こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】プロキオンステークス 2018 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 8 | 13 | マテラスカイ | 牡4 | 56 | 武豊 | 1.20.3 | 01-01 | 35.6 | 5 | |
| ２ | 4 | 6 | インカンテーション | 牡8 | 57 | 三浦皇成 | 1.21.0 | 4 | 10-11 | 35.4 | 1 |
| ３ | 3 | 3 | ウインムート | 牡5 | 56 | 和田竜二 | 1.21.1 | 1/2 | 02-02 | 36.2 | 2 |
| ４ | 1 | 1 | サクセスエナジー | 牡4 | 58 | 松山弘平 | 1.21.1 | クビ | 07-05 | 35.7 | 6 |
| ５ | B7 | 12 | ブラゾンドゥリス | 牡6 | 56 | 武藤雅 | 1.21.2 | クビ | 03-03 | 36.2 | 10 |
| ６ | B2 | 2 | ドリームキラリ | 牡6 | 56 | Ｍ．デム | 1.21.2 | クビ | 03-04 | 36.1 | 4 |
| ７ | 5 | 7 | キングズガード | 牡7 | 57 | 藤岡佑介 | 1.21.2 | ハナ | 12-12 | 35.2 | 3 |
| ８ | B6 | 10 | ダノングッド | 牡6 | 56 | 川田将雅 | 1.21.5 | 1 3/4 | 14-14 | 34.9 | 7 |
| ９ | 7 | 11 | ナムラミラクル | 牡5 | 56 | 藤懸貴志 | 1.21.5 | クビ | 12-12 | 35.5 | 11 |
| 10 | 3 | 4 | ブライトライン | 牡9 | 56 | 幸英明 | 1.21.6 | 1/2 | 10-07 | 36.0 | 13 |
| 11 | 4 | 5 | ルグランフリソン | 牡5 | 56 | 福永祐一 | 1.22.3 | 4 | 07-07 | 36.8 | 8 |
| 12 | 6 | 9 | エイシンヴァラー | 牡7 | 57 | 下原理 | 1.22.6 | 2 | 05-05 | 37.4 | 12 |
| 13 | 5 | 8 | ドライヴナイト | 牡5 | 56 | 浜中俊 | 1.22.8 | 1 | 05-07 | 37.5 | 9 |
| 14 | 8 | 14 | サイタスリーレッド | 牡5 | 57 | 酒井学 | 1.23.2 | 2 1/2 | 07-07 | 37.7 | 14 |
とにかく、マテラスカイの強さだけが目立った１戦だった。
Ｇ１で何度も好走経験のあるインカンテーションに４馬身もの大差をつける大楽勝！さすがは【ドバイゴールデンシャヒーン】において、ダートの本場・アメリカの一流どころと戦い、５着に好走した「世界のマテラスカイ」だ。
それほどの馬を疑い、評価を下げた私の考え方は、まさにナンセンス。猛省が必要だと自覚している。
陣営の意気込みが違った
私とは違い、陣営のマテラスカイへの評価は、早い段階から非常に高かった。
ご存知の方もいるだろうが、実は今年２月の準オープン【橿原ステークス】を５馬身差で圧勝した後、その強さを確信した森調教師は、ドバイの運営側に【橿原ステークス】のレース映像を送ったという。
「まだ実績はないけど、こんなに強い馬がいるんだ。是非ゴールデンシャヒーンに選んでくれ！」ということだったのだろう。熱意が通じたのか、見事選出され、出走にこぎつけた。
「世界の森」だからこそ
森調教師といえば、数多くの名馬を育て、そして海外挑戦を繰り返してきたことで知られている。シーキングザパールと挑んだ1998年の【モーリスドギーズ賞】では、日本の調教馬としては初めて欧州Ｇ１制覇の偉業を成し遂げたし、エアシャカールで参戦した2000年の【キングジョージ】では５着に入っている。（奇しくも、両馬とも鞍上は武豊）
誰よりも世界を知る森調教師が「これはいける」と確信を持ち、世界に売り出したのだから、並大抵の素材ではない。
そして、それほどの素材が、世界一流とのスピード比べで揉まれたのだから、日本のライバル達の走りは、ゆっくりに見えたのではないだろうか。
