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ホーム勝負の明暗【回顧】弥生賞 2018 勝負の明暗「ダノンプレミアムは本番も鉄板か??」

【回顧】弥生賞 2018 勝負の明暗「ダノンプレミアムは本番も鉄板か??」

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】弥生賞 2018 における勝負の明暗

2018年 3月 4日(日) 2回中山4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
第55回報知杯弥生賞
3歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定) 芝 2000m 10頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 上3F 単勝 調教師
8 9 ダノンプレミアム 牡3 56 川田将雅 2.01.0   34.1 1 1.8 (栗)中内田充
7 8 ワグネリアン 牡3 56 福永祐一 2.01.2 1 1/2 33.7 2 3.6 (栗)友道康夫
3 3 ジャンダルム 牡3 56 武豊 2.01.3  1/2 34.1 4 8.0 (栗)池江泰寿
8 10 サンリヴァル 牡3 56 藤岡佑介 2.01.3 ハナ 34.6 5 17.1 (栗)藤岡健一
4 4 リビーリング 牡3 56 戸崎圭太 2.01.8 3 34.7 6 58.8 (美)萩原清
7 7 トラストケンシン 牡3 56 内田博幸 2.02.0 1 1/4 34.0 7 126.0 (美)高橋文雅
1 1 オブセッション 牡3 56 ルメール 2.02.7 4 35.0 3 4.7 (美)藤沢和雄
2 2 アラウン 牡3 56 ミナリク 2.02.8  3/4 35.1 10 295.9 *(栗)森秀行
6 6 アサクサスポット 牡3 56 武藤雅 2.03.2 2 1/2 35.7 8 176.5 (美)戸田博文
10 5 5 ヘヴィータンク 牡3 56 野中悠太 2.23.9 大差 45.7 9 194.6 *(栗)森秀行

 

2歳G1【朝日杯フューチュリティステークス】を制したダノンプレミアム、同じく2歳G1【ホープフルステークス】の2&4着馬、そして早い段階から世代最強クラスの素質馬と噂されてきたワグネリアンなどなど「皐月賞の前哨戦」という言葉が極めて相応しい、豪華メンバーが集結した。ここで好走した馬は、間違いなく本番でも主役の一頭だ。

私たちキングスポーツのスタッフも、馬券の的中別に、競馬ファンの一人として非常にレース内容を楽しみにしていたが、そんな重賞を制したのは、やはり単勝1番人気のダノンプレミアムだった。

 

?1着ダノンプレミアム・・・強いて弱点を挙げるなら

率直に言って「強い」これに尽きる。

2歳を終わった段階で「世代No1の実力の持ち主」と認められ、3歳初戦の【弥生賞】に単勝1倍台で臨んだ馬と言えば、2001年のアグネスタキオンを思い出すが、好位追走からの早め抜け出しは、まさにアグネスを見ているようだった。アグネスほどの爆発力は感じないが、逆に派手さがない分、大崩れしそうな印象も全く受けない。本当に素晴らしい馬が現れたものだ。

 

アグネスタキオンを思い出す

と言っても、この馬が強いことは、誰が見てもわかっている。「穴のキングスポーツ」としては「もしも隙があるとすれば」という点にこだわりたいが、弱点らしい弱点は現状見当たらない。

強いて言えば、管理する中内田師も認める通り「テンションが高い」という点だろう。フルゲートが確実視される【皐月賞】で馬群に揉まれるようなケースがあった場合、掛からずに落ち着いて走れるか?こればかりは、やってみないとわからないかもしれない。

【皐月賞】本番、恐らく有力馬は、皆ダノンをマークするだろう。当然、ダノンは楽ではない。
だが、ライバルをマークしながら走らなくてはいけない(自分のリズムで走れない)面々も苦しい。

そうなった時に、無欲で走れる「意外な伏兵」が台頭してくるのではないだろうか?とんでもない夢馬券が飛び出す予感がしてならない。

 

?2着ワグネリアン・・・位置取りは完璧だったが

今回、私たちが非常に期待を寄せていたのがワグネリアン(3連単フォーメーション・1着固定の軸馬)だ。

位置取りは完璧だったが・・・

鞍上は、私たちが期待していた通りの乗り方をしてくれた。最後方で折り合うのではなく。中団あたりでジックリと脚を溜めるスタイルだ。
直線に入ったあたりでは「これはもらったかな?」とまで思ったが、結果的には、エンジンのかかりが想像以上に遅かった。

では、鞍上はどのように感じていたのだろう?
レース後には「レースに関しては言うことは何もありません。スタートも出ましたし、3戦の中で一番リラックスして走っていました。」というコメントを残している。

何も言うことのない走りだったにもかかわらず、この結果だったとなると、果たして今後はどうだろうか。例えば【皐月賞】、前に行った馬に苦しい速い流れになった時に「中団・後方から良い脚を使えるこの馬の出番」という可能性もあるが、基本的には大きな期待を寄せるべきではないと考えている。

 

?ホープフルステークス組の逆襲はあるのか?

