キングスポーツへのお申し込みはこちら
ホーム勝負の明暗【先週の重賞回顧】天皇賞・春 2025 など ⇒勝ち馬の強さと共に感じた「◯◯だけではわからないこと」とは?各重賞の未来の主役も

【先週の重賞回顧】天皇賞・春 2025 など ⇒勝ち馬の強さと共に感じた「◯◯だけではわからないこと」とは?各重賞の未来の主役も

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

天皇賞・春 2025 の回顧&未来の主役

2025年 5月 4日(祝) 2回京都4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第171回天皇賞(春)
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝・外 3200m 15頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
4 6 ヘデントール 牡4 58 レーン 3.14.0   06-07-06-05 35.3 1 (美)木村哲也
8 14 ビザンチンドリーム 牡4 58 シュタル 3.14.0 14-14-12-08 34.9 6 (栗)坂口智康
5 8 ショウナンラプンタ 牡4 58 武豊 3.14.5 3 08-08-06-03 36.0 4 (栗)高野友和
3 5 サンライズアース 牡4 58 池添謙一 3.14.8 2 04-03-02-02 36.4 2 (栗)石坂公一
6 11 マイネルエンペラー 牡5 58 丹内祐次 3.15.0 1 1/4 02-02-01-01 36.7 8 *(栗)清水久詞
7 13 ジャスティンパレス 牡6 58 鮫島克駿 3.15.1 クビ 12-12-03-03 36.6 3 *(栗)杉山晴紀
5 9 シュヴァリエローズ 牡7 58 北村友一 3.15.7 3 1/2 11-10-09-08 36.9 9 *(栗)清水久詞
2 3 ブローザホーン 牡6 58 菅原明良 3.15.9 1 09-08-09-08 37.0 5 (栗)吉岡辰弥
B7 12 ワープスピード 牡6 58 横山和生 3.17.0 7 14-14-14-11 37.1 11 (美)高木登
10 4 7 プラダリア 牡6 58 松山弘平 3.17.1 1 02-03-03-05 38.6 10 (栗)池添学
11 8 15 ハヤテノフクノスケ 牡4 58 岩田望来 3.17.5 2 1/2 06-06-03-05 38.9 7 (栗)中村直也
12 2 2 ウインエアフォルク 牡8 58 幸英明 3.20.0 大差 12-12-15-15 37.6 15 (美)根本康広
13 B6 10 リミットバスター 牡5 58 岩田康誠 3.20.3 1 1/2 09-10-13-11 40.5 14 *(栗)杉山晴紀
14 3 4 ジャンカズマ 牡7 58 野中悠太 3.20.4  1/2 01-01-06-11 40.8 12 (美)西田雄一
15 1 1 アラタ 牡8 58 大野拓弥 3.20.4 05-05-09-11 40.9 13 (美)和田勇介

 

ただただ強い!

今回のレースを見終えた時点で、一番最初に率直に思ったことは

「ヘデントールの強さ」

これに尽きる。

直線において、外&後ろからビサンチンドリームが迫ってきたが、予想家絵として、数え切れないほどのレースを目の当たりにしてきた経験上、そのままビサンチンが差し切る流れだった。

だが、結局は最後まで抜かせない。特にゴール前100Mくらいは、全く差が詰まらなかった。

競馬の世界では、よく「どこまでいっても変わらない着差」といった例え方をするが、まさしくそんな感じ。

恐らく、実際の着差以上にヘデントールに余裕があったということだろう。

レース前の段階から「ハイレベル」と言われた4歳世代。実際に彼らが上位4着までを独占したが、その中でもハッキリと一枚上の力を見せた。

長らく、絶対的な主役が不在だと言われてきた長距離路線だが、ようやく本物が生まれた予感だ!

 

差はどこにあった!?

さて、ヘデントールはもちろん、ビサンチンドリームだって本来なら勝っていてもおかしくはない状況だった。

というのも、先ほど、4歳世代が上位4着までを独占したという旨を記したが、厳密にいえば、2着ビサンチンドリームと、3着ショウナンラプンタの間には3馬身もの大きな差があったのだ。

(さすが、不利がありながらも【菊花賞】で5着にまとめているほどの実力馬だ。恐らく、今回の結果から【菊花賞】でもまともに走れていたら、もう少し違う結果もあったのだろう)

では、上の2頭と下の2頭、いったいどこに差があったのか?

