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【回顧】マイルCS 2017 における勝負の明暗( キングS 予想含む )

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

勝負の明暗 はここだった!

 

【回顧】マイルCS 2017 における勝負の明暗( キングS 予想含む )

 

まずは、会員様へお伝えしたコメント抜粋は下記の通りです。

?キングスポーツ編集長の大局観(一部抜粋)

(月)段階からサイトの「今週の狙い」などでご紹介していたように今回の【マイルCS】は混戦ムードだけに馬連の軸と3連単の軸を変え、”2刀流”で勝負することをイメージしていた。

しかし、幸いにも(土)勝負レースで射止めたことで、私は今一度、どの勝負が相応しいかを考えた。

それは・・・

A「馬連は10番☆クルーガー、そして3連単は12番イスラボニータで勝負」

B「馬連も3連単も10番☆クルーガーから相手を多く買える勝負」

この上記、二者択一した結果は、「B」という覚悟の決断をした。

その最たる理由は、「クルーガーに追い風が吹いている」と感じたからだ。というのも同馬はここへ出走するにあたり21番目。つまり除外対象であり、出走を危ぶまれたが、なんと3頭も回避したことで出走をモノにしたのだ。
ましてや陣営は先週のオープン戦への参戦を蹴って、この大一番を選んできている。それはGⅠでも戦えると判断していたからに他ならない。

 

 

ご存知の通り、結果は7着。ご期待に応えられず、申し訳ございませんでした。後述する、デムーロ騎手のような位置取り(外に行かせすぎず、エアスピネルの進路に続く)をシュタルケ騎手にも狙ってほしかったのですが・・・。そういった事も含めて、読み切るのが競馬です。猛省しております。

 

ハービンジャー産駒、凄い!3歳世代も凄い!!Mデムーロ凄すぎる!!!

 

今回のレースを受けて、最も強く感じたのが、上記タイトルの内容です。多くの皆様も、同様に感じられていることでしょう。ということで、ひとつひとつ順番に振り返っていきましょう。

 

1.ハービンジャー産駒、凄い!

なんと、今回のレースでのペルシアンナイトの勝利により、秋G1・6戦中、ハービンジャー産駒が早くも3勝目!勝率5割という驚異的な数字を残しております。

秋華賞 ディアドラ
エリ女王杯 モズカッチャン
マイルCS ペルシアンナイト

 

ハービンジャーは現役時代を欧州で過ごしました。
怪我の影響で早く引退したこともあり、G1勝ちは日本でも知名度の高い【キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス 2010】のひとつだけ。しかし、そのレースで2着馬に11馬身差をつける衝撃的な勝ち方をしたこともあり評価は高く、日本での種牡馬入りに繋がりました。

 

▼参考レース キングジョージ 2010

2400Mをこなすのですからスタミナはもちろんですが、スピード感のある動きから、仮にマイル前後を走っていても成功したのではないでしょうか。もっとも、欧州では日本以上に2400Mという距離への価値が大きいですから、現役を長く続けたとしても、マイルへの挑戦は叶わなかったかもしれませんが。私の想像を現実のものとして見させてくれたのが、今回のペルシアンナイトかもしれませんね。

 

さて、ハービンジャーの種牡馬としての凄さは、産駒の距離適性の幅が広そうだという点でしょうか。
ペルシアンナイトのマイルからモズカッチャンの2200M、また、豊富なスタミナを受け継いだ産駒が多いので、これから長い距離のレースでどんどん活躍馬が出てくるでしょう。

 

距離適性の幅が広ければ、それだけ使えるレースも多くなりますから、勝ち星も増えます。これはディープインパクトやキングカメハメハなど、大種牡馬に共通する特徴でもあります。
この先、どんな馬が誕生するのか?目が離せません!

 

?1着ペルシアンナイト・・・ダイワメジャーのイメージで

後述する鞍上デムーロの凄まじさばかりが注目されがちですが、馬自身に力がなければ「3歳馬には厳しい」と言われ続けてきたマイルCSを制することなどできる筈がありません。直線で「もうひと伸び」ができるスタミナとキレは、ディアドラやモズカッチャンに共通するものであり、輝かしい未来を予感させます。個人的には2000Mまでは十分に戦えると感じており、ダイワメジャーのイメージで注目していきたいですね。

 

2.3歳世代も凄い!

3着に敗れたサングレーザーも将来が楽しみ

先週ご紹介した エリザベス女王杯2017 勝負の明暗 においても「3歳馬に流れがきている」といった旨を記しましたが、今回のレースにおいて、上でご紹介したペルシアンナイトを筆頭に、3着サングレーザー&4着レーヌミノルと、3歳馬が3頭も掲示板に載ったことにより、その思いを強くしました。いや、もはや「流れ」などという言葉にとどめてはいけないのかもしれません。「今年の3歳馬はレベルが高い」というのが正確ですね。来年のマイル路線は、彼ら3頭を含む「明け4歳世代」が席巻するのは確実でしょう。

 

もちろん、活躍しているのはG1だけではありません。6月の【函館スプリントS 2017】を快勝したジューヌエコールから、先日の【アルゼンチン共和国杯 2017】を制したスワーヴリチャードまで、G2やG3の重賞でも、また様々な路線において大活躍を見せているのです。

 

これは、ただ「凄い凄い」と感心している場合ではありませんね。馬券検討の材料として重視しなくてはいけません。例えば今週の【ジャパンC 2017】。王者キタサンブラックを脅かす候補の一頭として挙げられるのが、ダービー馬・レイデオロ。「さすがにキタサンの壁は高い」と考えるのか?「ハイレベルな3歳世代の頂点に君臨する王者なら、その壁をもぶち壊す」と考えるのか?皆様はどうされますか?キングスポーツの答えは・・・。週末をお楽しみに。笑

 

3.Mデムーロ凄すぎる!!!

