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ホーム勝負の明暗マイルチャンピオンシップ 2020【回顧】サリオスをどう考える?次走への一言メモも

マイルチャンピオンシップ 2020【回顧】サリオスをどう考える?次走への一言メモも

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】マイルチャンピオンシップ 2020 における勝負の明暗

2020年11月22日(日) 5回阪神6日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝・外 1600m 17頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
2 4 グランアレグリア 牝4 55 ルメール 1.32.0      05-05 33.2 1 1.6 502 -2 (美)藤沢和雄
4 8 インディチャンプ 牡5 57 福永祐一 1.32.1  3/4    07-05 33.2 3 8.8 472 -8 (栗)音無秀孝
4 7 アドマイヤマーズ 牡4 57 川田将雅 1.32.2 クビ    03-02 33.6 5 11.1 484 +2 (栗)友道康夫
6 11 スカーレットカラー 牝5 55 岩田康誠 1.32.4 1    08-08 33.3 13 187.8 490 +2 (栗)高橋亮
8 17 サリオス 牡3 56 M.デム 1.32.4 クビ    13-13 33.1 2 4.1 538 0 (美)堀宣行
8 16 ヴァンドギャルド 牡4 57 戸崎圭太 1.32.5  1/2    11-11 33.3 8 68.6 474 +6 (栗)藤原英昭
8 15 ペルシアンナイト 牡6 57 大野拓弥 1.32.6  3/4    16-15 33.2 11 165.8 500 +10 (栗)池江泰寿
1 2 レシステンシア 牝3 54 北村友一 1.32.8 1    01-01 34.3 4 9.9 500 +24 (栗)松下武士
1 1 ベステンダンク 牡8 57 藤岡佑介 1.32.8 クビ    03-05 34.0 16 526.4 520 -4 *(栗)安達昭夫
10 7 14 サウンドキアラ 牝5 55 松山弘平 1.32.9  1/2    11-11 33.7 7 55.0 456 -2 *(栗)安達昭夫
11 3 5 メイケイダイハード 牡5 57 酒井学 1.33.0  3/4    08-08 33.9 15 466.9 550 +10 (栗)中竹和也
12 6 12 アウィルアウェイ 牝4 55 藤岡康太 1.33.2  3/4    13-13 33.9 14 289.0 488 +10 (栗)高野友和
13 2 3 ケイアイノーテック 牡5 57 津村明秀 1.33.2 ハナ    17-16 33.6 10 157.7 480 +8 (栗)平田修
14 7 13 タイセイビジョン 牡3 56 石橋脩 1.33.2    08-08 34.2 12 182.4 468 0 (栗)西村真幸
15 3 6 ラウダシオン 牡3 56 武豊 1.33.2    02-02 34.6 6 32.6 512 +2 (栗)斉藤崇史
16 5 10 ブラックムーン 牡8 57 幸英明 1.33.4 1 1/4    15-16 33.9 17 648.8 498 -12 (栗)西浦勝一
17 5 9 カツジ 牡5 57 池添謙一 1.34.3 5    05-04 35.6 9 133.7 500 0 (栗)池添兼雄

 

今回のレースを見終わった時、ふと思い出したのが、同じマイルG1で、同じように牝馬が単勝1倍台の1番人気に推された2009年【安田記念】。

断然の1番人気ウオッカの前が壁になり、まともに終えたのがゴール前だけ。

誰もが冷や汗を流したが・・・

それでも余裕を持って差し切った。

その勝ちっぷりには本当に痺れた。
「こんな脚は見たことがない!」と感心させれらたものだ。

▼参考➡安田記念 2009▼

 

そして今回のグランアレグリアだ。

もちろん、細かい状況は当時とは異なる。

だが、直線で窮屈になりながら、ゴール前だけであっさり差し切った姿は、ウオッカに匹敵、あるいはそれ以上の衝撃を私に残してくれた。

しかも、差し切ったのはそんじょそこらの馬ではない。

特にインディチャンプは、昨年のマイルG1春秋完全制覇者なのだ!

本当に驚いた。

 

ダービー馬級の存在感

ボキャブラリーに乏しい私には、彼女の強さを上手く表現できないと思った。

だから、安田記念を引き合いに出させてもらったのだ。

要するに、グランアレグリアは

「ダービー馬級(もしくはそれ以上)の存在感&破壊力」

を備えていると感じたことをお伝えしたかったのだ。

 

改めて申し上げるまでもないが、日本競馬の中心にあるのは「八大競走」

八大競走は【桜花賞】以外は全て2000M以上のレースだ。

それ故、日本競馬の関係者やファンの間には

「中長距離で活躍できる馬こそ名馬中の名馬」

という認識があるように思う。

 

例えばロードカナロアやタイキシャトルは間違いなく短距離~マイルで歴史を作った。

だが、名馬中の名馬を問われたら、恐らく大半の人がディープインパクトやオルフェーヴル、あるいは現役ならアーモンドアイといった、中長距離寄りの馬の名前を最初に挙げるだろう。

もちろん、私自身もそういった認識を持っていた。

▼参考➡アーモンドアイが出走するジャパンカップ 2020▼

 

ただ、今回のグランアレグリアの走りを目の当たりにした時

これまでの自らの常識、先入観を変える必要があるのではないか?

