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ホーム勝負の明暗ダイヤモンドS 2021【回顧】勝ち馬は本物のステイヤーだ!

ダイヤモンドS 2021【回顧】勝ち馬は本物のステイヤーだ!

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】ダイヤモンドステークス 2021 における勝負の明暗

2021年 2月20日(土) 1回東京7日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第71回ダイヤモンドS
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 3400m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
5 10 グロンディオーズ 牡6 54 三浦皇成 3.31.2   07-06-07-07 34.5 7 17.2 540 +12 (美)田村康仁
2 3 オーソリティ 牡4 56 川田将雅 3.31.2 クビ 05-03-04-03 34.8 1 2.9 510 -4 (美)木村哲也
7 13 ポンデザール 牝6 54 ルメール 3.32.1 5 11-10-10-09 35.3 2 3.6 492 -4 (美)堀宣行
1 1 ナムラドノヴァン 牡6 53 内田博幸 3.32.2  1/2 13-14-13-12 35.2 6 16.8 494 0 (栗)杉山晴紀
2 4 ヒュミドール セ5 55 吉田豊 3.32.3 クビ 03-03-04-03 35.9 3 7.6 464 +2 (美)小手川準
8 16 アイスバブル 牡6 55 石川裕紀 3.32.5 1 1/2 07-06-06-06 35.9 14 78.8 458 +12 (栗)池江泰寿
4 8 ジャコマル 牡7 54 田中勝春 3.32.6  1/2 02-02-02-01 36.5 12 53.7 464 -8 (栗)松永幹夫
7 14 タイセイトレイル 牡6 55 北村宏司 3.33.1 3 03-03-03-03 36.8 9 19.3 498 -4 *(栗)矢作芳人
6 11 ボスジラ 牡5 56 横山武史 3.33.2  1/2 13-13-13-10 36.3 5 13.1 522 +4 (美)国枝栄
10 4 7 ミスマンマミーア 牝6 53 松若風馬 3.33.3  3/4 16-15-15-15 35.9 11 35.8 456 -2 (栗)寺島良
11 3 6 ブラックマジック 牡4 54 石橋脩 3.33.5  3/4 01-01-01-02 37.4 4 12.4 450 0 (美)戸田博文
12 B3 5 サトノガーネット 牝6 55 岩田望来 3.33.5 15-15-15-15 36.1 13 72.5 438 -6 *(栗)矢作芳人
13 6 12 ワセダインブルー 牡6 54 大野拓弥 3.34.1 4 07-10-11-14 36.9 15 97.8 456 +2 (美)池上昌和
14 1 2 ダノンテイオー 牡5 53 津村明秀 3.34.7 3 1/2 11-10-11-10 37.8 16 220.9 466 0 (栗)大久保龍
15 8 15 パフォーマプロミス 牡9 57.5 M.デム 3.35.0 1 1/2 07-06-07-07 38.3 8 17.8 468 +2 (栗)藤原英昭
16 5 9 メイショウテンゲン 牡5 56 横山典弘 3.36.0 6 05-06-07-12 39.0 10 29.3 464 +2 (栗)池添兼雄

 

素晴らしいレースを見せてもらった。

7番人気の伏兵・グロンディオーズが堂々の優勝!

グロンディオーズを1週前から予告&不動の軸馬に指名していたキングスポーツは、おかげさまで3連単&馬連のダブル的中に成功!

ご会員様と共に勝利の喜びに浸れたことへの感謝は大きいが、だから素晴らしいと言っているわけではない。

馬自身の走りはもちろん、鞍上の手綱さばきもお見事だったのだ!

 

グロンディオーズといえば!

ご存知の方も多いだろうが、2018年10月の【菊花賞】後から、昨年6月の【江の島S】まで、脚部不安により1年8ヶ月にも及ぶ休養を強いられた。

何より、それほど苦しんだ馬が前走の重賞【中日新聞杯】で5着に好走、そして元気に今回の【ダイヤモンドS】に出走できること自体が喜ばしいと考えていたが、その上、重賞初勝利だ!

田村調教師をはじめとした関係者の方々の日々の努力に敬意を表したい。

 

グロンディオーズは本物のステイヤーだ

さて、今回の勝利は勝利として!