 

もちろん、考え方は様々あると思うが、個人的にひとつ感じたのは「坂の走り方」

ご存じの通り、京都競馬場の向こう正面には、名物と言ってもよい「坂」がある。

レースの実況を聞いていると「下り坂」が強調されることが多いが(実際にそこを勝負どころをして仕掛ける馬も多いが)当然のことながら、下り坂の前には「上り坂」もある。

画像はJRAの公式サイトよりお借りしました

 

ポイントは「坂での力感」

【天皇賞・春】が行われる外回りコースの場合、コースの高低差は4.3メートルにも及ぶ。

かなりハードな高低差を、向正面の半ばから3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて一気に下るレイアウトになっている。

この部分以外はほぼ平坦のため、G1にまで出てくるような馬たちは「普通」に走る。

だが、やはり坂には向き不向きがあるもの。

この上り下りで無理なく、スタミナロスなく走れる馬は、必然的にラストに脚が残り、最後までよく伸びる。

そして今回、じっくりとレースを見直した結果、最も力感なく、無理なく自然にこの坂を駆け抜けていたのはビサンチンドリームだと個人的には感じた。

熱い叩きあい

本当に平地を走っているような動き。

恐らく、人間のマラソン選手のように、頭で考えて、瞬時に走り方を調整したりはできないはず。

つまり、これは「センス」なのだろう。

「これなら直線で伸びるわけだ」と感じずにはいられなかった。

 

柱だけではわからないことがある

ヘデントールに関しては「普通に上手い」くらいの印象だが、この馬に関しては、そもそもモノが違うから仕方ないということにさせてもらおう(笑)

いずれにせよ、私が最もお伝えしたいのは、競馬には

「柱(紙面)だけではわからないことが絶対にある」

ということ。

今回、改めてレースを見直すことで、ビサンチンドリームの坂の走りの技術の高さを感じた。これから、また彼が京都を走ることがあれば、当然積極的に狙いたい。

また、紙面上には「前走で不利を受けた」と書かれている馬が、いざ映像を見てみると、そこまでではない、というようなこともある。(その逆も然りで、想像以上に大きな不利のこともある)

 

当然、それはレースに限った話ではない。調教だってそうだ。

例えば、栗東CWを長めから追われ、ラスト1ハロン11秒台だと書いてあれば、それだけで気になる。

しかし、ラスト1ハロンのフットワークが「超軽い」のか「軽い」のか「まあまあ」なのかまでは、紙面にはかかれない。ただ、映像を入念にチェックすれば、必ず見えてくる部分もある。

 

今こそ、キングスポーツの出番だ!

かつてないほど能力拮抗と言われる現代競馬においては、こういった細かいところまでチェックしなくては絶対に勝てない!

とはいえ、普通の競馬ファンにそこまでしている時間はない。だからこそ、私たちのようなプロの予想家がいるのだ。

特に調教のチェックに関しては、他のどの予想家にも絶対に負けないと言い切れるだけの自負がある。この春のG1戦線、そしてその先へ!

本気で勝ちたい方は、ぜひ、キングスポーツに夢を託してほしい。

 

長くなってしまったが、勝ち馬に敬意を表した上で、未来の主役はビサンチンドリームで!

珍しいこともあるものだ

さて、ここからは先週(土)の2つの重賞の話題に移るが、皆様、レースを見ていて

「こんなこともあるのか!」

と驚かれなかっただろうか?

実は【京王杯SC】【ユニコーンS】ともに「上位人気3頭が馬券圏内を独占した」のだ!

これがどれくらい珍しいか?

2025年に入って以来、4月末までの段階で「49の重賞(芝・ダート)」が行われたが、そのうち、上位人気3頭でそのまま決まったケースは「たった1回」しかなかったのだ!

(参考までに、その1回とは3月の頭に行われた【中山記念】)

混戦と言われる、昨今の日本競馬界を象徴するような結果が続いていたのだが、それが5月に入ったとたん、同日の重賞で2連発!

