こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】関屋記念 2018 における勝負の明暗
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | 12 | プリモシーン | 牝3 | 51 | 北村宏司 | 1.31.6 | 09-08 | 33.4 | 1 | |
2 | 6 | 10 | ワントゥワン | 牝5 | 54 | M.デム | 1.31.6 | クビ | 15-15 | 32.8 | 5 |
3 | 3 | 4 | エイシンティンクル | 牝5 | 54 | 和田竜二 | 1.31.8 | 1 1/4 | 01-01 | 34.6 | 3 |
4 | 8 | 14 | ヤングマンパワー | 牡6 | 57 | 大野拓弥 | 1.32.0 | 1 1/2 | 04-05 | 34.2 | 11 |
5 | 5 | 8 | ロードクエスト | 牡5 | 56 | 三浦皇成 | 1.32.1 | 3/4 | 06-06 | 34.0 | 8 |
6 | 4 | 6 | リライアブルエース | 牡5 | 56 | 戸崎圭太 | 1.32.2 | クビ | 11-10 | 33.8 | 2 |
7 | 5 | 9 | チェッキーノ | 牝5 | 54 | 杉原誠人 | 1.32.5 | 1 3/4 | 13-13 | 34.0 | 9 |
8 | 2 | 3 | スターオブペルシャ | セ5 | 56 | 内田博幸 | 1.32.9 | 2 1/2 | 02-02 | 35.5 | 10 |
9 | 1 | 1 | ベルキャニオン | 牡7 | 56 | 石橋脩 | 1.33.1 | 1 | 09-10 | 34.7 | 12 |
10 | 3 | 5 | ショウナンアンセム | 牡5 | 56 | 田辺裕信 | 1.33.1 | クビ | 05-04 | 35.5 | 4 |
11 | 2 | 2 | フロンティア | 牡3 | 53 | 福永祐一 | 1.33.2 | 1/2 | 06-06 | 35.0 | 6 |
12 | 7 | 13 | ウインガニオン | 牡6 | 58 | 津村明秀 | 1.33.2 | クビ | 02-03 | 35.6 | 7 |
13 | 6 | 11 | チャンピオンルパン | 牡7 | 56 | 石川裕紀 | 1.33.4 | 1 | 08-08 | 35.1 | 13 |
14 | B8 | 15 | ロッカフラベイビー | 牝6 | 54 | 柴田善臣 | 1.33.4 | ハナ | 11-10 | 35.1 | 15 |
15 | 4 | 7 | ジョーストリクトリ | 牡4 | 56 | 田中勝春 | 1.33.7 | 2 | 13-13 | 35.2 | 14 |
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競馬界には、昔から「夏は牝馬を狙え」という格言がある。夏の厳しい気候に強いのは牡馬よりも牝馬だという。
私も、競馬予想に長く携わってきたとはいえ、獣医ではないから科学的なことはわからない。だから「そうなんだろう」とは思いつつも、やや半信半疑のところもあった。
しかし、今回の【関屋記念】の結果に触れれば、格言を認めざるをえない。
何といっても、力のある牡馬がそれなりに出走している中で、1着から3着までを牝馬が独占したのだから。
1着プリモシーンと2着ワントゥワンはラストまで鋭く脚を伸ばしていたし(上がり3ハロンは2番目と最速)、3着のエイシンティンクルは4角先頭から最後まで渋太く粘った。3頭共に、持ち味を存分に発揮した素晴らしいレースぶりだった。
競馬界の「松坂世代」
中でも、優勝した3歳牝馬プリモシーンのレースぶりはインパクトがあった。
約3か月ぶりの実戦による仕上がり途上、また初めてとなる古馬との対決と、極めて厳しい条件下だった。直線終盤で苦しそうに見えたのは、恐らく久々故のスタミナ切れだろう。だが、そこで失速することなく、最後まで粘りとおすのだから、並の馬ではない。これが「底力」だ。
管理する木村調教師が「ウチの馬もアーモンドアイに匹敵するぐらい能力があると思っているんだよ」と戦前から豪語していただけのことはある。
確かに51キロという斤量は追い風になったとは思うが、それを差し引いても強さを感じさせる走りだった。
順調にいけば、11月のG1【マイルチャンピオンシップ】でも面白い存在になるだろう。
ところで、現在行われている、夏の全国高校野球選手権大会、甲子園大会に夢中になっている方は多いだろう。記念すべき100回大会を制するのは、名門・大阪桐蔭か?横浜高校か?
