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マーメイドステークス 2019【回顧】どうして軽量馬が強いのか?

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】マーメイドステークス 2019 における勝負の明暗

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
2 3 サラス 牝4 51 松若風馬 2.00.3   14-15-15-15 34.6 7 (栗)西村真幸
8 16 レッドランディーニ 牝4 51 池添謙一 2.00.3 ハナ 11-11-11-09 35.0 10 (栗)石坂正
8 15 スカーレットカラー 牝4 53 岩田康誠 2.00.4  3/4 10-10-10-09 35.2 5 *(栗)高橋亮
2 4 センテリュオ 牝4 54 北村友一 2.00.7 1 3/4 14-13-13-12 35.2 1 (栗)高野友和
4 8 ウインクルサルーテ 牝6 50 高倉稜 2.00.8  1/2 13-13-13-15 35.2 16 *(栗)高橋亮
6 11 モーヴサファイア 牝5 54 川田将雅 2.00.8 クビ 06-06-06-05 35.9 2 (栗)池添学
4 7 チカノワール 牝5 50 小崎綾也 2.00.8 ハナ 14-15-15-12 35.4 15 (栗)笹田和秀
7 14 クィーンズベスト 牝6 52 松山弘平 2.01.1 1 3/4 08-08-08-07 36.0 9 (栗)大久保龍
1 1 サンティール 牝5 52 荻野極 2.01.2  1/2 06-06-06-07 36.2 11 (美)鹿戸雄一
10 1 2 ウスベニノキミ 牝4 49 酒井学 2.01.5 1 3/4 11-11-11-12 36.1 12 *(栗)鈴木孝志
11 7 13 ダンサール 牝4 51 藤岡康太 2.01.6  3/4 03-04-04-02 36.9 4 (栗)須貝尚介
12 5 9 アドラータ 牝4 50 坂井瑠星 2.01.7  1/2 01-01-01-01 37.4 13 (栗)石坂公一
13 6 12 フローレスマジック 牝5 55 石橋脩 2.01.7 クビ 03-04-04-02 36.9 6 (美)木村哲也
14 3 6 カレンシリエージョ 牝4 50 秋山真一 2.01.9 1 1/4 08-08-08-09 36.7 14 *(栗)鈴木孝志
15 3 5 ランドネ 牝4 54 M.デム 2.03.1 7 03-03-03-05 38.4 3 (栗)角居勝彦
16 5 10 レーツェル 牝4 51 和田竜二 2.03.1 ハナ 02-02-02-02 38.5 8 (美)伊藤大士

 

直近5年の3連単平均配当が14万馬券を超えている点からもわかる通り「荒れる重賞」

今年はどんな荒れ方をするのだろう?

非常に興味をもってレースを見ていたが、やはり一筋縄ではいかない結末となった。

7番人気のサラスが優勝したことに加えて、2着馬に10番人気の伏兵が突っ込むなど、3連単では驚異の39万馬券が飛び出した!!

 

上位人気3頭は苦戦はデータ通り

レースが荒れるということは

上位人気馬が崩れた

ことの証でもある。実際に

1番人気➡センテリュオ(4着)

2番人気➡モーヴサファイア(6着)

3番人気➡ランドネ(15着)

3番人気までの馬が、一頭も馬券圏内に絡めなかった。

 

「意外」だと思われた方もいるかもしれないが、過去の傾向を振り返ってみれば、納得の結果ということになるのかもしれない。

その「傾向」については、レース前の段階で公開していた「マーメイドステークスの狙い」において書かせてもらった。

 

大事な部分なので、該当箇所を転載しておきたい。

ハンデは確認しておきたい

レース攻略のヒントとして、まずは直近5年の連対馬を確認しておきたい。

マーメイドステークス 直近5年の連対馬

日付 馬名 性齢 騎手 斤量 頭数 馬番 人気 着順
2018. 6.10 アンドリエッテ 牝6 国分恭介 51 15 3 10
2018. 6.10 ワンブレスアウェイ 牝5 津村明秀 53 15 1 9
2017. 6.11 マキシマムドパリ 牝5 藤岡佑介 55 12 10 3
2017. 6.11 クインズミラーグロ 牝5 幸英明 54 12 4 2
2016. 6.12 リラヴァティ 牝5 松若風馬 53 14 12 6
2016. 6.12 ヒルノマテーラ 牝5 四位洋文 51 14 7 7
2015. 6.14 シャトーブランシュ 牝5 藤岡康太 53 16 2 8
2015. 6.14 マリアライト 牝4 蛯名正義 53 16 12 1
2014. 6.15 ディアデラマドレ 牝4 藤岡康太 53 14 13 1
2014. 6.15 コスモバルバラ 牝5 岩崎翼 50 14 14 13

