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ホーム勝負の明暗【先週の重賞回顧】スプリンターズS 2024 など ⇒優勝馬陣営に対して「今、率直に思うこと」

【先週の重賞回顧】スプリンターズS 2024 など ⇒優勝馬陣営に対して「今、率直に思うこと」

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

スプリンターズS 2024 の回顧&未来の主役

2024年 9月29日(日) 4回中山9日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第58回スプリンターズS
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 1200m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
7 13 ルガル 牡4 58 西村淳也 1.07.0      03-03 34.2 9 (栗)杉山晴紀
1 2 トウシンマカオ 牡5 58 菅原明良 1.07.0 クビ    07-06 33.5 5 (美)高柳瑞樹
3 5 ナムラクレア 牝5 56 横山武史 1.07.1 クビ    12-12 33.2 4 (栗)長谷川浩
3 6 ママコチャ 牝5 56 川田将雅 1.07.1 クビ    05-05 33.9 2 (栗)池江泰寿
B2 3 ウインマーベル 牡5 58 松山弘平 1.07.2  1/2    08-06 33.6 7 (美)深山雅史
7 14 ビクターザウィナー セ6 58 モレイラ 1.07.4  3/4    04-04 34.3 6 [外]シャム
6 12 サトノレーヴ 牡5 58 レーン 1.07.4 クビ    08-06 33.8 1 (美)堀宣行
5 10 ピューロマジック 牝3 54 横山典弘 1.07.5    01-01 35.4 10 (栗)安田翔伍
2 4 エイシンスポッター 牡5 58 シュタル 1.07.5    11-10 33.7 15 *(栗)吉村圭司
10 4 8 モズメイメイ 牝4 56 国分恭介 1.07.6  3/4    14-14 33.5 11 (栗)音無秀孝
11 1 1 オオバンブルマイ 牡4 58 武豊 1.07.6 クビ    15-16 33.3 8 *(栗)吉村圭司
12 4 7 マッドクール 牡5 58 坂井瑠星 1.07.7 クビ    06-06 34.3 3 (栗)池添学
13 5 9 ムゲン セ6 58 ティータ 1.07.7    13-12 33.7 13 [外]ン
14 B8 16 ウイングレイテスト 牡7 58 松岡正海 1.07.8  1/2    02-02 35.3 14 (美)畠山吉宏
15 6 11 ダノンスコーピオン 牡5 58 戸崎圭太 1.07.8    15-14 33.5 16 (栗)福永祐一
16 8 15 ヴェントヴォーチェ 牡7 58 ルメール 1.08.4 3 1/2    08-10 34.8 12 (栗)牧浦充徳

やはり、勝ったのは「伏兵」だった

早速だが、今回の大一番へ向けて、有力会員様に、以下のような解説文をご提供した。

いわゆる「大局観」についての記述になるが、該当箇所を一部抜粋でどうぞ。

さあ、待ちに待った秋G1が始まる!

今回の【スプリンターズS】は、開幕を飾るに相応しい素晴らしいメンバーが揃ったなと、率直に感じる。

ただ、一方で「抜けた主役は不在」。例えばレーン騎手の12番サトノレーヴは本当に力のある馬だが、とはいえG1初出走。

そういった馬が、実績豊富な馬たちを抑えて、前日の段階で単勝2倍台の1番人気に評価されている時点で、予想する側、馬券を買う側が迷っている証拠。

だとすれば!中途半端はやめようじゃないか。もはや人気云々ではない。勝つと思った馬に素直に夢を託すのみ!

間違いなく、穴馬券のチャンスが大きいレースだと感じ、不動の軸馬に7番人気の3番ウインマーベルを据えた。(5着だったが、勝ち馬から0.2秒差とよく頑張ってくれた。感謝している)

結果、優勝したのは、やはり伏兵のルゼル(9番人気)だった。

もちろん、馬券を逃した事実に関してはプロとして猛省している。これは大前提。

一方で、私たちは、競馬というのは

「僅かな的中の可能性を、勝利へと繋げていくゲーム」

だという考え方をしている。

 

大局観をいかに正しい方向にもっていけるか

「的中の可能性」を高めるには、正しい大局観が極めて重要になる。

全く逆の方向を見ていたら、その圏内にさえ入ってこないのだから。

いかなるレースにおいても、できる限り正しい大局観を求めて予想に挑む。

正しい方向を向ければ「的中の可能性」があがる。そして、その先に、真の的中が待っている。

こうした構図なのだと思う。

繰り返すが、結果の部分の猛省は大前提。

ただし、この先にタップリと待つ秋の大一番を見据えるなら、決して悔しいだけのレースでは終わらない。

9月競馬の勝負レースの回収率212%の実力と勢いを、秋の東京&京都開幕週でしっかりとぶつけたい。

参考⇒先週の結果について、9月の勝負レース・回収率のお話も

 

おめでとう!ルガル&西村騎手

一方で、レースを見て具体的に感じたこととは?

