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ホーム勝負の明暗天皇賞秋 2022 など【先週の重賞回顧】大一番への率直な思いや「次に買いたい未来の主役」をご紹介

天皇賞秋 2022 など【先週の重賞回顧】大一番への率直な思いや「次に買いたい未来の主役」をご紹介

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】天皇賞秋 2022 における勝負の明暗

2022年10月30日(日) 4回東京9日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第166回天皇賞(秋)
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 2000m 15頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
7 イクイノックス 牡3 56 ルメール 1.57.5  10-10-09 32.7 1 *(美)木村哲也
3 パンサラッサ 牡5 58 吉田豊 1.57.6 1  01-01-01 36.8 7 (栗)矢作芳人
5 ダノンベルーガ 牡3 56 川田将雅 1.57.7 クビ  11-11-11 32.8 4 (美)堀宣行
9 ジャックドール 牡4 58 藤岡佑介 1.57.8  1/2  04-04-03 33.5 3 (栗)藤岡健一
8 シャフリヤール 牡4 58 C.デム 1.58.1 2  06-05-05 33.6 2 (栗)藤原英昭
2 カラテ 牡6 58 菅原明良 1.58.2 1  08-07-09 33.4 9 (栗)辻野泰之
1 マリアエレーナ 牝4 56 松山弘平 1.58.2 ハナ  04-05-07 33.5 6 (栗)吉田直弘
14 ユーバーレーベン 牝4 56 M.デム 1.58.3 クビ  14-13-11 33.3 10 (美)手塚貴久
6 ジオグリフ 牡3 56 福永祐一 1.58.3 クビ  06-07-07 33.6 5 *(美)木村哲也
10 13 アブレイズ 牝5 56 マーカン 1.58.3 クビ  08-07-05 33.7 13 (栗)池江泰寿
11 10 ノースブリッジ 牡4 58 岩田康誠 1.58.4  02-03-03 34.0 11 (美)奥村武
12 15 カデナ 牡8 58 三浦皇成 1.58.4 クビ  15-15-14 33.2 15 (栗)中竹和也
13 4 ポタジェ 牡5 58 吉田隼人 1.58.4 クビ  12-11-11 33.4 8 (栗)友道康夫
14 11 レッドガラン 牡7 58 横山和生 1.58.7 1 1/2  13-13-14 33.4 14 (栗)安田隆行
15 12 バビット 牡5 58 横山典弘 1.58.7  02-02-02 34.6 12 (栗)浜田多実

忘れられない「57秒4」

レース回顧をする際、勝ち馬よではなく「2着馬」を取り上げることは滅多にない。

だが、今回は心から「そうすべき」だと感じた。

それだけ、前半1000M通過57秒4の大逃げはインパクトがある。

何と言っても今から24年前の1998年、あのサイレンススズカの前半1000Mの通過タイムと全く同じだからだ。

90年代、もしくはそれ以前から競馬を見ているファンなら、その後の悲劇も含め、決して忘れられない「57秒4」の数字。

それも、玉砕の逃げではない。超強豪を相手に2着にまとめたのだ。

元調教師の坂口正大氏が次のようなことを語っている記事を見かけた。

普通の馬は行けといってもこのペースでは逃げられません。すばらしい能力です。まして、バタッと止まることなく、1分57秒6でゴール。普通なら逃げ切っている時計です。

 

さすがは「世界のパンサラッサ」

全くの同感。

さすがは、3月には【ドバイターフ】を制している「世界のパンサラッサ」といったところだろう。

さすがは世界のパンサラッサ

さて、改めて振り返ってみて、もちろん私たちのような「57秒4」に驚いた昔ながらの競馬ファンもいるが、一方で比較的若い世代の方も、単純に

「圧倒的な大逃げ」

に度肝を抜かれ、また興奮したのではないだろうか。(しかも2着に粘る)

恐らく、これから先何年経っても、2022年の【天皇賞秋】といえば「パンサラッサが大逃げをした年」として語られるに違いない。

そして、これこそ、競馬に限った話ではないかもしれないが「プロ」の世界には大事なことではないだろうか。

 

そこには「夢」がある

もちろん、優勝できていたら、最高だったかもしれない。

だが、それに勝るとも劣らないインパクトを残し。

仮に初めて競馬を見た人がいたら、間違いなくパンサラッサの名前を覚えた、あるいはファンになっただろうし

「また見てみたいな」

と思うはずだ。

もちろん競馬は結果が最優先。それでも、戦いかた、勝負の仕方ひとつで、結果を超越した「夢」をファンに届けることができるのだ!

