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ホーム勝負の明暗【先週の重賞回顧】安田記念 2023 など ⇒日英で「ディープ」の血が燃えた週末を忘れない!&「次に買いたい未来の主役」のご紹介も

【先週の重賞回顧】安田記念 2023 など ⇒日英で「ディープ」の血が燃えた週末を忘れない!&「次に買いたい未来の主役」のご紹介も

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

安田記念 2023 の回顧&未来の主役

2023年 6月 4日(日) 3回東京2日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第73回農林水産省賞典安田記念
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 1600m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
8 18 ソングライン 牝5 56 戸崎圭太 1.31.4    11-09 33.1 4 (美)林徹
2 4 セリフォス 牡4 58 レーン 1.31.6 1 1/4    04-05 33.6 3 (栗)中内田充
7 14 シュネルマイスター 牡5 58 ルメール 1.31.6    15-15 32.8 1 (美)手塚貴久
4 7 ガイアフォース 牡4 58 西村淳也 1.31.6 クビ    09-09 33.3 8 (栗)杉山晴紀
2 3 ジャックドール 牡5 58 武豊 1.31.7 クビ    02-02 34.0 5 (栗)藤岡健一
7 13 レッドモンレーヴ 牡4 58 横山和生 1.32.0 1 3/4    12-12 33.5 10 (美)蛯名正義
3 5 ソダシ 牝5 56 川田将雅 1.32.0 クビ    02-03 34.2 2 *(栗)須貝尚介
8 17 ウインカーネリアン 牡6 58 三浦皇成 1.32.1 クビ    01-01 34.5 13 (美)鹿戸雄一
B5 10 ソウルラッシュ 牡5 58 松山弘平 1.32.2  1/2    12-12 33.6 6 (栗)池江泰寿
10 6 11 イルーシヴパンサー 牡5 58 岩田望来 1.32.2 クビ    12-12 33.7 7 (美)久保田貴
11 7 15 マテンロウオリオン 牡4 58 横山典弘 1.32.3  1/2    17-18 33.3 15 (栗)昆貢
12 8 16 カフェファラオ 牡6 58 浜中俊 1.32.3    04-03 34.4 18 (美)堀宣行
13 3 6 ダノンスコーピオン 牡4 58 M.デム 1.32.4    06-05 34.3 14 (栗)安田隆行
14 5 9 シャンパンカラー 牡3 54 内田博幸 1.32.6 1 1/4    06-05 34.5 11 (美)田中剛
15 1 2 メイケイエール 牝5 56 池添謙一 1.32.7  1/2    09-09 34.4 12 (栗)武英智
16 6 12 ナミュール 牝4 56 横山武史 1.33.3 3 1/2    15-15 34.5 9 (栗)高野友和
17 1 1 ナランフレグ 牡7 58 丸田恭介 1.33.3 ハナ    17-15 34.5 16 (美)宗像義忠
18 4 8 ドルチェモア 牡3 54 坂井瑠星 1.34.3 6    06-08 36.1 17 *(栗)須貝尚介

 

衝撃の英国ダービー

【安田記念】の話の前に、一つだけご紹介させてほしい。

ご存知の方も多いかと思うが、先日行われた【イギリスダービー】(ダービーステークス)において、ディープインパクト産駒のオーギュストロダンが堂々の優勝!

実は、ディープインパクト産駒の最終世代、12頭しかいないそうだ。

その内の一頭が、世界中のダービーの模範になった、本場【イギリスダービー】を制したのだ!

現役時代はもちろん、種牡馬としても、いかに優秀な存在であるか、ワールドクラスであるか、日本の競馬ファンなら誰もが知るところだろうが、今回のオーギュストロダンの勝利により、名実共に

「世界のディープインパクト」

になったのではないだろうか。

もちろん、ディープインパクトが既にこの世にいないことは残念。だが、オーギュストロダンは、単なるクラシックディスタンスの馬ではなく2歳時にはマイルG1を勝つなどスピードもある。

きっと、オーギュストロダンが後継種牡馬として活躍し、ディープインパクトの名前は、未来の「世界の」競馬界に、受け継がれていくだろう。

 

国内でもディープの血が燃えた!

世界のディープインパクト!

一方、ディープインパクト産駒の日本の競走馬で、最も世界の頂点に近い位置にまで到達したのが2013年の【ダービー】馬で【凱旋門賞】でも4着に激走したキズナであることは間違いない。

オーギュストロダンが世界を席巻した翌日、今度はそのキズナの産駒ソングラインが【安田記念】2連覇を達成!

