こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】ホープフルステークス 2018 における勝負の明暗
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 5 | サートゥルナーリア | 牡2 | 55 | M.デム | 2.01.6 | 02-02-03-04 | 35.3 | 1 | |
2 | 6 | 8 | アドマイヤジャスタ | 牡2 | 55 | ルメール | 2.01.8 | 1 1/2 | 02-02-02-02 | 35.6 | 2 |
3 | 1 | 1 | ニシノデイジー | 牡2 | 55 | 勝浦正樹 | 2.01.9 | 3/4 | 04-04-06-09 | 35.3 | 3 |
4 | 8 | 13 | コスモカレンドゥラ | 牡2 | 55 | 戸崎圭太 | 2.02.2 | 1 1/2 | 01-01-01-01 | 36.1 | 8 |
5 | 2 | 2 | ブレイキングドーン | 牡2 | 55 | 福永祐一 | 2.02.2 | ハナ | 06-06-03-02 | 35.9 | 4 |
6 | 7 | 11 | ヴァンドギャルド | 牡2 | 55 | C.デム | 2.02.2 | 頭 | 12-11-10-07 | 35.4 | 5 |
7 | 4 | 4 | ヒルノダカール | 牡2 | 55 | 松田大作 | 2.02.3 | 1/2 | 06-06-05-04 | 35.8 | 9 |
8 | 3 | 3 | キングリスティア | 牡2 | 55 | 内田博幸 | 2.02.3 | ハナ | 13-13-13-10 | 35.3 | 6 |
9 | 5 | 7 | ミッキーブラック | 牡2 | 55 | マーフィ | 2.02.7 | 2 1/2 | 10-10-06-07 | 36.1 | 7 |
10 | 7 | 10 | マードレヴォイス | 牡2 | 55 | 三浦皇成 | 2.02.9 | 1 1/2 | 11-11-09-10 | 36.2 | 13 |
11 | 6 | 9 | ジャストアジゴロ | 牡2 | 55 | 田辺裕信 | 2.03.1 | 1 1/4 | 08-08-06-04 | 36.5 | 10 |
12 | 5 | 6 | ハクサンタイヨウ | 牡2 | 55 | 松岡正海 | 2.03.5 | 2 1/2 | 08-08-10-12 | 36.7 | 12 |
13 | 8 | 12 | タニノドラマ | 牡2 | 55 | 池添謙一 | 2.05.9 | 大差 | 04-04-10-13 | 39.1 | 11 |
今年で「G1・2年目」となった【ホープフルステークス】。
1年目だった昨年は、使う側も、予想する側も手探り状態のようなところがあったが、2年目ともなると、傾向がハッキリしてきた。
そのあたりについては、レース前の段階から「ホープフルステークスの狙い」にて記しておいたのだが、改めて確認してみよう。一部抜粋の形で転載する。
開催初年度の昨年は、走らせる側も予想する側も「手探り」だったこともあり、なかなかレースへのアプローチが難しい面もあったが、2年目に入り、出走馬に「傾向」が出てきた。
1➡出走登録馬17頭中、ここまでマイル以下を走っている馬が7頭しかいない
2➡出走登録馬17頭中、なんと16頭が1800M以上を使っている
(上記2項目に重なっている馬もいる)
改めて語るまでもないが、2歳の段階ではマイル以下のレースが非常に多い。それにもかかわらず、今回の出走馬の中にはそういった馬がわずか7頭しかいないのだ!
対照的に、殆どの馬が既に1800M以上を距離を経験している。
大器がここにいる
つまり【ホープフルステークス】に使われるの大半は、初めから中長距離を意識、もっと言えば「クラシック」を意識して、陣営が育ててきた馬だとみて間違いない。
陣営がクラシックを意識できるほどの「大器」たち!
それこそが、今年の【ホープフルステークス】の出走メンバーなのだ。
そして、実際にクラシックでも十分に活躍が見込めそうな大器が現れた!
もちろん、優勝したサートゥルナーリアだ!
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大人と子供の戦い
レース展開に関しては、皆様も十分にご存知だろうが、前半1000Mが62秒を超えるスローペースの中、好位を追走したかと思えば、楽な手応えのまま直線へ。
スローだけに先行する馬も簡単には垂れずに前が開かない。
万事休すか?と思ったところ、一瞬前が開いた隙を逃すことなく、そこに突っ込むと一気に抜け出して先頭でゴールへ。
もっとも、これだけならよくある話かもしれない。注目すべきは
大げさではなく、子供と大人が一緒にレースをしているようにさえ見えた。経験の浅い2歳馬が、ここまで堂々としたレースぶりができるものなのか?