今後のグロンディオーズを考える上で大事になってくるのは「勝利の中身」だろう。

「力で奪った勝利なのか?」「ハマった面があったのか?」

7番人気という低評価だったこともあり、迷われる方も多いだろうが

間違いなく力で奪った勝利

だと断言させていただこう。

要するに、今後の古馬長距離路線でも上位争いが狙える

本物のステイヤー

だということ。

 

グロンディオーズは、13着に惨敗した【菊花賞】を除けば、2400Mまでしか走ったことがなかった。

距離経験の乏しさが7番人気にとどまった要因だろうが、実は「あの名手」が距離適性の高さを断言していた。そのあたりを含め、私たちが実際に会員様にご提供した「指名理由」を一部抜粋の形ながらご紹介したい。

さて、前走での好走はあったとはいえ、これまで3000M以上のレースでは実績がない。
その点を気にされる方が多いだろう。では、狙えた理由は?
簡単にいえば「折り合いの心配がない馬」だということ。

前走【中日新聞杯】も結果は5着と惜しかったが、道中は常に心地良さそうに、リズムに乗って走れていた。当時の鞍上ルメール騎手(今回は三浦騎手)は、レース後に次のような話をしていた。
「距離が短いです。跳びが大きく、エンジンのかかりが遅い」
ハッキリと距離に対する不満を口にしたのは、それだけの期待の裏返しであり、同時に距離さえ延びればさらにやれるという確信があるのだろう。

そんな中で迎えるのが今回の【ダイヤモンドS】
ルメール騎手は、恐らく2400Mあたりへの距離延長をイメージしていたようだが、先程もご紹介したように折り合いに心配がない、何より父ルーラーシップ(菊花賞馬キセキの父)の血統背景からもスタミナ面の心配もいらない。
私たちは「今回の条件こそ最もハマる」と確信!
前走G3で5着の馬が、同じG3で条件プラスとなれば!期待は自ずと大きくなる。

 

ルメールも認めていた

今の日本競馬界において、ルメール騎手ほどの実力者はいないのだ。

そんな彼が長い距離への適性を断言していたのだ。

日頃から私たちは

レース後の騎手のコメントはヒントの宝庫

だと申し上げているが、誰もがその意識をもっていたら7番人気にはとどまっていなかっただろう。このコラムをご覧の皆様は、今後も絶対に騎手コメントはチェックしてほしい。

 

コメントにヒントあり

それはともかく、名手も認めた長距離適性がはっきりと表れたのがゴール前だ。

「厳しい」と思われた位置からでも、脚を伸ばし続けてゴール前で前にいたオーソリティを捕らえられたのは、ステイヤーならではの「スタミナ、底力」があればこそ。

元々、3歳時には上がり33秒1(2000M戦)をマークした瞬発力も備えるだけに

スタミナ比べでも、瞬発力勝負でもオールマイティーにこなせるステイヤー

として、長距離のエースになってくれるはずだ!

 

頼もしい!鞍上・三浦皇成

グロンディオーズを勝利に導いた三浦皇成騎手の手綱さばきもお見事だった。

どうしても、若手時代から「目立つ騎手」だけに、ミスをすると必要以上に取り上げられ「下手」などと批判されることもあるようだ。

確かにポカもあるが、冷静に見れば魅力ある騎手だと思う。

今回も見事だった。

 

お見事!三浦騎手!

道中でもパートナーと見事に折り合い、レースが動きかけても焦ることなく、じっくりと走られることに集中しているように見えた。

陣営から「スタミナは保つ」と聞いていたとはいえ、実戦での長距離経験の乏しい馬。

それでも冷静でいられたのは、彼自身がグロンディオーズの過去のレースや調教を見た上で「この馬はスタミナがある」と判断したからだろうし

馬の能力を冷静に見極める「目」は騎手における最も重要な要素

だろう。

 

また、ゴール前では冷静にクビ差でオーソリティをとらえた。

結果的には際どい勝負になったが、オーソリティだって重賞を制している実力馬だ。

僅かなミスやロスがあればとらえらない可能性だってあったと思う。

相手の力量と、自分の馬の能力を比較した上で、彼なりのドンピシャのタイミングでの仕掛けだったのだろう。

やはり素晴らしい目を持っているなと感じる。

まだG1を勝っていないのが不思議なくらい。

あとは巡り合わせ次第!近い将来、大きな仕事もしてくれるだろう。

 

グロンディオーズ&三浦騎手のコンビが今後も継続されるかどうか、それはまだわからないが、間違いなく魅力的なコンビだ。

もちろん未来の主役に指名して、これからも注目したい。

 