 

上記データの中で最もご注目いただきたいのは「斤量(ハンデ)」だ。

強調すべきは2点あり

➡10頭中8頭が「53キロ以下」の軽量

➡トップハンデ馬は一度も連に絡めていない

要するに、このレースの勝ち負けに「過去の実績は関係ない」ということ。

 

今回の上位人気3頭に関して、当てはまるのは

10頭中8頭が「53キロ以下」の軽量

という点。

3頭はいずれもハンデ54キロだった。

ちなみに「トップハンデ馬は一度も連に絡めていない」という点だが、こちらに関しても、トップハンデ・フローレスマジック(55キロ)が13着に敗れたことで、データ通りとなっている。

 

軽量馬が有利な理由はコース形態にあり

では、どうして軽量馬が有利なのだろうか?最大の理由はコース形態にあるとみている。

阪神内回りコースは、直線も短いし(約360M)、小回りコースのようにスタミナを求められない舞台だと考える人がいると思うが、そうではない。

コースの断面図をご覧いただきたい。

阪神芝内回りの断面図(via JRA)

 

ポイントは、ラスト600M過ぎからの下り坂だ。

ここから約400Mも下っていく。直線だけに各馬ともスパートをかけ、トップスピードにまで達する。

当然、かなり「脚を使う」ことになるが、それにもかかわらず、ラスト200Mからは一転して急坂をのぼらなくてはいけないのだ!!これは本当に苦しい。

苦しい中でも余力に繋がる(あるいは余力を奪うことにつながる)のが

ハンデの軽重

ということになるのだ。

 

来年以降に活かしてほしい

今年のマーメイドステークスは終わってしまったが、当たり前だが今後も続いていく。

そして阪神芝2000Mという舞台で行われる限り、傾向は変わらないだろう。

例えハンデ戦でも「ハンデより能力」を重視すべきレースもあるが、このレースに関しては

「軽量馬有利」で文句なし!!

来年以降の勝者になるためにも、絶対に覚えておいてほしい。

 

今回こそ敗退するも未来で期待が持てる穴馬は必ず埋もれている!!近い将来に高確率で爆走するだろう穴馬をお知らせしています。

次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!

今回の「未来の主役」としてご紹介するのは、、、

3着のスカーレットカラー

折合いも上手くいき、直線でもこの馬なりに鋭い脚を使っていた。レース全体を通して「良い走りをしていたな」という印象だ。

レース後、鞍上の岩田は

「ゲートもしっかり出て、道中は折り合いもスムーズ。直線はどこを割ろうかという手応えでしたし、しっかり伸びてくれたんですが…」

と悔しさを表していたが、悲観することはないと思う。単純に上位2頭との差は2キロの斤量差の分ではないだろうか。

今日のような走りができれば、もう少し強い相手とでも面白いレースができそうだ!

 

レースを見逃した方はコチラから

 

【マーメイドステークス 2019】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~
1着 サラス(松若風馬騎手)
「元々素質のある馬ですから勝てて良かったです。前に行く競馬を試していましたが、難しい所がある馬なので、終いを生かそうとプランを立てていました。それができたのではないでしょうか。一頭、池添騎手の馬が抜けていたので、届いてくれと思いながら必死に追っていました。(勝ったか)わかりませんでしたが、帰って来て勝ったと聞いて素直に嬉しかったです。(この馬は)一時期崩れた時もありましたが、前走から気持ちが入っていましたし、結果を出せると思っていました。勝てて良かったですし、さらに成長してくれると思います」

2着 レッドランディーニ(池添謙一騎手)
「あと一完歩でした。抜け出すとソラを使うところがあるので、ラスト3完歩でふっと抜けるところがあり、そこを突かれた感じです。レースはいいリズムで折り合いもつきました。3コーナーで他馬が動いてこちらも動かざるを得なくなりました。直線は本当によく伸びてくれました」

3着 スカーレットカラー(岩田康誠騎手)
「直線、本当に頑張ってくれました。折り合いもついていい位置で運べました。馬が良くなっています。ラストは惜しかったです」

6着 モーヴサファイア(川田将雅騎手)
「リズム良くレースを運べて、4コーナーも馬はいい雰囲気でした。現状での走りはできています」

8着 クィーンズベスト(松山弘平騎手)
「外枠でいいスタートからいい位置で運べました。ラスト1ハロンで甘くなってしまいました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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