ペースの違いこそあれど、前2走では34秒台だった上がりも、今回は33秒台にレベルアップ!何だか信じられない強さだが、要するに大器ということなのだろう。
兄のエピファネイアが2歳時に3連勝した時もインパクトがあったが、少なくとも現時点までということなら、兄の上をいく素材に見える。
【ホープフルS】サートゥルナーリアが3連勝でG1制覇 圧倒的な強さみせる https://t.co/oeAD7yNmMd
— スポーツ報知 競馬取材班 (@hochi_keiba) December 28, 2018
敢えて問題点を挙げるなら
とはいえ、あまり「強い!強い」とほめてばかりでもつまらない。強いのはわかっているのだから。穴のキングスポーツとしては、弱点を見つけないとね。笑
弱点、というよりは「まだ実戦で経験していないからどうなるかわからない」ということで言えば、非常に時計が速い決着になった場合だろうか。
➡新馬戦が1分37秒台(阪神マイル)
➡2戦目が1分49秒台(京都芝1800M)
➡今回が2分1秒台(中山芝2000M)
いずれも速い時計ではない。
力のある馬というのは、大抵難しい条件をアッサリと克服していくものだが、現時点ではまだわからない。
今後、更にハイレベルな相手と戦っていくことになる。当然、ハイペースを演出するような逃げ馬、先行馬と戦うことも出てくるだろう。
そうなった時に、どう対処するか?もしもアッサリと克服するようなら
新・怪物誕生だ!
次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!
今回の「未来の主役」としてご紹介するのは
3着ニシノデイジー
【 #ホープフルS 】重賞2勝馬ニシノデイジーは3着 勝浦「ペースが遅くなると思っていたが…」 https://t.co/4XtKWgaYX4 #競馬 #keiba #スポーツ報知
— スポーツ報知 競馬取材班 (@hochi_keiba) December 28, 2018
既に重賞2勝を挙げていることから「未来の主役」として挙げるのもどうかとは思ったが、明らかに力を出し切っていなかったし、まだまだ期待が持てそうだから指名しておきたい。
ニシノデイジー、そして鞍上の勝浦騎手にとっては、スローという最悪の流れになってしまった。
タイトな展開の中、疲労を溜めていく先行馬を嘲笑うかのように、ガンガン捲くって上位に進出し、そのまま先頭でゴール!というスタイルが売りだけに、前に行った馬が垂れない流れでは、力の出しようがなかった。
そんな中でも、上がり3ハロンでは最速タイとなる33秒台の脚で、何とか3着を確保するのだから、やはり大器!もう少しレースが流れれば、勝ったとまでは言えないが、2着はあったと思う。
来春のクラシックでも十分に活躍が見込めるだろうし、引き続き注目したい。
【ホープフルステークス 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【ホープフルステークス 2018】のレース後の関係者のコメント
~レース後のコメント~
1着 サートゥルナーリア(M・デムーロ騎手)
「スタートがすごく良かったのですが、初めてのコーナー4回の2000mで心配もありましたし、直線も狭い所に入りましたが良かったです。来年が楽しみです。頑張ります」
1着 サートゥルナーリア(上村洋行技術調教師)
「入厩当初から大人びていて、期待度が高い馬でした。ここ2戦は将来を見据えての競馬。直線はどこから抜けてくるのかと思いましたが、前が開いてからの反応が良かったです。馬体重プラス12キロは成長分で、初めての長距離輸送も問題なくこなしてくれました。この馬は父がロードカナロアに変わり、コントロールしやすく、いい意味で扱いやすいです。今のところは文句のつけようがありません。あとはこのまま無事にクラシックに向かっていってほしいです」
2着 アドマイヤジャスタ(C・ルメール騎手)
「楽に走っていましたし、超スローペースの中で良いポジションで運べました。直線も良く反応して頑張ってくれましたが、勝った馬は強かったです。まだ良くなりそうです」
3着 ニシノデイジー(勝浦正樹騎手)
「分の悪い競馬になってしまいました。遅くなるだろうとは思いましたが…。それでも位置取りは良かったですし、最後は伸びてきています。このメンバーでもやれる手応えはつかめました。今日は勝てなくて残念でしたが、これからもっと良くなるでしょう」
5着 ブレイキングドーン(福永祐一騎手)
「スローペースではじめはムキになる面がありましたが、3コーナー過ぎからうまく3番手に出せました。勝ち馬が内で動けないうちにロングスパートで先頭に立ちましたが、いつもは踏ん張れる所でつきはなせませんでした。これからもっと良くなってくると思います」
9着 ミッキーブラック(O・マーフィー騎手)
「リラックスして走ってくれましたが、今日のペース自体がこの馬には合わなかったようです。距離が延びたらもっと良さが出る気がします。来年どう成長するか楽しみです」
(via ラジオNIKKEI )
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