それはシンプルに

「優勝馬ルガルの圧倒的な強さ」

これに尽きるのではないだろうか。

 

もちろん、西村淳也騎手の思い、とくに女で一つで彼を育てたお母さまへの感謝の思いには、こちらも思わずぐっときた。本当におめでとう。

尚、西村騎手は、お兄さんの勇哉さんも 浜田厩舎で助手を努めていて「兄の担当馬で勝って、母親に 恩返しをしたい」といったことも以前話していた。

近い将来、きっとそんなチャンスもくるだろう。そのあたりの話は、昨年「コラム」で記したので、良かったらご覧いただきたい。

一方で今後のスプリント路線という点にフォーカスすれば、繰り返しになるが「ルガルの圧倒的な強さ」になる。

 

全くスキがなかった

前走【高松宮記念】で1番人気に推されたほどの逸材だし、当時は私たちも軸にするほど期待していた。

とはいえ、今回は「骨折明け&高松宮記念以来の半年ぶり」

常識的に考えれば、好走できる条件とは思えない。

だが、レースをご覧の方ならおわかりの通り、単に勝利を収めただけではなく、レースぶりに全くスキがなかった。

大器ルガルが目覚めた

ロスの多い外側の枠をものともせずに、逃げたピューロマジックを自ら捉えにいくなど、タフな競馬を敢行しながら、直線でもしっかりと脚を伸ばした。

結果的には2着馬とは同タイムのクビ差、3着馬とも0.1秒差だが、それ以上の「余裕」も感じた。

年齢的にもまだ4歳。長らく混迷が続いたスプリント路線に、ようやく「本物の柱候補」が出てきたように思うのだ。

 

若き名将・杉山晴紀調教師

さて、確かにルガルは素晴らしい馬だ。

だが、上でも記したように、常識的に考えれば厳しいローテーション。馬の力だけでカバーできるような簡単な壁ではなかったはずだ。

結局のところ、管理する杉山晴紀調教師&厩舎に「常識を覆すほどの育成力、調整力」があったということだろう。

まだ42歳という若手ながら、ご存知の通り、昨年の全国リーディング調教師であり、今年もここまで全国5位。

デアリングタクトでの牝馬3冠の実績が目立つが、昨年はジャスティンパレスで【天皇賞・春】を獲るなど、大一番での実績も着々と積んでいる。

そんな杉山晴紀調教師の最大の持ち味が、まさに今回のルガルがそうであるように「休養明けの調整能力」

 

先入観がまったくない

デアリングタクトの【秋華賞】もオークス以来だったし、昨年の【毎日王冠】は初めての古馬との対戦&休み明けのエルトンバローズが完勝するなどの実績もある。

振り返れば、上でも名前の出たジャスティンパレスは、【天皇賞・春】という長距離でG1に勝ちながら、その後、中距離にもチャレンジし、昨年の【天皇賞・秋】で2着に入り、キングスポーツにも勝利を届けてくれた。

良い意味で、全く先入観をもたずに様々なことにトライできる調教師。

それが、馬の仕上げにも繋がっていると思う。恐らく「休み明けだから(あるいは故障明けだから)ダメ」という先入観が全くないのだろう。

ルガルに対しても「大事にやるけど、大事にしすぎない」そんな調教を施していたように思える。

 

このように、杉山晴厩舎はこの先ますます成績を伸ばしていくだろう。

となれば、その厩舎に「主戦」として乗る騎手たちの成績も必然的に伸びる。

杉山晴厩舎 近2年の騎手勝利数ランク(9/22時点)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率
西村淳也 16-12- 6-57/91 17.6% 30.8% 37.4%
松山弘平 14- 9- 8-23/54 25.9% 42.6% 57.4%
川田将雅 6- 5- 2- 5/18 33.3% 61.1% 72.2%
松若風馬 5- 7- 5-33/50 10.0% 24.0% 34.0%
鮫島克駿 5- 5- 2-25/37 13.5% 27.0% 32.4%
長岡禎仁 4- 5- 3-21/33 12.1% 27.3% 36.4%
高倉稜 4- 3- 0-36/43 9.3% 16.3% 16.3%
ルメール 4- 2- 2- 7/15 26.7% 40.0% 53.3%
和田竜二 4- 1- 2-16/23 17.4% 21.7% 30.4%
坂井瑠星 3- 1- 3- 5/12 25.0% 33.3% 58.3%

西村騎手、松山騎手は当然として、鮫島駿騎手あたりも非常に頑張っている。

ということで、今回は「杉山晴厩舎に強いかかわりを持つ全ての人馬」を未来の主役に指名したい。

この秋、ますます馬券的にお世話になるぞ!笑

 