持ち合じのスピードを見る限り、あのレッドファルクスのように「ダート⇒芝」へ転向しても、トップクラスの活躍ができそうな予感がするし、ダートに専念して力をつければ、アメリカダートへの参戦も視野に入ってくるだろう。
本当に楽しみな馬が出てきたものだ！
他の馬達はどうだろうか？
冒頭でも記した通り、マテラスカイの強さだけが目立ったレース。他の面々について、これといって言及することもないが、強いて言えば、今後への期待も込めて、キングスポーツの穴馬でもあった８着の☆ダノングッドを挙げておきたい。
比較的前が有利な流れの中、４角14番手はさすがに絶望的。それでも、強豪を相手に上がり３ハロン最速の脚で追い上げたのだから、位置取り一つで、もう少し上位があったのではないだろうか。
近走は後方からのレースが目立っているが、以前は好位でレースをすることも多かったし、自在性があるのだろう。
鞍上・川田騎手はレース後「性格の難しさが出た」と語っていたが、初コンビで馬のことを理解しきれてなかったという面もある筈。ということで、もしもコンビ継続で、関係が熟成してきたら、近い将来の重賞制覇もあるぞ！
【プロキオンステークス 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【みんなのKEIBA 次回7月15日(日) 午後3時】
プロキオンステークス・GⅢは５番人気⑬マテラスカイが勝利！武豊騎手との
コンビは５戦４勝！勝ちタイムは1分20秒3でレコードタイム。
２着は１番人気⑥インカンテーション。３着は２番人気③ウインムート。３連単は２万５４１０円の払い戻し。 pic.twitter.com/VoRf18yIVO— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) July 8, 2018
【プロキオンステークス 2018】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 マテラスカイ（武豊騎手）
「強かったですね。今日のポイントはスタートだと思っていました。好スタートを切って大丈夫だと思いました。ですから先手を取ろうと思いました。ただ、これまで１２００ｍを使ってましたのでラストが心配でしたが、問題ありませんでした。タイムが出やすい馬場でしたが、それにしても立派なタイムでしたね。これまでいいタイミングで乗せてもらっています。馬も充実しているようで、今後も楽しみです」
２着 インカンテーション（三浦騎手）
「ラストはいい脚でした。この馬は１６００ｍでも忙しいだけに、１４００ｍだと後ろからになりました。今回は狭いところを抜け出して来ましたが、このことは今後大きいところを狙う意味でも収穫の多いレースでした。まだまだ走る気のある馬、秋に向けていい形のレースでした」
３着 ウインムート（和田騎手）
「ペースは速かったけど、形としてはベストだったと思います。さすがに苦しくなりましたが、よく頑張って粘っています。勝った馬が強かったです」
４着 サクセスエナジー（松山騎手）
「砂を被って少し頭を上げるところはありましたが、勝負どころで外に出して理想の形になりました。よく差を詰めて頑張っています」
５着 ブラゾンドゥリス（武藤雅騎手）
「頑張っています。イメージ通り３番手からのレース。しぶとく走ってくれました。こういうレースは得意です。１４００ｍでこういうレースをしてどれだけ粘り込めるかです。こういうレースを続けていけばいいと思います」
６着 ドリームキラリ（Ｍ.デムーロ騎手）
「スタートが速い馬ですが、もっと速い馬がいました。前でフラフラする馬がいて、最後脚を余す形になってしまいました」
７着 キングズガード（藤岡佑騎手）
「体重は安定している馬ですし、特に変化は感じませんでした。追い込み一辺倒ですから、今日の展開では仕方ありません。よく脚を使っていますし、時計的にここまでが精一杯です」
８着 ダノングッド（川田騎手）
「性格の難しさが出たレースになりました」
１２着 エイシンヴァラー（新子雅司調教師）
「久々の左回りで物見をしている感じでした。前半、よくついて行けたと思います。時計も速かったですし、相手が強すぎました」
１３着 ドライヴナイト（浜中騎手）
「今日は持ち時計からすると速い時計の決着になりました。このレースの経験から良くなってくれればいいですね」
（via ラジオNIKKEI ）
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