改めて、競馬とはわからないものだ。

 

人気に応える馬たちの「強さ」

いずれにせよ、一つハッキリといえるのは、両レースにおける上位3頭は

「少なくとも、それぞれのレースにおいては明確に上位の力を備えていた面々」

ということになる。

日頃から申し上げていることではあるが、上位人気馬というのは、常にライバルたちのマークを背負うことになる。つまり、スムーズにレースを運ぶことさえ、本来容易ではない。

もちろん、鞍上にも「人気に応えなければいけない」という重圧もあるだろう。

ある意味では「凡走しても許される立場」であり、気楽に走れる伏兵とは置かれている立場が違うのだ。

そうした状況を乗り越えて結果を出した。

素直に称えるべきだし、繰り返しになるが、彼らの力はそれぞれのレースにおいて、明確に上位だったということ。

 

京王杯SC 2025 の回顧&未来の主役

2025年 5月 3日(祝) 2回東京3日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第70回京王杯スプリングカップ
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定) 芝 1400m 12頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
7 9 トウシンマカオ 牡6 58 横山武史 1.18.3    05-05 32.6 2 (美)高柳瑞樹
3 3 ママコチャ 牝6 56 川田将雅 1.18.5 1 1/2    04-03 33.1 1 (栗)池江泰寿
4 4 ロジリオン 牡4 57 松山弘平 1.18.7 1    06-07 32.7 3 (美)古賀慎明
7 10 レッドモンレーヴ 牡6 57 ディー 1.18.9 1 1/4    12-10 32.4 4 (美)蛯名正義
1 1 シャドウフューリー 牡5 57 戸崎圭太 1.19.1 1 1/4    06-06 33.2 6 (栗)杉山晴紀
8 11 トゥラヴェスーラ 牡10 57 三浦皇成 1.19.1    09-10 32.6 10 (栗)高橋康之
8 12 カンチェンジュンガ 牡5 57 幸英明 1.19.2  1/2    09-08 33.0 7 (栗)庄野靖志
5 6 バルサムノート 牡5 57 松岡正海 1.19.3 1    02-02 34.1 9 (栗)高野友和
5 5 アサカラキング 牡5 57 横山和生 1.19.4  1/2    01-01 34.3 5 (美)斎藤誠
10 2 2 カルロヴェローチェ セ5 57 M.デム 1.19.4 ハナ    03-03 34.0 12 (栗)須貝尚介
11 6 8 スズハローム 牡5 57 菅原明良 1.19.8 2 1/2    08-08 33.5 11 (栗)牧田和弥
12 6 7 オオバンブルマイ 牡5 57 津村明秀 1.19.8 クビ    09-10 33.4 8 (栗)吉村圭司

 

驚異的なレコード

前日の金曜日、東京では激しい雨が降っていた。

レース当日の晴天、さらに東京競馬場の水はけが良い点を差し引いても

「東京としては、それなりに時計がかかるのでは?」

とイメージされた方が大半だったと思うし、それがごく自然な考え方だと思う。

それが、蓋を開けてみれば、勝ち時計の1分18秒3は「驚異的なJRAレコード」!!!

アサカラキングが、前半3ハロンを33秒9という短距離戦を思わせるペースで引っ張ったこともあるが、それにしても速すぎる。

「東京芝のレースでは、当日に雨が降り続いている場合を除いては、常に高速(場合によっては超高速)の馬場を前提で予想する必要がある」

これを確認できたことが、今回のレースにおける最大の収穫かもしれない(苦笑)

まだまだ、東京開催は続くからね。

 

これだけの時計が出る馬場だと

もちろん、高速の馬場の場合は、どの馬が走ってもそれなりに速い時計が出るものだ。

昨日の場合は、最下位に終わったオオバンブルマイでさえ、1分19秒台で走破している。

とはいえ!その中を「勝ち抜く」ためには、一ランク上の絶対的なスピードが必要。

経験上、特にマイルくらいまでの短い距離の高速決着の場合、スタミナは「あるに越したことはない」程度のイメージ。

とにかくスピードのある馬が逃げ、あるいは好位から抜け出して押し切るケースが圧倒的に多い。

JRAレコードをマークしたトウシンマカオ

そういった意味で、トウシンマカオやママコチャは、G1でも好走歴があるように、そもそもここでは格上であり能力上位の馬だが、しかもそのG1というのが

「高松宮記念やスプリンターズS」

つまり彼らの特性、持ち味にもピッタリと合っていた馬場だったことも確かなのだ。

 