それも1馬身1/4もの大きな差をつける完勝を収めたのだから驚いた。

2000年以降の【安田記念】で連覇したのはウオッカに続いて2頭目!

あのモーリスやグランアレグリアでも成し遂げられなかった大偉業なのだから、間違いなく、ソングラインは「歴史的名牝の一頭」に仲間入りしたと言える。

日英で「ディープインパクトの血が入った歴史的名馬」が生まれたこの週末、日本の競馬ファンは、生涯忘れないはずだ。

そしていつの日か、ソングライン産駒の牡馬が種牡馬になって、その子供が、オーギュストロダンの子供と世界の舞台で激突!

ディープインパクトの血が持つ可能性を信じつつ、そんな夢を描かせてもらいたい。

 

強すぎる!ソングライン

ということで、改めてソングラインの2連覇おめでとう!

私たちも軸馬の一頭に指名していたから、当然、勝利のシーンもイメージしていたが、とはいえ、ここまでの完勝劇を見せてくれるとは、、、。恐れ入りましたというしかない。

一方で「予感」もあった。

実は、私たちは、実際に有料会員様にご提供した解説文(指名理由)にて、以下のように記している。

一部抜粋にはなるが、ご覧いただきたい。

普通に考えれば【ヴィクトリアマイル】優勝からの中2週のローテーションは楽ではない。
だが、今のソングラインは、完全に「牝馬の充実期」へ突入したと思う。実は、前走も余力残しでのG1勝ちに思えたし、そこを使われて、さらに確実に上昇している!

「牝馬の充実期」

という言葉を使わせてもらった通り、昨今の調教だったり、レースぶりを見る限り、これまでのソングラインよりも、明確に力をつけていることは明らかだった。

行きっぷりも良いし、瞬発力もある。今、本当に物凄いことになっていたのだ!

 

鋼の精神力がある

それほどの馬とはいえ!やはり繊細な牝馬だ。

昨年優勝しているとはいえ、やはり中2週のローテーションで牡馬相手のG1では、何が起きても驚けないだろうという思いも頭の片隅にはあった。

牝馬だけど、、、

だが、彼女の戦績を振り返ってみてほしい。

あれは2年前の春。【桜花賞】において、今回も戦ったメイケイエールの暴走による致命的な不利を受けて15着に敗戦。

だが、翌月のG1【NHKマイルカップ】では、何もなかったかのような涼しい顔で、牡馬相手でも2着に激走している。

そう、彼女には「鋼の精神力」があったのだ。ならば、もはやどこにスキを見い出せばよいというのか?

したがって、クラブの規定で彼女が引退する来年3月まで、状態面に問題さえなければ、どこのレースに出ようとも、確実に勝ち負けしてくるだろう。くれぐれも、彼女を軽視するような暴挙にはでないように(笑)

これほどの馬の走りが、あと数回(おそらく)も見られることに感謝あるのみだ!

 

敢えてもう一頭挙げるなら

という感じで熱をこめてソングラインについて語らせてもらったが、これで終わっては、せっかくご覧下さった皆様に申し訳ないね(笑)

そこで最後に一頭、明日のマイル界の主役を目指してほしいという思いを込めて

6着レッドモンレーヴ

をご紹介しておきたい。

(この馬も、母父がディープインパクト)

6着とはいえ、5着ジャックドールとは1馬身3/4差だから、現状、トップレベルまで少々差があることは確か。

とはいえ、前走で重賞初勝利を収めたばかりで、今回がG1初挑戦!

つまり、今は「これからどんどん強くなっていく上での過程」の真っ只中なのだ。

だが、そういった中でも、レース後に横山和騎手が

「ゲート内でこの馬なりに我慢してくれたのが、一番良い事でした。勝ち馬の後ろが取れて、直線に向くまでの雰囲気も良く、おっ!という感じがありました。GIでも内容のあるレースでした」

と語っている点からもわかるように、非常に落ち着いていて、動じることなく、堂々としたレースぶりを披露。

大一番に対しての強さ(G1向き)は【凱旋門賞】2着の経験もある蛯名調教師譲りかも!?

だから、細かいことを抜きに、後は単純に経験や調教をしっかり積んで、走力を伸ばすだけで良いのだ!(もちろん、そこが一番大変なのだが、課題が多岐にわたっていない点は、陣営としてはある意味やりやすいだろう)

未来の主役に指名し、同じ4歳馬のセリフォス、ガイアフォースらと共に、マイル路線を引っ張る存在になってほしい!

