そんなこともあって、両重賞では「敗れた馬」の中から未来の主役を指名した。
対して【京都記念】。
力のある馬も揃っており、中身のあるレースをした馬も多かったが、ただし彼らは「古馬」
成熟している馬が多いだけに、3歳戦とは違い、今日の結果を、そのまま受け止めても良いと感じた。
ということで、優勝したプラダリアを素直に未来の主役に指名した。
鞍上のコメントに納得
レースぶりについては、皆様もご覧の通り。
終始好位を追走した後、4コーナー4番手から、直線では楽に抜け出して鋭く伸びる!
結果的には、後ろから追い込んできた2着馬ベラジオオペラ相手に3/4差だったが、追い込まれてからもうひと伸びした点から、着差以上の余裕があったことは間違いない。
元々、道悪での【京都大賞典】の優勝実績があるように、コース適性、荒れ馬場適性が高い面はあると思うが、これまで、どちらかといえば「相手なりに走る安定感」が持ち味のような面があった。
しかし、今回、抜け出し際の動きからは、これまでにない速さと力強さが感じられた。強くなっているのだ!
レース後、池添ジョッキーがこんなことを言っていた。
池添騎手が言うように、確かに【有馬記念】では苦しんだ。
だが、それから2ヶ月も経っていないが、今日のプラダリアなら、G1でも戦えるような気がしてならない。
稀代の勝負師に導かれ、プラダリアがG1で躍動する日は、決して遠くはないだろう。楽しみにしている!
クイーンカップ 2024 の回顧&未来の主役
2024年 2月10日(土) 1回東京5日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【11R】 第59回デイリー杯クイーンカップ
3歳・オープン・G3(馬齢) (牝)(国際)(特指) 芝 1600m 13頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | 13 | クイーンズウォーク | 牝3 | 55 | 川田将雅 | 1.33.1 | 11-11 | 33.4 | 1 | (栗)中内田充 | |
2 | 3 | 3 | アルセナール | 牝3 | 55 | ルメール | 1.33.2 | クビ | 05-05 | 34.0 | 3 | *(美)木村哲也 |
3 | 6 | 8 | ルージュスエルテ | 牝3 | 55 | 横山和生 | 1.33.4 | 1 1/4 | 13-12 | 33.5 | 4 | (美)国枝栄 |
4 | 1 | 1 | サクセスカラー | 牝3 | 55 | 田辺裕信 | 1.33.5 | 1 | 02-02 | 34.6 | 6 | (美)久保田貴 |
5 | 5 | 6 | モリノレッドスター | 牝3 | 55 | 横山武史 | 1.33.6 | 1/2 | 01-01 | 34.9 | 9 | (美)鈴木伸尋 |
6 | 2 | 2 | サンセットビュー | 牝3 | 55 | 三浦皇成 | 1.33.7 | クビ | 08-08 | 34.2 | 12 | (栗)新谷功一 |
7 | 8 | 12 | テリオスサラ | 牝3 | 55 | 戸崎圭太 | 1.33.8 | 3/4 | 02-02 | 34.9 | 5 | (美)高柳瑞樹 |
8 | 5 | 7 | コスモディナー | 牝3 | 55 | 松岡正海 | 1.34.0 | 1 1/2 | 08-08 | 34.5 | 7 | (美)伊藤伸一 |
9 | 4 | 4 | サフィラ | 牝3 | 55 | 松山弘平 | 1.34.1 | 1/2 | 05-05 | 34.9 | 2 | (栗)池添学 |
10 | 6 | 9 | カレンナオトメ | 牝3 | 55 | 菅原明良 | 1.34.3 | 1 | 08-08 | 34.8 | 11 | (美)小野次郎 |
11 | 7 | 11 | ルージュサリナス | 牝3 | 55 | キングス | 1.34.8 | 3 | 11-12 | 34.9 | 10 | *(美)木村哲也 |
12 | 7 | 10 | ブライトアゲイン | 牝3 | 55 | 石橋脩 | 1.35.0 | 1 | 02-02 | 36.1 | 13 | (栗)森秀行 |
13 | 4 | 5 | ガビーズシスター | 牝3 | 55 | キング | 1.35.1 | 1/2 | 05-05 | 35.9 | 8 | (美)中野栄治 |
名牝たちに続け!
一番上でご紹介した【共同通信杯】と似た立ち位置にある3歳重賞。
こちらは「牝馬の出世レース」ということになる。
数多くの後の名馬を輩出してきたが、近年では、後のグランプリホース・クロノジェネシスや、2冠牝馬スターズオンアースが挙げられると思う。
言うまでもないが、この時期の3歳馬から、将来性を完璧に近いレベルで読み切るのは極めて困難だ。
クロノジェネシスにせよ、スターズオンアースにせよ、このレースを制した時点で、相当の素材であることは理解できたが、まさか両馬共に、性別の枠を超えて、国内最強、あるいはそれに近い位置にまで駆け上がるとは、、、
想像できた人は決して多くはないだろう。
だから、これからご紹介する「最も印象的な1頭」に関して言えば、将来的に、上で挙げた2頭のようになるかと言われたら、正直わからない。
それでも、少なくとも、この世代の中でならトップを争えるレベルになると思う!
そう感じたのが、3着でゴールしたルージュスエルテだ。
競馬センスは伸ばせるものではない
私は、これまでに予想家としての経験上、以下のような考えを持っている。
調教、あるいは実戦経験をしっかりと積めば、基本的には競走馬の走力は伸びる!(もちろん、馬によって、伸びの大小はあるが)
だが、立ち回りの上手さ、脚質の自在性といった競馬センスは、簡単には伸びない。ある程度、もって生まれた部分が大きい。
その点、ルージュスエルテは、抜群のセンス、自在性の持ち主だと私たちは感じている。
実は、彼女について、有料会員様に対して、以下の解説文をご提供した。
だが、中身が素晴らしい。実は未勝利戦は「ハイペース」で逃げ、1勝クラスは「スローペース」で逃げて勝っている。経験の浅いこの時期の3歳馬は、全く違うレースの流れに適応するだけでも容易ではないが、ましてや連勝ともなれば、相当な競馬センスの持ち主と考えるのが正解だろう。
そして、今回は、スタートが上手くいかなかったことで、後方からのレース(4角通過は12番手)になったが、しっかりと脚を伸ばして3着にまで追い込んできた。
精神的な若さがあると言われているが、それでいて、これだけ確実に走れるのだ。間違いなく、並の馬ではない。
この先、調教をしっかり重ねていけば、必然的に大一番での活躍が見えてくる。
名将・国枝師のもと、どういった進化を遂げるのかを楽しみにしつつ、未来の主役に指名する。
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