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【回顧】東京新聞杯 2018 勝負の明暗「人馬の絆こそ強さの理由」

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】東京新聞杯 2018 における勝負の明暗

 

2018年 2月 4日(日) 1回東京4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第68回東京新聞杯
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)[指定] 芝 1600m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 上3F 単勝
4 8 リスグラシュー 牝4 55 武豊 1.34.1   33.6 3 5.5
2 3 サトノアレス 牡4 57 柴山雄一 1.34.3 1 33.3 5 8.9
8 15 ダイワキャグニー 牡4 56 横山典弘 1.34.3 クビ 33.9 2 4.2
1 2 デンコウアンジュ 牝5 54 蛯名正義 1.34.4  1/2 33.6 9 30.5
2 4 ディバインコード 牡4 56 北村宏司 1.34.4 クビ 34.1 11 44.1
5 9 ハクサンルドルフ 牡5 56 戸崎圭太 1.34.4 ハナ 33.4 8 19.5
6 11 ベルキャニオン 牡7 56 石橋脩 1.34.4 ハナ 34.1 13 112.3
4 7 クルーガー 牡6 56 浜中俊 1.34.5  3/4 34.0 4 6.8
8 16 グレーターロンドン 牡6 56 川田将雅 1.34.5 ハナ 34.4 1 4.2
7 14 ストーミーシー 牡5 56 大野拓弥 1.34.6 クビ 33.9 12 71.4
5 10 ダノンプラチナ 牡6 56 田辺裕信 1.34.6 ハナ 33.5 7 12.6
1 1 アドマイヤリード 牝5 54 藤岡康太 1.34.7  3/4 33.9 6 10.4
3 5 トウショウピスト 牡6 56 田中勝春 1.34.9  3/4 34.9 14 125.7
7 13 カデナ 牡4 56 福永祐一 1.34.9 ハナ 34.0 10 43.3
3 6 ガリバルディ 牡7 57 三浦皇成 1.35.0  3/4 34.4 15 152.8
6 12 マイネルアウラート 牡7 57 柴田大知 1.35.5 3 35.4 16 209.5

 

実は、東京新聞杯に関するコラムにおいて、こんなタイトルをつけた。

「戦国マイル時代に終止符を打つのは??」

中には「たかだかG3なのに大袈裟な」と思われた方もいるだろう。だが、そういった方も、実際に、ハイレベルで熱いレースを目の当たりにした今なら、きっと違う感想を持っていると思う。

今回のレースを戦った面々の中に、確かに戦国マイル路線に終止符を打てそうな、主役になれそうな馬がいた!その馬とは、彼らだ!

 

?1着リスグラシュー・・・人馬一体で成長!

何故、これまでは「あと一歩届かない馬」だったリスグラシューが、いとも簡単に突き抜けられたのか?最大の要因は「武豊が騎乗し続けていたこと」だと思う。

 

マイルに専念ならかなりのレベルまでいきそう

昨今の競馬界においては、まるで当たり前のように乗り替わりが行われる。もちろん、陣営や関係者の「より良い騎手を求めて」という意図もわからなくはないが、一方で、あらゆる面において「その場限り」となる恐れがある。

 

その点、リスグラシューはデビュー以来、多くのレースで武豊が手綱をとり、一貫したスタイルで競馬を教えこんできたのだ。レース毎にベストを尽くしつつも、続けて乗れるからこそ、その場限りではない成長が人馬と共に得られるし、絆として繋がる強さも感じた。

 

それと同時に、やっぱりマイラーなのだと思う。
昨年はオークス以降、ローズS、秋華賞、エリザベス女王杯と、牝馬の王道を歩むために長い距離を走らざるを得なかったが、今回の直線で見せた凄まじい瞬発力は、やはりマイル向きだろう。

今春の最大目標はヴィクトリアマイルのようだが、牡馬の一線級を退けた以上、是非、安田記念制覇まで目指してほしい。可能性は十分にある。

 

?2着サトノアレス・・・まだ良くなる余地がある!

1週前の月曜日から、このレースの予告の☆穴馬に指名していたサトノアレス。以下の通り、会員様にはお伝えしていた。

人気の盲点に・・・3番☆サトノアレス
2歳時には【朝日杯FS】を制しているかつてのG1馬。もちろん、過去の実績だけの馬ではない。前走【キャピタルS】では、上がり3ハロン最速の脚を繰り出し、今回もライバル(1番人気候補)となるダイワキャグニーとクビ差の競馬を見せるなど、近走も良い。それにもかかわらず、あまり人気を集めることはなさそうだ。
恐らく、他の有力馬に比べれば地味な、鞍上・柴山の影響だろう。だが、私達はむしろ彼が騎乗することを楽しみにしている!開幕2週目で、まだまだ前が有利な芝だけに、地方出身らしく、前々でガンガン攻められる柴山のスタイルは、ピタリと嵌まるに違いない。
冒頭からご紹介している通り、力は十分。また鞍上も魅力。それでも人気薄。まさしく人気の盲点であり、穴のキングスポーツ好みの一頭だ!