だとすれば!頼もしいのはあの馬

そういった点からいえば、頼もしいのは3着のロジリオンだ。

上位2頭とは対象的に、今回出走したメンバーとの比較でいえば、どちらかといえば「スタミナ寄りの馬」

昨年5月のG1【NHKマイルC】での3着はもちろん、その後も【富士S】【京都金杯】といったマイル重賞での好走を重ねている。

それにもかかわらず、序盤からしっかりとレースの流れに乗って中団あたりを追走したかと思えば、直線でもしっかりと脚を伸ばしていた。

ここにきて、相当、底力をつけてきたことの証に違いない。

賞金の関係もあるから出走ができるのか否か、そのあたりは何とも言えないが、今回の走りを見る限り【安田記念】に出ても、決して侮れないのではないか。

何と言ってもまだまだ4歳!これからの大きな活躍に期待しながら、未来の主役に指名する。

ユニコーンS 2025 の回顧&未来の主役

2025年 5月 3日(祝) 2回京都3日 天候 : 晴  馬場状態 : 稍重
【11R】 第30回ユニコーンS
3歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(指定) ダート 1900m 13頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
B4 4 カナルビーグル 牡3 57 吉村誠之 1.56.8 04-04-05-04 36.3 3 (栗)佐藤悠太
6 8 クレーキング 牡3 57 レーン 1.56.9  3/4 12-11-08-04 36.2 1 (美)中舘英二
4 5 メイショウズイウン 牡3 57 武豊 1.57.0 クビ 12-13-03-02 36.7 2 (栗)本田優
7 10 ベリタバグス 牡3 57 藤岡佑介 1.57.5 3 07-07-08-08 36.8 6 (美)森一誠
B6 9 ヒルノハンブルク 牡3 57 坂井瑠星 1.57.6 1 02-02-01-01 37.4 7 (栗)武英智
3 3 ナンヨーパワフル 牡3 57 鮫島克駿 1.57.8 1 1/4 08-08-08-08 37.1 11 (栗)松永幹夫
8 12 ヴィリアリート 牝3 55 和田竜二 1.58.5 4 03-03-02-02 38.3 5 (栗)西村真幸
7 11 テスティモーネ 牡3 57 菱田裕二 1.58.6  1/2 04-04-07-08 38.0 4 (栗)大根田裕
B1 1 ベルベルコンパス 牡3 57 北村友一 1.58.7 クビ 04-04-05-06 38.3 9 (栗)小栗実
10 8 13 チュウジョウ 牡3 57 シュタル 1.59.0 2 08-08-11-12 38.1 12 (栗)杉山佳明
11 5 6 ゴッドエスパーダ 牡3 57 角田大和 1.59.2 1 1/4 10-11-11-11 38.4 8 (栗)角田晃一
12 2 2 サイモンシュバリエ 牡3 57 川須栄彦 1.59.5 2 01-01-03-06 39.2 13 (栗)梅田智之
13 5 7 スマートカイロス 牡3 57 岩田望来 2.04.6 大差 10-10-11-13 43.6 10 (栗)矢作芳人

ここは素直に

このレースに関して言えば、もちろん優勝したカナルビーグルも本当に素晴らしい馬だが(さらに管理する佐藤悠太師、重賞初制覇おめでとう!)どちらかといえば、スムーズに最後まで走れた部分がアドバンテージになったと思う。

祝!佐藤悠厩舎の重賞初勝利

その点、素直にいくなら、やはり2着馬クレーキングに将来性を感じる。

スタートでの立ち遅れ、直線での接触もあり、レーン騎手いわく「アンラッキーなレース」

それでも、自らマクリながら位置をあげていくタフな競馬に挑みながら、最後までしっかりと走りきって「上がり最速」をマーク。

そういった意味では、3着のメイショウズイウンのレースぶりにも目をひかれるが、クレーキングよりも、もっと前の位置までいって、押し切ろうとした姿を見る限り、恐らく決め手に自信があるタイプではないのだろう。

決め手のないタイプは、どうしても早めに動かないといけない。その分、決め手のあるタイプの目標にされてしまう可能性もある。

そういった点から、クレーキングに、より将来性を感じた。

昨年優勝のラムジェットの活躍は皆様もご存知の通り。この馬の今後も本当に楽しみだ!

勝負の明暗バックナンバーは下記をクリック

勝負の明暗はどこにあったのか?そして次なる栄光へのヒントはここにある!!

 

関連記事

最新記事

カテゴリー

YouTube

よく読まれている記事