シリウスS 2024 の回顧&未来の主役

2024年 9月28日(土) 3回中京8日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第28回シリウスS
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(指定) ダート 1900m 15頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
1 1 ハギノアレグリアス 牡7 59.5 岩田望来 1.57.1   06-05-06-05 36.4 5 (栗)四位洋文
2 2 オメガギネス 牡4 59 松山弘平 1.57.3 1 1/4 03-02-02-02 36.9 1 (美)大和田成
4 6 フタイテンロック 牡5 50 秋山稔樹 1.57.6 1 1/2 06-05-06-06 37.0 13 (美)佐藤吉勝
6 10 カンピオーネ 牡5 55 横山武史 1.57.6 クビ 09-09-09-09 36.7 8 (美)栗田徹
3 4 ロコポルティ 牡6 57 丸山元気 1.57.7  3/4 10-10-09-09 36.8 3 (栗)西園正都
2 3 エナハツホ 牝5 52 藤懸貴志 1.57.8  1/2 13-12-14-11 36.6 15 (栗)吉田直弘
B5 9 ビヨンドザファザー 牡5 57.5 北村友一 1.57.9  1/2 15-15-15-15 36.2 7 (栗)藤岡健一
3 5 ヴァンヤール 牡6 57 荻野極 1.58.6 4 12-13-12-14 37.5 4 (栗)庄野靖志
7 12 サンライズアリオン 牡5 55 富田暁 1.58.6 クビ 01-01-01-01 38.5 10 (栗)平田修
10 8 15 ハピ 牡5 58 坂井瑠星 1.58.7 クビ 03-04-02-03 38.3 2 *(栗)大久保龍
11 8 14 カフジオクタゴン 牡5 57 藤岡佑介 1.59.8 7 05-05-06-07 39.2 9 (栗)矢作芳人
12 B4 7 グリューヴルム 牡5 55 シュタル 2.00.3 3 1/2 10-10-09-11 39.4 12 *(栗)大久保龍
13 7 13 サンマルレジェンド 牡6 54 酒井学 2.00.5  3/4 02-02-02-03 40.2 14 (栗)大橋勇樹
14 B5 8 サンデーファンデー 牡4 55 武豊 2.01.0 3 06-05-05-07 40.5 6 (栗)音無秀孝
15 6 11 ヴィクティファルス セ6 57.5 池添謙一 2.01.1 クビ 13-14-12-11 40.1 11 (栗)池添学

ただただ「お見事」

今回の【シリウスステークス】を一言で表すなら

「回顧者泣かせのレース」

ということになるんじゃないかな。

「59.5キロのトップハンデと、それに続く59キロの馬が、ワンツーフィニッシュなんてありですか?(笑)」

というのが率直な思いだ。

もちろん。、ハンデからもわかるように、ハギノアレグリアス、オメガギネス共に実績は最上位だし、共に、距離ロスなく運べる内枠の恩恵はあった。

とはいえ、ここまでアッサリと結果を出されるとは。

3着以下の馬との能力差が相当に大きいことを認めざるを得ないだろう。

強かった!ハギノアレグリアス

そうなると、もう回顧することがないのだ。

【シリウスS】の立ち位置(今後のG1へのステップレース)を思えば「楽しみな新星が出てきた!」などと書きたいところだが、今回に関しては「なし」!

まあ、毎回当たり前のように未来の主役が出てくる、というのも何だか予定調和のようだし、、、

たまには「なし」も良いだろう、ということにさせてほしい(笑)

 

あとは中央G1勝ちだけ

そんなレースの中で、個人的に最も印象に残ったのは、ハギノアレグリアスを勝利に導いた岩田望騎手の手綱捌きだ。

実は、レース前に四位調教師から

「思い切って勝ちにいってほしい」

という趣旨のことを言われていたそうだ。

そんな中、2番手付近を走る1番人気オメガギネスの後ろ、5〜6番手あたりを追走した。

当然、勝ち馬の強さはよくわかっているだろうし、何より「勝利を!」という要望があれば、早めに動きたくなるところ。

だが、余計なことはせず、落ち着いて直線で前が開くまでじっくりと脚を溜めた。それが、ラストの伸びに繋がったように思うのだ。

昨今、フランス遠征なども行った岩田望騎手だが、今回のような冷静な手綱捌きは、最近会得したものではない。

実は、若手の頃から、溜める形の差し・追い込みで素晴らしい成績を残している。それは、同期など、近い世代の若手騎手を圧倒するものだった。

参考までに、昨年春に記した記事をご紹介しておこう

 

経験が浅い若手騎手は、結果を欲しがるあまり、視野が狭くなり、どうしても前にいきたくなる。減量の恩恵もあり、それなり数字は残るが、減量がとれるとその形は通用しない。

だから、若手の内に溜める競馬を経験しなければいけないし、経験するだけではなく、数字も残せる騎手は、相当な技量の持ち主と考えて良い。岩田望騎手は、まさにそういった騎手なのだ。

だから、ハイレベルな数字が残るのは当然。

あとは、中央のG1でも勝てば、さらに一皮剥けると思うのだが。

翌日の大一番では、ひとつ先輩の西村淳騎手が勝った。次は俺がと燃えているだろう。

この秋の岩田望騎手にはとにかく注目してほしい!

 

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