七夕賞 2018【回顧】大雨翌日の馬場回復状況には要注意だ！

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！

勝負の明暗 はここだった！

【回顧】七夕賞 2018 における勝負の明暗

「凄まじい荒れ方だな」というのがレース終了後の率直な印象だ。

七夕賞の狙いにおいても記したが、直近５年の３連単平均配当は31万馬券超え！2015年には100万馬券も飛び出すようなレースだから、荒れるだろうとはみていたし、実際に攻めの予想にも挑戦していたが、さすがに、最下位人気とブービー人気が馬券に絡み、256万馬券が飛び出すとは・・・。想像できなかった。

では、何故ここまで荒れたのか？という点に関してだが、やはり「予想をする側が馬場状態を読み切れなかった」という点に尽きるだろう。もちろん、私たちもだ。

当日は良馬場発表だったが・・・

７月７日（土）における芝の最終レースは11レースの【阿武隈ステークス】。そのレースが稍重だったこともあり「降雨の可能性も低そうだし、翌日の七夕賞は良馬場で行われるに違いない」と考えた。

そんなこともあり、奇をてらうことなく、スタンダードな予想、シンプルに「強い」と思える馬達を組み合わせる予想で勝負することを決めた。実際に、日曜日は午前中こそ稍重だったが、午後から回復して良馬場発表となった。

だが、今回のように、前日の大雨から回復傾向にある時は、例え「良」発表でも、馬場が柔らかいケースが少なくない、という点にまで頭を回さなければいけなかった。

快晴だったら、まだ状況は違っていただろうが、今回は降雨こそなくても、曇りの時間が多かったため、回復にも限度があったようだ。

メドウラークは重巧者だとわかっていただけに

ここで、当然の疑問が皆様には浮かぶだろう。「仮に馬場が柔らかいとわかっていたとして、それでもブービー人気の馬を軸馬、あるいは相手上位にもってこられたか？」

競馬におけるタラレバが無意味であることを大前提とした上でお話させて頂くとしたら、指名できていた可能性は高いだろう。

というのも、メドウラークの道悪適性の高さを知り尽くしているからだ。

論より証拠ではないが、実際に、この馬の５走前【アンドロメダステークス】（9番人気ながら３着・重馬場）の際も、道悪適性を評価し、相手上位で指名していた。

このように、どれだけ馬のことをわかっていようとも、馬場状態の読み違いによって、まるで違った結末になってしまうのだということを、自戒の意味を込めて申し上げておきたい。

メドウラークの将来について

もちろん、条件が向いたとはいえ、メドウラークが重賞初制覇を成し遂げたという事実に変わりはない。激走を心から称えたい。

７歳という年齢もあり、残りの現役生活は決して長くはないだろう。

当然、引退後が気になるが、母アゲヒバリ（その母トゥザヴィクトリー）という血統背景は間違いなく高く評価される筈。

今日の結果で、種牡馬入りできる可能性が少しでも上がったなら喜ばしいが実際はどうなるか。注目していきたい。

丸田騎手にも触れておきたい

また、鞍上の丸田騎手のことも触れておこうか。

今年はここまで10勝で全国リーディング48位、通算の重賞勝ちも７勝と、同期の浜中騎手あたりに比べると少々地味が存在だが、実は興味深い特徴がひとつある。

それは「勉強ができる（できた）」ということ。

中３の時に競馬学校の受験に落ちた彼は、地元の高校に進学するのだが、この高校というのが、北海道有数の進学校である旭川東なのだ。（翌年、再受験した競馬学校に合格し、高校を中退）

勉強ができるから名騎手になれる、などといった上手い話がある筈はないが、ただ調教師界に話を移せば「開成調教師」こと矢作芳人調教師が、今や日本のトップを狙える位置に！といった前例がある。

いつの日か誕生するかもしれない「丸田調教師」が、騎手時代には考えられなかった大仕事を成し遂げるなんて日がくるかも！？夢は広がる。

【七夕賞 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。

【七夕賞 2018】のレース後の関係者のコメント

～レース後のコメント～
１着　メドウラーク（丸田騎手）
「今日は馬場が軟らかくなっていましたが、道悪は上手な馬ですし、いいリズムでずっと回ってくることが出来ました。３～４コーナーで外から来られた時に被されないように気をつけていました。そこを凌いで、直線もいい伸びでした。福島は初めて重賞を勝った（２０１０年福島記念のダンスインザモア）思い出もありますし、縁を感じる競馬場で勝てて嬉しいです」

２着　マイネルサージュ（津村騎手）
「いい感じで上がって来られましたが、３～４コーナーで外に逃げ加減だったことがもったいなかったです」

３着　パワーポケット（江田照騎手）
「出来が良くて、馬が元気でした。ロスなく行けて、ハンデを生かして、今日の馬場もこなしてくれました」

４着　サーブルオール（戸崎騎手）
「今回初めて乗ってどうかなと思っていましたが、とても乗りやすくていい馬です。ただ、乗りやす過ぎたことがかえって今日は良くなかったのかもしれません」

５着　ワンブレスアウェイ（石橋脩騎手）
「体調が良かったこともあり、ゲートは落ち着いて出られました。ペースは流れていましたが、前めのポジションが取れたので無理に抑えずに走らせました。上位との差もないですし、頑張っています」

６着　レイホーロマンス（内田博騎手）
「今日の馬場はこの馬に合っていなかったようで、反応が良くありませんでした。３コーナーから４コーナーの落馬にも巻き込まれそうでヒヤッとしました。それでもジリジリ伸びているのは力のある証拠です」

７着　キンショーユキヒメ（北村宏騎手）
「手応えが良くなくて、道中は追走に苦しみました。勝負どころでの落馬も少し影響がありました。ただ、手応えの割には最後まで頑張っていました」

８着　マイネルフロスト（柴田大騎手）
「前が引っ張ってくれて、この馬にとってはいい形になりましたが、勝負どころでまったく手応えがありませんでした」

（via ラジオNIKKEI ）

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