こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】目黒記念 2019 における勝負の明暗
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | 10 | ルックトゥワイス | 牡6 | 55 | レーン | 2.28.2 | 12-12-11-10 | 34.3 | 3 | (栗)藤原英昭 | |
2 | 4 | 5 | アイスバブル | 牡4 | 54 | アヴドゥ | 2.28.4 | 1 1/4 | 09-09-08-09 | 34.7 | 5 | (栗)池江泰寿 |
3 | 3 | 3 | ソールインパクト | 牡7 | 54 | 福永祐一 | 2.28.6 | 1 1/4 | 06-07-06-05 | 35.3 | 9 | (美)戸田博文 |
4 | 5 | 7 | ゴーフォザサミット | 牡4 | 57 | 石橋脩 | 2.28.7 | 3/4 | 03-04-04-03 | 35.6 | 6 | (美)藤沢和雄 |
5 | 4 | 4 | ムイトオブリガード | 牡5 | 56 | 武豊 | 2.28.8 | 1/2 | 11-11-10-10 | 35.0 | 2 | (栗)角田晃一 |
6 | 1 | 1 | ウインテンダネス | 牡6 | 56 | 内田博幸 | 2.28.9 | 3/4 | 10-09-08-07 | 35.4 | 8 | *(栗)杉山晴紀 |
7 | 6 | 8 | チェスナットコート | 牡5 | 56 | 坂井瑠星 | 2.28.9 | ハナ | 06-07-06-07 | 35.4 | 10 | (栗)矢作芳人 |
8 | 5 | 6 | ブラストワンピース | 牡4 | 59 | 池添謙一 | 2.29.1 | 1 1/4 | 06-04-04-05 | 35.8 | 1 | (美)大竹正博 |
9 | 2 | 2 | アクションスター | 牡9 | 50 | 藤田菜七 | 2.29.5 | 2 1/2 | 13-13-12-12 | 35.2 | 12 | (美)和田勇介 |
10 | 8 | 12 | パリンジェネシス | 牡5 | 54 | 川田将雅 | 2.29.6 | 3/4 | 02-02-02-02 | 36.7 | 4 | (栗)清水久詞 |
11 | 8 | 13 | ケイティクレバー | 牡4 | 54 | 鮫島克駿 | 2.30.6 | 6 | 01-01-01-01 | 38.2 | 13 | *(栗)杉山晴紀 |
12 | 7 | 11 | ポポカテペトル | 牡5 | 55 | M.デム | 2.33.4 | 大差 | 03-02-02-03 | 40.3 | 7 | (栗)友道康夫 |
止 | 6 | 9 | アドマイヤエイカン | 牡6 | 55 | 岩田康誠 | 03-04- | 11 | (栗)須貝尚介 |
ダービーデーのラストを勝利で締めくくったのは、3番人気のルックトゥワイス。
近走の成績からすれば、やや恵まれた感のある55キロのハンデが追い風になったことは事実だろう。
それでも、4角10番手という厳しい位置取りをものともせずに、上がり最速の脚で差し切ったのだから、単に勝利を収めたという以上に、価値のある内容だと見てよい。
「レーンよ、それをダービーでやってくれ、、、」と嘆いた人は多かったと思うが。笑
とにかく見事な勝利。重賞初勝利おめでとう!
秋の最大目標として【ジャパンC】が候補に上がっているらしい。「勝つ可能性がある」とまでは言えないが、上位争いなら狙っていけるだろう。注目したい。
どうしたブラストワンピース?
勝ち馬の走りは確かに素晴らしかった。
だが、恐らく大半の競馬ファンが気になっているのはコチラだろう。
「ブラストワンピースはどうしちゃったの?」
グランプリホースとして当然のように1番人気を背負ったが、まさかの8着に惨敗。
秋の最大目標と言われる【凱旋門賞】へのステップレースとしての出走だけに「何が何でも勝つ」という仕上げではなかったが、それにしても8着は負けすぎ。
このコラムでは、キングスポーツなりの「ブラストワンピースの敗因」をお伝えすると共に「凱旋門賞に本当に出走するならどうだろう」という点についても簡単にご紹介したい。
まず、レース後の鞍上&調教師のコメントを確認しておこう。
鞍上・池添謙一
「直線で長く脚を使う馬。折り合いもついて良い形でしたが、追い出したらいつもなら伸びるのに、少し反応しただけでした。返し馬のフットワークが少し硬くて、これから良くなりそうな気配でしたからね。あとは(ハンデ)59キロが影響しましたね」
調教師・大竹正博
「最後に止まったのは初めてですし、最後は苦しそうでした。(この結果について)斤量か、太め残りか、判断は難しいです。今日は返し馬から体を使いきれていない感じがありました。このあとは馬の様子を見てになります」
鞍上は「仕上がり途上とハンデ59キロ」を原因に挙げている。
調教師は「斤量か、太め残りか判断は難しい」と語っている。
当然、身近な人の意見が正しいのだろうと思いつつも、個人的には「高速決着が合わなかったのでは?」と感じているのだ。
前半の動きは悪く見えなかった
もしも、太め残りやハンデが最大の要因だとしたら、恐らく前半から動きが悪かったはず。
だが、私の目にはそうは見えなかった。
むしろ、合わない高速の芝を走っているうちに、少しずつダメージが溜まり、それ故にラストで失速したのではないか?