まずは2着に激走し、キングSに馬連2450円的中をプレゼントしてくれたことを感謝したい。

ナイスラン!この先も楽しみだ。

このところ、展開の早いレースや遅いレースなど様々な展開とコースを経験することで、確実に地力を上げていたことはわかっていた。だから非常に自信があった。

レース後に鞍上が「勝ち馬と併せる形になっていれば、また違ったはずですが、離れた外から来られてしまいました」と語っていたが、まさしくその通りだと思う。

これは3着のダイワキャグニーにも言えることだが、共に明け4歳馬で今が伸び盛りのようだし、リスグラシューを含めた上位3頭は、安田記念でも注目の存在になるだろう。楽しみにしたい。

 

?もしも逆襲があるなら!5着ディバインコード

その他の馬の中で、最も希望を感じたのは、キングの穴馬でもあった☆ディバインコード。

前走を見てくれ・・・4番☆ディバインコード
昨年5月のG1【NHKマイルカップ】において10着に惨敗するなど、当時は「一線級にまで成長するのは難しいか」という見方をしていたが、馬の成長とは本当に難しく、そして面白い。ひと夏を越すと、まるで別馬のように進化を遂げているのだから。

復帰戦&初めての古馬との対戦となった10月の【信越ステークス】において、休み明けの仕上がり途上をものともせずに3着に好走したかと思えば、続く【オーロカップ】では2着、更に前走【リゲルステークス】では、後に重賞好走のレッドアンシェルと差の無い競馬で3着に食い込んだ。

好位抜け出しのスタイルを完全に自分のものにしているだけに、相手が強くなっても崩れるシーンが浮かばない。サトノ以上に人気はないだろうが、夢馬券の主役に!

 

解説文の通り、今回も好位からの勝負に挑んだが、その好位勢の大半が沈む厳しい流れの中、唯一、掲示板圏内でまとめたのがこの馬。非常に力をつけているだけに、引き続き注意したい。

更に言うなら、初騎乗のせいか、鞍上が馬の良いところを引き出せていなかったグレーターロンドンとダノンプラチナ。リスグラシュー&武豊のところで「人馬の絆」を強調したが、対照的に、この2頭はいずれも初コンビ。そのせいか、終始チグハグな印象に終わった。

両馬とも、次の鞍上はどうなるだろうか?馬自身の底力は確かだけに、もしもコンビ継続なら、狙ってみても良いかも。注目だ。

 


 

【東京新聞杯 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。

 

【東京新聞杯 2018】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~
1着 リスグラシュー(武豊騎手)
「この馬とのコンビで勝つことができて良かったです。芝は所々ゆるくなっていましたが、しっかり走ってくれて、3コーナーでペースが落ちた時も我慢してくれました。最後の直線でも去年までとは違い割って伸びてくれました。ヴィクトリアマイルが楽しみです」

1着 リスグラシュー(矢作芳人調教師)
「調教の時からパワーアップしているのを感じました。ただ、入れ込みがきつくて、ゲートも危うかったです。そういった精神面の課題がクリアできればもっと良くなるでしょう。このメンバーで斤量も55キロで勝てたことはかなり大きいです。今後はオーナーと相談しますが、阪神牝馬ステークスからヴィクトリアマイルを予定しています」

2着 サトノアレス(柴山雄一騎手)
「インから突き抜けられるかと思いましたが…。道中は我慢もききましたし、荒れた馬場でも良い上がりを使ってくれました。勝ち馬と併せる形になっていれば、また違ったはずですが、離れた外から来られてしまいました。まだ若さを残していますし、伸びしろもあると思います」

4着 デンコウアンジュ(蛯名正義騎手)
「最後もよく伸びてくれました。追い出しを待たされる形になりましたが、馬群を捌いてくることができたのは収穫です。牡馬相手でもよく頑張ってくれました」

5着 ディバインコード(北村宏司騎手)
「スタートもよく、行こうと思えば行けるくらいでしたが、集中力を持続させるのがポイントだと思ったので、馬の後ろでためて運びました。最後もよく踏ん張っています」

9着 グレーターロンドン(大竹正博調教師)
「敗因はペースではないと思います。道中好位から運べて伸びなかったということは、後ろからの方が良い馬なのかと思います。馬場を気にしている様子でもないですし、力んでいたわけでもなかったのですが、残念です」

11着 ダノンプラチナ(田辺裕信騎手)
「ゲートは思ったほど出ませんでしたが、リズムは良かったのでいいかなと思ったのですが…。伸びませんでした」

12着 アドマイヤリード(藤岡康太騎手)
「この馬のリズムで運べましたし、直線も勝ち馬の後ろでいい感じでしたが、追い出してからいつものこの馬の反応がありませんでした。久々の影響もあったのかもしれません。使ったことで、次は良くなると思います」

(via ラジオNIKKEI 

 

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