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ホーム勝負の明暗天皇賞秋 2021【回顧】これぞ名勝負!3強の評判を守り抜いた3頭に感謝

天皇賞秋 2021【回顧】これぞ名勝負!3強の評判を守り抜いた3頭に感謝

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】天皇賞秋 2021 における勝負の明暗

2021年10月31日(日) 4回東京8日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第164回天皇賞(秋)
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 2000m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
3 5 エフフォーリア 牡3 56 横山武史 1.57.9    06-06-06 33.2 3 3.4 514 +4 (美)鹿戸雄一
1 1 コントレイル 牡4 58 福永祐一 1.58.0 1  09-08-08 33.0 1 2.5 464 -8 (栗)矢作芳人
5 9 グランアレグリア 牝5 56 ルメール 1.58.1 クビ  02-02-02 33.8 2 2.8 504 +2 (美)藤沢和雄
4 8 サンレイポケット 牡6 58 鮫島克駿 1.58.4 1 3/4  10-06-06 33.6 10 113.5 472 0 (栗)高橋義忠
8 15 ヒシイグアス 牡5 58 松山弘平 1.58.7 1 3/4  07-08-08 33.7 7 40.4 492 +2 (美)堀宣行
2 4 ポタジェ 牡4 58 川田将雅 1.58.7 クビ  04-03-03 34.1 5 23.3 474 +2 *(栗)友道康夫
7 13 ペルシアンナイト 牡7 58 大野拓弥 1.58.7  15-15-14 33.1 13 159.1 490 -12 (栗)池江泰寿
6 12 ラストドラフト 牡5 58 三浦皇成 1.58.9 1 1/2  07-10-11 33.6 14 190.4 462 -6 (美)戸田博文
8 16 ユーキャンスマイル 牡6 58 藤岡佑介 1.59.0 クビ  13-14-14 33.4 12 153.0 500 -16 *(栗)友道康夫
10 B6 11 ムイトオブリガード 牡7 58 柴田善臣 1.59.1  3/4  11-12-11 33.8 16 332.6 492 -10 (栗)角田晃一
11 4 7 ワールドプレミア 牡5 58 岩田康誠 1.59.1  14-13-11 33.7 6 30.2 482 -4 *(栗)友道康夫
12 7 14 カレンブーケドール 牝5 56 戸崎圭太 1.59.2  1/2  04-03-03 34.7 4 19.6 482 +2 (美)国枝栄
13 2 3 モズベッロ 牡5 58 池添謙一 1.59.3  1/2  11-10-08 34.2 9 104.6 482 +2 (栗)森田直行
14 B5 10 カイザーミノル 牡5 58 横山典弘 1.59.3 ハナ  01-01-01 35.0 11 146.7 466 -2 (栗)北出成人
15 3 6 トーセンスーリヤ 牡6 58 横山和生 1.59.4  1/2  02-03-03 34.8 8 67.1 488 0 (美)小野次郎
16 1 2 カデナ 牡7 58 田辺裕信 1.59.7 2  16-16-16 33.8 15 257.8 478 +2 (栗)中竹和也

 

まさに50年に一度の戦い

レース前の段階から、私たちは今回の【天皇賞秋】を

「50年に一度の戦い」

だと題し、サイト上、あるいはYouTubeなどでご紹介してきた。

3冠馬3頭が激突したことで「100年に一度の戦い」といわれた昨年の【ジャパンカップ】と同じ位置に並べるのはさすがに申し訳ない。

それでも、馬のレベル自体は全く遜色がない。だから、せめて半分ということで「50年に一度」とさせてもらった。

ひょっとしたら「大げさだな」と思われた方もいたかな?笑

でも、レースを終えた今なら、そんなことを思う人はいないだろう。

3強がそれぞれに強さを発揮し、しっかりと3強の立場を守り抜いた熱い大一番!

馬券を獲った人もそうでない人も、手に汗を握ったはずだ。

そんな名勝負を見せてくれた3頭には心から感謝したい。

 

語ることは、、、あまりない

さて名勝負であるがゆえに、、、実はレース回顧では、あまり書くことがないのだ。

というのも、レース回顧の目的は

「レースを振り返ることによって、明日の夢馬券につなげる」

というもの。例えば

「力はあるけど条件が合わずに負けてしまった馬がいた⇒人気落ちの次は買い」

というような馬を発掘していのだ。

ただ、今回はそういったレースではない。上位3頭の強さは誰もがわかっているはずだし、一方4着以下の馬は力の差を見せつけられている。

もし、今回の全出走馬が同じ路線(古馬中長距離路線)に進むとなれば、やはり3強以外の馬は苦しいはずだ。

だから、今回はごく簡単に!