これが私なりの結論。
ダービーも目黒記念もレコード決着。良い悪いは別にして、現在の東京の芝は、少し異常だ。
欧州の重い芝なら話は違うかも
今回の敗戦の影響もあるのか【凱旋門賞】出走は流動的になっているようだが、個人的には、まだ諦めるは早いのではないかと思う。
父は英国のキングジョージを勝ったハービンジャー。
欧州の時計のかかる芝でこそ、重厚な血は本領を発揮するはず。
そういえば【有馬記念】も稍重の芝だったね。
2010年の【凱旋門賞】で2着に激走したナカヤマフェスタは、決して国内で飛び抜けた存在ではなかった。
だが、時計のかかる馬場向きという適性が、欧州で花開いたのだ。
もちろん、出走を決める決めないは馬主の権利だが、そうそう現れるレベルの馬ではないのだから、ぜひ、最後まで諦めずに可能性を模索してほしいものだ。
次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!
今回の「未来の主役」としてご紹介するのは、、、
2着のアイスバブル
昇級初戦&重賞初挑戦という厳しい条件下にもかかわらず、いきなり2着に入るとは!驚かされた。
素晴らしいのは「結果的にハマっての好走」という雰囲気が一切ないところ。
前半から落ち着いて後方を追走したかと思えば、直線でも鞍上の指示に従って気持ちよく脚を伸ばす。少なくとも、現時点では文句のつけようがない。
もちろん、更に上のレベルにいくのは容易ではないだろうが、経験さえ積んでいけば、いずれはかなりの活躍を見せるのではないだろうか。
非常に楽しみだ。
【目黒記念 2019】のレース後の関係者のコメント
1着 ルックトゥワイス(D.レーン騎手)
「レース時、テンションが高くなる馬で、ゲート内でもある程度うまく対応できたと思ったのですが、両サイドの馬に当たってポジションが後ろからになってしまいました。それでもレースではペースが流れたので、あの位置で良かったですし、終いの脚を使ってくれました。勝てて良かったです」
(藤原英昭調教師)
「ゲートはそれほど出ませんでしたが、末脚にかける騎乗で100点でした。期待していた馬ですし良かったです。このあと夏は休ませて、秋はジャパンカップを大目標ににすることを頭において、オーナーと相談して決めます」
2着 アイスバブル(B.アヴドゥラ騎手)
「今日の馬場を考えて前へ行きたかったのですが、後方からのレースとなりました。口向きが少し悪いと聞いていましたが、直線で追い出したらそんなところを見せず、伸びてくれました。最後は休み明けのぶんでしょう。距離が延びても大丈夫なので、調教師には『オーストラリアに来てください』と言っておきました」
3着 ソールインパクト(福永祐一騎手)
「距離、ハンデともにベストでした。調子も良く、頑張ってくれました」
5着 ムイトオブリガード(武豊騎手)
「直線で内がきれいに空いて、突き抜けるかと思いましたが、少し頭を上げてしまい、最後は嫌々走っていました」
8着 ブラストワンピース(池添謙一騎手)
「直線で長く脚を使う馬。折り合いもついて良い形でしたが、追い出したらいつもなら伸びるのに、少し反応しただけでした。返し馬のフットワークが少し硬くて、これから良くなりそうな気配でしたからね。あとは(ハンデ)59キロが影響しましたね」
(大竹正博調教師)
「最後に止まったのは初めてですし、最後は苦しそうでした。(この結果について)斤量か、太め残りか、判断は難しいです。今日は返し馬から体を使いきれていない感じがありました。このあとは馬の様子を見てになります」
(via ラジオNIKKEI )
勝負の明暗バックナンバーは下記をクリック