これって、私たち予想家はもちろん、恐らく全ての社会人にとって、大きなヒントとなる部分ではないだろうか?

 

あなたのスイングはどうだ?

どうしても「結果」にとらわれる日々を生きている私たち。(それは当然大事なことではあるのだが)

ただ、それゆえに「スイングが小さくなっていないか!?」

せっかくの機会だ。

自戒の意を込めて、自分の姿を客観的に見直してみるのはどうだろうか?

何か、新しい発見があるかもしれない!

尚パンサラッサはこの後12月の香港に向かう予定。今回の悔しさを晴らしてもらおうじゃないか!

 

さて「回顧」ということで、本来なら、もっと具体的なレースの話をすべきなのかもしれない。だが、大一番の【天皇賞秋】ということもあり、勝ち馬の強さがどうだ、展開がどうだ、みたいな記事は、恐らくネット上には数え切れないほど転がっているだろう(笑)

人と同じことをしたって仕方がない。面白くも何ともない。

だから、私たちらしく違う視点から振り返らせていただいた。ご容赦いただきたい。

 

未来の主役は「私たちの好調教馬」に

ただ、これだけで終わるのはあまりにも申し訳ないので(笑)

最後に一頭、今後の活躍に期待したい「未来の主役」をピックアップ。

ということで、私たちが好調教馬としてYouTubeでも名前を挙げていた1番・牝馬のマリアエレーナ

参考⇒マリアエレーナをご紹介した動画

ハッキリ言って、かわいそうだったね。

SNS上などでもパトロール画像が拡散されていたから当然皆様もご存知だと思うが、10番ノースブリッジの斜行の影響をもろにうけて弾き飛ばされそうになっていた。(結果、ノースブリッジの岩田康騎手は2日間の騎乗停止に)

これが、牝馬同士の戦いなら、まだいいのだが、当然相手は牡馬。

それも500キロ近いノースブリッジに対して、マリアエレーナは420キロ台と、牝馬としてもかなり小柄な部類。弾かれた時の心身のダメージは(もちろん位置取りが悪くなったことも)決して小さくはなかったはずだ。

それでも、勝ち馬から0.7秒差の7着だから、決して大きくは負けてはいない。

タラレバは禁物にせよ、仮にスムーズに走れていたら、勝ち負けとは言わないまでも、もう少し上位ではゴールできていたに違いない。

 

改めて「覚醒」を確信

要するに、それだけ「力をつけている」ということなのだろう。

ちょっとくらいの不利なら意に介さない!頼もしいじゃないか!

前走【小倉記念】の勝ちっぷり、あるいはその後の調教の素晴らしさもあり、動画内では

「マリアエレーナは覚醒した」

という旨のお話をさせていただいた。

だが、その覚醒を改めて今回のレースで確認させてもらった。

今後はどうだろう?恐らく距離的には1800M~2200Mくらいがベストのような気がするので【エリザベス女王杯】でみたいが、さすがにローテがタイトか。

となると、東京芝2400Mのガチンコよりは、立ち回り次第でチャンスがありそうな【有馬記念】はどうだろう。今回も素晴らしかったが、右回りはよりスムーズな気がするし、3着争いなら十分にありそうだが、、、未来の主役に指名して、今後を待ちたい!

 