そう感じた。距離適性など関係ないのだ。

 

今後、2000Mくらいまでは距離を延ばす可能性もあるようだ。

だが、例えそうしなかったとしても!

グランアレグリアは日本競馬史上でも最高レベルの名馬中の名馬

誰に聞かれても、このように答えようと思う。

 

サリオスをどう見る?

さて、レース回顧とはいっても、今回はそれほど書くことがないのだ。

というのも、1番人気のグランアレグリアが圧倒的な勝ち方を見せた。

勝ち馬は別格にせよ、2着&3着馬も実績通りの力を披露。

レースの大半が、見る側の予想通りで決まっているからだ。

 

そんな中で「唯一のまさか」はサリオスだろう。

2番人気を裏切っての5着。

敗因としては、大外枠に加えて、あるいは4角13番手通過というデムーロ騎手の消極的な騎乗がどうなんだという声もあがっているようだ。

実際のところ、どうなんだろう?

そこでキングスポーツなりの考えを記してみたい。

 

もっと弾けるかと思ったが

レース後、デムーロ騎手は次のようなコメントを残している。

「外枠でしたし2番人気でしたから、少し内に行くことを考えていました。でも内に行って、ゴチャゴチャになったら良くないかなと思いました。スムーズなレースをしたかったですからね。やっぱり外枠はキツイです。」

色々な見方はあるだろうが、個人的には大外枠を引いた以上、デムーロ騎手の騎乗は致し方ない部分もあったように思う。

彼が語る通り、内にこだわっていたら、ごちゃつく、あるいは無駄な脚を使わされたかもしれない。

実際、距離ロスはあっただろうが、スムーズには回っていたように思う。

 

それより、私が気になったのは直線での走り。

確かに、上がり3ハロン最速タイムはマークしているが、それは4角の位置取りからすれば当然。むしろ

意外と弾けなかったな

というのが率直な印象

 

距離の問題かも

【皐月賞】にせよ【ダービー】にせよ【毎日王冠】にせよ、着順は別にして「530キロ以上の大型馬とは思えないフットワークの軽さがあるな」と常に感じてきた。

そういった印象を今回に関しては受けなかった。

調教を見る限り、状態も良かったし成長もしていた。

だとすれば、その原因は距離かもしれない。恐らくマイルはやや短い。

▼参考➡毎日王冠 2020 回顧▼

 

もちろん、サリオスはマイルで勝ったことはある。

だが、本当にハイレベルな古馬相手の大一番になってくれば適性の差が出るもの。

恐らく、最も合うのは【天皇賞秋】だと思うのだが、皆様はどうお考えになるだろう。

来年の秋まで順調に、そして無事に!

サリオスが日々を過ごしてくれることを楽しみに待ちたい。

 

キングスポーツ流「次走へ向けての一言メモ」

ここからは「私の独り言」だととらえていただきたい。

今後へ向けて、気がついたことをメモ帳に走り書きしているようなイメージ。

せっかくなので、それを皆様と共有してみようかと考えた。

 

今回は、上位入線馬以外の2頭をご紹介しようと思う。

数行程度の解説にはなるが、どこかで皆様のお役に立てる内容だと思う。

頭に入れておいてほしい。

 

6着・ヴァンドギャルド

ほぼスムーズにレースを進めていたように思う。

それでも0.5秒差の6着だから、現時点では上位馬との力の差があるのは間違いないだろう。

だが!条件の違いはあるにせよ

【安田記念】では勝ち馬から1.1秒差の10着だった

そんな馬が、わずか半年弱の間に大幅に差を詰めてきた事実は見逃せない。

私達は調教を重視しているが、確かにここにきてフットワークの力強さ、馬体のハリ共に大きく進化している印象!

このまま順調にいけば・・・来年の【安田記念】が楽しみになってきた!