鳴尾記念 2023 の未来の主役

2023年 6月 3日(土) 3回阪神1日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第76回鳴尾記念
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(特指) 芝・内 2000m 15頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
7 12 ボッケリーニ 牡7 57 浜中俊 1.59.1 08-09-04-03 35.3 5 *(栗)池江泰寿
B3 4 フェーングロッテン 牡4 57 松若風馬 1.59.2 クビ 01-01-01-01 35.7 3 (栗)宮本博
5 9 アドマイヤハダル 牡5 57 岩田望来 1.59.2 クビ 05-04-04-05 35.4 6 (栗)大久保龍
5 8 ワンダフルタウン 牡5 57 和田竜二 1.59.3 クビ 07-07-08-08 35.3 13 (栗)高橋義忠
4 7 マリアエレーナ 牝5 55 松山弘平 1.59.3 クビ 02-02-02-02 35.7 2 (栗)吉田直弘
3 5 モズベッロ 牡7 57 幸英明 1.59.4 クビ 10-10-12-12 35.1 9 (栗)森田直行
6 11 ヒンドゥタイムズ セ7 57 武豊 1.59.4 クビ 14-14-14-14 35.0 7 (栗)斉藤崇史
8 15 スカーフェイス 牡7 57 西村淳也 1.59.5 クビ 12-12-12-12 35.2 10 (栗)中竹和也
2 2 カラテ 牡7 57 菅原明良 1.59.6  1/2 05-04-04-05 35.8 4 (栗)辻野泰之
10 1 1 グラティアス 牡5 57 北村友一 1.59.6 クビ 08-07-08-08 35.5 8 (美)宮田敬介
11 7 13 マイネルファンロン 牡8 57 坂井瑠星 1.59.7  1/2 10-11-11-11 35.5 11 (美)手塚貴久
12 8 14 ソーヴァリアント 牡5 57 ルメール 1.59.8  3/4 02-02-02-03 36.1 1 (美)大竹正博
13 4 6 インプレス 牡4 57 鮫島克駿 1.59.9  1/2 12-12-08-05 35.9 12 (栗)佐々木晶
14 2 3 ディアマンミノル 牡6 57 藤岡康太 2.00.2 2 15-15-15-15 35.5 15 (栗)本田優
15 6 10 サトノルークス 牡7 57 荻野極 2.01.7 9 04-04-07-08 37.7 14 *(栗)池江泰寿

 

混戦の時こそ「基本に帰れ」

1番人気のソーヴァリアントが12着に惨敗するという、衝撃の結末が待っていた【鳴尾記念】。

そんなレースを制したのは、5番人気のボッケリーニだった。

2015年の優勝馬、兄ラブリーデイに続く兄弟制覇だから、関係者の方々の喜びは大きいだろう。

心から祝福を申し上げたい。

ボッケリーニが兄弟制覇を達成!

さて、ボッケリーニだが、5番人気とはいえ、4番人気のカラテとは、人気に大きな差があっただけに、伏兵といっていいだろう。

そうした伏兵がどうして勝利を収められたのか考えてみよう。

一部人気になった馬がいたとはいえ、この時期のG3に出走する馬の中に、いわゆる超トップクラスはいない。

基本的には「混戦だった」という見方で間違いないと思う。

そして、混戦の時こそ「基本的な部分をしっかりチェックする」ことが大事ではないだろうか。

 

ローテ、厩舎など、基本をおろそかにしない

ボッケリーニの場合、元々は連覇を狙った先週【目黒記念】に出走を希望していたが、ハンデが想定より重かったということで、こちらへスライドしてきた。

競馬の世界では、昔から「翌週にスライドした馬は、1週余計に乗り込める分、良い状態で戦える可能性が高い」とい考えがある。(もちろん、ケースバイケースという部分は当たり前だが)

ましてやボッケリーニの場合は関西馬だから、遠征もなくなった。

結果として理想的なローテーションになったということだ。

理想のローテだった

また、ボッケリーニが所属する池江寿厩舎は、2015年~2018年まで4連覇!コースこそ違えど、昨年もヴェルトライゼンデで勝っている。

レース(舞台や時期的なことも含め)を知り尽くしている厩舎であり、師であることは間違いない。

馬が混戦の時ほど「人」がポイントになることも、また競馬の昔ながらの鉄則だろう。

ということで、繰り返すようだが、混戦の時こそ「基本的な部分をしっかりチェックする」

今回は、未来の主役を挙げないので(似通った馬が多く、絞れなかった)このポイントだけ、頭にしっかり入れてほしい!

 

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