こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】スプリンターズステークス 2019 における勝負の明暗
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 8 | タワーオブロンドン | 牡4 | 57 | ルメール | 1.07.1 | 11-08 | 33.5 | 2 | (美)藤沢和雄 | |
2 | 4 | 7 | モズスーパーフレア | 牝4 | 55 | 松若風馬 | 1.07.2 | 1/2 | 01-01 | 34.4 | 3 | (栗)音無秀孝 |
3 | 1 | 2 | ダノンスマッシュ | 牡4 | 57 | 川田将雅 | 1.07.2 | クビ | 07-08 | 33.7 | 1 | (栗)安田隆行 |
4 | 7 | 13 | ミスターメロディ | 牡4 | 57 | 福永祐一 | 1.07.4 | 1 | 04-02 | 34.1 | 6 | (栗)藤原英昭 |
5 | 3 | 5 | レッツゴードンキ | 牝7 | 55 | 岩田康誠 | 1.07.5 | 1/2 | 14-14 | 33.4 | 9 | *(栗)梅田智之 |
6 | 6 | 12 | ダイメイプリンセス | 牝6 | 55 | 秋山真一 | 1.07.5 | ハナ | 07-05 | 34.0 | 12 | *(栗)森田直行 |
7 | 7 | 14 | ハッピーアワー | 牡3 | 55 | 横山典弘 | 1.07.6 | 3/4 | 16-16 | 33.1 | 13 | (栗)武幸四郎 |
8 | 3 | 6 | ノーワン | 牝3 | 53 | 内田博幸 | 1.07.8 | 1 1/4 | 12-10 | 33.9 | 14 | (栗)笹田和秀 |
9 | 2 | 4 | リナーテ | 牝5 | 55 | 三浦皇成 | 1.07.9 | 1/2 | 12-10 | 34.0 | 5 | (栗)須貝尚介 |
10 | 1 | 1 | アレスバローズ | 牡7 | 57 | 菱田裕二 | 1.08.0 | 3/4 | 14-14 | 33.9 | 11 | *(栗)角田晃一 |
11 | 8 | 15 | イベリス | 牝3 | 53 | 浜中俊 | 1.08.0 | クビ | 04-05 | 34.8 | 10 | *(栗)角田晃一 |
12 | 2 | 3 | セイウンコウセイ | 牡6 | 57 | 幸英明 | 1.08.1 | 3/4 | 04-05 | 34.9 | 8 | (美)上原博之 |
13 | 5 | 9 | ディアンドル | 牝3 | 53 | 藤岡佑介 | 1.08.6 | 3 | 07-10 | 35.1 | 4 | (栗)奥村豊 |
14 | 6 | 11 | マルターズアポジー | 牡7 | 57 | 丸山元気 | 1.08.7 | 3/4 | 02-02 | 35.7 | 15 | (美)堀井雅広 |
15 | 5 | 10 | ラブカンプー | 牝4 | 55 | 酒井学 | 1.08.8 | クビ | 07-10 | 35.4 | 16 | *(栗)森田直行 |
16 | 8 | 16 | ファンタジスト | 牡3 | 55 | 武豊 | 1.09.3 | 3 | 02-02 | 36.3 | 7 | *(栗)梅田智之 |
競馬ファンが待ちに待った秋のG1開幕戦は
G1らしいレースだった
と言って良いのではないだろうか。
力のある馬が力を発揮して、誰も文句をつけられないような、最高峰の戦いこそがG1だと私は思う。
もちろん、穴党としてはレースが荒れてくれるのは嬉しいが、それは「主役不在」の裏返しでもあり、レースの質が高いとはいえない。
今回は、順番の違いはあるにせよ1~3番人気までの3頭で決着したのだから「G1らしいレースだった」と評したのだ。
別格!タワーオブロンドン
だから、正直言って上位勢に関しては、それほど解説する必要性を感じない。
素直に「強かった」のだから。
とはいえ!タワーオブロンドンに関しては別格の可能性大!
触れない訳にはいかないだろう。
実は、タワーオブロンドンは今回のレースにおけるキングスポーツの軸馬だった。
1着固定の3連単フォーメーションで的中。堅い配当だったため儲かるところには至らなかったが、大一番でしっかり勝ち馬を指名できたのは「見えている」ことの証明ではないだろうか。
では、私たちはどうして指名できたのか?
ヒントとして、実際にご会員様に提供した解説文から、一部抜粋の形でご紹介したい。
▼馬連&3連単の軸馬なら!
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覚醒したスプリンター!
8番タワーオブロンドン
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【ストロングポイント】⇒ 前走【セントウルステークス】での上がり3ハロン最速となり33秒2の末脚は際立っていた。大げさではなく、他馬が止まっているようにさえ見えた。
阪神での好走から、同じく急坂のある中山もこなせる可能性が非常に高い。デビュー当初から大きな期待をかけられてきた大器が、完全に覚醒した。こうなると誰にも止められない!