スワンSの未来の主役⇒実績馬だが6着ロータスランド

2022年10月29日(土) 4回阪神8日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第65回MBS賞スワンS
3歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定) 芝・内 1400m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
2 4 ダイアトニック 牡7 56 岩田康誠 1.19.8    05-05 34.2 4 *(栗)安田隆行
2 3 ララクリスティーヌ 牝4 54 菅原明良 1.20.0 1    09-08 34.2 10 (栗)斉藤崇史
6 11 ルプリュフォール セ6 56 武豊 1.20.0    16-16 33.5 11 (栗)松永幹夫
4 8 トゥラヴェスーラ 牡7 56 鮫島克駿 1.20.0 クビ    13-11 33.9 6 (栗)高橋康之
3 5 キングオブコージ 牡6 57 浜中俊 1.20.0    07-05 34.3 12 (栗)安田翔伍
4 7 ロータスランド 牝5 54 岩田望来 1.20.1 クビ    06-05 34.4 3 (栗)辻野泰之
3 6 マテンロウオリオン 牡3 54 横山典弘 1.20.3 1 1/4    18-17 33.5 2 (栗)昆貢
6 12 サブライムアンセム 牝3 52 福永祐一 1.20.5 1    13-14 34.3 5 (栗)藤原英昭
1 2 ヴァトレニ セ4 56 横山和生 1.20.6  1/2    01-01 35.4 8 (栗)長谷川浩
10 1 1 ホウオウアマゾン 牡4 56 C.デム 1.20.7  3/4    03-04 35.3 1 *(栗)矢作芳人
11 B5 10 ベステンダンク 牡10 56 松若風馬 1.20.7 ハナ    13-14 34.5 18 (栗)安達昭夫
12 7 13 キャプテンドレイク 牡5 56 藤岡康太 1.20.9 1    09-08 35.0 16 (栗)今野貞一
13 8 18 アイラブテーラー 牝6 54 幸英明 1.20.9 ハナ    03-02 35.5 17 (栗)河内洋
14 5 9 ケイデンスコール 牡6 56 北村友一 1.21.0  1/2    17-17 34.3 15 *(栗)安田隆行
15 7 15 ミッキーブリランテ 牡6 56 和田竜二 1.21.4 2 1/2    02-02 36.1 14 *(栗)矢作芳人
16 B7 14 メイショウミモザ 牝5 54 池添謙一 1.21.5 クビ    07-08 35.7 13 (栗)池添兼雄
17 8 16 レイモンドバローズ 牡4 56 吉田隼人 1.21.6 1    11-11 35.6 9 (栗)上村洋行
18 8 17 スカイグルーヴ 牝5 54 ルメール 1.21.8 1 1/4    11-11 35.8 7 (美)木村哲也

 

【天皇賞秋】の話はこれくらいにして、後半は(土)の2つの重賞の未来の主役のお話に。

ということで【スワンステークス】は、実績馬であることを承知で6着のロータスランドに。

【スワンステークス】はG1【マイルCS】のステップレースということもあり、ここを叩き台にする有力馬がいる一方

「まずはここをしっかり勝ちきりたい」というような伏兵がいて、特に1400Nへの適性の高い馬が結果を残してきた。今回でいえば2着のララクリスティーヌなどはまさにそう。

とはいえ【マイルCS】をイメージするなら、明らかに余裕残しだったロータスランド

レース全体としては位置取りもよく、またスムーズな運びもできていたようにさすがの一言。

それでも直線で伸びきれなかったのは、完全なるガス欠だろう。

叩かれてガラリと変わってくるだろうし【高松宮記念】2着の結果から「1200M向きだろう」と考える人が多ければ、本番はオッズでも楽しめそう。

ぜひ、逆襲に期待したい!

 

アルテミスSの未来の主役⇒4着デインバランス

2022年10月29日(土) 4回東京8日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第11回アルテミスS
2歳・オープン・G3(馬齢) (牝)(国際)(指定) 芝 1600m 10頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
10 ラヴェル 牝2 54 坂井瑠星 1.33.8    09-09 33.0 3 (栗)矢作芳人
3 リバティアイランド 牝2 54 川田将雅 1.33.9 クビ    06-06 33.3 1 (栗)中内田充
6 アリスヴェリテ 牝2 54 田辺裕信 1.33.9 クビ    01-01 33.9 6 (栗)中竹和也
5 デインバランス 牝2 54 戸崎圭太 1.34.0  1/2    04-04 33.6 2 (栗)杉山晴紀
9 マラキナイア 牝2 54 松山弘平 1.34.1  1/2    04-04 33.8 4 (栗)吉岡辰弥
4 ディナトセレーネ 牝2 54 横山武史 1.34.2  1/2    02-02 34.0 7 (美)尾関知人
8 マスキュリン 牝2 54 石橋脩 1.34.7 3    02-02 34.6 9 (栗)新谷功一
2 コウセイマリア 牝2 54 佐々木大 1.34.8  3/4    10-09 33.9 10 (美)和田雄二
7 ミシシッピテソーロ 牝2 54 木幡巧也 1.34.8    06-06 34.3 5 (美)畠山吉宏
10 1 ニシノコウフク 牝2 54 三浦皇成 1.34.8    06-06 34.3 8 (美)伊藤大士

 

2歳戦は、皆がレース経験が浅く、仕上がり途上だ。

だから、まさかの展開になってしまうような馬も多く、結果自体はそれほど気にする必要はない。(まさに2着のリバティアイランドが、激しく詰まったように)