名勝負を見せてくれた感謝の意味もこめて、3強に対する思いを一言ずつ述べることで、回顧とさせてほしい。

 

1着エフフォーリア⇒馬、騎手共に文句なし!

今回のレースを見て、最も印象に残ったのはエフフォーリアの強さ。これに尽きる。

私たちキングスポーツは、今回コントレイルからの勝負を選択した。

とにかく強かった!

コントレイルにとって、2000Mという舞台がベストに近いことは以前から伝えられている通りだし、だからこそ、陣営もきっちりと態勢を整えてきた。(3冠獲得時に近い464キロ)

そのせいか、実際に直線半ばくらいの時点では「いけるかな?」という雰囲気にも見えた。

要するに「条件の合っていた万全の3冠馬を抑え込んだ」のだ。

確かにレース前半から中盤にかけての行きっぷり、直線での末脚共に、早くも「歴史的名馬の誕生」を予感させるような鋭いものだった。

それでも!仮に鞍上が横山武史騎手でなかったとしたら、結果は違ったかもしれない。それだけ、彼は素晴らしいジョッキーだと思う。

 

相手が嫌がる場所を逃さない

私はコントレイルを中心に見ていた。

だから、必然的に福永騎手の気持ちになってレースをみる。

その結果「この位置取りができたら理想的だろうな」という位置を、ことごとく武史騎手にとられてしまった。笑

名手だからこそ、名手がやりたいことがわかる。
そして、名手だからこそ、相手よりも早く、そこに馬を導くことができる。

もちろん、福永騎手にしてみれば、最内の1枠ということで乗り難しさはあっただろう。

だが、結果として今回に関しては、横山武史騎手が一枚上だったと見ざるを得ない。

22歳にしてこれだ。かれはこの先、どこまで進化するのだろうか?

親子3代の【天皇賞秋】制覇という大偉業も、通過点に過ぎないだろう。

楽しみをもって、引き続き注目していきたい。

 

2着コントレイル⇒さあジャパンカップはどうだ?

今回の敗戦、コントレイル陣営にとっては非常に痛いと思う。

引退まで、今回を含めて2戦。陣営は「どちらも勝つつもりで」と言った。

だが距離適性やここへ向けての究極の仕上げを観る限り、本音は

「最悪でも、天皇賞秋は絶対に逃せない」

という思いだったのではないだろうか。だから、痛いのだ。

とはいえ、内容は決して悪くはなかった。

鞍上にとってみれば理想的な位置取りではなかったようだし、また直線でもラスト1ハロンは苦しくなっていたようだ。

それでも、上がり3ハロンでは最速タイムをマークしている。
エフフォーリアに完敗という形ではあるが、1馬身という着差ほどは両者の差はないと思う。

無念、コントレイル

やはり、この馬自体も素晴らしい競走馬であることは間違いない。

さて残すところ【ジャパンカップ】1戦。

距離が延びる分、条件は楽ではないだろうが、力を出し切れたらチャンスはあるだろう。

後は、福永騎手に思い切って乗ってほしい!今回は動きにくい枠だったこともあっただろうが、どこか「勝つ!」というより「負けられない」という、らしくない消極的な騎乗に見えた。

泣いても笑っても最後の1戦!迷わず、攻めの騎乗を見せてほしい!

 

3着グランアレグリア⇒よくぞしのいだ

早速、レース後のルメール騎手のコメントをご紹介したい。

「すごく良いスタートで、楽に前につけられました。息も入り、それほど力を使いませんでした。ただ、柔らかい馬場で、いつもと反応が違いましたし、2000mも少し長かったです。1600mの方が良いと思います」

「1600Mの方が良い」

実に、清々しくわかりやすいコメントだね。笑

グランアレグリアは本当に強い馬だ。それでも、簡単に3階級制覇をさせてもらえるほど、現代の日本競馬界は甘くはないということだろう。

似たような内容については、奇しくも(土)に行われた【スワンS】の回顧でも記したので、チェックしてほしい。

参考⇒スワンS 2021 回顧

 