先週のエリザベス女王杯の勝負の明暗において「デムーロはゾーンに入っている」という内容と同時に、「G1で9戦連続の複勝圏内」という旨を記しましたが、今回の勝利により、大台の「10戦連続」を達成しました。一言「凄すぎる」!!!これに尽きますね。

 

彼の凄さに関しては、先週たっぷりと記しましたのでそちらをご覧頂くとして、今回も抜群の位置取り(大外枠にもかかわらず、無策に外を回すのではなく、2着馬エアスピネルの進路を狙って確保していた)を披露し、ペルシアンナイトを勝利へと導きましたね。

 

元ジョッキーの藤田伸二氏は、引退後、ことある毎に「馬7・人3というが違う。馬8・人2、いやそれ以上に馬の割合が大きいかもしれない。競馬は結局馬。馬が強ければ誰が騎乗しても大抵勝てる」といった旨を話しています。私たちも、割合はともかく、基本的には「馬ありき」で予想を行っております。実際に、その考え方でいくつもの高配当を掴んできたという自負もございます。

 

しかし、さすがにデムーロ騎手の「10戦連続」という数字を見せつけられると、彼に限っては考えを変える必要もあるのかもしれません。いずれにせよ、ここまで素晴らしい騎手を日本の競馬で、それも毎週見られるという現実に、予想家というより、一人の競馬ファンとして感謝したいと思います。今週の【ジャパンC 2017】で11戦連続を達成できるのか?予想は冷静に、しかし楽しみにしています。

 

 

【マイルCS 2017】を見逃した方は下記からご覧下さい。

 

【マイルCS 2017】のレース後の関係者のコメント

 

レース後のコメント

1着 ペルシアンナイト(M.デムーロ騎手)
「ゴールの瞬間は勝ったのかどうか分かりませんでした。勝てて良かったです。いつも頑張って走りますが、馬の間に入るのを気にするところがあります。今日もよく頑張って走ってくれました。大外枠でしたがスタートも良く、道中はリラックスして走れました」

2着 エアスピネル(R.ムーア騎手)
「馬はとてもいい状態で、いいレースをしてくれました。ただ反応が良すぎて、早めに前に出てしまう形になりました。とても能力が高く、GIを勝てる力のある馬です」

3着 サングレーザー(福永祐一騎手)
「イメージ通りのレースが出来ました。エアスピネルの後ろの位置から外に出すタイミングも良く、直線ではジリジリと追い詰めることが出来ました。夏まで条件馬だったことを考えると大健闘でしょう。来年が楽しみです」

4着 レーヌミノル(和田竜二騎手)
「うまく行き過ぎた感じです。でも競馬は本当に上手です。3歳牝馬でこれからですからね。うまく行けば十分チャンスがあります」

5着 イスラボニータ(C.ルメール騎手)
「直線で外の馬とぶつかってバランスを崩しました。そこからもう一度頑張ってくれたのですが、トビの大きい馬なので、バランスを崩してから伸びるのに時間が掛かります。あのロスが大きかったです」

6着 ブラックムーン(A.アッゼニ騎手)
「馬はソツの無いレースをしてくれました。外から被されないようにリズムよく外を回ってレースが出来ました。直線では素晴らしい脚を使いました。コーナリングがもう少し上手になればいいと思います」

7着 クルーガー(A.シュタルケ騎手)
「もう少し前の位置でレースをしたかったのですが、スタートでなかなか進んで行きませんでした。道中はリズム良く走れたのですが、上位の馬との差は外を回った分もあるでしょう。能力は高い馬です」

8着 レッドファルクス(C.デムーロ騎手)
「道中はずっといい感じでした。仕掛けてからの反応も良かったのですが、残り1ハロンで止まった感じです。距離が少し長いのかもしれません」

10着 ムーンクレスト(藤岡佑介騎手)
「スタートよく、この馬の形のレースが出来ました。直線も見せ場があり、頑張ってくれました」

11着 ガリバルディ(岩田康誠騎手)
「ある程度出して行って、直線もじりじり差を詰めて、頑張ってくれています」

12着 サトノアラジン(川田将雅騎手)
「ずっと馬に気持ちが入らないままでした。天皇賞で厳しい馬場を走った影響かもしれません」

16着 アメリカズカップ(松山弘平騎手)
「外差しが決まる馬場になって、この馬には分が悪くなりました。3歳ですから、これから頑張ってくれると思います」

18着 ジョーストリクトリ(武豊騎手)
「いい位置が取れましたが、4コーナー手前でついていけなくなりました。ここでは荷が重いですね」

(via ラジオNIKKEI 

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