特に強調したいのは、前走【セントウルS】の際に
「他馬が止まっているようにさえ見えた」
という部分。要するに
論理的に解説することが難しいほどのレベルの力を備えている
と確信していたのだ。
ディープインパクトもそうだった
上がり3ハロンの時計が良かったとか、走破時計が速かったとか。
強さを語る上で、数字を用いる必要のある馬は
普通の強豪
だと私は思う。
そういった部分を超越したところに真の強豪はいる!
その代表例こそが、ディープインパクトだ。
思い出してほしい。彼がレースで走る姿を見た時、誰もが
飛んだ!
と表現したじゃないか。
抽象的な表現の極地である「飛んだ」という言葉にこそ、ディープインパクトの強さが秘められていた気がする。
タワーオブロンドンも、それに近い位置にいる馬なのではないだろうか。
長期政権の可能性も
それほどの馬だけに、今後のローテーションがどうなるのかはまだわからないが、スプリント路線を歩み続けるならば、長期政権となる可能性も十分。
レース後、鞍上のルメール騎手が
と語っていたが、その「また」は、近いうちに訪れる可能性が高い。
ひょっとしたら何十年後あたりに
伝説のスプリント王タワーオブロンドンの初G1勝ちレース
として、今回のレースが語られることがあるかもしれない。
そんなレースを目撃できたこそ、予想家である前に一人の競馬ファンとして嬉しく思うし、勝ち馬含めた出走馬たちに、心から感謝したい。
レースを見逃した方はコチラから
【みんなのKEIBA 次回10月6日(日)午後3時】
秋の最速王を決めるスプリンターズSを制したのは2番人気⑧タワーオブロンドン。ルメール騎手とのコンビでGⅠ初勝利を飾りました!
2着は逃げた3番人気の⑦モズスーパーフレア、3着は1番人気②ダノンスマッシュ。3連単は6080円の払い戻し。 pic.twitter.com/D3DkPqufEN— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) September 29, 2019
次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!
4着・ミスターメロディ
改めて、G1馬の底力を見せつけられた思いだ。
ご存知の方も多いとは思うが、この馬【高松宮記念】を制した得意の左回りと比べて、明らかに右回りの走りはスムーズさを欠く。
鞍上もレース後「得意でない右回り」という表現をしたいたが、納得。
それだけに、率直に言って今回は大きく凡走する可能性まであるとみていた。
それが、終わってみれば4着にまとめたのだ。
「高松宮記念限定」という条件つきなら、唯一タワーオブロンドンに迫れる可能性があるのはこの馬かも!
要注意だ!
【スプリンターズステークス 2019】のレース後の関係者のコメント
1着 タワーオブロンドン(C.ルメール騎手)
「直線はずっと伸びていて、ゴールまで頑張ってくれました。前走は強かったのですが、今日は中山で時計が速かったので、後ろのポジションでは心配でした。それでも能力で勝つことができました。ダノンスマッシュをマークして行きたかったのですが、内へ入っていきましたし、この馬にはそのポジションは合いませんから、大外へ行ってスムーズに走ることができました。最初から良い馬でしたし、スプリント路線で強くなってくれて、とても気持ちが良いです。またGIを勝てると思いますから、ぜひ応援してください」
2着 モズスーパーフレア(松若風馬騎手)
「前走より仕上がっていて、返し馬の雰囲気も良かったです。レースではスタートが決まり、自分の形に持ち込めて、最後も頑張ってくれましたが、勝ち馬の決め手が上でした。思い描いていたレースができて悔いはないです」
3着 ダノンスマッシュ(川田将雅騎手)
「馬の雰囲気は抜群でした。負けはしましたが、これを経験として、来年こそは勝てるように頑張ります」
4着 ミスターメロディ(福永祐一騎手)
「コンディションは仕上がっていて、返し馬の雰囲気も良かったです。あとは手前をどう替えさせるかというところだけが課題で、替えやすいようにポジションなど気をつけましたが、うまく替えられませんでした。そのぶん、最後のひと伸びがききませんでした。このあたりは右回りと左回りの差かなと思います。それでも得意でない右回りで、勝ち負けというところまで頑張っていますし、ここまで仕上げてくださった陣営にも感謝します」
8着 ノーワン(内田博幸騎手)
「ごちゃごちゃしたくないと思っていて、勝ち馬の後ろでリズム良く、自分のペースで行けました。最後も頑張っていますが、さすがGIといった感じでした。今日の経験は次につながってくると思います」
9着 リナーテ(三浦皇成騎手)
「出して行きましたが、ペースが速く、後方からになりました。ただ、あのポジションは想定内で、その後もこの馬のコースは作れましたが、最後は急坂が堪えて、今日の馬場も影響しました」
10着 アレスバローズ(菱田裕二騎手)
「スタートは五分でしたが、いつものような行きっぷりがありませんでした。いつもはテンから行ける馬なのですが……」
(via ラジオNIKKEI )
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