さて、グランアレグリアも年齢を考えれば引退が近いはずだ。

だが、まだまだ力は全く衰えていない。とにかくマイルなら、海外でも戦えるレベル。

もう一度、歓喜の瞬間を届けてほしい。

 

レースを見逃した方はコチラ

 

【天皇賞秋 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 エフフォーリア(横山武史騎手)
「ダービーのこともあって、人生で初めて嬉し泣きしました。コロナ禍でも競馬場に入れる人数が増えていて、その中で競馬に乗れることに感謝したいです。ファンの皆様の前で勝てて本当に良かったです。スタートは上手いですし、競馬も器用なので、僕は本当に馬の邪魔をしないように馬の力を信じて乗るだけだと思いました。道中も理想的なポジションでしたし、変にインにこだわらないで、多少外を回ってもいい、という思いで乗りました。2週続けてGIを勝たせて頂けたのは、タイトルホルダーもエフフォーリアもどちらも良い馬ですし、こんな良い馬を任せて頂いた関係者、オーナーの皆様に感謝しています。(親子三代制覇は)デビューした時に勝ちたいGIとして天皇賞(春)を親子三代制覇できるかなと挙げていたのですが、今回(秋)ですが、親子三代で勝つことを達成できたのは本当に良かったと思います」

(鹿戸雄一調教師)
「初めての古馬との対戦でしたが、スタートの上手な馬なので、前々でレースができると思って安心して見ていました。ダービーではオーナーはじめ、厩舎スタッフみんな悔しい思いをしてきたので、みんなで力を合わせてここまでやってきました。馬は春と比べてだいぶ体つきも筋肉質になってひと回り大きくなってパワーがついたというか、見栄えのする馬になりました。オーナーや牧場などみんなと相談して、このレースを選択したのがベストの選択だったと思います。(19年ぶりの3歳馬の勝利について)僕もシンボリクリスエスに少し携わっていましたが、素晴らしい馬でした。この馬も少しでも近づけたら、と思っていました。よく頑張ってくれました。藤沢先生にも大変お世話になって、追いつけはしないんですが、少しは近づけたかなと思っています。レース後は『おめでとう』と声を掛けて頂きました。すごく嬉しいです」

2着 コントレイル(福永祐一騎手)
「スタートは練習していたのですが、ゲートの中の体勢が良くなかったです。それでも上手く出てはくれましたが、理想は勝ち馬のポジションで、スタートを上手に切ることが必須条件ですからね。道中はタメがきき、最後もいけると思ったのですが、あと100mで差が詰まらず、苦しくなって内にモタれる仕草を見せていました。休み明けでも状態は素晴らしかったですし、ゲート以外は良かったです。なんとしても勝ちたい気持ちがあったのですが...」

3着 グランアレグリア(C.ルメール騎手)
「すごく良いスタートで、楽に前につけられました。息も入り、それほど力を使いませんでした。ただ、柔らかい馬場で、いつもと反応が違いましたし、2000mも少し長かったです。1600mの方が良いと思います」

4着 サンレイポケット(鮫島克駿騎手)
「ここを目標に、素晴らしい仕上がりでした。ベストか、それ以上の走りができました。上位3頭は日本のトップホースで、一角を崩せなかったのは悔しいですが、この馬と今後は強い相手を負かせるよう、自分自身技術を向上させたいです」

5着 ヒシイグアス(松山弘平騎手)
「枠順が外でしたからね。その中でも勝ち馬を見てレースを運べました。ラストも苦しくなりましたが、よく5着まで頑張ってくれました」

7着 ペルシアンナイト(大野拓弥騎手)
「後方で脚をためていきました。展開は向きませんでしたが、鋭い脚を見せてくれました」

11着 ワールドプレミア(友道康夫調教師)
「ゲートで挟まれてあの位置になりました。もう少し前の位置につけられればもう少し着順が上げられたと思います。最後は伸びていましたし、ここを使って次は良くなると思います」

12着 カレンブーケドール(戸崎圭太騎手)
「追い切りの時点から具合が良さそうでした。力みなく柔らかみのある良いフットワークでしたが、3コーナーで馬の後ろに入りたがって、内にささる感じがありました。修正しながらギアを上げたのですが、反応がもうひとつでした」

(via ラジオNIKKEI 

 

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