キングスポーツ流「次走へ向けての一言メモ」

ここからは「私の独り言」だととらえていただきたい。

今後へ向けて、気がついたことをメモ帳に走り書きしているようなイメージ。

せっかくなので、それを皆様と共有してみようかと考えた。

今回は、勝ち馬以外では最も可能性を感じた1頭をご紹介。

数行程度の解説にはなるが、どこかで役立つ場面もあると思うので、ぜひ、目を通していただきたい。

 

3着ポンテザール

3着とはいえ、2着オーソリティには5馬身もの差をつけられている。

陣営の感覚としては「惨敗」になるのだろうが、第3者の私の立場からすれば

やはり底力があるな

ということになる。

レース後、ルメール騎手は次のような話をしていた。

「良い競馬でしたが、直線に入っての反応は遅かったです。休み明けの分かもしれません。バテたかと思いましたが、ラスト200mでもう一度伸びてくれました」

 

レース前に公開した「狙い」の記事でも記したが、実は【ダイヤモンドS】は【前走ステイヤーズS】組の成績が芳しくないのだ。3600Mを激走したダメージは2ヶ月程度では簡単に消えないということだろう。

まさにそれに該当するのがポンテザールであり、だからこそ陣営も、無理をさせなかった(その結果、休み明けの仕上がり途上での出走)のだろう。

それでも!ルメール騎手の言葉を借りるなら「ラスト200mでもう一度伸びてくれました」

これが、底力の証明なのだ。

負けるとしてもただでは終わらない。まさに長距離界の大器であり【天皇賞春】に出走なら、面白いかもしれないぞ!

 

【ダイヤモンドS 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 グロンディオーズ(三浦皇成騎手)
「この馬の過去のレースもすべて見ましたし、厩舎スタッフの方々や田村調教師とも話をして、厩舎の方々が間違いなく距離はもつと送り出してくれましたから、信じて乗りました。折り合いもついて2着馬(オーソリティ)を見ながら、直線に向くまで理想的な競馬ができました。やはり動き出しはこれまでのレースを見ても、もたつくところがありましたし、そこだけはしっかり離されないようにと思っていました。直線は追い付いてくれると信じて追っていました。
この馬に携わる関係者の皆様が、苦労を積み重ねてバトンを受け取りましたし、しっかり仕事をしなくてはと思っていました。重賞を勝ったことで次はGIも目標になってくると思いますが、ここまで長い距離を走ってくれましたし、まずは馬の状態が先決だと思いますが、今日は本当に一生懸命走ってくれました」

(田村康仁調教師)
「ジョッキーには、”人気はないけれど勝ち負けになるよ”と言っていました。前走後は距離が短くて追いっぱなしだったと(ルメール騎手が)話していましたし、何とか重賞を獲らせてあげたいと思っていました。2年近く屈腱炎で休みましたし、何とか恩返しをしたかったので、ここが勝負だと思っていました。直線は届かないかもと思いましたが、本当に嬉しいです。間隔を空けた方が良い馬ですし、今後のことはオーナーと相談して決めようと思います」

2着 オーソリティ(川田将雅騎手)
「道中よく辛抱してくれました。最後も終いまで頑張ってくれました」

3着 ポンデザール(C.ルメール騎手)
「良い競馬でしたが、直線に入っての反応は遅かったです。休み明けの分かもしれません。バテたかと思いましたが、ラスト200mでもう一度伸びてくれました」

4着 ナムラドノヴァン(内田博幸騎手)
「現状の力は出してくれたと思います。使って良くなるタイプなので、見通しはあります。距離もこなしてくれましたし、最後も確実に脚を使ってくれます」

5着 ヒュミドール(吉田豊騎手)
「枠順が良くて、馬の後ろにスッと入れられました。最初のコーナーぐらいまでは気を遣いましたが、道中良い感じでした。ただ去年の秋がとても良かったので、今回は久々の分かなと思います。この感じでここまで頑張れたので良かったです」

6着 アイスバブル(石川裕紀人騎手)
「これ以上ないくらい、うまく立ち回ることができました。ラストでバテてはいませんが、同じペースになりました。ただ頑張っています」

7着 ジャコマル(田中勝春騎手)
「いつも通り前々で流れに乗せて、最後まで頑張ってくれました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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