 

8着・レシステンシア

デアリングタクトと共に大きく期待していた馬。

それだけに結果は残念だったが、今後に向けて、冷静に敗因を振り返ろう。

レース後の北村友騎手のコメントを確認したい。

「休み明けか精神的成長なのか、返し馬の段階では判断がつきませんが、おっとりしているなという感じがありました。テンの良いスピードは見せてくれましたが、4コーナーで直線を待たずに追い出した時の反応がピリッとできなかったので、気持ちも入っていなかったのかなと思います。粘れませんでした」

調教を見る限り、間違いなく動きは抜群だった。

だが、経験の浅い3歳馬だけに、精神的な部分はまだ未成熟だったのかもしれない。

一度使われたことで、次は気持ちも入るだろう。

これまで見せてきたレースぶりからも、能力は足りている!

どこを使われるかはわからないが、未来の主役として、再び期待したい!

 

レースを見逃した方はコチラから

 

【マイルチャンピオンシップ 2020】のレース後の関係者のコメント

1着 グランアレグリア(C.ルメール騎手)
「すごく良いスタートを切って、良いポジションがとれました。スタートしてすぐ落ち着きましたし、ずっとリラックスして冷静に走れました。4コーナーまではすごく良いレースができましたね。直線で前が少し狭くなりましたが、それも競馬です。他のジョッキーも1番人気のこの馬をマークしてきて、良いタイミングで外へ行けず、我慢しなくてはいけませんでした。でも、いい瞬発力を見せてくれました。ラスト150mで広いスペースに出して、良い脚を使って、インディチャンプを交わしてくれました。彼女の強さを見せてくれました。素晴らしい馬です。
まだ4歳ですし、大人になって落ち着きも出たので、乗りやすくなりました。彼女のパワーを全部使えるようになりましたから、来年も楽しみです」

(藤沢和雄調教師)
「1200mを使っていたので、五分のスタートを切って、速い馬にも楽について行けましたね。追い出しも余裕がありました。好位で競馬ができるとは思いましたが、内も開かないだろうし外からも来るだろうから、こういう形になりそうだと感じていて、想定内でした。
2歳の6月から競馬に使っていて、今の年齢まで一生懸命走ってくれて、穏やかになってきたので、調整も楽です。1200mも勝ちましたが1200m向きではないですし、1600mを上手に走れるようになってきたので、今後はもう少し距離を延ばしたいと考えています」

2着 インディチャンプ(福永祐一騎手)
「今日は100%の走りができました。勝ち馬と同じ位置でブロックしながら、追い出しを遅くさせたのですが、相手が一枚上でした。休み明けは走らないと言われていましたが、距離ですね。これまでの休み明けは1800mでしたから。調教も良かったです」

3着 アドマイヤマーズ(川田将雅騎手)
「私が乗せていただいた3回の中で、圧倒的に具合は良かったですし、とても良い内容で本来の走りができました。それ以上に強い馬が2頭いたということです。精一杯頑張ってくれました」

(友道康夫調教師)
「勝った馬が強かったですね。決め手勝負になって負けましたが、この馬は一回使って明らかに良くなっていました。この後のことは未定です」

4着 スカーレットカラー(高橋亮調教師)
「ジョッキーは最高に乗ってくれました。GI馬ばかりの中で、よく頑張ってくれました。これが引退レースでしたから、良かったです」

5着 サリオス(M.デムーロ騎手)
「外枠でしたし2番人気でしたから、少し内に行くことを考えていました。でも内に行って、ゴチャゴチャになったら良くないかなと思いました。スムーズなレースをしたかったですからね。やっぱり外枠はキツイです。前の馬がこの馬場でも止まらなかったですし、(上位は)全馬内の枠でしたね」

6着 ヴァンドギャルド(戸崎圭太騎手)
「課題のゲートも出てくれて、外枠ながらに良いポジションにはまれたと思います。勝負どころで置かれるというのもありました。直線もジリジリ伸びているのですが、前の馬とはもう少しですかね。状態は良かったと思います」

7着 ペルシアンナイト(大野拓弥騎手)
「道中は思っていたよりも落ち着いて、その分前の馬の決着になりました。それでもこの馬自身はしっかり反応して、良い走りを見せてくれました」

8着 レシステンシア(北村友一騎手)
「休み明けか精神的成長なのか、返し馬の段階では判断がつきませんが、おっとりしているなという感じがありました。テンの良いスピードは見せてくれましたが、4コーナーで直線を待たずに追い出した時の反応がピリッとできなかったので、気持ちも入っていなかったのかなと思います。粘れませんでした」

11着 メイケイダイハード(酒井学騎手)
「正々堂々とした競馬をしてくれました。当日輸送は合いますし、重賞ならもう少しやれそうな雰囲気を感じました」

15着 ラウダシオン(武豊騎手)
「思い通りのレースはできましたが、この上がりだと厳しいのかもしれません」

17着 カツジ(池添謙一騎手)
「好位でレースは進めましたし、やりたいレースはできました。4コーナー手前で苦しくなってしまいました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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