それでも「前走と比べて、内容が明確に進化している馬」は評価したい。

それは、進化の大きさにかかわらず「実戦で進化を発揮できるセンス、勝負強さ」の証明だからだ。

その点、デインバランスは魅力的。レース後、戸崎騎手は

「新馬では少し物見をしたりソワソワしたりしていましたが、そのあたりが今日は慣れて来ていて良かったです。スタートも良くなってきていて、道中の感じも良かったです。このまま力をつけて行ってくれればと思います」

まさにその通りで、課題だと感じられた部分が見事に解消された。

今回も敗れたとはいえ、勝ち馬から0.2秒差だから悲観することもない。

直線でもこの馬なりによく伸びていたし、次はさらにやれるはず!期待したい!

 

【天皇賞秋 2022】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 イクイノックス(C.ルメール騎手)
「道中はパンサラッサを見ていませんでしたが、直線に向いて彼を見たら、15馬身くらいあって心配しました。それでもこちらの反応は物凄く良かったです。これがGI初勝利ですが、最後ではありません。スタミナがありますから、ジャパンカップや有馬記念に行っても大きなチャンスがあると思います」(木村哲也調教師)
「なかなか彼(ルメール)にも勝たせてあげることができず、責任も感じていました。スタートで出るように馬を作っているつもりでしたが・・・。出ましたがゴチャついていたので、後ろからになりました。もう少し前でレースが出来ればと思っていました。苦しいレースでしたね。パンサラッサが飛ばしていて道中は慌てずに(C.ルメール騎手は)凄く落ち着いているなと見ていました。(今年の3歳のレベルが?と見られていますが)先週の菊花賞のアスクビクターモアの田村先生にも『今年のダービーの価値を落とすわけにはいかないので何が何でも頑張りました。木村先生も』という言葉に、僕自身も熱いものを感じて、そういう言葉を無下にできないなと思っていました。今後はオーナーと相談してということになります」2着 パンサラッサ(吉田豊騎手)
「最近少しモタモタする所がありましたが、今日は雰囲気も良くゲートだけに集中していました。枠も良く、そのまま行かせてハイペースだと思いましたが馬の気分に任せてレースを進めました。涼しくなって調子も良くなり、最後まで頑張ってくれただけに何とかしたかったのですが残念です」(矢作芳人調教師)
「57秒台で行って59秒台で上がれば勝てると考えていました。さすがに59秒台では上がれませんでした。涼しくなって馬がシャキッとしてきました。宝塚記念や札幌記念ではおっつけながらあの程度の逃げでしたが、今日は普通に走ってあのペースでした。状態が上がっていました。負けた悔しさより馬を褒めてあげたいです。この後は短期放牧を挟んで、香港カップに向かう予定です。勝ちにいきます」3着 ダノンベルーガ(川田将雅騎手)
「これまで乗せて頂いた中で一番具合も良く、道中のリズムも良くて、最後も素晴らしい脚を使ってくれました。改めてこの馬の能力の高さを示すことが出来たレースでした」

4着 ジャックドール(藤岡佑介騎手)
「スタートはいつも通りで、先行争いをやり過ごして良い形で前半を入ることが出来て、ペースもこの馬に良い流れになりました。直線では馬場の良い所から追い出したのですが、捕まえきれず後方から差される形になりました。コンディション的にまだ上がり目がありそうですし、もう少しでタイトルに手が届く感じです」

5着 シャフリヤール(C.デムーロ騎手)
「スタートが良くいい位置でレースができました。ただ休み明けのせいか反応がジリジリした感じでした。次はもっと良くなると思います」

6着 カラテ(菅原明良騎手)
「2番手以降のペースが上がらず思ったよりスローな感じでした。せっかくゲートを上手く出てくれたのにGIの隊列が出来る中で良い位置に入れませんでした。それでも6着まで来ています。馬はよく頑張っています」

7着 マリアエレーナ(松山弘平騎手)
「状態は良かったと思います。最初のコーナーで不利がありましたが、最後までしっかり走ってくれました。能力の高い馬です」

8着 ユーバーレーベン(M.デムーロ騎手)
「体が絞れて馬は良くなっていました。スタートは良く出たのですが他の馬が速く後方になりました。2000mでこの展開は忙しい感じでした。それでも4コーナーではいい感じで3着はありそうな感じだったのですが最後はジリジリした感じになってしまいました」

(via ラジオNIKKEI

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