突然、こんなことを言い出してどうした?と思われた方もいるだろうが、プリモシーンなど現在の3歳牝馬を見ていると、かつて甲子園を席巻した、そして後にプロでも大活躍した「松坂世代」を思い出すのだ。本当に好素材が揃っている。
アーモンドアイ=松坂は、確かに初期は突き抜けていたかもしれないが、その後、ソフトバンクに入った杉内や和田、阪神に入った藤川球児あたりも、松坂に肉薄する活躍を見せた。プリモシーンやラッキーライラックあたりもが彼らにあたるのかもしれない。
この先、彼女達がしのぎを削りながらどこまで強くなるのか?ひょっとしたら、日本競馬史に新たな歴史を刻むことになるかも。注目していこうじゃないか!
さて、続いて「新コーナー」にいこう。
次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!
今週から新コーナー「次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!」をスタートさせて頂く。
「回顧」のコーナーでは、どちらかといえば、上位でゴールした面々のレースぶりの解説、そして今後の展望のご紹介がメインだった。
だが、当然、中位、下位の馬の中にも今後の期待が持てる馬はいるのだ。そういった馬を必ず1頭、ご紹介していきたい。ここでご紹介する馬が、未来の主役になると同時に、皆様の勝利馬券をサポートする存在になってくれれば、これ以上の幸せはない。
今回の「未来の主役」としてご紹介するのは
10着のショウナンアンセム
着順自体は目立つものではない。着差も開かれている。だが、直線の半ばまでは本当に良い手応えで進んでいた。そこから突然の失速。この手の失速は、能力云々の話ではない。殆どの場合スタミナ切れが原因。
恐らく、快勝した前走【パラダイスS】の舞台でもあった1400Mがベストなのだろう。
もちろん、これまでにマイルでも勝利したことはある。だが、それは相手のレベルもそこそこだったから。相手のレベルも高い重賞では「真の適性」が問われる。
もし、次走以降、再び1400Mに出走してくるようなら十分に狙える!覚えておいてほしい。
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【関屋記念 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【みんなのKEIBA 次回8月12日(日) 午後3時】
真夏の3歳ダート重賞!「レパードS・GⅢ」は
5番人気⑥グリムが逃げ切って重賞初制覇
2着は10番人気⑮ヒラボクラターシュ3着は⑪ビックスモーキーで
3連単は67万1670円の高配当となりました。 pic.twitter.com/0ek31Hf7um— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) August 5, 2018
【関屋記念 2018】のレース後の関係者のコメント
~レース後のコメント~
1着 プリモシーン(北村宏司騎手)
「スタートを上手く出て、流れに乗ってリズム良く行きました。直線追い出しをもう少し待てば良かったかなという気もしましたが、少し苦しくなっても最後までよく頑張ってくれました」
2着 ワントゥワン(M・デムーロ騎手)
「もう少しペースが流れてほしかったです。他の馬がバテてしまって、我慢したかったのに行くしかありませんでした。苦しくなりながらも頑張りました」
3着 エイシンティンクル(和田竜二騎手)
「自分の競馬を作って強い競馬をしています。最後もしぶとく頑張っています」
4着 ヤングマンパワー(大野拓弥騎手)
「新潟との相性も良いですし、今日は良い感じでした。今日のレースが今後につながると良いです」
5着 ロードクエスト(三浦皇成騎手)
「良い位置につけられましたし、自分のタイミングで追い出せました。ただ、前をかわせず、後ろにかわされるあたり、乗り方の工夫などが必要だと思います」
6着 リライアブルエース(戸崎圭太騎手)
「スタート良く、勝ち馬を見ながら追走しましたが、追い出したら反応がよくありませんでした。差のないところまでは来ているのですが」
7着 チェッキーノ(杉原誠人騎手)
「スタートを伸び上がるように出て、後ろの位置になりました。最後は頑張って伸びてきましたし、馬体が絞れた分、反応が良くなりました」
(via ラジオNIKKEI )
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