昨年暮れのG1【ホープフルステークス】で2着&4着だったジャンダルムとサンリヴァルは、ここでは3着&4着に終わった。

確かに敗れた。だが「今後」という意味では、少なくとも【皐月賞】に関しては、ワグネリアンよりはこちらの2頭の方が面白いかもしれない。

本番でも面白い存在に

共に、鞍上のレース後のコメントにヒントがある。例えばジャンダルムの武豊騎手は、基本的には良いレースができたと語る一方「多頭数になる本番では何とか逆転したいです」。ごちゃつき必至の多頭数で逆転が狙えるとすれば、それは「器用」さに絶対の自信を持っているということ。まさしく【皐月賞】向きの馬と言えるだろう。

百戦錬磨の名手・武豊は、意外と大言壮語はしない。つまり、これは額面通りに受け取ってよいと判断した。

またサンリヴァルの藤岡佑介騎手も、良いレースができたと感じている一方「権利と馬券を含めて3着までに残せなかったことがとても悔しいです」と語っている。「可能性」がなければ、悔しさを感じる余地はない。

先日の【京都記念】において、クリンチャーと共にレイデオロを撃破するなど、今年絶好調の藤岡佑介だからこそ見える「何か」があるのだろう。確かに自慢の先行力は【皐月賞】向きの印象だけに、鞍上の勢い込みで注目が必要かもしれない。

 

 

その他、3番人気に推されながら7着に敗れたオブセッションに関しては、まだ身体つきが幼い印象。晩成だろう。素質は確かだけに、秋以降どうなるか?追いかけてみたい。

 

?あのマンハッタンカフェだって・・・

最後にひとつだけ余談を。

ダノンプレミアムに解説の際、アグネスタキオンの名前を出したが、実はアグネスが優勝した【弥生賞】で4着に敗れていたのが、実はマンハッタンカフェ。そう、後の菊花賞馬だ。あれほどの名馬にも、そんな時代があったのだ。

だから、今回4着以下に敗れた面々の中にも、後のスターがいるかもしれない。馬の成長とは本当にわからないものだから。そのスターが、サンリヴァルなのか、オブセッションなのか、それとも・・・。

このレースから、一頭でも多くの「第2のマンハッタンカフェ」が誕生することを願っていたい。

 


 

【弥生賞 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。

【弥生賞 2018】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント~
1着 ダノンプレミアム(川田騎手)
「今年の初戦を無事に終えることが出来ました。3、4コーナーで馬場の荒れているところがあったので、馬場を選びながら良い雰囲気で回ってくることが出来ました。十分に間隔を取りながらレースを使ってきましたが、今日は走りたい気持ちが前に出ていたと思います。コーナー4つ、そして2000mの距離もこなしてくれましたし、本番へ向けて前向きすぎる気持ちが抜けてくれることがポイントになると思います」

(中内田充正調教師)
「ジョッキーと事前に話していた通りのレースをすることが出来ました。ワンターンが続いていたので行く気を見せていましたが、よく我慢してくれました。体重が増えていたのは成長分でしょう。テンションが少し高いのが今後の課題です」

2着 ワグネリアン(福永騎手)
「レースに関しては言うことは何もありません。スタートも出ましたし、3戦の中で一番リラックスして走っていました。最後、負けてしまったのは、休み明けと気負っていたのと相手も強かったことがあったと思います。次に向けて良い経験になりました」

3着 ジャンダルム(武豊騎手)
「前走より雰囲気と走りが良くなっていました。いいレースが出来ましたが、相手が強すぎました。多頭数になる本番では何とか逆転したいです」

4着 サンリヴァル(藤岡佑騎手)
「スピードの乗りが良く、いいリズムを刻めました。最初の1000mもうまく入れてプラン通りの競馬が出来ました。ただ、権利と馬券を含めて3着までに残せなかったことがとても悔しいです」

5着 リビーリング(戸崎騎手)
「行く馬がいなければ行こうと考えていましたが、外の馬の方が速かったです。ただ、前回よりリラックスしていて、道中の感じは良かったです」

7着 オブセッション(ルメール騎手)
「返し馬の時に待避所に入れていたことで、レース中に馬がそこへ行くのだと勘違いしてしまいました。外に膨れたのはそれが原因だと思います。まだ馬が若くて気性が幼いです」

(via ラジオNIKKEI 

 

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